あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
1年以上前
ウィリアム・ダンピアは博物学者であり、作家であり冒険家、そして海賊である。 彼は十七世紀に、40歳まで海賊として世界を冒険し、詳細な旅程や風物の記録を残す。彼の本は後の地誌学や『ロビンソン・クルーソー』『ガリバー旅行記』などの文学にも影響を与える。 本作で描かれる彼の面白さは、海賊として荒事にも参加し、海賊を仲間として信頼しながらも、知識層に属する航海士への尊敬と好意も持ち合わせる、ニュートラルさ。その冷静さと熱い知識欲の眼差しで、彼は航海中のあらゆる物事を詳細に記述していく。 彼の物事を知るためのアプローチの一つとして「食」への挑戦がある。 ちょっとグロくても、食えそうと思ったら、何でも捌いてみて食べる!動物も植物も、現代の私達には想像もつかない物が多く、「それ喰うんすか?」である。 食材のバリエーションを広げることが生死に直結する航海。美味くても食いづらくても栄養価が重視される事情と、ダンピアの知識欲が噛み合って、かなり興味深い未知の食材が見られる。 当時の世界情勢と海賊事情、冒険のリアルと食事情、地理学や民俗学の原点……見所満載の航海記。世界一周を最後まで追いたい!