「私は今作を初めて読んだ時、ポロポロと涙を流した。醗酵臭が目にしみたからである」呉智英(解説より) 漫画に青春を懸け、苦しみ悶え這いずる者たちの、耳を塞ぎたくなるような、あえぎを聴け! 『まんが極道』(第16回文化庁メディア芸術祭 推薦作品)『まんが家総進撃』と、漫画「業」を、活写し続ける著者の原典が、描き下ろし作品を加えて奇跡の復活!※本書は小学館にて2005年に発行された「漫画家超残酷物語」に描き下ろし作品を加えた増補版となります。
死んだ夫のあとを受け、念願の刑事となった紅谷留美。彼女が配属された東都警察署は、『羅生門』の異名を持ついわくつきの署だった。赴任早々、警察署の前でオデン屋を営む刑事課長・吉見や、そのオデン屋で食い逃げを働く警部補・黒田など、タダモノでない男たちが留美を迎える。翌日、コンビを組む黒田と共に、窃盗事件の現場へ出向いた留美は……。
「元気の出るおまじない。さあ、母さんのおっぱい飲みなさい」――ごく普通のOL・夏帆は、恋人である良太との婚約を心待ちにしていた。しかし夏帆の平穏な日常は、良太の母が事故で入院した日から一変する。優しそうな見た目とは裏腹に、夏帆に不穏な視線を投げかける母親…。そこには、親子の愛情を超えた怪しい関係が隠されていた。良太の言動に不安を感じ始めた夏帆は、良太の父・哲也に相談するうち、彼に心を惹かれてしまい――… 【※この作品は話売り「シアワセな家族」の電子単行本版です】 【収録内容】 「シアワセな家族」第1話~第7話
「あなたの心を覗かせてください」心理カウンセラー・楷恭介が、現代人の心に救いの手を差し伸べる。現実(いま)を映し出す心理サスペンス!!総合職のキャリア・ウーマンは恋人との関係に疑問を持ちつつも、彼を問いただすことができない。そのストレスは、やがて首に腫れ物となって現れて……。
永島慎二先生の「漫画家残酷物語」を読まれたことがある方はぜひこちらもお読み下さい。第1話は登場人物もストーリー展開もそっくりなパロディ作品です。かなり下ネタが多いですが、クオリティーが高くて感動しました!第2話からは永島先生風のキャラクターが登場するオリジナルストーリーになっています。なぜかオチが日野日出志のパロディになっていたり、新トキワ荘を名乗る若者達が登場したりして面白かったです。唐沢なおき先生の元版と新版のあとがきと、評論家の呉智英さんの作品解説も読み応えがありました。