不運を抱えた少女と妖怪達
生まれながらにして呪いのようなものを受けているタケヲちゃんが幸福を取り戻していく様はわかりやすいぐらいに多幸感があり、とよ田みのる先生の描くソレは読者を幸せにしてくれる。 金剛寺さん〜ではないけれど、とよ田みのる先生はハッピーエンドが待っていると勝手に信じて読めるところが素晴らしいよなーと思える素敵な作品。 なぜこうなのか、とか、実はこうだったからなのだ、とか、納得感の有無に関わらず幸せを願いながら読み進められるのはとてもとてもハッピーな体験だった。 あとタケヲちゃんはかわいい。
魔王みたいなものに祟られているせいで、学校に行くだけでヘルメットとプロテクターが必要なほど不運にも事故とかに見舞われてしまうタケヲちゃんを百鬼荘の妖怪たちが幸せにしてあげる話。タケヲを幸せにすると、タケヲから陰の気が出て、それが妖怪にはとても美味しい食べ物なんだとか。
基本的に1話完結で、いわゆるアパートモノ漫画のよさでもある住人たちとのドタバタコメディが話の中心で、たまにほろっとするいい話もある。
妖怪たちに幸せにされていって後半になるにつれてタケヲの感情が豊かになって行くところも可愛い。
個人的には天邪鬼の話が一番感動的で好きだった。