歴史マンガの感想・レビュー1574件<<3031323334>>ポエミー忍のメタギャグ漫画!伊賀ずきん たなかのかあうしぃ@カワイイマンガ私はこの作品を、同じたなかのか先生の『タビと道づれ』『すみっこの空さん』の後に読んだので、最初ずいぶん単純化された画面に驚きました。しかし本作がギャグ作品であると分かり、読み進めていくと、このタッチがまあ笑わせてくれること。 本作は戦国時代の忍びのお話ですが、服部半蔵と名のつく人を、こんなにもテキトーに描いていいのか……と愕然。割と時代設定はきちんとしているのに、すぐに現代ネタを繰り出してみたり、マンガである事をネタにしたり(画像参照、3巻より)、枠組みをずらすメタな笑いが次々と。 物語は忍びでありながら冷徹になれず、心を捨てられないくノ一・伊賀ずきんの葛藤を軸に、美しさ・愛らしさ・友達・自己規定といった事柄について詩的に哲学的に考察しており、デビュー作にして既に「たな節」炸裂!ギャグ漫画にも関わらず読み応えがあります。 くノ一として適性がなさそうな主人公のドタバタコメディとポエミーな台詞のコンビネーションに、思わず吹き出したら負けです。いや勝ちか。無限の住人の漢字擬音を集めてみた無限の住人 沙村広明地獄の田中荒篠の「愚者!」が一番印象深い 教科書に載らない偉人埋もれた楽園 三枝義浩名無し90年代に週刊少年マガジンで掲載されていたドキュメントコミックシリーズ 実話を描いた作品で当時ご存命だった人たちを取り上げており、作者の三枝先生が直接インタビューなどを行っています。 ドキュメンタリーということもあって、漫画としての表現が!ストーリーが!という部分での評価はしにくいですが、本筋を邪魔しない作風だと思っています。1エピソード前後編で100ページでとても読みやすいです。 特に雑誌で掲載されていたこともあり、まったく接点がない人たちにも興味を持たせることに一役かっていたのだと思っています。 昨今なかなか見なくなったドキュメンタリーマンガですが、復活してほしいシリーズです。ポスト「はだしのゲン」夕凪の街 桜の国 こうの史代なかやま学校に置いてあるマンガは人生に大きく影響を与えると思う 『マンガで作ろうマンバ学級文庫』学校に置きたいマンガを語るマンバ読書会開催! ということで真っ先にこの作品が思い浮かびました。 第二次世界大戦後の広島の被爆者とその家族をテーマとした作品です。 すべての地域・年代かはわかりませんが、私の学校には中沢啓治先生の「はだしのゲン」が学級文庫に常備されており、それこそ読み漁ったものです。 その影響は凄まじく、戦争の悲惨さ無残さが私の中に深く刻まれました。 ただ、一部のニュースや投書を見ると「はだしのゲン」は「内容がグロすぎる」という意見があるようです。 (私はそのグロさも含めて知る必要がある事実として捉えていますが、この意見に対して否定はしません) この作品はこうの史代先生の優しいタッチもあり、表現こそマイルドではありますが読後の心に刻まれる気持ちはゲン同様だと思います 是非学級文庫へ 予想以上によかった鬼の作左 西条真二マンガトリツカレ男中華料理じゃない西条真二の漫画はあんまり読んでなかったんだけどこれは好きだな。西条真二のアクの強い絵と本多作左衛門重次の逸話や三河武士のやばさは妙にあっていて面白かった。 本多作左衛門重次が主人公だが俺は武田信玄のクレイジーさが印象深い ショワワワ!昭和「時代」という衝撃19XX昭和の旅 徳光康之hysysk先日「昭和時代」という言葉を目にして驚いたのだが、考えてみれば自分も明治や大正のことは「明治時代」「大正時代」と呼ぶので、令和からすれば「昭和時代」でもおかしくはないだろう。 作者の記憶と共に当時の流行や風習が紹介されていて、とにかく熱量がすごい。合間に手書きの解説も入るのだが、これが本当に昭和のオタクという感じでめちゃくちゃ良い。 私は昭和57年生まれなので、全然知らなかったものから「あったな〜」というもの(口裂け女とかパワーリストとか)まで、とても面白く読めました。長らく不況とはいえ、今の方がよっぽど成熟してるし多様化してるし充実してると思うけど、少しはあの頃のワイルドさを思い出してみてもいいかも知れない。やっぱり笠太郎先生はいい…! #完結応援侍やめます 笠太郎たか※ネタバレを含むクチコミです。 これすごい好きだったんだよな肥前屋十兵衛 富沢ひとしマンガトリツカレ男少年チャンピオンでの連載時に楽しみにして読んでいた。今読んでも面白いしなんで続かなかったんだろうと思う。内容はトレジャーハンターのような感じで依頼があればなんでも仕入れる天才商人が依頼されたものを手に入れるために冒険の旅をする。 