ユーモア・ギャグマンガの感想・レビュー6117件<<104105106107108>>JD×FX=ホラー #1巻応援FX戦士くるみちゃん 炭酸だいすき でむにゃんあうしぃ@カワイイマンガ〇〇×女子という作品は、ジャンルを緩く紹介するものを想像しがちですが、本作はそういう感じではありません。1巻を読み終わって、私自身の経験……FXでは無いけれども少しだけ相場(個別株)に触れていた時の事を思い出して、身体が強張りました。 主人公の女子大生は、過去に母親がFXで大損の末自殺に追い込まれたのを、自分の責任の様に感じている。 お金のためではなく、自分の戦いとして始めるFX。奨学金が貰える程の頭脳で、時間をかけてFXを学び、冷静さをもって始めたトレードでしたが、次第に泥沼にハマり冷静さを失ってゆく。危機に陥るたびに口当たりの良い言葉で自らをごまかし、気高い言葉で博打を正当化する主人公は見ていて辛い程。そこにゆるふわさはありません。 主人公を煽る投資仲間の存在も不穏。よく投資について助言したり情報を流す人はオンライン・オフライン問わず存在しますが、そういう人達が何を思っているのかを考えると、こういう人もいるのかもな……と、正直怖くなる。 カワイイ絵で描かれる表情の変化は次第に狂気を伴って、激しいチャートの浮き沈みに人が翻弄される様を残酷に描き出す。今まであった金融系漫画の泥臭さよりはむしろホラーに近い読み心地の、恐ろしい作品でした。ほぼラーメン(パイン味)の感想ラーメン大好き小泉さん 鳴見なる野愛もはや漫画の感想でもなんでもないんですが、パパパパパインのエピソードを久しぶりに読み返したら想いが溢れ出してしまいました。 一時期西荻窪に住んでいたので、風景も店内も懐かしくてめちゃくちゃノスタルジックになります。 西友で買い物したついでにパインラーメン食べに行ってたな〜 限定のピピピピピーチとかブブブブブルーベリーはすぐ売り切れちゃって食べられなかったな〜 今は町田に移転したのであの店舗はもうないんですよね。ちょっとさみしい。 ほとんどラーメンの感想になってしまったんですが、実在する場所が描かれている漫画って思い出を呼び起こしてくれますよね。 久しぶりに読み返してみたら、パインの煮卵の味が蘇ってタイムスリップしたような気持ちになりました。 こういう体験をさせてくれるのも漫画の良さかなあと思いました。ウルトラの父の隠し子キン肉マン ゆでたまご名無し※ネタバレを含むクチコミです。五感で味わう快感の波状攻撃にゾックゾクする雨宮さん!雨宮さん あらゐけいいち名無しプリッとしたソーセージを噛む瞬間パキュッ、ししおどしのカコーン、将棋を指すパチーンなどなど、気持ち良さがぎゅっと詰まった1話で最高でした! 同時掲載の2話目は、新品の靴の香りで昇天しかける雨宮さん!! YouTubeにて公開しているご本人制作のアニメーションも超かわいいっす!! https://www.youtube.com/watch?v=93zCdaCPHz8 漫画1話で出てくるおばけはここに出てくるゴーストだったんですねー かわいい!許す! 空気(フェイズ)を攻略せよ! #推しを3行で推すすうの空気攻略 福井セイコーチャ五堯空気(ゴギョウフェイズ)を全部出せぇぇぇええっっ!!!! 空気攻略マニュアル好き♪ ええ…?となる設定でここまで面白く出来るの凄い。最高の漫画では無いけれど記憶に残る漫画。人を選びまくる伝説に残りかねないギャグマンガCITY あらゐけいいち名無し※ネタバレを含むクチコミです。この作者危険につき #1巻応援集え!アニマル昔話革命団 あべまん兎来栄寿某有名春日部ファミリーコメディの危険な二次創作でバズり、その後はオリジナルへと転身するもネタのデンジャラスさは相変わらずであるあべまんさんの商業連載作品です。 本作は『桃太郎』や『三匹の子豚』といった有名な昔話や寓話を元にしながら、パンクでドープでピーキーな味付けを施したものとなっています。 