ドラフトキング

そんな視点があるんだと感心した、野球選手のスカウトという仕事

ドラフトキング クロマツテツロウ
さいろく
さいろく

一言でいうとめっちゃ面白い。まだ6巻までしか読んでないけど、これはイイ。 ドラフトにどのぐらい人生が左右されるのかなんて野球を大して知らなかったらわからないと思う。 ただ、そこに心血を注ぐ仕事もあるんだってことを知って、そういうロジックかーって勝手に納得してしまった。 スカウトはもちろん高校からそのままプロになれるような金の卵を誰よりも早く手懐けて球団にねじ込むのだけど、ドラフト○位!という順位が一体どういう意味があったのか、恥ずかしながらこれを読むまで全然知らなかった。 なんとなく1位ってことは人気が高いってことだろ、というぐらいで。 ドラフトの順位が高い人ほど球団との契約が結ばれやすく(というか指名がある時点で確定?)、最初の契約金が高く、年俸も高めが見込めて、実力が伴えば順調なスタートを切れる。世間の注目も高い。 ここまではわかる。 だが、ドラフトが何位かでその契約金にも見込みの年俸にも差が相当あるということに加えて、ポジション次第ではあるものの選手生命の短さを考えると何年でいくら以上の年俸じゃないと「一般会社員のそれ」に劣る稼ぎにしかならずその後を考える必要がある事、怪我などしてしまうと尚更困るし他の道としてどういう選択肢がありどれが有利であるのかを知る必要がある事(そしてその道の理由や妥当性まで含め)などを、本作はすべて説明してくれて教えてくれる。 野球は全員が大谷のような化物ばかりなわけではなく、ハンカチ王子のように鳴り物入りで(なんで大学野球いったんだっけ彼)プロ入りしたものの活躍といえる活躍がないまま、理想と現実の差が明確に他人からも見えてしまう人生を歩む事が多いものなんだということがわかる。 侍ジャパンが世界一になったところで、野球熱が再燃すると信じつつ、こういう野球関連マンガの中でも異色だけどためになる面白い作品があるということをみんなに知ってほしい。

43歳の母を妊娠させたのは私の夫でした

タイトルからしてヤバいし、そのまんまヤバかった

43歳の母を妊娠させたのは私の夫でした サレ妻くるみ きなりみや
さいろく
さいろく

マンバの「●●●●さんにおすすめ作品」で一番上に出てきてたのでついつい読んでしまった・・・ なんでこれを薦められたのかが気になる(笑) レディコミっぽい感じの内容で、マンガ読みならこれはファンタジーではないというのがわかるよね?という強制力が働く。 内容はもうドロドロとしか言いようがない。 凄まじい話だったが、現実でもこのぐらいのことはあり得るんだろうなぁ… 22歳の主人公はいわゆる若妻、旦那は37歳。母が43歳で父は海外?にいるはずなのに母が妊娠…それを22歳の主人公が無邪気に「弟かな?妹かな?」って言っててもう地獄だった。 が、基本的には主人公の頭の中ですごいスピードで整理されていき、ほぼ結論が出てるのに、言い訳できないような証拠となる場面に主人公が出会うまではずっと濁され続けてなんとかなっちゃってるあたりが逆にリアリティがある。 最後本当にこの後どうなっていくのか、10年後とかを見せてほしかったな… 全然ハッピーエンドじゃないのにハッピーな感じの背景で「完」って〆られててちょっと笑ってしまったが、冷静に考えたら凄い物語でした。

もっとみる