怪奇・ミステリーマンガの感想・レビュー3336件<<7475767778>>超絶筆致の平安陰陽ファンタジー #1巻応援瀧夜叉姫 陰陽師絵草子 夢枕獏 伊藤勢ANAGUMAこれはすごい…。あやしくもきらびやかな平安の空気感を醸す精緻な設定に、一癖も二癖もあるキャラクターたちの洒脱な掛け合い。そして読後に全コマもう一度見返したくなるようなエネルギーに満ちた画面! 自分は夢枕獏作品にも平安時代にもとんと疎いのですが、本作に触れ「こんなにも心躍る世界があったとは!」とさっそく沼にハマりそうです。 近頃とある英霊バトルゲームなんかでも平安時代がフォーカスされたりして、本作に出てくるような登場人物の名前も見かける機会が増えてきた次第。 スカした態度の安倍晴明に存在そのものがヤバそうな蘆屋道満(でもめちゃめちゃカッコイイ)、そして最強の格が溢れんばかりの俵藤太!! 名だたるスーパースターたちが本作でも危険な魅力を爆発させていて、歴史をふんわりとしか知らない自分も心を鷲掴みにされてしまいました。 安倍晴明と源博雅がさまざまな怪事件の調査に乗り出すまでが1巻で、本格始動はこれからというのにも関わらず読み応えがすごいです。ゴリゴリの陰陽バトルが始まってしまったら一体どうなってしまうんだ…。もう続きが楽しみでしょうがないです。ただエロいだけかと思いきやすばらしき新世界(フルカラー)【特装版】 Yoongonji Gosonjak名無し※ネタバレを含むクチコミです。女子高生が変身して鉄球を振り回す!!!柚子ペパーミント 佐藤大 ゴツボ☆マサルANAGUMA主人公の女子高生・柚子は髪が光って超人的なパワーを発揮する「ペパーミント」の能力の持ち主。その糧となるのは両親の仇であるMMD団への復讐心! 落ちぶれたパンクロッカー・ハッサクや双子の連続殺人犯ナツミカンミ、正義執行のためなら何でもアリの俺サイコー裁判官ポンカン、AIを搭載したヘリコプターなど個性的すぎるメンバーとともに、崩壊した世界で血塗られた復讐戦争に乗り出すのだった!! まずキャラデザが本当に神。みんなカッコイイしカワイイ。 キャラ以外にも花札のモチーフやミステリーサークルのアイデアなど、見ていてビビッと来るデザイン、ギミックが次々出てきてシビレます。なんといっても主人公の武器が工事用の鉄球ですからね。ちなみにチェンソーで戦ったりもします。 ブッ飛んだキャラクターの魅力とバトルの気持ちよさを両輪にしてパワープレー気味に話が進んでいくのですが、佐藤大作品だけあって終盤は結構エウレカセブンぽいというか、セカイ系的な雰囲気がビシバシ感じられて自分は大好きでした。 軽いノリで人が死にまくったり、設定のボヤかし方(説明しきらないのがクールという思想)とかのポイントで好みは分かれると思いますが「カッコよく盛り上がってたらこまけぇこたぁいいんだよ!感じろ!!」というスタンスのひとには読んでほしい作品です。 ヒロインであるところのヘリの吉田くんのかわいさも目に焼き付けてくれ!よくわからんかったけどすごかったリボリューション 矢島正雄 はやせ淳hysyskキリスト教やオカルト的な話を混ぜ込んだ話で、大まかには現代文明に対する批判があるのだと思うけど、意味も教訓めいたものも受け取れずに読み終わった。部分部分ではいい話もあったりするし、元になる聖書や神話を知っているともっと楽しめるのかも知れない。絵には気合が入っている。 生命を超越した存在ではあるものの、猫の虐待シーンがその必然性ある?ってくらいにきついので、苦手な人は注意して欲しい。 表紙は怖いけど…もがりの首 森野達弥名無し怨念がこもってそうな表紙に惹かれて手に取って、中身を読んでみたら水木しげるっぽいホラーだったので買ってみた。マンバの他のクチコミを見たら作者は水木しげるのところにいたと書き込みがあったので調べてみたら、どうやら小学生の頃から水木プロに通われていた方らしい。すごい経歴だ。もがりが何者なのかは最後まで分からないけど悪い奴ではなかった。