歴史マンガの感想・レビュー1574件<<5253545556>>中華漫画好き…天空の玉座 青木朋む最近中国ドラマにハマっているのですが漫画とか何かないかな〜と思っていたところマンバで見つけてひとまず2巻まで読了。 中国の歴史を忠実に描くと拷問とか結構えぐいのですが。えぐい描写と煌びやかな王朝での生活、策略、嘘と野望色々エンタメに落とし込んであると癖になります。 この漫画でも結構困難な人生を歩む主人公。主人公可愛い! 喋りも堅苦しくなく現代っぽくわざと砕けた感じに描いてあったり初見に対して抵抗がない気がします。あんまり悲観的な気分にならないのでおすすめ。 描くの大変そうだろうなと思うのですがこういう豪華絢爛ゴテゴテの装飾、好きです…ディテールに神を宿した漫画ジゼル・アラン 笠井スイmampuku1900年頃ヨーロッパ、家出お嬢様がアパートの大家をやる傍ら「何でも屋」というなの無茶な冒険をしながら世間を知り成長していくハートフルな物語です。ピュアで好奇心が強く、まじめで正義感が強く、お嬢様なのに目を離すと何をしでかすかわからない、だがなんやかんやで皆を笑顔にしてしまう。そんなジゼルが可愛すぎてロリコンになりそうです。 そしてとにかく美しい。絵も話も。「Fellows!(現ハルタ)」あるいは森薫などが好きな人がハマるやつですねこれは。私個人的な趣味でいうと人体描くのが上手い絵師さんが好きなので「乙嫁」より好きかも。 「ディテールに神が宿る」といいます。神曲(かみきょく)とか神演奏といった類のものにはディテールにまで魂が込められています。そういう漫画が私はたまらなく好きです。「ジゼル・アラン」の髪の毛一本にいたるまで美しい描線を、「HxH」や「呪術〇戦」のような漫画には見習ってもらいたいですね。 最後に、このシリーズは著者近影もあとがきもなくシンプルですが、ハードカバーの小説のような凝った装丁ですごくこだわりを感じます。ぜひ紙の本で読んで欲しい漫画です。時代を感じるカミカゼ 影丸譲也霧兵衛良かった点 ・むちゃくちゃ内容に時代を感じる 総評 ・絵の印象から空手バカ一代 芦原編っぽく見えてしまう ・この「カミカゼ」はほるぷ平和漫画シリーズにも収録されていたな無数の事実としての、無数の奇跡としての・・・キングダム 原泰久影絵が趣味いよいよ『キングダム』が化けの皮を脱ぎ捨てて、その本質を剥き出しにしてきたと思うわけです。これまで毎週のようにキングダムに夢中になっていながら、どうも周囲の熱狂ぶりから一歩身を引いてしまう自分がいました、自分の夢中になるポイントがどうも周囲とはズレているように思われて仕方なかったのです。 あるいは戦術的な細かな考察であったり、あるいは将軍たちの個性をマネジメント能力や経営論の名のもとにビジネス書にまでしてしまう素っ頓狂な連中、そろそろこういったものたちに厳しくノーを突き付けなければならないような気がするのです。やれキングダムから世間を語ろうがビジネスを語ろうが何を語ろうがそれはまったくの自由だが、そうすることでキングダムというこの漫画の一頁一頁に迸っている本来の魅力をうっかり見逃してしまいはしないか、そんな危惧があるのです。キングダムの魅力は、そんなふうに何かに援用されて語られるような二義的なものではないと切に思うのです。二義的であるというのは、すなわち根本的ではないということ。上記のような援用の仕草は、無数の事象の積み重ねによる幾重もの絡まり合いから途方もない事実として現前にあらわれる「いま、ここ」にあるものを単なる何かの理由からくる結果として弄んでしまう。 世間的には支離滅裂だと不評だった犬戎戦で、「元と正せば我こそが貴様らの祖、貴様らの王である」と因果論を振りかざすロゾに対して、フィゴ王は言わなかったか。 「何が王か、何が祖か、一体何百年前の話をしているのだ貴様は 貴様ら犬戎と我ら山の民は大きく違う 貴様らはこの平地の孤島遼陽に滞まり続けたが 我らは西の大山界で覇を争い戦い続けてきた 滞まるお前たちと違い、我らはそれぞれ夢に立ち向かう者」 まずフィゴ王は犬戎と山の民の違いを指摘してみせた、それはまさしく、ひとつの因果としての捏造された物語に組み入れられることへの拒否にほかならない、つまり、お前はお前だが、俺は俺だ、勝手に一緒にしてくれるなということ。その上で「我らは"それぞれ"の夢に立ち向かう者」、つまり、我らはお前が勝手にのたまう因果の物語には生きていない、我はそれぞれの目の前に瞬間ごとに立ちはだかるこの現実をしかと見据えている、ということだと思うのです。 