生きものマンガの感想・レビュー876件<<1415161718>>衰退を楽しく生きる子供達 #1巻応援黄昏星のスイとネリ 徳永パンあうしぃ@カワイイマンガ人間の女の子スイと、ナマケモノの男の子ネリはまだ子供だけれど一緒に民宿をやって暮らしている。目下の悩みは、お客が来ない事。 人間が宇宙へどんどん出てゆき、人口が減ってゆく黄昏の星・地球。残されたのは少ない人と、人語が話せる動物達……と言うと寂しそうですが、お客が来なくてもスイとネリは逞しく、楽しそうに生きて遊んでいる。 世界は海面水位が上昇し、朽ちつつあるがゆったりとしている。そんな中を遊ぶスイとネリ、久しぶりのお客の大学院生・シダ、市場や地下の人々、みんな穏やかで優しい。不便でもいいからこの穏やかさを得たい、と私は言えるかどうか……考えてしまいます。 描き込まれた光景、味がありつつ可愛らしい絵で描かれる世界の中で、誰かと一緒にいる喜び、出会いの喜びが綴られて、じんわりと温かくなる作品です。ホモサピエンス売れてほしいオッドタクシー 此元和津也 肋家竹一野愛読み進めるたびに読み返してしまうという矛盾がおこるめちゃくちゃ面白い作品。 沢山の登場人物が絡み合って、あらゆるところに伏線が張り巡らされているのに混乱せずに読めるのが凄い。 全員動物で描かれているから記号化されて読みやすいし、動物で描かれていることもストーリーに関係してそうでワクワクします。この設定もあの発言もどこかで回収されるのかとワクワクします。 お笑いコンビ・ホモサピエンスのラジオがまたいいんですよね。 ラジオ番組やってるから人気無くはないけどブレイクはしてないんだろうな、改編期でもっと若手に番組変わっちゃいそうだな…とリアルな温度感が伝わってきます。ガチリスナーがいるのもリアルでいいなあ。 んでグッズがめちゃくちゃかっこいい。Tシャツかっこよすぎやしないか。マンガ家にファンが多い(気がする)海外マンガブラックサッド 大西愛子 ファン・ディアス・カナレス フアンホ・ガルニドANAGUMAメビウスとかマイク・ミニョーラみたいになんとなく「日本のマンガ家のあいだで名前が通っている海外マンガ(家)」ってのがあると勝手に思ってるんですけど『ブラックサッド』はその中ではまだまだ知られていないとさらに勝手に思っています。なので今日このクチコミを読んで知ってほしい。 マンガ家に人気の理由の一端はページを開いてすぐわかるんですけど、作者は元ディズニーのアニメーターでとにかくべらぼうに絵がうまいです。 その絵のうまさも、正確な形を描き出すデッサン力、演出に合わせた色彩感覚、決まりまくった画面構成(レイアウト)…と、もう絵を描く人だったら喉から手が出るくらい欲しい物が全部網羅されています。 まず動物擬人化ものって技術がないとどうしてもコミカルにやりがちというか、生き物の構造を無視した描き方に逃げちゃうことが多いというか…写実とデフォルメのバランスが難しいジャンルだと思うのですが、本作の場合は動物がきちんと描けるひとなんだなというのが一瞬で理解できます。 海外マンガに慣れてない人が敬遠しがちなフルカラーも色合いが水彩ぽくてソフトですし、各場面に合わせた演出としてコントロールされているので違和感なく読めるんじゃないかなと思います。「マンガを読む」という行為を邪魔しない、むしろ上手に手助けするような色使いがされています。 色合いとダブルで効いているのがパキパキとしたカメラアングル。作品のハードボイルドなテイストにすごく合っていて、この辺りも映像畑出身の方の上手さだな…と舌を巻いてしまいます。 …とダラダラと書いてきましたがひとまず試し読みで見てほしい作品です。海外マンガ、「百聞は一見にしかず」タイプの作品が多いですが、そのなかでも『ブラックサッド』は特に「見たらわかる!」度が高いマンガだと思うので…。日本競馬漫画界のこち亀馬なり1ハロン劇場 よしだみほピサ朗もはやそう言っても差し支えない長期連載ギャグ漫画。 基本は擬人化された競走馬たちやホースマンをネタにしてレースやドラマをギャグ仕立てで描いていくショートギャグなのだが、連載年数が30年以上という長さ、そしてネタにするのが競馬だけあってその当時の血統地図、観客目線で感じられたドラマ、万馬券、馬に対する印象などなど、非常に広範囲。 