原点にして頂点の酒漫画
原点にして頂点という言葉をこの漫画に捧げたい!! 現代的なアイテムや背景が登場すればするほど、時代感のアップデートされなさが浮き彫りになっていく酒のほそ道。 楽しく美味しく呑めればいいじゃないかと言いながらもめんどくさい酒呑みばかりが登場し、でも結局みんな楽しければいいじゃないかというところに収束していく酒のほそ道。 アプデ前の人も後の人も、楽しくなるまで呑んで食べればそれでいいよね。自分がよければいいの極地がここにある。みんな自分勝手に楽しければいいんです! という空気感が絶妙に好きなんですよね。 めんどくさいこと言いながら、干渉し合っているよいでありながら自由に酒を楽しんでいる宗達がなんだかんだ好きなんだなあ。 自宅でつまみを作りながら酒を飲む回はレシピ漫画としても重宝するし、一人酒も飲み会もちょっといい店もいろんな酒の楽しみ方が学べる(?)のもいいところ。 時代に迎合することもなく、自分の信念を押し付けることもなく、適度にめんどくさいリアルなスタイルを貫いてくれる酒のほそ道が好きです。 誰よりもめんどくさいカスミちゃんがどんどん宗達に影響されてるのかわいい。めんどくさかわいい。
これね(笑)。
第15巻第12話「太巻き丸かぶり」
これ2004年くらいの話だと思う。
興味深いのは、
作中では恵方巻きという言葉は使われておらず
「関西では節分に太巻きを丸かぶりする風習がある」
としか言っていないこと。
説明しているなかで恵方の方角を向いて、
とか解説しているけれど、
あくまでも食べるものは「太巻き」と言っている。
この頃はまだ恵方巻きって言葉がなかったか、
それほど世には知られていなかった、ってことみたい。
それが第32巻第24話「節分の定番」では
「昔(第15巻のころ)はまだみんな
あんまり知らなかったのに
アッという間に定着したよな。」
というネタになっていて
恵方巻き、という言葉も出てきている。
第32巻ということは2012年くらいだと思うから、
恵方巻きは8年たったらすっかり世の中に
浸透した、ということだろうか。
そうです!! この回です!!
これとちびちび食べながら宗達がすごい良い笑顔で「うまぁ」って言うところすごい好き。
まさか「酒の細道」で世間での恵方巻きの浸透具合が理解できると思わなかった