KADOKAWAマンガの感想・レビュー2721件<<101102103104105>>58歳差。二人をつなぐ絆はBLマンガメタモルフォーゼの縁側 鶴谷香央理にわか※ネタバレを含むクチコミです。カネコアツシ×狩撫麻礼!! 稀代のコラボが奇跡の刊行3ツのお願い カネコアツシ 狩撫麻礼兎来栄寿昨年1月に惜しまれながらこの世を去った狩撫麻礼さん。 『SOIL』や『デスコ』といった尖った作品を放ち続けるカネコアツシさん。 その二人により、1995年に描かれたコラボ作品が一周忌に初めて単行本として発売されました。 表題作の「3ツのお願い」は狩撫麻礼作品らしいドライブ感に溢れており、グイグイ引き込まれていく感覚が堪りません。カネコアツシさんの絵も、狩撫麻礼作品の味わいに非常にマッチしていて素晴らしいコラボレーションだと思います。 もう一つの収録作品である「CALLING」はカネコアツシさん単独の作品ですが、最初にこちらが入っていることによって、より抑揚をつけた状態で「3ツのお願い」を楽しめる優れた構成となっています。 何より、あとがきでカネコアツシさん自身にやって書かれた狩撫麻礼さんとの思い出が非常に胸を熱くさせる内容となっており、その上でできたこの作品に対しての愛着を強めてくれます。 今またこのマンガが読めるようになったことに感謝しかありません。2巻のアプローチがとても面白い欅姉妹の四季 大槻一翔にわか※ネタバレを含むクチコミです。最年少手塚賞受賞者の天才・小池桂一が精製した、読むドラッグウルトラヘヴン 小池桂一兎来栄寿天才の創造物は、問答無用です。余計な思考を介在させる余地がなく、対峙した瞬間に心を、意識を、魂を持って行かれます。そこから解き放たれ、現実に帰って来るのに暫しの時を要することもままあります。 小池桂一という才能は、極一握りの疑いようのない天才です。天才としか表現しようのない作品と経歴とエピソードの持ち主です。その代表作『ウルトラヘヴン』は、紛れも無くそんな天才によって生み出された異端で超越性を持った怪作です。 弱冠16歳での手塚賞入選。これは今なお最年少記録です。入選作品なしの年も多く、第一回からして入選はおろか準入選すら出なかった手塚賞。そんな中で、手塚治虫自身が「やられた!」と天を仰ぎ、筒井康隆や梶原一騎、ちばてつや、本宮ひろ志といった厳しい目を持った審査員たちが満場一致で認めざるを得なかった才能。それが小池桂一です。 しかし、そのまま素直に日本で漫画家であり続けることはせず、ヒッピーになりパチンコ屋でバイトをしてお金を貯め、アメリカへ。そしてディズニーの下請での映像制作などに携わり、マーベル社からも作品を発表。バンドデシネを代表する作家であるメビウスに影響を受けつつ、手塚賞受賞から八年後に帰国。そして、数年に一度というペースで作品を発表し続けて現在に至ります。 単行本が十年以上出なかった期間もある中、一体どうやって収入を得て暮らしているのか? 漫画以外、日本以外でも絵の仕事を行っているようではありますが、お子さんがいるという話もあり、謎に包まれています。 伝え聞くエピソードで秀逸だと思ったのは、ヒッピー時代に書いた八十枚程のマンガのお話。それは普通の漫画の概念では有り得ない、三ページ見開きという形態もある異形の作品。お経か巻物のような形でしか製版もできないその漫画は、全てを繋げると一枚の巨大な絵となり、最初の頁と最後の頁を繋げるとストーリーが無限に循環する構造になっていたといいます。 オールカラーで全ページが一ページ一コマという体裁の『スピノザ』など、その奇抜な発想とマンガ表現の可能性を追究した作品は、正に天才の所業であると言わざるを得ません。 そして、そんな小池桂一の最新作でもある『ウルトラヘヴン』。上記の作品群に比べれば、まだ一般的なマンガとしての形式を保った作品ではあります。ただ、今作もマンガ表現の一つの極致であることは、一目瞭然です。そう、数ページ見れば言葉を尽くすより雄弁にその圧倒的な世界を物語ってくれます。