むしろ極悪人をもがりが不思議な力で成敗する勧善懲悪ものだった。殺し方はホラーだけど段々もがりが可愛く見えてきたりしてただ怖いだけじゃないところと、「歴史は豆腐みたいなものかもしれない…」などの昔ながらの語り口調で始まるところがいい。騙しているのか?騙されているのか?夏目アラタの結婚 乃木坂太郎名無し※ネタバレを含むクチコミです。今さら読んでないと言えなかった寄生獣 岩明均かしこ名作なのに読んでない漫画が自分にはたくさんあるのですが、中でも「寄生獣」がそうで、今さら読んでないと言えない漫画の第一位だったのですが、もう読み終わりましたので一安心です。ずっとミギーだけで会話を乗り切ってきましたが、これからはパラサイトとか田宮良子とか言ってやろうと思います。 読むのが遅かったので、偶然にも「骨の音」「風子のいる店」「寄生獣」の順番で読んだのですが、「寄生獣」がズバ抜けて面白いとは思いませんでした。完全版に収録されてた岩明均先生のコメントを読むと「自分には登場人物よりも出来事をベースにしたストーリーが合っていた」とあったので、その違いはあるかもしれません。あくまで個人的な意見ですが…。 想像以上に良かった常野物語 恩田陸 菅原淳名無し表紙とロゴが新興宗教の勧誘漫画みたいで読む前は心配してしていましたがとてもいいコミカライズでした。 ストーリーに違和感がなく、また漫画ならではのモノクロの中に一部だけカラーで描く表現も素晴らしかったです。 鶴先生のビジュアルが想像そのままでした。やはり鶴先生はあの姿ですよね。予想外だったサエイズム 内水融野愛なんかねえ、もっとこう支配と被支配みたいなドロドロとしたものを描いてる漫画だと思って読みはじめたんですよね。 引っ込み思案な美沙緒を完璧美人で優等生な冴が支配して、周りを巻き込んで美沙緒を孤立させて服従させるみたいな、内なるドロドロを期待してたんですよね。 冴ちゃんめちゃくちゃファンタジックモンスターだった。びっくりした。 そういうものだと理解してからはそういう楽しみ方ができたのでよかったです。 しっとりじめっとした怖い話かと思ったら意外と突き抜けてます。 裁判ならぬサエバンはさすがに笑わしにきてると思った。こういうの大好き石神伝説 とり・みきhysysk現代(といっても20年以上前)が舞台の、日本書紀や古事記などの神話をベースにした作品。 人間と鬼との戦いといえば、今だと『鬼滅の刃』が思い浮かんでしまうが、それはやはり日本において鬼という存在が深く根付いている証拠でもある(「柱」ってここから来てるのかな、とか。ちなみに戦うのは鬼殺隊ではなく自衛隊)。桃太郎伝説や、海外の似たような神話、ミステリーとも絡めて謎を追うのが面白い。身近にある神社の由来を調べてみたくなる。 未完のまま20年以上経っており、作者自身も再開するなら再構成が必然と言っているため実現は難しいかも知れないが、ぜひとも続きが読みたい。 花子くんがとにかくか…地縛少年 花子くん あいだいろ大トロ花子くんがとにかくかわいい! 昔の制服風のコスチュームもいいです。 出てくる妖怪もあんまりグロくないのでほのぼのした気持ちで読み進められます。面白かったのでドラマも期待岸辺露伴は動かない 荒木飛呂彦nyae原作読んだ上でドラマを見たかったので読んでみました。 そういうの関係なしに、もっと早く読むべきだったなーと思うくらい面白かったです。伏線の回収の仕方とかも気持ちがいい。「密漁海岸」のアワビはこわい。 完結しているわけではなく、新作を常に待ってる感じなんですかね。ドラマ化記念に描き下ろしてくれたら嬉しいですね〜。 ジョジョのほうは昔友人にすすめられて1部と5部だけ読んでるんですが、4部をめちゃくちゃ読みたくなりました!どうしようもなく憎くて愛しい謎の女ばるぼら 手塚治虫nyae作家・美倉が、酒に溺れた浮浪者・ばるぼらを道端で拾うところから物語が始まり、同時に美倉の人生が破滅へ向かうスタートが切られます。