ボーイミーツガールミーツボーイ

これはいい読切!!

ボーイミーツガールミーツボーイ 阿久津ナオキ
名無し

第57回JUMP新世界漫画賞準入選作品 タイムリープできるようになったと電話で告げる青年は、彼女の命を救おうと試みるが…。 https://shonenjumpplus.com/episode/3269754496765608479 いまの新世代には藤本タツキ先生が眩しすぎて、一旦模写したりするところから始めるのはすごくいいことだと思う。 コマ割りとか構図とか構成がめちゃくちゃいいから。 そのうえで、おそらくこの読切の作者さんはこのさき自分の絵柄を持っていくんだろうなという印象。 発展途上の漫画家の絵に文句を言う方々はちょっとないなと思ってしまう。 それを言うのは編集だけでいいわけで。 とにかく、話がとってもよかったです!!! タイムリープを冒頭ですぐ明かしてそこを前提にグイグイとラストまで話を引っ張る力があって、ハラハラしながら楽しく読めました。 なにより、回想シーンもあるとはいえ、最後まで会話劇で持たせられるのはすごいことです。 そして命を救うためのタイムリープの命題とも言うべき、変えられる未来と変えられない未来、そこにルールらしきものを見出して、さらにその先の解決案も提示しているのが予想できなかった。 阿久津ナオキさん、覚えておこう。

株式会社マジルミエ

魔法少女というお仕事マンガ#1巻応援

株式会社マジルミエ 岩田雪花 青木裕
六文銭
六文銭

“魔法少女”――それは、誰もが憧れる高給取りで人気が高い「職業」 というモノローグからはじまる本作。 ・・・マヂか。 「魔法少女って職業だったの!」 という気持ちを押し殺して読みましたが、普通にバトル漫画として面白かったです。 魔法少女なので戦いかたもステッキ片手にメルヘンちっくな呪文で~な感じではなく、パソコンというかデバイスというか近未来的な装置をつかって、プログラミング的な呪文をとなえて戦うのも、おっさんには良かったです。 展開としては、主人公の1人は就活全オチ真っ最中のなか、ひょんなことで出会った魔法少女・越谷がいるベンチャーの会社マジルミエに(ほぼ成り行きで)入社するという流れ。 ベンチャーっぽく研修もないので無茶振りされながらも、魔法少女の業務を通して、自分の適性や能力などを模索し成長していく。 全オチで自身喪失していた主人公が、周囲と協力しながら自信を取り戻していく・・・この王道少年漫画っぽい感じも良いです。 また魔法少女だけでなく、普通のサラリーマン的な要素(企業戦略とか人材育成とか)もあって、この点も、おっさんにはツボでした。 1巻なので、まだ世界観の全容がみえていないのですが(戦っているものがなんで発生するのかとか)今後、明らかになっていくのが楽しみです。

BASTARD!!

ザーザードザーザードスクローノーローノスーク

BASTARD!! 萩原一至
さいろく
さいろく

「ザーザードザーザードスクローノーローノスーク  漆黒の闇に燃える地獄の業火よ我が剣となりて敵を滅ぼせ  爆霊地獄(ベノン)」 ていうすごい長台詞なんですが、これは今作における有名な魔法詠唱のうちの1つとなります。 BASTARD!! しか萩原一至作品を知らないけど、それで十分。 前述のとおりアホ長ったらしい魔法詠唱が各シーンにおいて多数出てきては「今回はなんだろう」とドキドキさせてもらえるところはもちろんのこと、世の中学生がどれだけお世話になったか計り知れないギリギリアウトな描写、更にはヤケに魅力的なネーミングセンスの裏の意味など、ストーリー以外のところでも見どころが超絶満載な作品です。 ストーリーはものすごく俺ツエー主人公な大魔法使いであるダーク・シュナイダーが魔法ですべてを薙ぎ払っていい女をすべて自身のものとすべく頑張るお話です(間違ってない) ダークファンタジーとしてはベルセルクなどよりもはるか昔から連載されており、ふんだんにヘビーメタル要素と美女コマシシーンが散りばめられた世界観は小学生には刺激が強すぎ、色々とジャンプ編集部も怒られたと聞きます。 「週刊少年ジャンプ」のいわゆる黄金期が終わった後の時代を支える代表的な作品の一つでもあり、序盤は今読むとさすがに古いですが読んでいくと今でも絶対面白いので超おすすめできます。 あとはいつ次が出るのか問題。。。。 昔から(たぶん90年代後半から)2~3年空くのが当たり前になってしまっていたので1988年とかから始まったはずの連載作品が2020年(32年…!)時点で27冊しか出ておらん。。。 書いてる私も25巻までしか多分読んでないのですが、話が思い出せなくなってしまっているのでまた28巻が出た頃に振り返りたいと思います。