エンジン音だけ聞いてブルドーザーだと解るくらい直感的に理解できます。 『ウルトラヘヴン』が描くのは、薬事法が改正された近未来。ある程度の薬物の所持・使用が合法化された日本では、「今日帰り一杯やってく?」のノリでサラリーマンたちは仕事帰りにバーに寄り、その日の気分に合わせた薬を調剤してもらい楽しみます。そんな中、人生に対して自暴自棄になっており違法ドラッグにも手を染める主人公カブが、恐ろしく効き目の強い新型ドラッグの噂を耳にして―― 物語は度々訪れるカブのトリップ状態と共に進行していきますが、その描写が圧巻です。 途轍もない画力と、ダイナミックなコマ割り、構図が生み出す唯一無二のペーパードラッグとしての魅力。自分の感覚が増大し、世界と自分が変質し、(私自身は薬物を使ったことはないのですが)まるで実際にトリップしてしまったかのような錯覚を覚えさせてくれます。 現実と夢と幻想の区別が付かない状態に陥るカブの姿を見ている内に、読んでいるこちらも地に足がつかない酩酊感を覚えます。どこまでが夢でどこまでが実際に体験していることなのか。「我思う故に我あり」で考察されたように、この今いる世界が夢であったとしても私たちがそれに気付くことは不可能です。入れ子構造のような物語の中で、自らの存在の不安に晒されるカブの気持ち悪さを、尋常でなくハイクオリティな絵によって体感させられます。 又、薬物によるトリップだけでなく、変性意識全般がこの作品のテーマの一つになっています。アンプという装置を用いた瞑想によって、意識レベルを増幅させるという行為も作中で描かれますが、その描写もまた凄まじいです。 多幸感を超えた、全能感、宇宙との一体感。哲学的、宗教的な命題であり、量子論も絡めて論じられる、人間の脳がもたらす可能性の世界。人が人の身でありながら、人の領分を超えて神の領域、まさしく「ヘヴン」に至る道。ある意味で、三次元に於いて四次元の存在が認識できないものの、その影によってその存在を感じられるように、この作品は通常人間には知覚できない事象が、知覚できるように落とし込まれ表現された特異な書物と言えるかもしれません。 A5判で数年に一度しか刊行されない漫画なので、残念ながら普通のお店にはまず置いていないでしょう。私自身もヴィレッジヴァンガード以外の店頭では見掛けたことがありません。ネット上以外で見付けるのには苦労するかもしれません。が、体験しておく価値のある本です。そう、今作は普通の読書という範疇を超えた、一つの超越的体験です。 アンヴィエントサイケな曲でもヘッドホンで聴きながら読むことで、一層その効果は高まるでしょう。このペーパードラッグは安価ですが極めて上質で副作用もありませんので、安心して服用して下さい。 画像『ウルトラヘヴン』1巻より 制作陣まとめ「CONFUSED!」CONFUSED! 福富優樹 サヌキナオヤ名無し作画『サヌキナオヤ』 イラストレーター・漫画家・アニメーター http://sanukinaoya.com/ ストーリー『福富優樹』 京都在住の4ピース・バンド『Homecomings』のギター https://twitter.com/pizzaplanet_hom 編集『森敬太』 自主制作漫画レーベル『ジオラマブックス』主宰 https://twitter.com/dioramabooks/status/1083992081121460224 マンガっぽくないマンガだと思ったら、編集が音楽イベント開いたりしてた人で、原作者のバンドのジャケットを担当してるのが作画の人…っていう、制作陣は音楽関係者だったМая великая Катюша!ガールズ&パンツァー プラウダ戦記 ガールズ&パンツァー製作委員会 吉田創Junoロトチェンコをパロディした店舗特典のポストカードに惹かれて購入。 TVアニメ本編では語られることのなかった『プラウダ高校がいかにして黒森峰を破ったのか』を描く物語。 何故カチューシャがプラウダ高校の面々に『カチューシャ様』と呼ばれ慕われているのか。その所以が分かります。 