竹書房マンガの感想・レビュー344件<<7891011>>すべてが最高な2021BLの最高峰ハッピー・オブ・ジ・エンド おげれつたなか兎来栄寿安心と信頼のおげれつたなかさん最新作。 バカエロの方の作品群も良いですけど、私はおげれつたなかさんのこの仄暗く痛みを覚える方の作風が大好きです。 まず言うまでもないことですが、美しい絵柄が最高ですね。美麗な絵でもって、主人公の千紘が惹かれる攻めのケイトのミステリアスで冷たい「顔の良さ」を無条件で承服させられます。表紙でも帯でもそうですが、瞳孔にハイライトがないケイトの暗い深淵の瞳。しかし、そこに時折光が宿るシーンが堪らない訳ですよ、ええ。 公式では「謎めいたイケ傷害男」×「人生底辺ヒモカス男」とされていますが、この主軸二人のバックボーンが非常に懇切丁寧に描かれていることで、彼らのクズな部分もアングラな部分もひっくるめて感情移入できるようになります。よく立った二人のキャラクターが織り成していく関係性の変化は極上のご馳走です。 「ゴミと動くオナホってどっちがマシなんだろうな」 という問いとそれへの回答、またep.6のラスト付近はとりわけ好きなシーンです。 彼らを取り巻くサブキャラクターも味のある人物が取り揃えられており、引きの強いストーリーを更に盛り立てていきます。 ディープな人間ドラマを読みたい方でBLへの抵抗が薄い方であれば男性にも強くお薦めしたい、今年発売のBL作品の中でも抜けている一作です。久しぶりに読んだけどやっぱりいいなおのぼり物語 カラスヤサトシstarstarstarstarstarマンガトリツカレ男カラスヤサトシの上京時の話 会社を辞めて上京した際の自身の日常生活でのギャグがメインで進む。途中から家族の話になるがカラスヤサトシのマンガとして進むので変な悲壮感は感じられないところが良かった。 この辺りの時代に描かれた『COMICアレ!』に掲載された「海辺の人々」という漁師の親子が陳情に行くたびにおしゃれになっていく短編はものすごい好き。 羊×狼、超カワイイ獣耳百合 #1巻応援狼の皮をかぶった羊姫 ミトあうしぃ@カワイイマンガ超ハイレベルな獣耳百合の新星キター! お城で執事として働く狼の民のアキと、彼女に惚れた羊の民の姫・モモのお話。 まずは何といっても、細密な線で描かれたモモの愛らしさ!つぶらな瞳でアキに猛アタック!しかしアキはカッコいいのに、ドギマギして対応はポンコツ……少女漫画的トキメキ度MAX! 身分違いのハラハラ感もあり、更には今まで人に心を開かなかったモモの過去、その反動の様なアキへの、余りにあけすけで、信頼し切った愛情表現が……もう強い。 アキの同僚三人娘の力関係など、見どころは多いし、絵はどこを切り取っても美麗。そして姫様カワイイ。カワイイよ……優勝!小さくて巨乳な先輩こそ至高うちの会社の小さい先輩の話 斎創名無し世の男性陣の理想を詰め込んだかのような先輩が出てきます! 先輩メインですが同僚4人と姉が出てきてわちゃわちゃ漫画。 先輩、可愛い〜 やはり小さくてやわっこくて髪がフワフワで胸がHカップあって優しい先輩は最高。 悠久の時に置いていかれるぼのぼの いがらしみきお野愛とても可愛くて癒される漫画を読んでいるような気がしている。でも本質はそういうことじゃない気もしている。 ぼのぼのってどういう漫画なんだろう。幼い頃にはじめて読んでから今に至るまで、全然理解できていないまま。 最近改めて感じたぼのぼのすげえなポイントは、時間経過の遅さ。 4コマの中で構図が変わらないどころか、ページをめくってもめくっても動きがない。 こちらの時空まで歪めてしまうようなゆっくりさに、癒されるときもあれば心掻き乱されることもある。何も起こらないからこそ過剰なくらいに余白を想像してしまう。 読み終わっても、ページを閉じてもぼのぼのの世界は5分も進んでいないような気がする。悠久の時に置いていかれるような気がする。 ぼのぼのを読むと 「なぜ何もないのではなく、何かがあるのか」 という有名な問いを思い出すことがある。