基本はギャグ漫画とはいえ馬やホースマンを題材にするだけあり、茶化してはいけない話題には手を出さないようにしているが、牧場見学のマナーや当時の問題点(ストライキ、税制)なども触れており、コレを読むだけで浅いながらもかなりの広範囲、それこそこち亀で現代日本の通俗史を学ぶ程度には競馬史を学べる。 連載開始がオグリキャップブームを追い風にしてのことなので、必然的にそれ以降の年代が主要なネタ元になっているのだが、天の采配か、オグリキャップの引退=サンデーサイレンスの導入という日本競馬史の一大転機が重なっている事も有り、連載年数の長さも手伝い当時から現代に繋がる競馬事情を少なからず感じられるだろう。 ギャグ漫画としてはやはり競馬ネタがある程度分かった方が更に楽しめるが、クスリと笑わせてくるネタが多く爆笑と言った風情では無い。 ただし競馬知識不要なネタも多く、擬人化された動物漫画でもある事、ライトな話題が殆どなだけに競馬を知ったばかりの方、知らない方でも全く問題なく読める。 のんびりゆったり時間が流れる♬しろくまカフェ bis ヒガアロハstarstarstarstarstar干し芋癒し、そう癒ししかありません。 人間と動物が共存している世界です。 そして、それぞれの動物が無理することなく自然に生活しています。 白くまくんのボケがとってもキュート💓 パンダさんもバイトをはじめて楽しそう。 アニメを見ていたのでそれぞれの声が聞こえてきます。 高田馬場にあった『しろくまカフェ』にも何度が行っていたのですが、沖縄に移転してしまったので、寂しく思っていたところに久々に元気な皆に会えて、パワー貰いました。供給過多のボケ 乱れ斬りのツッコミ新装版 パパムパ もちサミアド人気作家「もち」先生の初期作品です。エニックスの少女漫画雑誌「ステンシル」で連載してましたが少女漫画感は薄いです。メインキャラが女性なくらい。 人語を解す謎生物「パパムパ」が動物達を守るために頑張る話・・・話? たまに「そういう設定だったっけ」と思い出しますが基本は パパムパ & 愉快な動物達 & 主人公達が面白コントを繰り広げる漫画です。コメディと言うより、これぞギャグ!という感じです。 古い作品なので絵は現在の作品より見劣りしますが中身はキレキレです。「キューティクル探偵因幡」のギャグ回が好きな人にはオススメです。 ストーリーや格好良さ皆無でギャグに全振りしているため、ギャグに限ればこちらが上かもしれません。 通常漫画以外に1Pのショート版「イチムパ」もあります。これも良い! 雑誌の休刊と共にパパムパも終了しましたが、完全なるギャグ漫画なので打ち切り感は無いです。 シュールかつハイテンションで畳みかける波状攻撃ボケと、迎え撃つツッコミが見所です! 画像は猛獣達との親善サッカーです。『オガベベ』を読んだのでギャートルズ 園山俊二たか最近サンデーで始まった『はじめラブコメ オガべべ』が無茶苦茶おもしろいんですよ!けどその偉大な元ネタである『ギャートルズ』を知らない(昔アニメでやってた『はじめ人間ゴン』くらいの知識しかない)ので読んでみました。 1話目から夫が大草原で不貞を犯すという大人の下ネタが登場。 「略奪・強姦は最高だぜ〜」と全力で原始時代してて驚きました。 たぶん多くの人が原始時代と聞いて思い浮かべるのは園山先生的原始時代で、それが性に奔放だからこそ『オガベベ』の人類が初めて恋を知ると言うピュアなテーマが輝くんだなぁとすごく納得しました。 異世界で愛猫に乗って魔物とバトル!竜騎士団で俺だけネコ騎士~サラリーマン磯辺、飼い猫ツミレと異世界暮らし~ 尾瀬ハルカ名無し1話だけ読んだけど猫の描写がすごくいい!デカくなってもおキャット様はおキャット様で最高。あんな異世界転移見たことないww 膝に乗せれる小さいサイズですら人間は猫に振り回されてるのにましてや乗れるほどデカかったらこうなるよね…という展開が見てて楽しかった。うさぎさんスイーツの数奇な運命たべられうさ。