そして最新話、散々騒がれた隊の覚醒とは、ひとはそこに因果を探りたくもなるものだが、じっさいには単なる因果とはまるで無縁の、いや無数の一瞬一瞬からくる因果のはてに荒唐無稽と呼びうるまでになった途方もない現実の積み重ね、ほとんどそのひとつひとつが奇跡ともいえる圧倒的に現前する事実また事実の一回かぎりの繰り返し、そのたったひとつとしての士気の爆発でした。 だいたい私たちはどんな因果の物語に括られようが、じぶんにこの先いったい何が待っているのか、そんなことは誰に言われるでもなくわかっているのです。同じようにキングダムの結果だってわかっているのです、秦は中華を統一して、やがて滅び去るのです。そして、ほかでもない私たちは秦が中華を統一した後の世界に生きている、そこにどんな因果があるだろうかはひとそれぞれにしても、とにかくこの事実だけはどうしてもひっくり返りようのない途方もない奇跡のような事実なのです。 1920年代、世界を股にかける「小さな奥様」の物語マダム・プティ 高尾滋たか はあぁ〜〜ッッ!! うっ! ハァン...何もかも素敵すぎる。物語は新婚の大正乙女が、夫と一緒にトルコからオリエント急行でパリに向かうところから始まります。正確に言うと、駅に向かうフェリーに乗るところから始まるのですが、主人公の万里子は市場から逃げた羊をフェリーに向かって馬で追い立てながらやってきます。な…何を言っているのかわからねーと思うが、読めばわかります。やだこの子超かっこい...!! ネタバレを避けると熱く語りたい部分が何ひとつ言えないのですが、ネタバレにならない素敵な部分を列挙すると ・1920年代(大正時代)のヨーロッパが舞台 ・客室や異国の街並みの精緻で美しい背景 ・オリエント急行で起こる事件 ・勇気と能力のある自立した主人公 ・インドから来た明らかに裕福で高い教育を受けた青年 ・多国籍な友人たち ・世界を股にかける壮大な物語 ...とまあ、こんな感じです。 大正時代の日本が舞台の少女漫画でも、1920年代のヨーロッパが舞台の少女漫画でもない、「大正乙女が印欧で活躍する少女漫画」というかなり珍しいこの作品。2人の関係が歴史と絡めて深く掘り下げており、恋愛漫画としても歴史(時代)漫画としても非常に読み応えがあります! 全11巻という手頃な巻数で、濃密なヒストリック・ラブロマンスをお楽しみいただけますので、ぜひ買ってください(ダイレクトマーケティング)アニメからどろろ 手塚治虫めーこ白黒アニメでも見たけど、ナゾ多くて楽しいです!ヤマザキ先生の傑作テルマエ・ロマエ ヤマザキマリしんルシウスの風呂に入ってみたい。 これは美味そうゴールデンカムイ 野田サトル名無しこりゃたまらんな料理人を追い詰めるほど味が高まる!沈夫人の料理人 深巳琳子starstarstarstarstarひさぴよ沈夫人のお抱え料理人「李三」は腕は良いけど、気が弱く感情にムラがある人物。そんな料理人を沈夫人があの手この手で追い詰めます。李三は夫人の機嫌を治すため必死で料理を作り、結果として最高に美味い中華料理が出来上がります…。なんともSMチックな関係性ですが、どちらも料理への探究心があっての行為なので、不思議とイヤな感じはしません。本格戦略マンガ以上の物語マージナル・オペレーション キムラダイスケ 芝村裕吏フルカワ最初はゴリゴリのフィクションとして読んでいたけど、巻数が進むごとに 世界を取り巻く頁の問題を考えると、あながち現実味の無い話ではないのかと思った。 子供達の幸せのため子供を戦地へ送り出す主人公の葛藤がよく描かれていると思いました。͡ 購入する場合は電子版を推奨墓場の七人 山田秋太郎mampuku画楽ノ杜(現・月間Z)という耳慣れないウェブサイトで連載されていた漫画ですが、読んでみると驚くほどクオリティが高い。 http://comip.jp/Z/ ほどよくレトロ感、アナログ感があり、バトルの絵に迫力があるだけでなくメリハリがあってとても読みやすいです。レトロだけど古臭くなく、荒々しいけど粗雑じゃない。最近ではあまり見ないようなメタネタも、ただやるだけでなく巧さを感じられる演出になっていて飽きさせません。ちなみに絵はヒラコーそっくりw 紙派としてきわめて残念なのが、完結の3巻が電子のみという点。なんで3巻だけ???最終巻のみ未読ですが、通販サイトのレビューなどを見る限り打ち切りの駆け足展開っぽい雰囲気ですね。 最新作「じゅうしまつ」も気になりますが麻雀はあまり嗜まないので、次読んでみるならR.O.D.