売れっ子小説家であるがゆえに様々なしがらみに囚われた生活を送っている美倉に対しばるぼらは、人の金を使って酒をあおり、機嫌を損ねれば別の男のところへ去り、行くところがなくなればふらっと美倉の元へ戻る、の繰り返しという気まぐれな生き方。 そんな傍若無人なばるぼらに振り回されて少しずつ人生の歯車が狂っていくのに、ばるぼらがそばにいないと何もできなくなる美倉。これは恋なのか、愛なのか、すべては毒に冒されて見たただの幻なのか…? ばるぼらの正体が魔女だと美倉が言い張るエピソードもあり、魔法は使えないけど、魔力はあるんじゃないかと思わせる意味では本当に魔女なのかもしれません。 ばるぼらに謎の魅力があるのも事実ですが、美倉が底抜けのお人好しなんだろうというのも読んでいて常に思うところでした。出会ってはいけないふたりだったんだと思います。 映画は特に見るつもりはなかったけど、読んでみると、これが実写映像化されるということに非常に興味深くなりました。 騙されやすい人は読むといい鉄民 菅原敬太hysysk※ネタバレを含むクチコミです。文豪たちの作品がモチーフ文豪ストレイドッグス 朝霧カフカ 春河35クロキ秀逸なストーリーと、オリジナリティ溢れるキャラが織り成す魅力が素晴らしい。キャラクターは、歴史上の文豪をモチーフにしており、その異能と呼ばれる能力も文豪たちの作品名をモチーフにしている。お気に入りの文豪がいる人にはぜひおすすめしたい!そこに救いはあるのか報復刑 トータス杉村野愛週末キッチンと丼とこーい!が好きすぎて、読むのを避けてきたこの作品。 絶対ほのぼのしてないだろうし飯作ってないだろうし、カズさん達に似たキャラクターが出てきて苦しんでたら嫌だもん。 と思ってたんですけどやっぱり興味はあるので読んでみました。 comicoのチャレンジのときの絵柄に近い!と懐かしさに浸る間もなく、なんの救いもない殺人が描かれます。 殺された人間の家族が殺人犯に報復する権利が与えられた世界の物語。 読み進めるたびに浮かび上がる「自分ならどうする?」という問い。 「やるかも」と「できない」を行き来するうちに、「報復をしてはならない」という考えがすっぽ抜けていることに気づき、自分が怖くなりました。 それで救われるならば、と思ってしまう気持ちも正直あるけれど…愛する者を奪われた挙句、人を殺した事実までつきまとう人生、どこまでいっても救いがないように思えてしまいます。 だからといって、報復なんてダメだとは言い切れないんだよな…。 ぜひ自分に置き換えて考えてみてほしい作品でした。 辛いから週末キッチン読むぞ 最初の数巻が凄まじいドラゴンヘッド 望月峯太郎にわか序盤の展開が凄い。展開にすごく引き込まれた。似たジャンルはあるのに言葉回しやビジュアルにオリジナリティが溢れていて、ほかにない作品だと思った。 中盤からラストにかけては、収拾がつかなくなったか、あるいは読者が追いつけなくなったんじゃないかなーと考えている。自身もなんというか、必要なストーリーが欠けているような感覚に陥った。転移が一瞬すぎ!! 異世界転移のお約束を逆手にとったコメディフリーターが地味に異世界転移するマンガ あまおうななし※ネタバレを含むクチコミです。あえじゅま様はグロ可愛いあえじゅま様の学校 鈴丸れいじ名無し※ネタバレを含むクチコミです。 無限の住人の漢字擬音を集めてみた無限の住人 沙村広明地獄の田中荒篠の「愚者!」が一番印象深い 池野恋最新作は美しき吸血鬼と鼻血ヒロインの婚活!?ブラッディ・ブライド―吸血鬼の婚活― 池野恋アラサーりぼんっ子※ネタバレを含むクチコミです。スタンドを中心に新たなかたちの「ジョジョ」が展開するジョジョの奇妙な冒険 第8部 モノクロ版 荒木飛呂彦名無しジョジョシリーズをずっと読んでいたので最新シリーズもと思い読みました。 正直、冒頭から謎が多くまどろっこしく感じるところもあるけれど、その分、一気に謎が解ける瞬間が最高に気持ち良いです!! "魔女狩り"から人々を救うため奔走した、実在した医師の物語 #1巻応援魔女をまもる。 