ぼのぼのならなんて答えるんだろう。レトロな雰囲気も楽しいドタバタコメディ #1巻応援おれの星に手を出すな! 静子sogor25発明好きの高校生・飛丸工太のクラスに渋谷星子という転校生がやってきます。 ある日、星子が学校の屋上の柵の外に立っているのを見掛けた工太は慌てて屋上に向かったのですが、そこで彼女が行っていたのはUFOとの交信。 実は星子は別の星から来た宇宙人で、人類が地球にふさわしい生物なのかテストするために人間の姿をして高校に潜り込んでいたのです。 「"1年間のうちに5人が星子に危害を加えた場合"には地球で生きるには値しないと判断し人類を滅ぼす」という計画を知ってしまい、工太は地球の滅亡を防ぐため星子を守ることになる、という作品です。 何も知らずに星子に絡もうとする周囲の人々に対して、星子に危害を加えられないように奮闘する工太を描くドタバタコメディで、80年代風の絵柄で描かれていてレトロな雰囲気も楽しい作品です。 また、工太と星子以外にもたくさんの個性あふれるキャラクターが登場し、回を増すごとにドタバタ感がどんどん強くなっていく作品です。 1巻まで読了大食い×メシウマ同居の本音 #1巻応援みんな私のはらのなか ちさこあうしぃ@カワイイマンガ自らを異性愛者だと言う女性二人の同居物語。もしそこから百合が生まれるとしたら……? フェミニンな主人公は婚活にのめり込みながらも、デートに美味しい「ご飯」を求め、そして大抵食べ足りない健啖家。そんな主人公と同居する女性は、見た目カッコイイ系でも可愛い物が好きで、料理上手。 婚活が上手くいかない主人公と、男運の悪い同居人。しかし仲良し二人は、家では心も胃も満たされていて、君達男要らないよね?という気がしてしまう。 外見とは違う「本音」を抱く二人。互いを良く知る二人は自分らしくいられる関係性を築いているのに、互いを「男性が恋愛対象」と思っているので、近付きつつもすれ違うのがもどかしい。 それにしてもこの作品、とにかく「顔が良い」。二人に至高の瞬間は来るのか……?祝!アニメ2期発表!メイドインアビス つくしあきひと名無しだが来年だ!!!度し難い、度し難いぞ!!!! http://miabyss.com/ギャル先生、最高です。ギャル医者あやっぺ 長イキアキヒコPom ギャルって、元気になれますね! お医者さんがギャルの設定、最高でした。このご時世だからこその明るくなれる漫画にたどり着けてよかった! 重たい気持ちの時に読んで、フッと笑えて心が軽くなりました。 四コマって所も読みやすくて良きでした。 個人的にお休みの日に読むのおすすめです。刑務所なんて入るもんじゃないですね刑務官が明かす刑務所の絶対言ってはいけない話 一之瀬はちnyae前半は、どこかで聞いたことがあるような刑務所の話だったので「絶対言ってはいけない話か…?」と思って読んでましたが、後半につれて内容が過激になってきます。 基本は男性の刑務所の話なので、女性の方はまた違うんでしょうね。いずれにしても刑務官は想像以上にキツい仕事ですし、個室ならまだしも雑居房なんて最悪。刑務所なんて入らないに越したことはないです。みなさん気をつけましょう。マジご臨終〜!ギャルで医者なあやっぺ!ギャル医者あやっぺ 長イキアキヒコstarstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)医者である前にギャルであやっぺでうぇ〜〜いな『ギャル医者あやっぺ』めちゃくちゃおもしろイキアキヒコギャグ漫画!! おそらく空想で描かれてるギャルがめっちゃよくて、僕も生のギャルは全然知らないとはいえ、絶対違うけどきっとそうなんだろうと思わせられる不思議な感覚。 あやっぺ以外にもライバルの白ギャルとかミヤビ先輩とかキャラも立ってるし、害がない漫画だからいろんな層の人に届いて読んでほしいなと思う。 長イキアキヒコ先生は、ジャンプSQとかにも読切を何度も載せてて、どれも面白いし似たようなギャグ漫画は見たことがない。 