hysysk
hysysk
1年以上前
時価総額世界1位の企業で働くアメリカの友達が「日本のラーメンはあれだけ研究開発されてるのに1000円くらいで食べられるのはあり得ない」と言ってひたすら食べ歩いていたのだが、これを読むとすごくそう思う。 全くの素人から始めた人、別の料理業界から転身した人など、色んな人が出てくる。約20年前の作品にも関わらず、紹介されている店のほとんどが今もしっかり現役で、当時は目標として語っていたことを実現していたりするのがすごい。冒頭に「豚ガラ鶏ガラ人柄の調和」というポエムを載せていて心配になったが原作者の目(と舌)は確かだ。今ではインスタントでも食べられてしまう「すみれ」は主婦がたまたま空いた店で始めたものだったとか、ガチンコ世代のスーパースター佐野実にこんな背景があったなんて知らなかった。 みんな大体ラーメンなんて簡単だろ、というところからスタートするのだが、徐々にその奥深さにはまっていく。スープは長時間火にかけると酸化する、気温や天気に合わせて麺の配合を変える、麺が変わるとスープにも影響する、旨味調味料に頼らないためにはどうするか、行列ができたら苦情にも対応しなければならない、複数店舗のオペレーション…そんな中で安定しておいしいラーメンを作るにはやはり職人的な技術や努力が必須で、味だけでなくインフラや組織作りにも工夫とイノベーションが要求される。 雑なバイトに読ませたいし、ヘッドフォンしてスマホ片手に食ってる客の画面に強制的に表示させたい名作。
名無し
1年以上前
個人的にはこのマンガがすごいより好きなラインナップだ 「THE BEST MANGA 2022 このマンガを読め!」 1位:松本大洋「東京ヒゴロ」(小学館) 2位:藤本タツキ「ルックバック」(集英社) 3位:真造圭伍「ひらやすみ」(小学館)  4位:ちばてつや「あしあと ちばてつや追想短編集」(小学館) 5位:近藤ようこ、澁澤龍彦 「高丘親王航海記」(KADOKAWA) 6位:魚豊「チ。 地球の運動について」(小学館) 6位:熊倉献「ブランクスペース」(ヒーローズ) 8位:いましろたかし「未来人サイジョー」(KADOKAWA) 9位:たらちねジョン「海が走るエンドロール」(秋田書店) 10位:松本直也「怪獣8号」(集英社) 11位:大山海「奈良へ」(リイド社) 12位:「日本短編漫画傑作集 少年青年漫画編」(小学館) 13位:ひうち棚「急がなくてもよいことを」(KADOKAWA) 14位:和山やま「女の園の星」(祥伝社) 15位:池上遼一、稲垣理一郎「トリリオンゲーム」(小学館) 16位:うめざわしゅん「ダーウィン事変」(講談社) 17位:よしながふみ「大奥」(白泉社) 18位:勝田文、山田風太郎「風太郎不戦日記」(講談社) 19位:龍幸伸「ダンダダン」(集英社) 20位:町田メロメ「三拍子の娘」(DU BOOKS)