押見修造先生の表現はどこまで進化するのか
押見修造先生の最新作。新たな代表作である「血の轍」も出身地の群馬県が舞台になっていて実体験がベースにあるような気がしましたが、今作「ひろみ」はよりそれを感じました。ペンタッチがいい意味で力が抜けているのも、頭の中の朧げな記憶をそのまま描き表したい意図があるように思えました。すでに「血の轍」の時点で、研ぎ澄まされた心理描写は誰も真似できない地点にありましたが、押見先生の表現がこれから更に進化することを予感させられますね。物語の展開としてもちろん後編が気になりますが、その前に子供である主人公に罪悪感を植え付けた女教師はマジ許すまじ…!
【掲載誌】
ビッグコミックオリジナル2017年第24号(2017年12月5日発売)に掲載
【代表作】
『夫婦フーフー日記』
『君の大声を聞いたことがない』
【受賞歴】
『バウテンダー』 第1回 オリジナル新作賞 大賞 受賞
【公式ページなど】
太陽とえんぴつ http://crayon-company.com/