講談社マンガの感想・レビュー6230件<<196197198199200>>今1番読むべきダークファンタジー魔女と野獣 佐竹幸典sogor25"魔女"を探して旅をしている2人組、獣の目をした美女ギドと棺を背負う男アシャフ。2人が魔女を探すのには、ギドの身に隠されたある"呪い"が関係していた。そして訪れる町で、2人は探し求める魔女の関係するしないに拘わらず奇妙な争い事に巻き込まれていく。 まるでこの世界が実在しそしてその目で見てきたものを描いているかのような完成された世界観、そしてそれを表現して余りある圧倒的な画力。各章ごとに盛り上がりの最大値を叩き出しつつ、少しずづだが着実に目的の"魔女"に近づいてゆくストーリーの構成力。今作が連載デビューとは全く思えない、間違いなく現行で連載されている中でトップクラスに完成度の高いファンタジー。 5巻まで読了。安藤なつみせんせいキッチンのお姫さま 安藤なつみ 小林深雪名無しこないだふと少女漫画コーナーに立ち寄ったら見覚えのあるタッチの作家さんが。安藤先生でした。私が小学生の時にキッチンのお姫さまの巻末の料理レシピを参考にいろんなお菓子をつくったなぁとしみじみ思い出し、読み返しました。今も色褪せない素敵な作品です。わかりやすくおもしろい神さまの言うとおり FROM THE NEW WORLD 金城宗幸 藤村緋二名無し誰がなんのためにとか難しく考えなくてただ理不尽にあってそれに対し立ち向かっている感じが読みやすくて面白い。ひさびさに美少女戦士セーラームーン 完全版 武内直子名無し読むと止まらなくなる!!リアルタイムでは読んでないけれどカラオケに行くとどうしても読みたくなる。意外と現代的で今読んでもあせた感じがなくてびっくりします。 男おいどん男おいどん 松本零士マウナケア昔、といっても1990年代あたりまでは、おいどんみたいな学生ってけっこういたものです。大学時代の私の周りにもそんな人たちが集まっていました。無芸大食人畜無害。キノコが生えそうな湿度の高い部屋に住んでいたり、人がよくてすぐだまされたり、曲がったことが嫌いで馬鹿を見たり…。まったく同じではないですが、みんなおいどんの一部をもっていたんですよ。だからかもしれません。大学生のとき、初めて最終巻まで読んだあとは喪失感でいっぱいになりました。おいどんのことをもう他人とは思えなくなっていたんですね。劇中の下宿館のバーサンみたいにしんみりしてしまいました。今ではあのラストについてはこう思っています。おいどんも私の友人たちのように、進むべき道をみつけたからあんな行動に出たのだ、と。きっとどこかであのサルマタの怪人は元気に暮らしているのでしょう。でもやっぱり、何度読んでも古い写真を見返しているようで、少し寂しくなるのは変わらないんですけどね。その名は「嵐」変身忍者嵐 【石ノ森章太郎デジタル大全】 石ノ森章太郎マウナケア特撮ヒーローものの原作と思い読んで見事にスカされました。「テレビと雑誌の落差が大きすぎた。テレビの視聴者は低年層、この頃雑誌は高年層化していたからである」と作者が言っているように、こちらは子供だまし要素の少ないしっかりとしたドラマ。大人の鑑賞に十分耐える内容になっています。父を殺され、化身の術の巻物を奪われたハヤテは、自らも変身忍者となり仇を討つべく復讐の旅に出る、という体裁。血車党を殲滅するため、たとえ化身忍者に子供がいても涙を流しながら斬り倒し、掟に縛られたかつての兄弟分とも闘う。孤高のヒーロー像の構築過程は心憎いもの。エピソードのモデルも凝っていて、鍋島の化け猫や葛の葉、ミノタロウスなど、怪異譚をきちんとこの世界に取り込んでいるのですから、おもしろくないわけがない。大作家に対して失礼ですが、本当に掘り出し物だと思いますよ。少しラストで拍子抜けするかもしれませんが、これもある意味、大人のラストではないでしょうか。人の名前が覚えられないアルスラーン戦記 田中芳樹 荒川弘名無し原作もおいつつ、漫画を楽しみにしています。漫画は自分が思い描いていた世界をよりリアルに細かく描写されているため、なるほど、と思う部分もこうだったよなぁと共感する部分もあり楽しく読んでいます。