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井上雄彦と桜木花道の同一性
スラムダンク 井上雄彦
線セーショナル
なぜ不良の主人公がバスケをするだけの物語が傑作となったのか？ それは桜木花道がバスケがどんどん上手くなると同時に、作者の井上雄彦の線とコマ割りがどんどん上手くなるこの内容と線の一致による快楽によるものである。井上雄彦の作品全てに共通する‘成長’というテーマが線とコマ割りで惜しげも無く体現されているのだ。
仕事帰りの電車内。
横の席には、まだ付き合いはじめて間もないような大学生カップルが、手を繋ぎあって座っていた。
(フッ、、すっかり春の季節だな、、)
(うらやましい限りだぜ、、おれもそろそろいい年だし、ちゃんと彼女作らないとな、、結婚とかも考えたほうがいいのかな、、)
なにかと悩み事の尽きない歳になってきたと感じる。
だが今はそんなことはどうでもいい。
幸せそうなカップルを横目に、おれはカバンから週刊少年ジャンプ20号を取り出す。
そう、HUNTERxHUNTERがやっと再開されるのだ。
これ以上の幸せはこの世にない。
なんて呟きながら
おれはトビラ絵に左手を添えた。
大学生カップルを見たときの俺