動物のお医者さんの数学版ってイメージ
動物のお医者さんの、二階堂のほうが主人公になって数学をテーマにしたって感じで面白い。 3巻くらいまで読んだけど、色恋がなくてそれもまた心地いい読書体験。 そろそろ全部一気に買いたくなってきた。
数学×爆笑キャンパスライフ! 「重要参考人探偵」「さんすくみ」の絹田村子最新作! 読めば数学が好きになる!? 数学の本当の楽しさを味わっていく青春コメディ! 京都の名門・吉田大学理学部に合格した秀才・横辺建己(よこべたてき)。だが大学の高度な数学の授業を全く理解できず、人生で初めての挫折を味わう。しかし、ふたたび数学に向き合い、卒業という頂(いただき)を目指すことに…!? 周囲は頭はいいけど奇人変人だらけ! マイペースな教授や友人たちに囲まれ、建己の前途多難な大学生活が始まった!
やめろーッ!! そんな目でこっちを見るなああぐああ(悶絶)
大学時代に経済学の公式の「理解」ができず、主人公の横辺と同じように「割り算とは、掛け算とは」というレベルまで立ち返らざるを得なかった自分としては横辺の苦しみは痛いほどわかります……。
再履のときに1年生が花を背負ってるのが見えることも、そして同じ留年仲間が数学のできるやつだったときの「最初からあちら側の人間だった」という裏切られた気持ちも……。
甘野と北方の残念なものを見る目にわたしの古傷も痛みました。
横辺くんのまわりにどんどん留年仲間が集まっていく展開が好きです。まるでスタンド使いのように留年者が惹かれあうのには、身に覚えがあります。なんなんだろうあの引力。
「ヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~」の中で、覚えるのが非常に大変な枝足の言語を、主人公がヒーヒー言いながら覚える様子をみんなが見に集まるというシーンがありましたが、わたしにとってこの作品の楽しみ方はまさにそれと一緒。
3留という危機が迫る中、どうにかこうにか数学を「理解」したくて七転八倒する横辺くんを安全なところから眺めるのが面白い。
大学時代に禍根を残す身なので、完結した暁には、横辺くんにはぜひ数学と仲良くなって無事卒業してもらいたいなと願っています。頑張れ!