ノンカチュ、プラウダが好きなら絶対面白い。 プラウダ高校のモデルがМГУで安直だけどスターリン建築カッコイイ。ジャケ買いでしたが正解でした欅姉妹の四季 大槻一翔大トロ4人姉妹っていいですよね。 それぞれのキャラクターに深みがあって、この先の展開が楽しみです。なんで4人だけで住んでるのかとか、みんなの詳しい学年?とか…… 進むのがゆっくりな感じも良いです。 長女がどんどんデカくなってる気がします。 この絵柄、けっこう好み。バージンロードで会いましょう りんごくらぶsogor25結婚式場を舞台にした物語だけど、そこまでお仕事お仕事してるわけではなく、むしろ1巻の段階では個々のキャラの立ち方のほうが際立つ。主人公の五十嵐が働く中で壁にぶつかる展開も多いが、ストーリーとしてはコメディ寄り。それは結婚式という人生最良の日をテーマにしているというのもあるけど、りんごくらぶさんのポップで独特な絵柄がその雰囲気作りに一役買ってるように思う。 今後、この雰囲気のままで進んでもいいし、お仕事ものとしての側面をもっと出してきても面白くなりそう。 1巻まで読了ラブコメというオブラートで包みながらも隠しきれないフェティシズム不完全で不衛生でふしだら すのはら風香sogor25あらすじはシリアス系の恋愛ものっぽく見える、でも表紙を見ると階段の踊り場で女子に歯磨きされる男子。アレ?と思いつつも1話を読むとブッ込まれるド下ワード。面食らいつつも続きを読むと中身は言うほどエロくはなく、グイグイ来る系の女子と過去に闇を抱えてて他人を避けてる系男子の素直な感じのラブコメでした、という、何重にもオブラートに包まれながらぶつかってくる作品。 表紙の歯磨きシーンを見た瞬間某作品を思い出した方もいらっしゃると思うけど、この作品はそこまで歯磨きシーンの描写自体は濃くなく、というか1話以外ではほとんどない。それなのに作品全体から溢れるフェティシズムの波動がヤバい。 1巻まで読了。丁寧に進んでゆく百合作品女流作家とユキ なごり悠sogor25最初は作品のファンとして先生に好意を持ったところから徐々に百合の様相を呈していく様子がゆっくり丁寧に描かれている。公式の紹介文にあった"大正百合ロマンス"という言葉が本当にピッタリな作品。 1巻の最後でちょっとミステリーっぽい展開をチラ見せしてたけど、私知ってる。これ、シリアスと見せかけて結局なんでもないっていう風になるヤツだ、間違いない。 1巻まで読了 地獄のような漫画(賛美)姫と呼ばないで 地下名無し※ネタバレを含むクチコミです。死ぬほど繊細な女の子?テレプシコーラ/舞姫 第1部 山岸凉子名無し最初はお姉ちゃんにべったりだったユキちゃんが一人のバレリーナへ成長するお話。派手な恋愛もないし、主人公が無双するわけでもない、やたらと繊細なユキちゃんは可愛いけど、それ以上にやきもきする。でも読み終わってみればもっと彼女の生きざまを見てみたいと思う。そんな作品。それにしてもユキちゃんが可愛い。Fellowsらしい、不思議な魅力のある漫画兎の角 睦月のぞみmampuku好きすぎる絵のタッチだったので完全にジャケ買い。 当作品ページにもある「あらすじ」を見てテンションに笑いましたw ノリが一昔前だなーと懐かしい気持ちで読み始め、ふと奥付を見ると2010年?……そ、そっかぁ(遠い目 内容は、除霊モノで○の娘で百合(?) ちょうど「プラナスガール」とかで♂の娘が流行り始めみたいな時期でしたね。絵が良くキャラが良く、1巻のストーリーもまぁまぁよくできていました。 絵が好きだと応援したくなっちゃうんですが、最新作の連載も作者のブログも2014年頃から止まっていて残念…… ウェブっぽくてアニメっぽいSFバトル漫画電撃トラベラーズ 瀬川はじめ オカザキトシノリmampukuサイバーパンクのような異能力バトルのような SFアクション。ヒロインとの出会いも掴みとしては良かったし、日常と切り離され、暗躍する敵と戦うための組織の一員になるまでがテンポよく描かれた第一話だった。 