社会マンガの感想・レビュー5041件<<165166167168169>>ゾンビの世界観×猫の新しい楽しみ方ウォーキング・キャット 北岡朋starstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)いやー、えー、めっちゃいい~このマンガ! ゾンビが溢れる世界で、青年と猫が出会って奥さんを探す旅をするわけです。 猫を愛でるマンガ、ゾンビを楽しむ漫画、それぞれにありましたけど、この組み合わせの良さったらないですね! 緊張と緩和がたまらない。 ゾンビに襲われる緊張感と猫の緩さ。 世界観的には、特殊な設定とかはなくすごくベーシックなゾンビもの。 1巻の終わりまでとりあえず読んでっていう。 そうか、このタイトルってそうだもんなーという感じ。 緊迫感の描き方や、たまに会う人間などの上手さがあるので単純にゾンビものとしても淡々と読めてめちゃくちゃちょうどよく面白い。 これもしかしてずっと読みたかったタイプの漫画かもしれないなー。全紳士、必携必読の「大人の教科書」王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 大河原遁mampuku 私は仕事柄ほとんどフォーマルな格好はしないのですが、読んでいると「宝物になるような一張羅欲しい!!」という気持ちが芽生えてしまいますw アメリカ等と同じで洋服の歴史が浅い日本では考えられないほどに、イギリスやイタリアはスーツというものにプライドを持っている国であることがわかります。それだけに大変に奥深く文化に根差していて、「粋」というものが文化圏によってこれほど異なるものかととても興味深い蘊蓄が満載でした。 そしてこの作品からはファッション蘊蓄モノとしての顔以外の、二つの表情を見出すことが出来ます。ひとつは「男の生き様論」としての側面。時に戦闘服となり時に装飾品、別のときには女性やゲストの引き立て役となる、紳士服は男の生き方の写し鏡でもあります。そしてもう一つは「フリーランス・クリエイターの仕事論」としての側面。主人公はスーツ一着に数百~数千万円という一見するとボッタクリのような価格をクライアントに提示します。しかし、彼の腕と彼が作り出す魔法にそれだけの価値を見出すことができた者だけが、その魔法を授かることができる。彼は職人の名に懸けて技術を安売りはしませんし、プライドにかけて一切の手抜きはしない。作り手としての理想像ですね。 全32冊+続編複数シリーズ続刊中とかなりの長期連載ですが、すべて読んでもまったく飽きたりネタや展開に既視感を覚えることがないのが凄い。「紳士服」というテーマの奥深さもさることながら、一話完結のそのすべてが美しい起承転結・序破急で構成されていて面白さがブレません。 これほどの傑作にもかかわらず今まで実写化などのメディアミックスが実現していないのは、やはり予算がかかりすぎるから……?映画好きに超おすすめ!映画大好きポンポさん 杉谷庄吾【人間プラモ】猫あるくどストレートに映画愛を貫くストーリーは 映画好きならば痺れるはず! 各キャラクターの好きな映画が設定されているのですが、そのラインナップもかなりいいところついていたので、そこからも映画愛がビシバシ伝わってきて良かったです。【新連載】「TVアニメ創作秘話」を語ろう!【手塚治虫】TVアニメ創作秘話~手塚治虫とアニメを作った若者たち~ 野上武志 宮﨑克名無し「B・J創作秘話」の宮崎克が描くTVアニメ創世記!! 「毎週アニメを制作する」。 不可能に挑戦した手塚治虫と無謀な若者たちの挑戦!! 【原作】宮崎克 【漫画】野上武志 【雑誌】週刊少年チャンピオン 【掲載】2019年No.8〜 (「週刊少年チャンピオン公式HP」より) https://www.akitashoten.co.jp/w-champion展開早い死ぬときはまばゆく 小鳥游ミズキ大トロ※ネタバレを含むクチコミです。心がヒリつく、ブスと呼ばれる少女の物語死ぬときはまばゆく 小鳥游ミズキ兎来栄寿主人公が抱く「痛み」の感情が赤裸々で切実で、 1話を読んだ時点で強く心を掴まれた物語です。 先天的なものであるが故にどうしようもない「容姿」という要素に起因する様々な負の事件に遭ってしまう主人公。ある決断と行動。その更に先にある試練。周囲の人物たちの悪意にヒリヒリします。 自分の容姿がもう少し良かったならこんな悩みを持つこともなかったのだろうか……そんな風に思ったことがある人であれば、他人事とは思えない主人公に共感必至です。 主人公にはどうにか幸せになって欲しいと思いつつ、タイトルを想うと彼女の行く末が案じられてなりません。 