『ゴールデンキング』 『怪人お父さん山本光太郎』 『長生きする漫画』 『1dayティーチャーズ』 『すべての頂点に立つ女ゴッドレディ純子』 『宇宙になった黒ギャル ペコ』 『悲しみを撮る男 悲一』 『女子高生は小説より奇なり』 数えて見たらめっちゃ読切出してる。 短編集出してくれたら絶対買うから出してくれないかな…。 オモコロに載せてる漫画もどれも面白いしいつでも読めて最高。 https://omocoro.jp/writer/nagaiki/ そして、2019年内単行本発売決定!&巻頭オールカラーは最高すぎる! スタンプも制作中とか、買うしかない…。 マジご祝福〜! https://twitter.com/sinitoma/status/1171626312571789314?s=21宅飲み×酒プレゼン×百合 #推しを3行で推すハッピーアワーガールズ 揚立しのあうしぃ@カワイイマンガ①粗暴さの無い穏やかな「宅飲み」が楽しそうで、安全で良い。 ②お酒好きな女性四人が交代で提供する「酒プレゼン」は、多様なお酒を知れて興味深い。 ③安定カップル、ノンケ×片想い、二組の百合模様も今後注目。 --お暇なら下も読んでね-- お酒好き女性四人組が、時々集まって宅飲みを楽しむお話。とにかくメンバー同士の、互いへの思い遣りが優しい作品。わたしは男ながら、飲み会の粗暴なノリが苦手なので、こういう飲み会をしたいと思いました。守ってあげたい小さき生き物うめともものふつうの暮らし 藤沢カミヤ名無し庇護欲を掻き立てられます。ほのぼのしつつもちゃんと自分たちで決めたルールに従って生きてるの尊すぎ。1巻の最後の話で「ウサギ目社畜科」とコラボした話も読めますよ!ダ・ヴィンチ・恐山の学生生活に思いを馳せながら輝きジョシ子さん。 ダ・ヴィンチ・恐山 嘘空まこと野愛あくまでもフィクションとは言え、後輩女性が存在しているのだと思うと不思議な気持ちになる。 後輩女性でバズってた頃はたぶん10代だっただろうし、漫画の中だとまともな社会人みたいだし、オモコロからのざんち新規だからこの時代のこと知らないし、なんだかものすごく不思議すぎておもしろい。 漫画としては自称輝き女子の後輩の奇行がほのぼのかわいくおもしろく、振り回されながらツッコむ恐山との関係性がいい感じ。 漫画の中の恐山は現実の恐山とは全く違うものとして読むと本来のおもしろさが理解できるんだけど、重ね合わせて読んでしまって捻れたおもしろさを味わう…みたいな楽しみ方をしちゃうんだなあ。 ざんちの学生時代に思いを馳せながら、もうちょっとだけ間違った楽しみ方をしようと思う。なごんだなごみクラブ 遠藤淑子nyae今日の新刊ページでみかけて気になって1巻だけ読んでみたら、「これは好きなやつ」でした。以前、同じ作者の「魔王引退」もなんとなく読んで大当たりで、つまりこの作者の作風が自分に合ってるってことになりますかね。 最近だと西荻窪 三ツ星洋酒堂とか、普段はなかなかいく機会がないような場所に行ってみたいと思わせてくれる漫画って面白いですよね。この漫画も(こういうホストクラブがあるなら)行ってみたいと思えました。 魔王引退もそうですけど、絶妙にテンションが低空飛行で、かと思いきやふいに泣かせてくるところがニクい。安心してずっと読んでいられる。妖怪を現代に繋ぐ配達バディ物語!鳩子のあやかし郵便屋さん。 雪子あうしぃ@カワイイマンガ沢山の魑魅魍魎が現れる妖怪譚ですが、現代を生きる妖怪事情が、一つひとつ面白い。彼女達は困っていたりもするけれど、皆あっけらかんとしたたかで、可愛い絵の笑えるコメディになっています。 現代に適応した彼女達、欲しい物は通販で調達!なんとまぁ……。その注文品をお届けするのが、主人公の鳩子と猫又のここね。 鳩子は人ながらに妖と交流できる存在。時折危険があっても、力のあるここねが側で守る。鳩子の祖母から続く縁で、鳩子を強く想うここねと、無表情だがここねを信頼する鳩子の関係が温かで良い。 