ここで読める↓ https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_KS12200143010000_68/ 他の瀬川作品と同様、和テイストな要素も盛り込まれてきそう(組織「賢人機関」のエージェントっぽ人は「天日鷲神」と名乗っていた)万人のためのコミュニケーション指南書ラブホの上野さん 博士 上野mampuku当初こそモテたい男女への辛口指南書という体でスタートしていますが、後半になってくるとより話は広がっていき、最終的にはもうこれ万人のためになるコミュニケーションの教科書です。「○ーチェ先生」や「マンガでわかる心療〇〇」のように似た感じのズバッと言う系漫画によくある寒さやイタさを感じません。普通に面白い。上野さん、キャラに嫌味がないので自然と耳が傾きます。 「上野さんのアドバイスのお陰でうまくいきました!」ってところまで書かないのが下品でなくて良いですねw桜ルートFate/stay night [Heaven’s Feel] TYPE-MOON タスクオーナJuno原作ともアニメとも違う描写がされていてどの層でも楽しめるコミカライズ。 柳洞寺のキャスターと宗一郎の脱落の経緯、真アサシン召喚など、他媒体では割愛ぎみだったシーンがこのコミカライズでは細かく描かれていて理解が深まった。 5巻最後の士郎がライダーに淫夢を見せらせるシーンで遠坂が犯されていて完全にエロマンガ。 かっこいい〜…チワワちゃん 岡崎京子む岡崎京子作品の映画化ということで予告的にも期待できそうだし漫画の方も未読だったので読んでみました。チワワちゃんの話はチワワちゃん以外の語りメインで進むので周りのキャラクターが引き立つ感じかと思います。 他の話も魅力的でいいです…。 理想とかブランドとか男、女、現実いろんなものを詰め合わせてかっちょいい漫画にしてある感じ、毎度惚れますね。 https://youtu.be/43jYUfX4xUI少女レトロは可愛いとの相性がいいという確信レイチェル創々 高橋拡那mampuku 昭和テイストの萌えエロコメ。絵柄や構図などはビームコミックスなどでよく見る(若干食傷気味の)人工的なレトロタッチなんですが、この作者が凡百のレトロ風漫画より全然見れるな、というか良いなと思えるのは、少女漫画ばりのキラキラ感があるからでしょうか。その点は入江亜季にも似てますが、あちらはキャラまでが少女漫画的であるのに対し、こちらはどちらかというと少年漫画的です。昔の少年漫画的なセクシーなお姉さんが、昔の少女漫画ばりのキラキラ絵柄で描かれるとなるほどこうなるのか、と(もちろん、どちらも萌えの文法で今っぽくブラッシュアップされているのは言うまでもないですが。) まず、頭の悪さ全開のスピード感がシリアスな笑いを誘う冒頭5ページでなんとなくこの作品の楽しみ方がわかります。掴みの強烈さは柴田ヨクサル「東島丹三郎は仮面ライダーになりたい」に近いです。ただしあれと比べると「レイチェル」の方が計算してやっている印象を受けます。色々と展開が雑で無茶苦茶なんですけど、そこが笑えるというか。 また、各話のサブタイトルが「ダイタンな○○」「○○に御用心」など昭和全開なところも芸が細かいというか、コンセプトがわかりやすくていいですね。私は「思ってたのと違う(ので残念)」という考え方が嫌いなんですが、目次と冒頭5ページでしっかり作品紹介ができていてとてもスマートだと感じました。初めて知った世界観ナイト・ワーカー やまじえびねかしこ気に入った女の子を故意に自分の恋人達と一夜を共にさせ、性的に開けていく様を嬉々として観察するミステリアスな女。この普通じゃない女に惹かれていく女の子。不思議な設定だけど読んでいて違和感がないし、まったく下品じゃない。むしろこの世界観にどんどん飲まれていく。女同士でしか得られない快楽のムードなのかな?タイトルにもなってる短編は幼い頃に性的虐待を受けていた女性のお話。あまりにも辛い経験をしていると素直に泣きも怒りも出来ない。