何回読んでも名前が覚えられず友人と話をする時漫画の見た目ではなしています…。 なつかしすぎるしゅごキャラ! PEACH-PIT名無しなかよしリアルタイム世代です。あむちゃんのかわいいファッションと中二心をくすぐられる特権制度にどきどきしていたのを思い出しました。あのケープがかっこかわいいんですよね。王道っぽくて今読んでもきゅんとします。うう~ってなるね夫のちんぽが入らない ゴトウユキコ こだまナンシータイトルからしてもっと軽くてコミカルな漫画を想像していたのでびっくりしましたが、引き込まれます。なんだろ…さち子と慎の、ほっこりするような優しい付き合い方でこういうデリケートな問題が起きてしまったら、逆に辛いだろうな…と。そして思った以上にさち子が深みにはまっていってしまうんですね。これを見るのは同性として共感もあるし少しつらいのですが、幸せになってほしい。 原作も読んでみようと思いました!マガジンの 川柳少女の スレですよ川柳少女 五十嵐正邦詠み人知らず最新話 よかったからさ 建てました だんだん理解が追い付いて、だんだん面白くなる虚構推理 城平京 片瀬茶柴mampuku ファンタジーとミステリーは相いれないと思われがちだが案外そうでもない。米澤穂信の『折れた竜骨』は中世欧州は海賊の時代が舞台のローファンタジーで、魔法ありバトルあり殺人事件の謎解きありのなんでもありなのに美しくまとめられており、魔法も込みで見事な推理で事件解決してみせている。世界のルールや常識を読者に押し付ける「説得力」とか「強度」が凄いのかもしれない。この『虚構推理』もそのような意味では面白いリアリティを持っている作品だと思う。 妖怪や幽霊のような存在と密接に関わり合いながら、都市伝説じみた事件を解決していく伝記ファンタジー。謎解きモノとして読者が掴まっていられる拠り所となるリアリティの線引き(世界観の輪郭みたいなもの)が1巻2巻と読み進めていくうちに徐々に鮮明になっていく。 たとえば、第1章『鋼人七瀬編』の1巻で登場する怪人「鋼人七瀬」は、それまでの流れ的になんとなく異物感があって腑に落ちない感じがするが、登場人物の思考や「七瀬」への感じ方を通して読み手が抱く「七瀬」に対する違和感の正体がだんだんわかってくる。これがなんとも快感なのだ。 本編には関係ないが、裏表紙の紹介文が1巻では「伝記×ミステリー」だったのが2巻で「伝記バトル」、3巻では伝記ミステリーに戻っている。変遷に意味はあるのかないのか・・・こんな格闘漫画見たことない喧嘩稼業 木多康昭みちした幕張を書いてた木多先生の作品ですが… 格闘モノ好きな方には是非読んで欲しい。 努力友情勝利じゃなくて、努力狡猾勝利って感じ。 休載がちですが、待ってでも読む価値あります。閻魔大王が出勤中に懐かれたのは…地獄の番犬・ケルベロス!えんまさんちのケルベロス リベンセイ名無しコミックDAYSで連載していたのは知っていたけど、正直読んだことはなかった。 本誌に移籍したらしく、モーニングで読んではじめて4コマ漫画だというのを知りました。あと閻魔大王が自転車で通勤してるのも初めて知りました。 地獄で一番偉いはずの閻魔大王、ケルベロスを飼いたい人が他にいなかったので仕方なく飼うことに… 顔は怖いけど優しいおじさんです。ケルベロスも頭が3つあるだけで中身は普通のワンちゃんというかんじ笑 男子高生と生きづらい先生の愛の話ルナティック・パレス 安居たか※ネタバレを含むクチコミです。ツンデレヒロインの新しいかたち今日のユイコさん 秀河憲伸六文銭融通のきかない生真面目さで、素直じゃなくてメンドくさくて、目つきも悪い。 一見可愛くないのだが、なぜか可愛いくみえてしまう、ユイコさん。 照れたり、言い訳しながらも、一途に、そして積極的にアプローチする様は、思春期のもどかしさを彷彿とさせて、くすぐったくて良いです。 個人的に、2巻最後の夏祭りの話がツボでした。 盆踊りしている背後からくりだされる、ユイコさんの素直なセリフとシーンにキュン死です。 二人の関係をスゴク応援したくなった名シーンです。 5巻で完結と手ごろな感じもあり、5巻以内で面白い漫画は?と問われたら、間違いなく本作品をお勧めしてます。