妖怪達も、人に「認識」されないと存在が危うく、認識してくれる鳩子はとても大事にされる。それ故、妖怪譚でありながら、何処までも優しく温かな作品になっているのです。 鳩子の存在の不思議さ、居候の鬼?の子の少しの不穏さも、とても優しいラストに収束するので、安心して読んでみて下さい。 (出てくる魑魅魍魎が、ほとんど女の子なんだよな……)スナックで働く美人シンママの正体は…!KISS 小沢孔璃子天沢聖司※ネタバレを含むクチコミです。ぴゅあぴゅあBLアキはハルとごはんを食べたい たじまことさいろく尊いウブさがここにはある。 普通にご飯のレシピマンガとしても良さそう! 社会人一人暮らし系のレシピもいいけど、大学生の方がより手軽で安い材料で工夫してる感じがしますね。 実際作ってないから味はわからないけど、作中の絵では美味しそうで素敵です!バード新装版の2作目バード 雀界天使VS天才魔術師 山根和俊 青山広美マンガトリツカレ男バードのシリーズでいうと3作目になる。今回は前作にも登場した不破が復活して雀界天使と共にバードと戦う。やはり蛇に比べて不破は下品さでは上だが不気味さでは及ばないが天才に対してどうやったら勝てるのかを考え抜いているのがいい。バードから言われたかったと「ビューティフル」が聞けたのでいい終わり方だったんじゃないかなパワフルギャグのマッスルドッキングや〜!美川べるのといかゴリラのまんが飯 美川べるの いかゴリラ兎来栄寿女性向けギャグマンガとしては異例の長期連載だった『ストレンジ・プラス』等で人気を博すベテラン漫画家、ミカベルこと美川べるのさんと、「力こそパワー!」と言いたくなる『オタクだよ!いかゴリラの元気が出るマンガ』の新進気鋭のいかゴリラさん。 この二人を掛け合わせた上で、飯マンガを描かせようとした企画の勝利です。 最初のお子様ランチ画力対決からして「角材にしか見えないポテト」vs「90年代にペイントで描いたクオリティ」でフルスロットルで飛ばし尽くすところは、お二方の作品を好きな人には馴染み深いテンション。 あまりにも壮大にかまされるボケも、切れ味鋭いツッコミのセリフひとつひとつも、思わず声を出してしまう面白さで人前で読むのはお薦めできません(不覚にも電車の中で読んでしまい、マスクが当たり前の社会で少し助かりました)。 お二方の暴走特急のような魅力が足し算、否、掛け算されている様はまさにキン肉バスターとキン肉ドライバーのドッキング。 そして、植田まさしさん(が描いたあるモノ)や、『水曜日のトリップランチ』のたじまことさんによる美味しい料理の描き方指導など、スペシャルなゲストによりこの空間は更に混迷を極めます。 こんなにお腹が空かない飯マンガは初めてです。むしろ笑いすぎてお腹が痛くなること請け合い。2020年でも屈指の、頭を空っぽにして笑える一冊です。誰かに贈りたくなる、贈り物のお話プレゼントフォーユー 四宮しの兎来栄寿『銀のくつ』や『とんだりはねたり』の四宮しのさんの最新単行本……と言っても知らない人の方が多いかもしれませんね。 皆さんには表紙だけで「きっとこのマンガはいいマンガだ」と予感できた体験はないでしょうか。四宮しのさんの作品は比較的マイナーなレーベルから出されることが多いのですが、押し並べて表紙を見ただけで内容の面白さを予感させてくれるタイプであり、本作も真白地の中央に水彩のようなタッチで描かれた制服を着た女の子が曖昧な表情でバナナを差し出しているというシンプルな表紙ですが、この表紙から何かを感じ取った人には間違いなく訴求するものがある作品です。 内容は、タイトルが示す通り「プレゼント」という事柄にフィーチャーした連作短編集です。 贈り物をする時には、当たり前ですが必ずその相手がいます。人が人と関わり合う、その中で生まれる絆。そんな絆を保持したり、より強めたり、あるいは生み出すための「プレゼント」にまつわるお話。 具体的な内容については読んでいただくとして、全体を通して表紙絵から予感するような胸に広がる柔らかな温かみで心が満たされる一冊となっています。 