【フルカラー】 ウミバード野愛うさぎの親子がスイーツに転生というメルヘンでかわいい設定なんですが、絶妙にかわいそうでかわいいです。 生まれ変わったらお腹いっぱい美味しいもの食べたいなあ…と切ない願いを抱いて死んだせいで、なぜか美味しいものになってしまうという。自分の体を食べることはできるので一応願いは叶っています。 ゆるーい絵がかわいくて癒されるんですが、なかなか残酷な運命が描かれているのでそのバランスがシュールでおもしろいです。 ストーリーなんて二の次のように見せかけて意外と楽しめます。もう一つの世界があったら別の自分に会ってみたい!猫が西向きゃ 漆原友紀starstarstarstarstar干し芋すべての物質は、絶えずゆらゆらとごく細かにゆれていて安定せずにあるものでそれは時にバランスを崩して形を変える。不完全であいまいな世界。これが、フローを呼ばれる現象が起こる世界。 と、現在私たちが住んでいる、世界。 この二つの世界にそれぞれ同じ人が同時代に住んでいる。 もちろん、職業も違うし、生活環境ちょっとづつ違う。 フロー現象は、人のこうだったらいいなぁとという思いで出てきてしまう、人起因と場所起因のものがある。 例えば、神経質な彼と付き合っていた片付け下手な彼女が、机の角にピッタリとリモコンを置く彼を見て自分のゴミ屋敷を見られては嫌だという思いから、町中から角が無くなり、すべての角が丸くなったり、お隣同士の同じ苗字の田中さん。表面上は、とても上手くいっているが、若い田中さんは、心の中で年配の田中さんを下に見ていた。そこで、現れたフローは、その格差分隣同士の高低が付き階段の多い街に変わってしまったり。 人の心のもやもやによって霧が発生し、フロー現象が起き、その心のもやもやが収まると元の状態に戻る。 この現象がいつ頃戻るのか?何が原因なのか?を現地に駆け付け解決していくのが、主人公のフロー処理業者のヒロタ。 そして、そこで、アルバイトをしているのが、フロー現象で35歳から12歳になってしまったコナンのような女子、ちまちゃん。 さらにフロー現象を感じ取ることのできるしゃちょうと言う名の猫。 テンポよくお話が進んでいくし、画もとても素敵なので面白く読めます。 爽やかな読後感で、私は、大好きな作品になりました。 ウサギもヤクザも可愛いウサゴク~極道、ウサギも極めます~ 三上骨丸野愛ウサギ単体でも可愛いのに、ウサギを可愛がるヤクザなんてそりゃ可愛いよなあという約束された組み合わせです。 飼い主が蒸発した家で衰弱していたウサギ。 おまえもひとりぼっちなのか、と一人の極道が救いの手を差し伸べる。 これ見ちゃったらどんなに悪人でも好きになっちゃいますよね。 慣れない飼育に悪戦苦闘しながらウサギのさくらちゃんに愛情を注ぐ龍二が可愛いんです。 牧草を「草」って呼んでペットショップの人をビビらせたり、無邪気な子どもに「ぼくウサギ組!お兄さんは何組?」って聞かれたり、極道日常マンガのお約束もたくさんあって楽しいです。 もちろんさくらちゃんもめちゃくちゃ可愛いです。モフモフしたい!! 優しくて可愛くて癒されて、読むと幸せな気持ちになる作品です。 楽しみ方色々!!ウマ娘 シンデレラグレイ Cygames 久住太陽 杉浦理史 伊藤隼之介 伊藤隼之介(原作:Cygames)starstarstarstarstar干し芋4巻読了。 オグリキャップの成長物語であるが、その他のウマ娘の個性もさく裂していて、読んでて、躍動感もあっていいですね。 競馬に詳しくなくても楽しめます。 あと、レースの裏の人情、駆け引き、友情も描かれていていい。 ウマ娘の勝負服も素敵! 個人的には、アキツテイオーの和装が好み♬ 『過ぎた目標は、ただの通過点。一つの山を登り切ったなら、また次の山を登れば良い』名言だ!! より善く生きるってこういうことかも12色物語 坂口尚starstarstarstarstar_borderかしこきっと誰が読んでも心に響く話が必ず一つは見つかる短編集ですね。絵もストーリーも詩的ですがコミカルな話もあるのでぜひ気負わずに読んでみてもらいたいです。悲しい話もありますが誰一人として不幸になっていないのが坂口尚らしい。この人の作品を読むと「純粋」という単語が思い浮かびます。