裏切り、虐殺、革命、暗殺、正義の執行、屠殺、宗教、銃殺、掠奪、毒殺……果てはお約束の極彩色の上昇と下降・意識融解ネタも。かわいい動物たちが繰り広げる、いともたやすく行われるえげつない地獄絵図。 商業連載のため若干マイルドになっているとはいえ際どいネタの数々ですが、一周回って教戒的ですらあります。 ジョジョ、刃牙、福本作品、『狂四郎2030』など有名作品のパロディがふんだんに盛り込まれているところも笑える見どころです。 フランスでも人気らしいと聞いて絶望の犯島―100人のブリーフ男vs1人の改造ギャル 櫻井稔文名無しちょっと手を出しにくい表紙かもしれませんが読んでみると面白い。 女にだらしない下っ端ヤクザが会長の妻と娘に手を出した報復として、ギャルに改造され性犯罪者100人が潜む無人島に放たれてしまう…!という話。 とにかく変態達のキャラ立ちがすごい!強姦魔の趣味が日曜大工でベランダで鳩時計を作ってるとか「なんそれ!?」って感じで笑わせてくれたり、フランケンシュタインみたいな男と友情が生まれる感動があったり、実は主人公の父親も紛れ込んでいたりと、個性的な変態達それぞれのエピソードも盛りだくさんでした。面白くてマジであっという間に読み終わります。 嘘だろと思ったけど、フランスAmazonの「Hentai」カテゴリーでも1位になったのは本当らしい。なぜだ…? https://ddnavi.com/news/276431/a/なんだかアンニュイな気持ちになるムムリン 佐々木順一郎 岩井勇気ククドラえもんを模したような絵柄が気になって読んでみた 正論しか言わないのび太と弱いドラえもんが一緒に暮らしてるみたいな話。 ムムリンとの初対面でコウタが「なんだ、ガッカリだな」といったセリフが最高でした。仁淀さん、クズ道まっしぐらで好感が持…神クズ☆アイドル いそふらぼん肘樹大トロ仁淀さん、クズ道まっしぐらで好感が持てます 友情は雑じゃなかった雑な生活 中憲人野愛だらしないゆう子としっかり者の佐々木のお話。 冬は下半身がこたつになるし、部屋が汚くても死にはしないし、ひとつくらい電球が切れててもそんなに困らない。 ゆう子めちゃくちゃわかるよ〜でも佐々木みたいなひとも結構いそうだな〜 って感じでゆるく楽しめます。 正反対でお互いのすることになんやかんや言い合う2人だけど、不思議と居心地が良さそうで微笑ましいです。 雑な人・雑じゃない人あるあるを楽しむ漫画かと思っていたけど、最後まで読んだら2人の友情にグッときてしまいましたね。 ゆるい絵柄にゆるいストーリーなのに、ゆう子と佐々木の関係性が尊い!ストーカー vs 親友 vs …?サジちゃんの病み日記 アサギユメあうしぃ@カワイイマンガストーカー、自傷、殺人未遂と、ヤバい描写のオンパレードなこの作品だが、1巻は意外な程コミカルで、読んでいて辛くない。 小さい頃離れた女子・ひかりを想い続け、高校を突き止めてストーキングを始める沙慈ちゃん。それはひかりの親友・メロに見つかり、ストーカーvs親友の攻防に。鈍いひかりと沙慈を受け止めるメロのお陰で成り立つコメディは、キャラ達には申し訳ないが楽しい。 痛々しい描写が多いが、絵が物凄く美麗で可愛いので、このコメディ具合なら読めるじゃん……と思っていると、2巻からとある人物の介入で、内容は一気にヤバくなっていく。 ものすごい勢いのサイコっぷり。そこから得られる結末は、人によっては納得いかないかもしれないが、募らせた想いの「ヤバさ」にキチンと向き合わせてくれる、確かな結末だったと私は思う。いびられるどころか溺愛いびってこない義母と義姉 おつじ名無しその手があったかー!!というアイデア勝ちの漫画。 庶子として義母と義姉ふたりが住む家に引き取られた主人公・美冶。 絶対にいびられると覚悟していたものの…いびられ………ない!!!??? しかもいびってこないどころか、溺愛も溺愛。義母も見た目がめちゃくちゃいかちくて怖いんだけど実際はおおらかでノリがいいのが最高。 スランプになった漫画家が再起するまで平成マンガ家実存物語 おはようひで次くん 小田ひで次starstarstarstar_borderstar_borderかしこどこまで本当の話か分からないけど面白かった!