発売したのが丁度クリスマス前でしたが、まさにクリスマスプレゼントにこういう一冊を贈るのもとても素敵ではないでしょうか。 四宮しのさん、多作ではないですがこれからもこういう作品を描いていって頂きたいです。 ハルとアキの同居生活、続編春と秋と奏ちゃんと。 むんこnyaeなるほど、あとがき読んで知りましたが元々同人誌として出していた作品なんですね。この作品のメインキャラ・奏ちゃんは商業誌では絶対に主役には置かないタイプなんだそう。 前作「春と秋について」の続編で、ハルとアキの同居生活に、あることがきっかけで不登校になり他人と関われなくなった少女が加わる1週間を描いてます。 傷ついて自分の殻に閉じこもった子どもに、常識を押し付けたり人格を否定するような大人がいなくてよかった。父親も思い切って他人に頼ったからいい結果につながった。奏ちゃんと直接関わることはなかったけど、須賀さんがかなりいい仕事してくれてます。 須賀さんの「いくらでも逃げていいって思いませんか!?ただそのことに自分で気付かなきゃ意味がないんです」という言葉が印象に残っている。いい同居マンガだな春と秋について むんこnyae対人恐怖症の版画家・ハルと、彼と芸大生時代に知り合ったけど今はサラリーマンをやっているアキの、ほのぼの、時々、ヒリヒリな同居物語。 恋愛関係では全くないものの、口は悪いけど心根は優しいアキに依存しているハルと、アーティストとして評価されるハルに複雑な感情を燻らせるアキ。相性がいいのか悪いのか、一緒にいるのが当たり前になっていて、いわゆる普通の生活とは違うけど、このふたりがバラバラになったら何かが崩壊する様な脆さもある。絶妙な距離感と関係性を保ちながら、結果的にこれがベストバランスなんだなと納得するかんじ。 続編が最近出たので、まず前作を読んでみたらものすごくいい同居マンガでした。ちぃちゃんのお料理でちぃちゃんママと酒飲みたいちぃちゃんのおしながき 大井昌和野愛児童の労働時間と環境に関して思うところはいろいろありますが、ちぃちゃんのお料理食べたいしお店行きたいです。 お酒飲めないお子様なのに酒飲みの気持ちがわかるのママ似だからなのか、ママをよく見て理解しているからか…なんにせよよくできた子です。 子どもに仕事させて自分は酒飲んでばっかりなんて聞くとちぃちゃんママやべえヤツって思うけど、ママが可愛くて豪快で魅力的なんだよなあ。 しっかりした子ども&酒豪ママの組み合わせっていいよね。 めんどくさい客とか嫌なヤツがほぼいなくて平和にワイワイ酒飲んでるだけなのがこの漫画のよいとこですね。お店行きたい!<<7891011>>
安心と信頼のおげれつたなかさん最新作。 バカエロの方の作品群も良いですけど、私はおげれつたなかさんのこの仄暗く痛みを覚える方の作風が大好きです。 まず言うまでもないことですが、美しい絵柄が最高ですね。美麗な絵でもって、主人公の千紘が惹かれる攻めのケイトのミステリアスで冷たい「顔の良さ」を無条件で承服させられます。表紙でも帯でもそうですが、瞳孔にハイライトがないケイトの暗い深淵の瞳。しかし、そこに時折光が宿るシーンが堪らない訳ですよ、ええ。 公式では「謎めいたイケ傷害男」×「人生底辺ヒモカス男」とされていますが、この主軸二人のバックボーンが非常に懇切丁寧に描かれていることで、彼らのクズな部分もアングラな部分もひっくるめて感情移入できるようになります。よく立った二人のキャラクターが織り成していく関係性の変化は極上のご馳走です。 「ゴミと動くオナホってどっちがマシなんだろうな」 という問いとそれへの回答、またep.6のラスト付近はとりわけ好きなシーンです。 彼らを取り巻くサブキャラクターも味のある人物が取り揃えられており、引きの強いストーリーを更に盛り立てていきます。 ディープな人間ドラマを読みたい方でBLへの抵抗が薄い方であれば男性にも強くお薦めしたい、今年発売のBL作品の中でも抜けている一作です。