読んでいて辛くなりますが、良い作品です。猫と過ごす終末ウォーキング・キャット 北岡朋兎来栄寿近年はゾンビものが大流行しており「〜(オブザ)デッド」という作品が多数生まれていますが、こちらは「ウォーキング」の方を残したタイトルですね。 ゾンビが蔓延る終末世界で、生死もわからぬ最愛の妻を探し求める中で出逢った一匹の猫と旅をする青年のお話です。 ゾンビと闘うシーンも多いのですが、どちらかというとアクションシーンよりも「静」のイメージの方が強い作品です。それというのも、極限状況の中での登場人物たちの心理描写が丁寧に紡ぎあげられていくからでしょう。生死が掛かった瞬間に現れる人間の本質は、ホラーの醍醐味です。 そして、緊迫感溢れるシーンも多い一方で、猫の猫らしい行動に思わず笑わせられるシーンもあり抑揚が上手く効いています。猫好きの方ほどニヤリとできるかもしれません。 とりあえず何も言わずに1巻を最後まで読み通してみて欲しいです。ドラマに先行しコミカライズ!「ミラー・ツインズ」を語ろうミラー・ツインズ 寺山マル 高橋悠也名無し連続テレビドラマ連動企画!! 同じDNAを持ちながら、真逆の人生を定められた“二人”――― 事件が事件を呼ぶ、衝撃のツイン・サイコサスペンス!! 【漫画】寺山マル 《過去作》サングリアル~王への羅針盤~ 【原作】高橋悠也 「劇団UNIBIRD」を主宰し、アニメやテレビドラマなどの脚本も手掛ける。17年には『仮面ライダーエグゼイド』でメインライターを務めた。 (引用:「ビッグコミック月刊スピリッツ」公式サイト) https://bigcomicbros.net/comic/mirrortwins/ (引用:ミラー・ツインズ - オフィシャルサイトより) http://mirror-twins.com/ =====【登場人物】===== 葛城圭吾…警視庁捜査一課刑事。兄の誘拐事件をきっかけに刑事の道を歩む。 葛城勇吾…20年前に誘拐された圭吾の双子の兄 白石里美…圭吾が唯一心を許す恋人。しかし勇吾とも繋がりがあり、「英里」と呼ばれる。 赤城克彦…警視庁捜査一課刑事で圭吾の同僚。 皆川耕作…緑坂署刑事巡査部長。勇吾誘拐事件の担当でもあった。 流石です!もんでんあきこ先生!すべて愛のしわざ もんでんあきこ名無し大人の女性向けマンガとしてすごく人気のある作品だと思います。あまりこのジャンルに手を出してこなかったのですが、もんでんあきこ先生なら画力もストーリーも上手いのは知ってるし安心だと思って読み始めたら、想像以上に魅了されてしまいました。エロスの種子とは違う愛の物語。甘々なので癒されます。超古代文明の遺産を封印し、世界を守るS級エージェント。その名も「スプリガン」スプリガン 皆川亮二 たかしげ宙名無しオーパーツを封印し世界の秩序を守る秘密結社アーカム。S級エージェント「スプリガン」に所属する御神苗優が、オーパーツを狙う国や組織と戦う話。 どのオーパーツも、軍事転用され世界のパワーバランスを崩すシナリオまできっちり練られている。さらに、どんなオーパーツも必ず一度は発動するので、人類がなんども滅亡の危機に追い込まれる。 おかげで、最終回並みのドキドキを何度も味わえる。 10代前半に読んでいたら、オーパーツ・秘密結社のエージェント・キリングマシーンとして育てられた過去など、僕の厨二を刺激して止まなかっただろう。危なかった。ずっと大切にしたいマンガぷらせぼくらぶ 奥田亜紀子starstarstarstarstarかしこかつて中学生だった大人達みんなに読んでもらいたい。 効き目のない薬を飲んでも患者さん自身が効き目があると思い込むことで症状が改善することをプラセボ効果といいますが、その「ぷらせぼ(偽薬)」がタイトルに付いています。思春期の頃って自分や他人に期待し過ぎることがあると思うんです。その過剰な思い込みによってネガティブになったりナイーブになったりするんじゃないかな。主人公の岡ちゃん(表紙の二頭身キャラ)がまさしくその葛藤の真っ只中で、大人になった今は「ありのままの岡ちゃんでいいんだよ」と言ってあげたくなりますが、当時は自分も色々夢中だったかもと懐かしくなりました。岡ちゃんが脇役として登場する回はクラスメイト達の話になるのですが、完璧じゃない恋や友情が物語として特別なものになっています。ちょっと泣けるし、めっちゃ笑えます。最高にエモい吸血鬼ギャグ漫画陽の当たらない小出くん 石川ローズたか吸血鬼になって以来、100年近く『陰キャラ』として高校に通い続けている小出くんの日常を描いたコメディ。 