かなぁ。あれは良いアニメでした。リアリティある描写が満載空母いぶき かわぐちかいじ 惠谷治鳥人間大きく、そしてリアリティのあるストーリー。緊迫感のある描写がこれでもかと詰め込まれている。 専守防衛といいつつわりと攻撃に重きを置いている描写が多くて気になるところ。攻撃にいたる経緯や登場人物の考え方を鑑みるに、そうなってしまう納得感はあるが、それはそれとして、戦争容認へ向かいつつある大きな流れが見え隠れするのが怖い。まぁ現実にはこうもすんなりと政府が英断を下し、国民がそれを信頼するっていう構図は想像しづらいが(笑) 東都新聞の記者が前線へ乗り込んで写真を撮っている場面、最初は極秘行動に水を指す程度の低いジャーナリズムを笠に着た行為のように見えたけれど、その後の本社とのやり取りでギリギリ利敵行為にならない範囲で国民に情報を伝えるという本当のジャーナリズムが感じられて、印象が180度ひっくりかえった。今後の報道のされ方で国民の戦争容認空気感に一石を投じることになりそう。SFラノベ、まだ死んでなかった!86―エイティシックス― 吉原基貴 しらび 安里アサト I-IVmampukuうっわ面白い…原作はハヤカワ文庫かな?と思ったら電撃大賞とは!!Webではなく賞からの生え抜きでこれほど骨太な大作ともなれば、近い将来の大ヒットアニメとして期待されているに違いありません。 しかもロボットによる戦争モノのコミカライズには生半可ではない画力が要求されますから、まさに満を持してのコミック発売です。興奮してきます。 いざ読んでみると、大群をなす戦闘ロボットは3DCGと手描きを併用している感じに見えます。3Dっぽさが軽い感じがして質感や迫力の面で「All You Need Is Kill」や「サクラブリゲイド」には劣りますが、反面、無数の機体が入り乱れ物量に押しつぶされそうな絶望感は手描きだけでは実現できないような魅力もあります。これがアニメーションになったらと思うととても楽しみです。 梶川先生の傑作信長のシェフ 西村ミツル 梶川卓郎しんケンの料理、最高「この世界の片隅に」を読んだらこれも。夕凪の街 桜の国 こうの史代名無し「この世界の片隅に」を読んだらこれも。 たんたんと原爆投下後の広島が描かれていて、差別だったり環境の変化だったり、色んな思いが錯綜してたんだろうな、ということを思い起こさせてくれる。コメディックだが、本格的な「別式」漫画別式 TAGROにわか変態ゼミナールの作者TAGROによる女性剣士「別式」の漫画。 別式とは諸藩の奥向き(幕府でいう大奥)で活動した女性指南役を指す言葉で、江戸時代には実在していたもの。そんな、これまで見向きもされてこなかった題材をキャッチーな絵柄で上手く話に落とし込んだ作品。 変ゼミに見られる凄まじい変態感は絶妙な具合に抑えられていて、作中に上手く溶け込んでいる。また、時代が時代なだけあり、紹介などではコメディが強く押し出されているが、内容はかなりシリアス。全体としてみると重たい話となっている。また、重たいだけでなく、物語の筋がしっかりと面白いから引き込まれること間違いない。期待の作品 広く読まれてほしい江戸の人情モノワカダンナ 塩川桐子かしこリイド社といえばゴリゴリの時代劇マンガのイメージがあったのですが、こちらは映画でいえば「雨あがる」とか「たそがれ清兵衛」のような作品になります(武士は出てきませんが…)。 表紙はほんわかしているけど、キャラクターは浮世絵のような美男美女ばかりだし、ストーリーはどれも秀逸。なんせコマ割りが完璧!本当にゾッとしたし、グッとくる。名手が描く「市井の人々の暮らし」は、このうえなく素晴らしい。この漫画はすごいと聞いていたが...時男~愛は時空を超えて~ 国友やすゆき霧兵衛よかった点 ・戦国時代編は時代背景や状況などは暗いが、その暗さを全く感じさせない内容。定期的に歴史的発見ネタをねじ込んでくるあたりもよかった。 ・昭和編は全編通してむちゃくちゃだった。昭和のオリンピックを彷彿とさせるバトルを読んだ瞬間の脱力感は半端ない 総評 ・「時男~愛は時空を超えて~」はすげーぞと噂を聞いていたが今まで読んでいなかったのちょっと後悔するぐらいの名作だった。 1巻を試し読みして、まあいつもの感じかと思いながら2巻を試し読みしたら予想以上の面白さで全巻購入して一気に読んでしまった。 旧時代的「時代劇」大幅アップデート仕掛暮らし 山田芳裕 池波正太郎mampuku「へうげもの」の山田芳裕先生による新作は「NEO時代劇」と銘打たれた暗殺サスペンス&アクション。 