誰にも言えない秘密みたいなことが漫画になってて感嘆しました。 美大デザイン学科に通う潔癖すぎて尖り過ぎている女の子のマンガ、ハルタ新連載星明かりグラフィクス 山本和音地獄の田中※ネタバレを含むクチコミです。やっぱり良かったメタモルフォーゼの縁側 鶴谷香央理櫻子前々から気になっていたものですが、このマンガがすごい2019オンナ編1位に選ばれ、面白さが保証されたので読みました() 想像してた通りの優しい話です。細い線で優しく描かれたマンガ。BLと言ってもどぎついヤツをぶっこんでくるわけじゃなかったので、どなたでも楽しむことができます。「おばあちゃん」ってなんでこんなに好印象なんでしょうね。「設定の勝利」以上の魅力ありヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~ 瀬野反人sogor25モンスターの設定や異種間交流の様子が突飛さとリアリティの絶妙な隙間を縫っており、まさに作中の言葉をなぞるなら「解釈するには及ぶけど理解は難しい」という印象を受ける。 瀬野反人先生はシュール系のコメディを得意とされてる印象があったが、その作風にこれだけ練られた設定を掛け合わさって、両方の持ち味がより活きる作品に仕上がってる。 他作品と比較するようで忍びないが、個人的には、内容に「設定の勝利」感があり、且つそれに留まらない作品の醸し出す雰囲気の魅力がある辺り、『ダンジョン飯』の再来になるポテンシャルを秘めてる作品だと思ってる。 1巻読了。 言語学者の手記風! ワクワク異文化コミュニケーションヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~ 瀬野反人たかヒトにはない、獣人たちの「発声・文字以外の方法で意思疎通を図る」習慣が興味深い! そんな異文化圏に飛び込んで、知識だけでなく身体を駆使して奮闘する主人公にはとても好感を覚える。 設定が細かくててリアリティを感じられるところはダンジョン飯に、異文化に入って暮らすよそ者という点では乙嫁語りのスミスさんに通ずるところがある。「世界ふしぎ発見」的な異文化を学ぶ楽しさや、芸人が海外で四苦八苦する姿を見て楽しむバラエティ的面白さがある。 主人公のレポート用の手記がナレーションの役割を果たしていて、全体にアカデミックな雰囲気を出している。他人の日記を読んでる感も楽しい! 教授の著書や授業で習った知識を頼りに、その場その場で仮説を立て試行錯誤する主人公をずっと見ているので、読み終わったあとは「自分もだいぶ《大きいあご》の言葉に慣れてきたな〜!」と達成感があった。 最後に言いたいのは、表紙のススキちゃんがめっっっちゃんこカワイイので読んでくれということです。 ススキちゃん元気だね♡ とても助かる〜〜〜ッッ!!「ジゼル・アラン」の笠井スイ先生の短編集マリア様のいない町 -Story of Carocheila- 笠井スイmampukuもう1冊の「名もなき羊たちの町」と併せて、2005年前後に発表された作品群が収録されています。ひとつひとつ独立した短編でありながらいずれも同じ架空の町"カロチーラ"を舞台としています。 ジゼル・アランとは全く異なり、ポエミーで余白が多くアンニュイな感じ。一昔前感があります(笑)絵も今と比べるとだいぶ粗削り。 収録作品に1本だけ例外的に2013年にハルタに掲載された「瞼に咲く花」という短編が収録されています。ひと目見て「ジゼル・アランの人だ!!」と分かる精緻で濃密な絵!ストーリーも飛びぬけて洗練されています。というか泣けます。 水上悟志の「放浪世界」と同様、この短編1話のためだけでも買う価値があります。 「ジゼル・アラン」のクチコミでも書きましたが、著者近影やあとがきが無く、逆に装丁デザインは非常に凝っていて、作品の余韻に心地よく浸れる単行本すばらしいです。「ジゼル・アラン」もぜひ完結が見たい。そして余韻に浸りたい……<<101102103104105>>
※ネタバレを含むクチコミです。