「肥前屋十兵衛」と「エイリアン9」の作者は同じとわかっているのだがあたらめて絵の違いにびっくりしたなある1人の農民が国家主席となるまで毛沢東伝 藤子不二雄(A)名無し※ネタバレを含むクチコミです。28巻では織田信長が…信長のシェフ 西村ミツル 梶川卓郎名無し※ネタバレを含むクチコミです。 もはや1人鉄腕DASH…! 1949年から始まる温泉旅館物語漫画 黒川温泉新明館 柴田敏明ぺそ1949年の熊本県黒川温泉。温泉旅館・新明館の長男である主人公の哲也さん(19)は暮らしを支えるため学校を辞め、家業の他に近所の農作業や土木作業をして働いている。ちなみに19歳というのは数え年なので今で言う17歳です。 道が舗装されていない、バスが通ってない、ズックが貴重だから普段はわらじ、家族10人暮らしで家にラジオがない、林間学校の生徒たちが米を持参してくる、家族で晴れ着で百貨店に出かける…というのが当時の暮らしぶり。 家でわらじを編んだり道がまだアスファルトじゃなかったことは、父や祖父から聞いた昔の話と重なり実感を持って読むことが出来ました。 温泉を引くための配管もまだ竹で高熱に耐えられないので4・5カ月に一度新しいものに替えなくてはならず、山から竹を取ってきて節を抜いて設置するのも哲也さんの役目。 そのことについて「わしは長男じゃからあたりまえばい」というセリフがあり、山道を2俵(120kg)の米や石炭を「おいこ」で運ぶ姿とあいまって「リアル炭治郎だ…」と、なんだか感じ入ってしまいました。 https://togetter.com/li/1612718 常に自分たちの温泉を良くしようと考えている哲也さんは両親に呆れられながらも、露天風呂から見える裏山の竹を切ってツヅジやサツキを植えたり、岩肌をノミで(!)彫って洞窟温泉を作ったり…。 向上心が強く勤勉な哲也さんの姿に頭が下がる思いがします。 新明館そして黒川温泉が今後どうなっていくのか続きが楽しみです。 【現在の新明館の公式サイト】 https://shinmeikan.jp/spa/コンビニコミックだと完結している慈恩 幕末秘剣 森田信吾starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男この単行本では途中で終わっているが2010年ぐらいに発売したコンビニコミックで完結版が発売されました。謎の剣技「影念流」を使う「慈恩」と敵役である「昴弾蔵」との戦いがメインです。伊庭征西日記の伊庭八郎が脇役で登場したり、「明楽と孫蔵 幕末御庭番」の心法の「山猫まわし」が登場したり森田信吾ファンにはたまらない内容になってるが、ちょっとコピーが気になってしまった... 森田信吾の時代劇アクション漫画がどれも面白い教科書とマンガのあいだくらい表現なのか?前線と銃後 とみ新蔵マンガトリツカレ男教科書の文字だけよりも読みやすいがマンガとしての面白さはあんまりよくわからなかった。ただ日本刀で切りつけるシーンはさすが「とみ新蔵」だなと思う表現でした。最後まで読むと続きがもっとあるようだけど全く情報がないな... 面白かった!チ。―地球の運動について― 魚豊名無し※ネタバレを含むクチコミです。若きミケランジェロ(生意気)と、大天使カブリエル(ドS)鉄槌とピエタ 真冬麻里名無し※ネタバレを含むクチコミです。そこに生きていた人にしかわからない戦時中、戦後の日常生活。風太郎不戦日記 山田風太郎 勝田文starstarstarstarstar干し芋戦時中にまさにそこで、生活していた人々の生きている様が、日記とともに記されている。 空襲警報にも慣れて、それが、日常化する日々。 唯一の楽しみの銭湯でさえ、湯船はドロドロで不潔極まりなく、着ていたもの、履いていたものが、盗まれる日々。 戦渦での学生達の勉強どころではない環境下でも試験があったり、空襲があれば、試験はなしで全員合格という大学の判断も面白い。 空襲後、友人が学校に登校してこなければ、大丈夫かと焼け跡を訪ねていったり、自分自身の生活もままならない状態にも関わらず人との絆はを大切にする。 大学の疎開、生徒たちが顕微鏡大切にを持って疎開先に運ぶ。そして、そこに新たに設けられた付属の食堂にはなんと紅茶ゼリーがあったそうな。 そこに、生きていなければこういった日常は、伝えられない。 戦争を体験した人々が少なくなる中で、当時の人々の日常生活が描かれている貴重な作品だと思う。 とんがらし…花言葉「旧友」とんがらし 桐村海丸かしこ表紙を見て「あ、これは自分の好きそうな漫画だな…」と、ピンと来たので買ってみたら大当たりでした。表紙の印象を超える作品に出会えるってそれほど多くないのですごく嬉しかったです。作者の桐村海丸さんについて調べたら、最近ではさらみという別名義で「ピカエル」という作品を描かれていたようです。え!全然雰囲気が違う!! あらすじにある通り「とんがらし」は【新撰組になる前の、まだ何者でもない彼らの物語】です。