孤独な少女が、怪しいギター弾きの男と出会う
※ネタバレを含むクチコミです。
かつてない豪華な執筆陣が集まった、ZQNをテーマにしたアイアムアヒーロー公式アンソロジーコミック。それは、息をするのか。それは、何か思うのか。それは、しあわせな記憶はあるのか。それは、恋をするのか。個性が爆裂する作家陣が、それぞれの得意分野を活かしたZQNを描き出します。参加作家: 水沢悦子(『花のズボラ飯』『ヤコとポコ』) 伊藤潤二(『富江』『うずまき』) 石黒正数(『それでも町は廻っている』『木曜日のフルット』) 乃木坂太郎(『医龍』『幽霊塔』) オジロマコト(『冨士山さんは思春期』『カテキン』) 横槍メンゴ(『クズの本懐』『レトルトパウチ!』) 鳥飼茜(『先生の白い嘘』『地獄のガールフレンド』) 吉本浩二(『ブラック・ジャック創作秘話』『カツシン』)
アンソロジーといっても舐められない。豪華作家陣の個性がしっかり落とし込まれた作品集。
特に「花のズボラ飯」水沢悦子の作品は衝撃的だった。ZQNになっても「し続けられる」ようにラブホテルで延々とセックスするカップルの話であるが、その発想がまずスゴイ。しかも読んでて、もしかしたら『こんな奴らもいるかもしれない」と思ってしまう出来だった。
他にも変化球できた石黒正数や王道青春モノにしたオジロマコト、絵は怖いけどシュールギャグな伊藤潤二など個人的に大満足の一冊だった。