元締から依頼を請けて人を殺すところは「仕掛人 藤枝梅安」と同じですが、本作は元締が主人公となり何人か抱えている殺し屋が登場するオムニバス形式になっています。大ゴマなどを使った演出や、ストーリーのセンシティブな部分など、かなり現代的にブラッシュアップされた文字通り「NEO時代劇」になっています。 梅安と違って香具師の元締が「音羽」なのがモーニングっぽいw 映画や小説のような圧倒的なストーリー密度春風のスネグラチカ 沙村広明mampuku 1930年代ソヴィエト、スターリンの大粛清の時代が舞台です。実在の有名人がガシガシ出てくる上に戦争映画などで聞いたことのあるソ連用語でいっぱいです。物語は沙村節全開で面白いのですが、登場人物が多くて名前も長いし覚えるのが大変ですw(ちなみにグロは少ないです) シシェノークとビエールカの正体が明らかになっていく過程は、出来の良いミステリーのように緊張と興奮できるものがありました。あるいは映画ですね。一本の映画を観ているようでした。一巻完結とはいえ伏線の回収も見事でした。徹頭徹尾ミステリアスな人物ではありましたが、ビエールカはもしかしたら沙村作品で一番魅力的なヒロインかもしれません。ニートが異世界じゃなくて紛争地帯で人生やり直す話マージナル・オペレーション キムラダイスケ 芝村裕吏mampuku艦これで一躍ブレイクしたしずまよしのり先生がイラストを手掛けた小説「マージナル・オペレーション」がアフタヌーンで漫画化。小説表紙では雪風そっくりのキャラクターに目を引かれましたがコミックスは一転硬派な感じです。 仕事を辞めてニート同然の暮らしをしていたが、このままではまずいと思い応募した就職の面接で知らないところへ連れていかれ、わけのわからないまま戦いに巻き込まれていく……と書くと一見異世界ラノベみたいなあらすじですが、主人公・アラタが連れていかれたのは現実の紛争地帯!類まれなる戦術眼を開花させ、少年兵らと共に戦場を渡り歩いていきます。ガンパレード・マーチやったことある人はちょっと懐かしくなるかもしれませんw 絵は上手いとは言えませんが濃すぎず薄すぎず読みやすいです。あと、ミリタリーモノっとはいえあまり蘊蓄ウンチクしてないぶん、異世界転生ラノベほどではないですがハイコンテクスト気味です。怖~い信長、味のある秀吉、アホなセンゴクセンゴク 宮下英樹mampuku「騎馬武者が一列に並んで、突撃をかける。 馬上では日本刀を振りかざした武士たちが斬り合う──。 そんな戦国合戦絵巻はすべてウソである。 では実際のサムライたちはいかにして戦ったのか。」 1巻のカバーに書かれた文言ですが、このように合戦のリアルさや忠実に史実に基づいた部分と脚色された時代劇としての面白さを両立していて、長いシリーズではありますが読み始めると止まらなくなります。 織田信長が登場するフィクションは星の数ほどありますが、怖くて強くてかっこいい「センゴク」の信長は魅力度では(読んだ中では)トップクラスでした。 主人公・権兵衛の恋の行方にも注目です。 猫猫が可愛い薬屋のひとりごと 日向夏 ねこクラゲ 七緒一綺 しのとうこむ宮中で起こる事件を冷静に分析して解決へと導く猫猫いいキャラ… 1巻読了時に「えっ面白いじゃん!」となりました。歴史もコメディーも!テルマエ・ロマエ ヤマザキマリましとにかく笑える! 昔の人が現代の色々なものを見たときに、どんなリアクションをするのかが、多分一番おもしろい形で描かれていると思う。 同時にローマの歴史などを理解することもできるから、受験勉強の間に息抜きとして読むのがオススメ! そして温泉の話なので日本の素敵な文化をより良く知ることができるし、とってもほっこりするお話。 お風呂あがりに読んだら最高だと思う!<<5253545556>>
最近中国ドラマにハマっているのですが漫画とか何かないかな〜と思っていたところマンバで見つけてひとまず2巻まで読了。 中国の歴史を忠実に描くと拷問とか結構えぐいのですが。えぐい描写と煌びやかな王朝での生活、策略、嘘と野望色々エンタメに落とし込んであると癖になります。 この漫画でも結構困難な人生を歩む主人公。主人公可愛い! 喋りも堅苦しくなく現代っぽくわざと砕けた感じに描いてあったり初見に対して抵抗がない気がします。あんまり悲観的な気分にならないのでおすすめ。 描くの大変そうだろうなと思うのですがこういう豪華絢爛ゴテゴテの装飾、好きです…