沖田総司、近藤勇、土方歳三などの歴史に名を残した面々の、誰の記憶にも残らないような何気なくて尊い日々、例えば、どしゃ降りの日や月が綺麗な夜などが描かれています。あまり多くを語らないからこそ生まれる余韻がとても心地よかったです。脇役が子供から大人まで魅力のある顔立ちをしているのも楽しかった。ひとことで言えば「漫画が上手い!」です。アニメを見て続きが気になり読みました鬼滅の刃 吾峠呼世晴名無し心が優しい男の子・炭治郎が妹を救うために鬼と戦う話です。 好きなキャラは炭治郎(強い)、善逸(かっこいい)、伊之助(面白い)です。 鬼の過去を描いたエピソードも見どころで、とくにアカザの過去はやりきれず一番印象深いです。主人公・万次が幕末を動かす話無限の住人~幕末ノ章~ 沙村広明 陶延リュウ 滝川廉治名無し沙村広明先生のファンなので読んでみました。 絵が上手く、とくに戦闘シーンが素晴らしい。ストーリーの展開もいい。キャラクターも魅力的です! 戦争の転換期ホークウッド トミイ大塚ナベテツ騎士が名乗りを上げ、戦場で一騎討ちをしていた時代。中世の戦争は殺伐としていても、どこか牧歌的だったと思われますが、この作品はそんな時代が終わりを告げる転換期を描いています。 野心に燃える傭兵部隊の隊長・ホークウッド。英仏百年戦争のアイコンと言えばジャンヌ・ダルクですが、恐らく彼のように野望を持った人間も恐らく存在したのだろうと思います(洋の東西を問わず、立身出世を成し遂げた英雄と、途半ばに倒れた多数の人間が歴史を動かしてきました)。 戦場の主役が、騎士から無名の兵士へと替わる。それは、戦死者が増大する所謂「殲滅戦」への入口となっていきます。 戦場にロマンはない。「狼の口」と同様、そんな現実を教えてくれる作品です。零戦搭乗員の日常を描いた物語ヨーソロー!! ―宜シク候― 三島衛里子かしこ三島衛里子先生の描かれる軍人があまりにもカッコよくて、最初はやましい気持ちで読んでいました。しかし主人公の戸澤が何の迷いもなく国の為に命を捧げようとする理由が悲しい生い立ちにあることが分かったのと同時に戦況も悪化していき、物語から目が離せなくなっていきます。戦時中であれども現代に生きる我々と変わらない日常を過ごしていたことをユーモアを交えながら描きつつ、いつでも死が身近にあったことも彼らにとっては当たり前だったし、そういう時代を生きていた人が今もいることを気づかせてくれます。とはいえ残酷ではなく誰もが手に取りやすい表現になっているのがいいなと思います。もちろん軍服や戦闘機のカッコよさに惹かれて読み始めるのもオススメです。個人的には戸澤の肉体美も素晴らしいと思いますが、眉毛が一番好きなポイントです…!webマンガ総選挙ランクイン!ダンピアのおいしい冒険 トマトスープさいろくwebマンガ総選挙で絵柄が独特で目を引いたこの子を読んでみた。 絵本のような穏やかな空気を持っているけど、主人公が乗っている船がやってることはプライベディア(仏語で言うとコルセア)つまり私掠船で、船を襲うのがお仕事なのでした。 主人公のダンピアがかわいいのがすごくポイントで、とろーんとした眠そうな目なのに色気があり、髪型と服装も相まってベルばらを想起させられた。 船団のメンバーも魅力的で、主要なメンバーは名前も出てくるので憶えていこうと思う。 2巻を待つ! クチコミ書いたのに消えちゃってたので何書いたか思い出しながら再投稿…二重になってたりしたらごめんなさい。 打ち切りは勿体無い幕末イグニッション 大間九郎 忠見周名無し※ネタバレを含むクチコミです。この古事記はピリッと辛い…どころじゃない!?古事記(中辛) 浮津名無し※ネタバレを含むクチコミです。<<3031323334>>
私はこの作品を、同じたなかのか先生の『タビと道づれ』『すみっこの空さん』の後に読んだので、最初ずいぶん単純化された画面に驚きました。しかし本作がギャグ作品であると分かり、読み進めていくと、このタッチがまあ笑わせてくれること。 本作は戦国時代の忍びのお話ですが、服部半蔵と名のつく人を、こんなにもテキトーに描いていいのか……と愕然。割と時代設定はきちんとしているのに、すぐに現代ネタを繰り出してみたり、マンガである事をネタにしたり(画像参照、3巻より)、枠組みをずらすメタな笑いが次々と。 物語は忍びでありながら冷徹になれず、心を捨てられないくノ一・伊賀ずきんの葛藤を軸に、美しさ・愛らしさ・友達・自己規定といった事柄について詩的に哲学的に考察しており、デビュー作にして既に「たな節」炸裂!ギャグ漫画にも関わらず読み応えがあります。 くノ一として適性がなさそうな主人公のドタバタコメディとポエミーな台詞のコンビネーションに、思わず吹き出したら負けです。いや勝ちか。