新一年生と同クラになって早々、女の子に「高校生活なんて対して面白くない」と無神経なことを言ったり、100年分の学力で授業中マウントをとったり…。 空回りしてちょっぴり痛々しい小出くんが、今年こそは陽キャになるため、クラスメイトのクールな吸血鬼・三浦の手を借りつつ奮闘します。 ドタバタ学園コメディかと思いきや、急に吸血鬼ならではのシリアスをぶっ込んでくるところが堪らなくエモい…!! 2人でお馬鹿なギャグをやってても、ふとした瞬間に見せる「アランとエドガーみ」にグッと来てしまう。 ポーの一族を読んで育った人に読んでほしい吸血鬼ギャグマンガです…! https://comic.pixiv.net/works/2010震災後に続いていく暮らしモディリアーニにお願い 相澤いくえ名無しhttps://twitter.com/aizawa_ikue/status/840363234242707456?s=21 著者が震災について語っていた。沁みるフイチンの可愛さフイチン再見! 村上もとかみなみフイチンは、女流漫画家が描くキャラクターの名前です。 古き良き中国(日本もですが)の雰囲気がとても良く出ていて、年齢高めの人にも薦められるのがいいです!自分で持っていたい本だな~と思いました。ヤクザドンケツ たーしヤマチャンダメヤクザの行動がとにかく面白い ギャグかと思えばシリアスだったりと ハラハラの展開が好き面白いドンケツ たーし名無しヤクザモの好きなら最高です。「恋愛」が持つ意味を改めて考えさせられる。ルポルタージュ 売野機子starstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)すごく良かった。 すごく良かった! 舞台はそう遠くない近未来である2033年。 主人公の表紙の女性は新聞記者で、とあるテロの被害者たちの追悼記事を書くために故人の遺族や友人・知人に取材してわまっていく。 故人に寄り添った丁寧な取材を通して、この社会における「恋愛」や「結婚」の輪郭を少しずつ捉えていくことになる。 ずっと読みたいと思っていたのに、こんなにいい作品と知ってたらもっと早くに読んでおくんだったと後悔・・。 何がいいって、人物と社会をすごく良く描けてるんですよねー。 それぞれの個人が抱えてる感情や悩みはあくまで秘匿されるべき個人のものなんだけど、それを取材を通していろんな人物の視点からつまびらかにしていくと、それまで外側から見えていた一面的なレッテルでは推し量れない立体的で複雑な人物像が浮き上がってくる。 「恋愛」を"飛ばし"て「結婚」するための出会い目的のシェアハウスでテロが行われるが、同じ目的のもと集まったはずの被害者たちにもそれぞれ全く事情があった。 ここでのテーマは、「恋愛」をダサいもの、古いとする潮流とそれを取り巻くいろんな事情と感情をもった人々、「結婚」、そして「性」だ。 骨太かつ心に優しく触れる繊細な描写に感動した。 恋愛なんてイマドキ流行らないよね、という風潮から逆説的に恋愛の良さ、そして悪さが浮き上がってくるなんて素敵すぎる。 この風潮に救われたように感じる人もいれば、行き場がなくなってしまう人もいる。 いたずらな社会の変化に、もてあそばれてしまった人たちがいる。 確かに、結婚という制度は時代によってどんどん変わってきている。 かつては家同士の政略結婚の意味合いが強かったが、欧米からの流れでトレンディドラマなども流行って恋愛結婚が主流になった。 そして、現代ではこの漫画の設定に少し近い現実的なもの、「婚活」という言葉が示すように就職のような「利」をとった考えで結婚する人が増えている。 恋愛自体が持つ社会における相対的な重要性は目に見えないスピードで日に日に変化していっているけど、実は「恋」の絶対的かつ本質的な部分って変わらないよね、というメッセージを感じた。 「恋」は本質的には「する」ものじゃない。 予期せず落ちるもので、突然で、とても理不尽だ。 社会的恋愛と本質的恋愛を混同するものじゃない。 本質的恋愛は、とてもロマンチックでとても残酷だ。 だから、どの時代においても社会制度が変わっても描かれるのだ。 取材を通して「恋」と一歩距離を置きつつも、「恋」を知り変わっていく主人公が愛しくてしょうがない。 あと、主人公の目が最高。 内容も最高なのだけど、なによりもあのじっとりとした色気のある目。 近年で最推しヒロインかもしれない。 素晴らしい読後感だったので、『ルポルタージュ‐追悼記事‐』での続きを楽しみにしている。パニックホラーの名作が今日電書で復活!BMネクタール 藤澤勇希兎来栄寿スマホアプリでマンガを読む時代になってから、一気にサバイバル物やサスペンス物が増えました。