あえていうなら、変な患者のオペばかりしていたブラックジャック初期に雰囲気が似ている気がする。単なる医療漫画ではなくかなり不思議な話も多い。例えば、発掘した希少金属でありえないほど高い塔を立てた男の話とか。
全体的にもの寂しさというか哀愁のようなものが漂っているところもいい。一番好きなのは、万葉の会の子供たちを救った男の話かな。「なんとみじめなせがれ」っていう最後の父親のセリフがとてもいい。
後書き漫画もすごく良かった
主人公は医者ですが、医療漫画というよりはヒューマンドラマかもしれません。海底にお宝を探しに行ったり舞台設定が壮大な話が多いですが、作者本人が現役のお医者さんだけあって手術シーンにリアリティがあり、浮世離れした話になりすぎないバランスがいいなと思いました。万葉の会と月下美人の話が特に好きです。あと巻末に収録されてる後書き漫画「私と手塚治虫先生」と「くされ縁」がどちらも良すぎた。