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2002年Vanillaに掲載された短編「大門パラダイス」と、2006年のFEEL YOUNGに掲載された短編「雪月花」を1冊にまとめた単行本。
タイトルは、それぞれの作品内容から新たに付けられたようだ。
どちらの作品も時代性をしっかりと捉えていて、大正の花魁と明治をまっすぐに生きた女性たちを、それぞれ見事に描ききっている。この二作品が一つの本となったことでより完成度が高くなったように感じる。
『重版出来!』の松田奈緒子が贈るおんなの天国と地獄。「雪月花/大門パラダイス」に加え、極上に切ない掌編漫画を描き下ろし! 木綿のような、強く匂う華のような、夢二の美人画のような、炎のような、堕ちてもくさらないおんなたちの人生。 雪月花───明治時代、裕福な家庭に育った質素で学問好きな姉・光子(みつこ)と、派手で男に愛される妹・喜久子(きくこ)。正反対の姉妹は、お互いの出生の秘密を知り…。大門パラダイス───大正8年。吉原(よしわら)遊郭に売られ初見世(はつみせ)を迎えた「紅(くれない)」こと、りん。人生を儚むりんに、ある御仁が言葉を授けた。「仕事を蔑んでも自分を蔑んじゃいけない」心から勤めることに徹したりんは、強く美しい花魁(おいらん)へと成長してゆく。
『重版出来!』の松田奈緒子が贈るおんなの天国と地獄。「雪月花/大門パラダイス」に加え、極上に切ない掌編漫画を描き下ろし! 木綿のような、強く匂う華のような、夢二の美人画のような、炎のような、堕ちてもくさらないおんなたちの人生。 雪月花───明治時代、裕福な家庭に育った質素で学問好きな姉・光子(みつこ)と、派手で男に愛される妹・喜久子(きくこ)。正反対の姉妹は、お互いの出生の秘密を知り…。大門パラダイス───大正8年。吉原(よしわら)遊郭に売られ初見世(はつみせ)を迎えた「紅(くれない)」こと、りん。人生を儚むりんに、ある御仁が言葉を授けた。「仕事を蔑んでも自分を蔑んじゃいけない」心から勤めることに徹したりんは、強く美しい花魁(おいらん)へと成長してゆく。
動かせ 歴史を 心を 運命を ――星を。舞台は15世紀のヨーロッパ。異端思想がガンガン火あぶりに処せられていた時代。主人公の神童・ラファウは飛び級で入学する予定の大学において、当時一番重要とされていた神学の専攻を皆に期待されていた。合理性を最も重んじるラファウにとってもそれは当然の選択であり、合理性に従っている限り世界は“チョロい”はずだった。しかし、ある日ラファウの元に現れた謎の男が研究していたのは、異端思想ド真ン中の「ある真理」だった―― 命を捨てても曲げられない信念があるか? 世界を敵に回しても貫きたい美学はあるか? アツい人間を描かせたら敵ナシの『ひゃくえむ。』魚豊が描く、歴史上最もアツい人々の物語!! ページを捲るたび血が沸き立つのを感じるはず。面白い漫画を読む喜びに打ち震えろ!!
昭和19年、夏。太平洋戦争末期のペリリュー島に漫画家志望の兵士、田丸はいた。そこはサンゴ礁の海に囲まれ、美しい森に覆われた楽園。そして日米合わせて5万人の兵士が殺し合う狂気の戦場。当時、東洋一と謳われた飛行場奪取を目的に襲い掛かる米軍の精鋭4万。迎え撃つは『徹底持久』を命じられた日本軍守備隊1万。祖国から遠く離れた小さな島で、彼らは何のために戦い、何を思い生きたのか――!?『戦争』の時代に生きた若者の長く忘れ去られた真実の記録!