スランプに苦しんでる1巻より、漫画家としての仕事が充実してきた2巻の方が読み応えあるかも。いつか読もうと思ってた「拡散」が月産7ページ、年1連載、6年かけて完成した作品だって知らなかった…。これは心して読まねば…。「拡散」の元担当さんが度々登場して結構厳しいことも言うんだけど、小田ひで次の一番の読者はこの人なのかもと思うような愛情を感じましたね。岩手にある実家の本屋が閉店する時に小田ひで次、黒田硫黄、五十嵐大介、小原愼司の合同サイン会をしたって話は本当なのだろうか。笑っちゃうくらい豪華だな〜!赤羽とは?東京都北区赤羽 清野とおる名無し映画にもなってる東京都北区赤羽の話。 本当にこんな場所なんですか!?というのが一番の感想。 清野とおるが面白いのか赤羽に住む人が面白いのかはたまたそのどちらとも、か。 うむむ…相変わらず面白い! 読んだら聖地巡礼、というか本当にこんな場所があるのか行ってみたくなります。 こんな人たちが本当にいるのか、も…。つれづれなる青春つれづれダイアリー 草野ほうき名無し勉学に励んだりスポーツに打ち込んだり、 若いときにしか出来ない人生経験を積もうとしたり。 そういう青春を尊重し正しく美しいと評価する。 それは世間的には当たり前であり正論だと思う。 では、友達を作りたいと思い、そのために釣りを始める、 そういう青春を世間はどう評価するだろうか。 概ねで微笑ましくは見守ってくれるとは思うが、 「もう少しなにか」とか「もっと大事なものも」とか、 「遊んでばっかりだね」とか言われそうな気がする。 「釣りもスポーツですけれどねえ・・」とか。 しかしながら、むしろそっちのほうが普通の青春であり 普通の青春時代の過ごし方ではないかとも思うのだ。 童話のアリとキリギリスとかウサギとカメとかが説くところの 「真面目が正義」はある意味でまさに童話だ。 実際には人は日常生活の中で楽しそうなものや 興味を持ったものを優先する。 多感な時期ならなおさらに。 それが普通であり本能だと思う。 そう考えれば「つれづれダイアリー」の登場人物は 現実的で正直に素直に青春を謳歌している。 興味を持ったクラスメイトと仲良くなるために釣りをはじめ、 釣りの魅力にもハマっていく森野アリス、 普段は人と接しようとしないが、釣りを介すれば 饒舌にも親切にもなる橘音々子。 釣りに興味が無かった子と釣りしか興味がなかった子が 出会ってすこしづつ距離を近づけていくという ごく日常的な女子高校生生活漫画。 二人はこの出会いで学力やスポーツ能力を とくに高めるわけでもない。 だがこの漫画は、さして変わらぬ日常が 釣りと友達?というものにちょっと関わるだけで とても楽しくなるということ、 青春時代って、ちょっとしたことをとても楽しく 嬉しく感じることが出来る時代だということ、 そういうことをこの漫画は思いださせてくれた。 また、釣り知識とアルアル体験談、それと魚料理に関しては 楽しみながら勉強になる漫画でした(笑)。 初期のサッカー人生を支えてくれた(今思えば)迷作超機動暴発蹴球野郎 リベロの武田 にわのまことhysysk連載開始は1991年、まだJリーグが発足する前で、当時サッカーはマイナースポーツだった。地域にはスポーツ少年団があり、小学生だった私は野球部に入りたかったのだが、親に「小さい頃から野球をすると肩を悪くするから駄目」と言われサッカー部に入れさせられた。 しかしやってみたらサッカーは楽しく、さらに割とうまい方だったので、結局その後高校までサッカーは続けることになった。この作品も最初から読んでいて、初期のサッカー人生を支えてくれたと言っても過言ではない。 が、あくまでギャグ漫画であり、まともなサッカーではない異能バトルである(風を操ってボールを弾き返す双子とかが出てくる)。今になってみれば分かるが、当時はインターネットもなく、放送もされず、故に読者に知識もなかったので、本格的な戦術をストーリーに反映するにはまだまだ時間が必要だった。 