実写映画化決定!のぼる小寺さん 珈琲nyaeアフタヌーンの公式で特報として発表されてましたね! 記念としてマガポケで再連載するとのことですので、とにかく嬉しいニュース! http://afternoon.moae.jp/news/5100 女子力高杉!清少納言さん清少納言と申します PEACH-PIT海老平安時代の歌人として知らない人はいない、清少納言が主役の新連載。 どんな高尚な物語かと思いきや… うわっ、この清少納言さん…女子力高すぎ…? 厳密にはこのときはまだ“なぎ子”という名前らしいのですが、第一印象完全に「ギャルだよね…?」 しかししかし、それだけじゃ終わらないこの清少納言(なぎ子)。 第一話の最後、もっと衝撃の展開が待っている。 この新連載、一体どうなっちゃうの〜!?☆私アラサーだけど20歳の年上女性と同居したいマコさんは死んでも自立しない 千田大輔mampukuマガジンの新連載(現在2回目)。美人で年上の同居人うらやましすぎ問題。可愛い弟みたいなノリで普段弄ってくるんだけど一転攻勢のお姫様抱っこにドギマギしちゃう綺麗なお姉さんと同居したい。マコさんみたいに世話が焼ける系でもいいし知恩さんみたいにしっかり者でもいい。 https://manba.co.jp/topics/12918 この作者初めて読んだのが「異常者の愛」だったんでちょっと構えてしまったが普通にかわいいいちゃラブコメだった。風のシルフィールドの続編蒼き神話マルス 本島幸久マウナケア競馬が他のギャンブルと違うのは横の広がりと奥の深さがあるということ。競走馬が出走するまでには牧場があり育成場があり、厩舎、騎手、馬主と多くの人が関わる。そして、3頭の始祖からなる血統の歴史。この側面があるために、少年誌で漫画の題材となることが可能になるわけです。競馬を知らずともノンフィクション風の人間ドラマと捉えることができるわけですね。本作品は「風のシルフィード」の続編ですが、主役の位置づけが逆転していて、シルフィードの末裔は、主役・マルスのライバルに。シルフィードに乗っていた谷健はマルス陣営の調教師になっています。現実にありそう。卑劣な調教師や、ワケありの騎手、案外いるかも。双子の馬に、種牡馬入り後に復活、いやいやこれはない。などと知識が入るとぶつぶつ言ってしまいますが、こんなに様々な思惑が入り乱れるギャンブルもそうそうないでしょう。物言わぬ馬も意思があるかのように描かれて、感情移入もできる。現実にマルスがいたら単勝に突っ込みますよ…。 三三七拍子3.3.7ビョーシ!! 久保ミツロウマウナケア少々暑苦しいかもしれないですが、少年漫画はこれくらい熱がないといけません。応援が生きがいのフク。応援団長としての最後の夏を終え、夏期講習のために上京したものの、新宿になぜか居つくことになり、ホストやキャバ嬢に囲まれて…。って設定はまるでネオン街漫画見たいですけど、フクはまっすぐであか抜けない純情高校生でまさに少年漫画の王道主人公。夜の新宿という地方出身の高校生の身からしたらまるで異世界を舞台に、そこに集まるさまざまな人に騙され助けられ驚き感動しながらも応援する。わずかの期間にいろんな事件が起きて、それがぎゅっと詰まってる話はやっぱり少年漫画のほうがしっくりきますね。また、この作品にはアブナイ人や気持ち悪い男、イイ女に外国人といろんな人が出てきます。それがフクと交わるとなじんでしまって、クラブ活動の付きあいのような感じになる。大人になると冷めた部分も出てくるこういう関係を、少年の眼を通してストレートに熱く見せてくれるのが心地良いです。野球マンガが好きすぎて…砂の栄冠 三田紀房影絵が趣味『砂の栄冠』をもう一周してしまったのですが、終始泣き腫らしもいいところ、とくに夏の甲子園からエンディングにかけては目が充血しすぎてコマを追うこともできやしません。 しかし、どちらかといえば三田紀房という漫画家は『ドラゴン桜』に代表されるように、どこかケチで現実主義的な物語を得意とするひとでしょう。夢と希望の対極にあるといいますか、ひたすら合理的で実践的な行為を選択するといいますか、こんなものに感動していいんですかと思わなくもない。 