子供の頃は誰だってそうだったと思いますが、大人になっても純粋な心を持ち続けていようとするその気持ちが自分にあるかどうかを問われているような気がするのです。下巻に収録されている「夜の結晶」で、鉱石や隕石みたいな美しい結晶のように生きるにはどうしたらいいか主人公が問いかけていたのが印象に残りました。 なんちゅー画力オッドタクシー 此元和津也 肋家竹一さいろくそして展開がわからん。先が読めない。 トド?の小戸川(おどがわ)が主人公、タクシードライバーの彼は要所要所で影を見せるがその過去も何もかも1巻ではまだわからない。 BEAST●RSみたいに動物たちが登場人物の世界観でこの物語進行は不思議でしかないけど、一体全体どうなるのっと。 アニメ化されてるってクチコミで初めて知ったけど、自分は先にまんがを読んじゃったのでこれからアニメも観てみようかなー ってcv花江夏樹…???ケモがあふれ出とる学園バトルファンタジー #完結応援学園創世 猫天! 岩原裕二ANAGUMA猫と一緒に生活できるという一風変わった学校に入学した主人公のユミ。どうも学園にはヤバい呪いが封印されてることが判明し、相棒猫のカンスケとともに世界の平和を左右する戦いに巻き込まれます。 「猫がしゃべって、少女が戦うドラマチック・アクション!!」という触れ込み通り、本作の中心人物は「対」と呼ばれる特殊な力を持った猫と人間のコンビ総勢7組。それぞれ巨大化や武器化などさまざまな能力を使ってバトルするのと、猫ちゃんたちがアクロバティックに活躍するのが魅力です。 敵方の霊獣チームもバラエティ豊かなアニマルが次々登場しますし、自然と人間の対立というテーマも地球温暖化が進んでしまった今読むとまた一段重みが感じられる気がしますね。 DTB1期の放送と並行して連載されていたというのもファンには注目ポイントかもしれません。 かわいくてカッコイイ多種多様なケモキャラが出てくるのでその筋の方には当然オススメですし、不思議な力が眠る学園に目がない方にも喜んでいただけるはず!ムーコじゃないけどムーコみたいな犬と飼い主、そして猫きりもやびより みずしな孝之名無しムーコの次の新連載も、犬!しかもでかい!まっしろもふもふ。名前はモヤ。グレート・ピレニーズという犬種らしいです。 飼い主は絵本作家でいつも締切に追われているひよりさん。 そしてモヤに遊ぼう攻撃を受けてブチ切れる猫のキリさんの3人ぐらしを描いた漫画です。 ひよりさんに「おっきい赤ちゃん」と呼ばれているモヤ、犬好きにはたまらなく可愛いです(飼うのは大変そうです)。 暴力的にカワイイうちの師匠はしっぽがない 幸村誠 TNSK 小田すずか 櫓刃鉄火mampuku 上方落語×ファンタジー×けもカワ!! 設定盛りすぎでは!?と心配になるも、可愛さとユルさが全てを包み込むことで、「よつばと!」「ふらいんぐうぃっち」のように無限に読み続けたくなる中毒性を帯びています。 一話完結形式で、落語のようにオチがついてて毎回安心して読めます。 上方落語、漫画や創作で触れるのはたぶん初めてなので新鮮でした。じっさい本物を聞いてみると東京とは違うのでしょうか化け猫がつなぐやさしい絆 #完結応援化け猫さんは恩返しがしたい 梨尾nyae※ネタバレを含むクチコミです。こんなことってあるんだなぁ!萩尾望都・田中アコ短編集 ゲバラシリーズ 菱川さんと猫 萩尾望都 田中アコ名無しAmazonレビューなんかを見てみるとみんな褒めてるけど、正直自分はあまりピンとくるものがなかった。もしかして原作を読んでからの方が面白いのかな?でもゲバラシリーズって聞いたことないぞ…と思って調べてみたら、青森のタウン誌で開催されている「ゆきのまち幻想文学賞」の審査員を萩尾望都先生がされていて、その受賞作「菱川さんと猫」を萩尾先生が気に入り漫画化したらしい。えーっ!!なんてドラマチックなきっかけ!!こんなことってあるんだ?!現金なものでそれを踏まえて読んでみるとすごく面白いような気がしてきました。 カワイスギアタックで地球を守れカワイスギクライシス 城戸みつるさいろくにゃ○こ大戦争のようにカワイイの波状攻撃を繰り出し、今日も密かに宇宙人から地球を守っている猫たちであった(無意識) みたいな話です。 