槇えびしsogor25物語の舞台は16世紀ヨーロッパ。 領主のヴィルヘルム5世に仕える医師・ヨーハン・ヴァイヤーは、狼の姿になって人間襲う“人狼”が現れたという町に派遣される。 そこで彼は自身の医学の知識と当時の宗教観に囚われない分析眼で人狼の正体を見極めようとする、というのが導入のエピソードとなる作品。 16世紀のヨーロッパに実在し、魔女裁判に反対した最初期の人物として知られる医師・ヨーハンの生涯を描く物語。 作中では魔女を筆頭に人狼や悪魔など、人々を恐怖に陥れる者たちの存在が仄めかされる。 それに対しヨーハンは、それら未知の存在は医学で説明することが可能だというスタンスをとり、その上で「無知こそが恐怖の根源であり、知ることをためらってはいけない」という師の教えに従い、"魔女"とされてしまった人々を医療の力で救うために奔走する。 なのでこの作品は決してファンタジーではなく、自らの信じる道に従い人々のために奮闘するヨーハンの戦いの記録である。 また、ヨーハンの行っている治療は当時の倫理観で見るならば異端であるが、現在の医療の知識を持ってこの作品を読むと作中のヨーハンすらも辿り着いていない事実が見えてくる。 この「当時の人々の視点」「主人公の視点」に加え「現代にいる読者の視点」によって見え方が異なる、そういう意味ではこの作品はもはや"歴史"そのものを描いているのかもしれない、そういう感覚を覚える作品。 上中下巻読了20年の時を越えた、いじめの"因果応報" #1巻応援いじめるアイツが悪いのか、いじめられた僕が悪いのか? 日丘円 君塚力sogor2520年ぶりの中学の同窓会で再会した、いじめられっこの相沢とその首謀者だった鈴木。 同窓会の間は表向き楽しそうに談笑する二人だったが、写真撮影でみんなの注目が外れたタイミングで鈴木は相沢に声を掛けてきて「いじめられる側にも原因がある」、など挑発するような発言をする。 このように今だに相沢のこと見下してる様子の鈴木だったが、実は相澤には鈴木に伝えていない秘密があった。それは自分が鈴木の1人娘・詩織の担任の教師だということ…。 一見すると相沢の鈴木に対する復讐の物語だが、どうやら物語はそう単純ではなさそう。というのも、相沢だけでなく、他の登場人物の負の感情が物語の端々に描かれていて、それらが複雑に絡み合って現在の関係性が成り立っている様子。そしてその中心にいるのが、何も知らずに学校生活を送る鈴木の娘・詩織。 気になるのは、相沢が鈴木に対する復讐心を持っていそうな雰囲気はあるのだが、彼が鈴木や詩織に復習のためのアクションを起こしたという"明確な描写"が今のところ見られないこと。この作品が相沢の復習の物語なのか、それとももっと多くの登場人物の感情が入り乱れた複雑な愛憎劇なのか、詩織の今後の運命と合わせて予断の許さない作品。 1巻まで読了<<7475767778>>
これはすごい…。あやしくもきらびやかな平安の空気感を醸す精緻な設定に、一癖も二癖もあるキャラクターたちの洒脱な掛け合い。そして読後に全コマもう一度見返したくなるようなエネルギーに満ちた画面! 自分は夢枕獏作品にも平安時代にもとんと疎いのですが、本作に触れ「こんなにも心躍る世界があったとは!」とさっそく沼にハマりそうです。 近頃とある英霊バトルゲームなんかでも平安時代がフォーカスされたりして、本作に出てくるような登場人物の名前も見かける機会が増えてきた次第。 スカした態度の安倍晴明に存在そのものがヤバそうな蘆屋道満(でもめちゃめちゃカッコイイ)、そして最強の格が溢れんばかりの俵藤太!! 名だたるスーパースターたちが本作でも危険な魅力を爆発させていて、歴史をふんわりとしか知らない自分も心を鷲掴みにされてしまいました。 安倍晴明と源博雅がさまざまな怪事件の調査に乗り出すまでが1巻で、本格始動はこれからというのにも関わらず読み応えがすごいです。ゴリゴリの陰陽バトルが始まってしまったら一体どうなってしまうんだ…。もう続きが楽しみでしょうがないです。