それで今回また最後まで読んで気づいたんですけども、作中人物が実践する合理性とは別に意外と演出がクサいんですね、大袈裟ともいえるかもしれません。試合でもいきなりワケのわからない毒蜘蛛がでてきたり、バイクにまたがった不良がでてきたり、神がでてきたり、ガーソが拘縛された地蔵としてでてきたり、登場人物たちは合理的で小賢しいんですけど、なんかとにかく演出に気合いが入っている。冷静に読んでみるとバカバカしいと思われても仕方ないと思えるぐらい気合いが入っているんですね。 そして極めつけには、エンディングで、亡くなったはずのトクさんがいつものベンチに座っている。そのトクさんに七嶋が言葉を発する。もうここで涙腺は崩壊、甲子園の魔者のごとく誰の手にも負えません。なにせあの合理的で実践的な七嶋がそこにはいるはずのないトクさんに声をかけるのですから。ヤマシタトモコの短編うますぎる運命の女の子 ヤマシタトモコ名無しヤマシタトモコの短編うますぎる 二人芝居がうまいというか、それでいて1話で最終的に予想外に持っていくのがうまい! ヤマシタトモコ作品の作中でよく「耳の後ろでドクドクと血が流れる」というモノローグがあります。 すごく激昂したり興奮した主人公が何かをする前、ものすごく感情が高ぶっている描写。 この表現好きなんですよね。 あと女性の少し狂った妖艶に笑むバストショット。 ペラりとページめくったあとこのバストショットあるとああ〜やっぱヤマシタトモコ好きだな〜と思ってしまいます。 足首が太いとか女性の皮肉にもリアルな部分の描写、他人に対してすごく本音で会話して接する描写。 女性描かせたらヤマシタトモコ以外にうまい人はいないな、と。 よく観察してる…ちょっとゾッとするくらい。 そこがくせになるんですよね… きっと恋は美しい路地恋花 麻生みことナベテツグッドアフタヌーンの創刊号を買って読んで、この作品との出会った幸運に感謝しました。 一話完結のオムニバス形式で描かれる、京都に住む職人の恋と仕事の物語。 恋に焦がれる年齢でも、そんな年ではないと思う大人でも、もし良ければ読んで欲しい。あなたの隣に誰かがいても居なくても、きっとこの物語に登場する職人達に何かしらの共感を抱くのではないかと思っています。 帯に書かれていたコピーも含めていとおしさを感じる、そんな美しい物語です。パソコンの勉強に役立つかもBLOODY MONDAY ファルコンのコンピュータ・ハッキング FALCONマウナケアコンピュータの扱いについては疎い方です。用語の使い方も、最近までハッカーとクラッカーをごちゃまぜにしていたりして恥ずかしい限り。で、これではいかん!と一念発起して勉強しようと思っていたら、意外に身近なところにこんな良い本がありました。漫画の『BLOODY MONDAY』のスピンオフとでもいうべきこの作品は、ファルコンこと高木藤丸が著者という設定。パソコンに興味をもった人が、ハッカーへの道を歩むことができるよう、基礎的なことから最新のパソコン・ネット事情などをわかりやすく解説してくれる読み物です。一歩目はパソコンの構造や歴史から。次に用語を学び、システム、ネットへと話題は高度化していくのですが、扱っていることが一般的になっていることばかりなので特に抵抗感はなく、するっと頭に入ってきます。本来は元ネタ同様、中高校生向けなのかもしれません。ですが、いまさら聞けないことの多い私のような中高年こそ読んだ方がいいのかも。<<196197198199200>>
"魔女"を探して旅をしている2人組、獣の目をした美女ギドと棺を背負う男アシャフ。2人が魔女を探すのには、ギドの身に隠されたある"呪い"が関係していた。そして訪れる町で、2人は探し求める魔女の関係するしないに拘わらず奇妙な争い事に巻き込まれていく。 まるでこの世界が実在しそしてその目で見てきたものを描いているかのような完成された世界観、そしてそれを表現して余りある圧倒的な画力。各章ごとに盛り上がりの最大値を叩き出しつつ、少しずづだが着実に目的の"魔女"に近づいてゆくストーリーの構成力。今作が連載デビューとは全く思えない、間違いなく現行で連載されている中でトップクラスに完成度の高いファンタジー。 5巻まで読了。