いまやリベロなんてポジションは存在せず、ブラジルは強いけどサッカー選手として成長する本場はヨーロッパで、日本のW杯出場は夢ではなくなり、スーパーゴールとは呼ばずゴラッソと呼ぶ時代。もはやこんな作品は思いつきすらしないだろうから、逆説的にサッカー界の進化を教えてくれている。 埼玉やカバディを知ったのもこの作品だし、「ニガくてなんぼのコーヒー豆」というギャグで爆笑していた頃が懐かしい。第1話のテンションは改めて読んでもすごい。美しすぎる百合ヴァンピアーズ アキリ野愛美少女吸血鬼×美少女、とにかく美しいです。ありがとうございます。 目の前に突然アリアが現れたら、一花でなくても一目惚れしてしまうでしょう。奔放で乱暴で強引で、怖いくらいにきれいでかわいい吸血鬼。全てが魅力的です。 初恋に全力でぶつかる一花もめちゃくちゃかわいいです。恥じらい戸惑うだけがリアルじゃない、14才の純情な乙女ゆえに止まれないリアルさ。素晴らしいです。 そしてなにより吸血シーンと恋愛シーンで攻守入れ替わるのが最高です。 あんなに強気で大胆なアリアが、一花にキスされ顔を赤らめるのがたまらなくかわいい!!血を吸うときはあんなにエロティックなのに!!かわいすぎる!! 奔放し奔放され心を通わせていく2人が尊いです。 殺されたい・死なせたくないが物語の主軸になってくるんだろうけど、アリアと一花どちらにも幸せになってほしいですね…。究極のギャグ漫画を作り出そうとする実験的作品相原コージの なにがオモロイの? 相原コージ名無し読者の意見を反映させながらギャグ漫画を描いていく実験的作品。ネットと出口調査で読者の意見を聞いていくんだけど、ストレスの吐口にしてるんじゃないかと思うような辛辣なご意見が多いので作者は相当しんどかったはず。ただの読者でも自分が面白いと思った作品が貶されてると自信なくなってくるもん。こんなに自分を追い詰めてまで漫画を描く必要なんてないんだけど、ここまでやってくれるのは相原コージしかいないと思うので一見の価値があるのは間違いないです。(ちなみに8話目の最終ページは編集判断で雑誌には載らなかったそう…) https://www.mangaz.com/book/detail/50481 メモ)読み直したいマル勇 九ノ島さん 木佐貫卓チャンピオンスキーチャンピオンで読んでた時はあまり解ってなかったのだが、作中で時間操作や世界改変とかの胸熱な設定が盛り込まれていたんだよな。最終巻、クライマックスの辺りは今一度読み直してみたい出版業界漫画の名作編集王 土田世紀六文銭「ルーザーズ」とか「ブラック・ジャック創作秘話」とか 漫画家漫画や業界漫画って好きなんですよね。 素晴らしい作品に出会うと、どうしても創り手のことを想像してしまうタイプなので、裏話的なことも含めて作品として楽しみたいんですね。 そして、実話じゃなくても良いタイプです。 そんな中でも、この「編集王」は業界漫画の筆頭というか、まずその手の作品を読みたい方は、こちらをおすすめしたいです。 本作は、見習い編集者になったボクサー崩れの桃井環八(カンパチ)を主人公に、個性的な編集者や漫画家を描いた作品。 特に、出版とは「文化」か「ビジネス(営利)」かという点に切り込んでいく様は、生臭くもリアリティの塊です。 主人公カンパチは、つまらなくても売れればいい(売れっ子作家だからいい)とか、業界がもつある種の悪習に反発し、関係者と衝突して…という流れで物語は進んでいきます。 土田世紀の泥臭くも熱量高い登場人物たちが、本作でも良い味をだしています。 個人的に「文化」と「ビジネス(営利)」の天秤で偏ったスタンスに立っていないところが本作の魅力だと感じています。 作品としては、感情的なシーンばかり際立ちますが、双方の言い分をきちんと描いており、何が正しいかを誘導せず、読み手に問いを投げかけているようで考えさせられるんですね。 「売れる本の何が悪い?」 と問いかけられた出版社の社長の答えはシビれました。 