ネコの可愛さに悶えて死にそうになるリザも可愛いけどやっぱ犬猫は可愛いんでわかる、わかるぞ。 私は犬派です。かかってこいや。むしろ幸せな猫社会2200年ねこの国ニッポン 猫葉りて野愛2200年、少子化が進み猫中心の世界が訪れます。 と言っても猫は猫のままですし、人間はちょっとだけ猫に気を使っているけれどとっても幸せそうです。今と変わらないどころか常に猫と一緒にいられてみんな嬉しそうです。 仕事も学校も猫と一緒、食事も買い物も猫中心、休日は猫用の映画を猫と共に見て…むしろ理想郷では? 登場人物たちもやっぱり、猫に振り回されながらもみんな穏やかな顔をしています。 こんな未来が待ってるなら長生きも悪くないかもって思えます。猫はいつだってかわいい。傘寿まりこ面白かった傘寿まり子 おざわゆき名無し息子夫婦、孫夫婦と同居していたけれど、ちょっとうまくいかなくなったりして独立を決意。 最初はホテルとかネットカフェに泊まってホームレス生活を送っていたりしてるけど、それが逆に刺激になって仕事の執筆業が捗るみたいなことも起こったり。 80から人生リスタートというテイストで結構励まされたりするんだけど、年齢による障害が随所で出てきてそこらへんも面白い "前世が視える"女性が遭遇したのは"前世での天敵"!? #1巻応援今度は殺されたくないアザラシさん 魚住ユキコ さんかく。sogor2524歳のOL・海野まひるには"人の前世が視える"という特殊能力がありました。 ちなみに彼女の前世は「北極に住んでいたアザラシ」。 そんな彼女の職場に新人が配属されてくるのですが、その新人・北村律の前世は「まひるの前世であるアザラシを食い殺したシロクマ」だったのです。 この作品はそんな2人と周囲の人々が繰り広げるオフィスラブコメです。 登場人物の前世が見えているのはもちろん主人公のまひるだけなんですが、前世の習性が現世にも影響を及ぼしているようで、「凶暴なシロクマ」が前世の律のことをまひるは異常なまでに警戒しています。 一方、前世のことなど全く知らない律はむしろまひるに好意を抱いていて、積極的にアプローチを仕掛けていきます。 その2人の世代を越えたすれ違いのやり取りが見ていてとても楽しい作品です。 また、登場人物の背後に時々その人物の前世が描かれているのですが、そのキャラが登場人物以上に濃い表情を見せることもあり、特にまひるの前世であるアザラシが見せる表情の可愛らしさもとても魅力的な作品です。 1巻まで読了なんでもないからこそ沁みる猫又酒場で、いただきます。 葛西映子野愛猫又のママに会いたいなんて贅沢は言わないから、カウンターでお酒と料理と会話を楽しめる日常が戻ってきてほしいなあと改めて思います。 猫又の美人ママ・雪乃さんと同じく猫又の店員・黒ちゃんが営むスナック「ふたまた」で常連さん達が楽しく美味しくお酒を呑むお話。 筍や秋刀魚や新玉ねぎなど季節の食材がたくさん登場するあたり、間違いなくいい店…。 ママの正体を見破ろうとするお客さんが現れたりするものの、基本的に平和なところもよい。ママの寝顔を見守ったりお土産みんなで食べたり…。 こういうなんでもない飯漫画が妙に沁みる世の中になりましたねえ…日常をはやく取り戻したいものです。 <<1415161718>>
人間の女の子スイと、ナマケモノの男の子ネリはまだ子供だけれど一緒に民宿をやって暮らしている。目下の悩みは、お客が来ない事。 人間が宇宙へどんどん出てゆき、人口が減ってゆく黄昏の星・地球。残されたのは少ない人と、人語が話せる動物達……と言うと寂しそうですが、お客が来なくてもスイとネリは逞しく、楽しそうに生きて遊んでいる。 世界は海面水位が上昇し、朽ちつつあるがゆったりとしている。そんな中を遊ぶスイとネリ、久しぶりのお客の大学院生・シダ、市場や地下の人々、みんな穏やかで優しい。不便でもいいからこの穏やかさを得たい、と私は言えるかどうか……考えてしまいます。 描き込まれた光景、味がありつつ可愛らしい絵で描かれる世界の中で、誰かと一緒にいる喜び、出会いの喜びが綴られて、じんわりと温かくなる作品です。