「ごめんね寂しか思いさせて……大丈夫そうそう長くは待たせんけん……」遠く響く三味線に異国の言葉が混じり合う長崎丸山。絶世の花魁と重い病を抱えた一人の男の過去が、やがて密やかな“愛と死”の物語を紡ぎ始める……“世界”がいち早く評価した孤高の俊才・高浜寛が、長崎丸山に生きる遊女の「切なすぎる純愛」を洗練を極めた筆致で描く。国内の漫画家、海外のバンド・デシネ作家、映像作家など、ジャンルや国籍を問わず多くのアーティストたちから熱い注目を集める傑作!!<世界の巨匠たちが絶賛!!>今、最も読まれるべき漫画がここにある。知っているようで知らない時代、美しき遊女のお話。なんとも気負いのない絵と語りのうまさが際立つ――心が揺れる。高浜寛の物語表現は描く度に高まってゆく。(谷口ジロー/フランス芸術文化勲章受章作家)本作『蝶のみちゆき』の少なからぬ魅力はヒロイン・几帳が湛える穏やかな悲しみにあり、読む者を幕末・明治の遊女の世界へと導く官能と情緒にある。私たちは初期作品からずっと高浜寛の繊細な仕事に注目してきたが、彼女はこの作品により世界的コミック作家の最高峰へ至る新境地を切り拓いたようだ。(ブノワ・ペータース&フランソワ・スクイテン/アングレーム国際漫画祭大賞・文化庁メディア芸術祭大賞『闇の国々』著者)
遊女の世話や雑用をしながら、遊女という生き方を学んでいく“禿(かむろ)”と呼ばれる少女たち。彼女たちが自分の姐さん方を“オイラん姐さん”と呼んだことから、“花魁”という言葉が生まれたとか――。吉原・新嬉楼(しんきろう)の禿・なみじの“オイラん姐さん”は、地獄太夫と呼ばれる橋立花魁。琴の演奏を間違えるなみじをキセルで叩いたり、客にロウソク責めをしたりと、性格のキツさ、エゲツなさからその通り名がついていた。そんな姐さんから「花魁になってどうするんだい?」と聞かれたなみじは、「素敵な人に身請けされて……」と答えるが、「フン、青臭い夢だね。捨てちまいな、そんな夢」と言われてしまう。“自分の夢をつぶされた”と落ち込むなみじだが……。吉原に生きることを運命とされた禿・なみじが見た遊女たちの世界とは?お江戸吉原遊女ロマン!!
江戸・吉原の遊郭「開花楼」の使用人・幾太郎は、売れっ妓花魁・芙蓉に見込まれて、歌舞伎役者・尾高永遠蔵が足の届く深さの池で溺れ死んだ謎の真相を探ることになる。吉原から出られない芙蓉の代わりに調査を進める幾太郎だが、芙蓉の人使いの荒さに苦労が絶えず…。幾太郎の最初の事件、「ひよっこ、篭鳥の歌を聽く」を収録!
70年代に少女たちの間で空前の「はいからさん」ブームを巻き起こしたラブコメの名作が、装いも新たに登場!! 時は大正、花村紅緒、17歳。明るく元気いっぱいのハイカラ娘。恋も結婚も自分で選びたいと夢見ていたある日、伊集院忍という許嫁の陸軍少尉が現れる! 自分のじゃじゃ馬ぶりをいつも面白がる笑い上戸の彼が気に入らない紅緒は、この結婚を破談にしようとして!? 2017年に劇場版新作アニメも公開予定!
時は1924年、大正末期――。夢を抱いて一人 上海に渡った少女がいた。その名を川島芳子・17歳。全てが手に入るというこの都市で芳子が望む夢、それは―――「男になりたい」!! 欲望、陰謀そして夢が渦巻く魔都・上海を舞台に、ヒロインにしてヒーロー・川島芳子の国を股にかけた大冒険が、いま幕を開ける! 艶やかな女性美を描き続けてきた著者の新たなる挑戦!! 『乱飛乱外』『聖骸の魔女』の田中ほさな、最新作!!
【大正文士の青春群像劇】川口松太郎 23才、直木三十五 32才、芥川龍之介 31才、菊池寛 34才、谷崎潤一郎 37才、小山内薫 42才。『文藝春秋』創刊の年、若き文人らの眩き軌跡―― 一九二三年(大正十二年)九月一日、未曾有の大地震が関東一円を襲う。死者十万五千人、家屋全壊訳十万九千、全焼二十万二千余棟…出版社や本屋が集中していた神田周辺も壊滅的な被害を受けた。失われた書籍は数百万冊にのぼり、この年に創刊された『文藝春秋』もその例外ではなかった。一方『大大阪』の呼称で親しまれ、当時人口で東京を凌駕していた大阪は、モダニズム文化が花開いていた。その代表とも言われるプラトン社の雑誌『苦楽』を創刊すべく、その後の文学界を担う文士らが集うのであった。現代演劇の祖とも言える新劇を立ち上げた小山内薫。小山内を師と仰ぎ、後に第一回直木賞を受賞する川口松太郎。松太郎と共に雑誌『苦楽』を創刊。後に小説家として大成し直木賞として名を残す直木三十五。夏目漱石亡き後の新時代文壇のキラメキ、若き文士らの交流と奮闘する姿を描いた大正文士浪漫。
いつか人間を化かしてみたいと夢見る、豆狸の女の子・まめだ。少女に化けて大都会・大阪に繰り出し、黒髪の美女を化かそうとするが一目で見破られてしまう……! 落ち込むまめだに容赦なく「里に帰れ」と言い放った美女は、自分を「落語家」だと名乗り……? 笑うかどには、たぬきたる。読むと笑顔になる大正落語ファンタジー、ここに開演!