登場人物すべてが肝が据わった信念通す人たちばかりで、 何かうまくいかない時とかに読むと元気をもらえます。 出版業界に関わらず、何かアツイものを忘れてしまったサラリーマンにも是非読んでほしいです。 何度読んでも、心が燃えて、涙が溢れます。重いけど、可愛いおもいさんおもいがおもいおもいさん 矢野稔貴Pom タイトル最初見て、よくわからず読み始めたけど、コミカルだし現実離れしてる所が面白いと思いました。 みとんの両くんに対する思い、発言がひたすら重すぎるのです。 だけど、何故か可愛く見えてしまうんだよなぁ。 みとんの家族も大分変わってる。 だけど家族愛がとても強くて素敵と思うところも。 ほんわか、クスッと笑わせてもらいました。 徳弘正也の妖怪譚水のともだちカッパーマン 徳弘正也名無し世は少年漫画の格好いいを極めた呪術廻戦の時代に90年代に描かれたハーフ河童が人間社会で母を探す物語を読むのは趣深い。1巻の1ページ目から全力で徳弘正也で好き。 ヒロインの舞ちゃんが黒髪ロングで大人っぽい、さっぱりした女の子で超タイプ。 そしてキャイーンの物真似が出てきたとこにすごい時代感じた。 幕間のおまけ漫画で「アシスタント時代の尾田栄一郎が鳥山先生と握手しながら写真撮った」というエピソードが載ってて面白かった。レジェンドと首脳会談みたいな構図で写真撮る新人大物すぎる…。小気味良くて耽美でほんの少しシリアス……これは名作だわパタリロ! 魔夜峰央たか初めて読んだ魔夜峰央作品。想像してたより全く癖がないうえに、「昔の作品だからそういうとこあるよね…」という忖度を全く必要としない、リアルガチで今読んでも本当に面白い漫画ですごい。 パタリロがボケを重ねまくりそれにバンコランが律儀に突っ込むという軽妙なテンポが最高に心地いい……!しかもそのボケが超シンプルでくだらないとこがまた緩くて好き。 地味にびっくりしたのがロンドンからストーリーが始まるところ。そんなお洒落でグローバルな場所で物語が繰り広げられていたとは知らなかった。 あとソッコーで人死にが出るとこ。ループ日常系ギャグかと思ったらそうじゃないのか……。 そしてなにより、美少年殺し・バンコランとその周りの美少年たちの絡みという、本来強烈なボケに当たる部分に一切突っ込みが入らずスルーされてるところが、逆にメチャクチャ今っぽいな〜と思った。他人の性的指向にあえて触れる必要もないしそこをわざわざ弄る必要もないという意味でも、「ボケに突っ込まずボケを重ねていく」という笑いのスタイル的な意味でも今っぽくてスルスル読める。 ほんと読めば読むほど、パタリロ陛下の可愛らしいご尊顔としょーもないボケが癖になるしメッチャ癒される!名作です。 (▽1巻より。陛下のプレシャスなボケ)<<104105106107108>>
〇〇×女子という作品は、ジャンルを緩く紹介するものを想像しがちですが、本作はそういう感じではありません。1巻を読み終わって、私自身の経験……FXでは無いけれども少しだけ相場(個別株)に触れていた時の事を思い出して、身体が強張りました。 主人公の女子大生は、過去に母親がFXで大損の末自殺に追い込まれたのを、自分の責任の様に感じている。 お金のためではなく、自分の戦いとして始めるFX。奨学金が貰える程の頭脳で、時間をかけてFXを学び、冷静さをもって始めたトレードでしたが、次第に泥沼にハマり冷静さを失ってゆく。危機に陥るたびに口当たりの良い言葉で自らをごまかし、気高い言葉で博打を正当化する主人公は見ていて辛い程。そこにゆるふわさはありません。 主人公を煽る投資仲間の存在も不穏。よく投資について助言したり情報を流す人はオンライン・オフライン問わず存在しますが、そういう人達が何を思っているのかを考えると、こういう人もいるのかもな……と、正直怖くなる。 カワイイ絵で描かれる表情の変化は次第に狂気を伴って、激しいチャートの浮き沈みに人が翻弄される様を残酷に描き出す。今まであった金融系漫画の泥臭さよりはむしろホラーに近い読み心地の、恐ろしい作品でした。