この『BMネクタール』は今の時代にスマホ連載されていたならば、当時よりももっと話題になりブレイクしていたのではないか……そう思わせられてならない、パニックホラーの名作です。 タイトルのBMとは「バイオミート」のこと。食糧難に陥った人類が人工的に開発した栄養豊富な食糧です。しかし、その知られざる食糧の真の姿はあらゆる物を捕食し高い再生能力を持つ恐るべき怪物でした。そして、厳重に管理されていたはずのBMが解き放たれ人類に襲い掛かります。 『進撃の巨人』然り、生物の頂点にあるはずの人間が容易く蹂躙され捕食されていく姿には本能的な恐怖を喚起させられます。そしてBMのビジュアルが本当におぞましい!一見しただけで生理的嫌悪感を催すという点で、マンガという媒体の魅力を生かし切っている作品でもあります。 パニックホラー物やサバイバル物でありがちなのは途中が中弛みしてしまったり、あるいは途中までは面白かったものの最後が今ひとつな感じで終わってしまったりという展開です。しかし、この『BMネクタール』は全12巻という程よい巻数の中でテンポ良く終わりまでしっかりまとめてくれています。読み出すと続きが気になって一気読みしてしまうこと請け合い。 電書になったこの機会にぜひ触れてみて欲しい作品です。ビールの本として好きビールの時間 六月柿光たかバーに来るお客さんたちが各話の主人公となり、世界中のビールを飲むだけの話。 1話で1つのビールをじっくり紹介するスタイルなのでわかりやすかったです。特にヒューガルデンはスーパーでよく見る銘柄なので、とても勉強になりました。 なお物語は舞台が「奇跡が起こるバー」ということで全話がドラマチックに展開し、(都合よく)感動的な結末を迎えるため少し単調に感じるかもしれません。 (個人的には人情とかストーリーとか排除して、完全なグルメマンガ・薀蓄マンガにしてもよかった気がする。まあ逆に言えばこの「ドラマパート」が存在するおかげで、この作品は有象無象のグルメマンガと一線を画すのに一役買っているのか…) 暗い話とか悪い人間は出てこないので安心して読め、しかも勉強になる作品です!据え膳食わぬは男の恥 って昔はよく聞いたやれたかも委員会 吉田貴司さいろく誰しも1回ぐらい経験したことがある(?)といういわゆる"未遂"のところ。 なんというか「上手くいかない」とわかってて読むのが面白い。 そしておじさんには色んな意味で時代を感じさせられる漫画だと思うのよね。車についてわからなくても楽しめる!首都高SPL 楠みちはる名無し自動車のチューニングの話。GT-Rなどの名前を聞いたことはあるが、よくわからない車のカッコよさが、なんとなく伝わってくる。ていうか車の絵がうますぎ! マニアックな話も多いけど、ちゃんと聞いてくれるキャラがいるので分かった気になれる。うん、楽しい1冊にまとめた新装版がでたかげきしょうじょ!! シーズンゼロ 斉木久美子mampuku描きおろし漫画が収録とのことで、本編では見られないような自由っぷりで良いオマケでした。ただ、オマケ漫画の域を出ないので、コレクターズアイテム、あるいはこれから初めて読む人向けかもしれません。未亡人の一人御飯あなたに捧げる私のごはん 松田洋子マンガトリツカレ男「ママゴト」「私を連れて逃げて、お願い。」の作者の料理/グルメマンガ。 本編はあとがきを見れば納得いく感じの内容です 立ち食い蕎麦屋のおばさん/喫茶店のジジイ/結婚の誓いの時の背景が俺の好きな「薫の秘話」テイストでよかったそばもんについてみんなで語ろう!!そばもん ニッポン蕎麦行脚 山本おさむstarstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男蕎麦に特化した名作 「そばもん」 蕎麦の違いや、出前の歴史の話がわかって好き。これ読むと蕎麦がすげー食いたくなる<<165166167168169>>
いやー、えー、めっちゃいい~このマンガ! ゾンビが溢れる世界で、青年と猫が出会って奥さんを探す旅をするわけです。 猫を愛でるマンガ、ゾンビを楽しむ漫画、それぞれにありましたけど、この組み合わせの良さったらないですね! 緊張と緩和がたまらない。 ゾンビに襲われる緊張感と猫の緩さ。 世界観的には、特殊な設定とかはなくすごくベーシックなゾンビもの。 1巻の終わりまでとりあえず読んでっていう。 そうか、このタイトルってそうだもんなーという感じ。 緊迫感の描き方や、たまに会う人間などの上手さがあるので単純にゾンビものとしても淡々と読めてめちゃくちゃちょうどよく面白い。 これもしかしてずっと読みたかったタイプの漫画かもしれないなー。