野愛
野愛
2020/09/03
無条件に愛されたいとパンダ相手になら言える
なんで我が家にはパンダがいないんだ!!と暴れ出したくなりました。百歩譲って我が家じゃなくていいです。せめて近所にいてほしいです。 そんなことを思うくらいに、パンダの大福さんが可愛いですし、日常に溶け込んでいます。 日常に溶け込んで疑問をもたれない動物の漫画(はぐちさんとかぶたぶたとか)を読むと暴れ出したくなります。だっていないんだもん!! 無条件で愛されたいし愛したいし、自分のことも周りのことも知らなくていいけど本当のところはわかって受け入れてくれてる。みたいな存在が欲しいんですよね。母性とか父性とか全部混ぜて柔らかく仕上げたみたいなもので包まれたいんですよね。 大福さんなら包んでくれそうです。よもぎちゃんのことが大好きで大切なんだということが伝わってきます。ひたすらほんわかしている漫画なのに優しすぎて泣きそうになります。 こんなごちゃごちゃしたことを考えながら読む漫画ではなく、単純に大福さんとよもぎちゃんが可愛くて癒されます。本当です。 やっぱり我が家にも大福さんが来てほしい。いい子にするのでせめてクリスマスだけでもいいから来てほしい。
野愛
野愛
2020/08/27
どんな顔して飯を食おうが自由なんだよ
この漫画を正しく理解したいし消化したい、そう思ってなんだかんだちょいちょい読んでいました。 普段は地味キャラの主人公がひたすら美味しそうに飯を食うというのは、飯漫画としてはよくある物語だと思います。 飯を食うときの顔が恍惚としている、っていうのも割と多いですよね…明らかにそういう顔として描いてるよね…?って穿った見方をしてしまう漫画も正直多いです。 めしぬまくんの飯を食う表情も恍惚としていて、そういうお顔に見えちゃう。そんな彼の食事シーンを見て、周囲の人達も食欲をそそられたりドキドキしたり顔を赤らめたりする。 そういう目で見るわたしがおかしいの?めしぬまくん明らかにエロく描かれてますよね? 飯漫画っていうのは…自由でなんというか救われてなきゃあダメなんだ…なんて心のゴローちゃんが出てきそうになるんだけれども、いやいろんな見方があっていいのかもしれません。 可愛い女の子がエロいかもしれない表情で飯を食う漫画に対して「いやそういう目で見るのがおかしい、飯は飯やん」って思ってたのに性別が変わると戸惑うっていうのはわたしの視野が狭いんだろうなあと思いました。 食べる表情がエロかろうとエロくなかろうと、人は食事をするし美味いものを食べたいのです。どう見えるかどう見られるかなんて、食欲の前ではどうだっていいことなんだと思います。 めしぬまくんが他者からどう見られているか気になって食事してたら悲しいもんな。 という結論に落ち着きました。飯くらいみんな好きに食おう、見たけりゃ見ろよくらいにめしぬまくんが思っていてくれたらいいな。 作者の意図もめしぬまくんの気持ちもわからないけども、わたしはこの読み方でこの漫画を好きになりました。
野愛
野愛
2020/08/25
17歳を過ぎてもなお
わたしたちは「あなたにはわからない」と「あなただけはわかるはず」の狭間で生きている。 なんて言うと、ちょっと主語が大きすぎるかもしれないけれど。 わかってほしいとわからないでしょうを揺れ動きながら、世界に折り合いをつけて騙し騙し生きている。わかんないけど、多かれ少なかれみんなそうでしょう?だから、こういう作品に心動かされてしまうんでしょう? 少なくとも、わたしはそうです。 心に闇を抱えたリストカット常習者の五十嵐と、彼女に恋するあまりとある嘘をついて理解者のふりをする要の物語。 恋愛物語とかメンヘラのお話とかカテゴライズしてしまうのがもったいないくらいに、純粋で剥き出しで痛々しくて、人と人の関わり合いにおける大切なものがこれでもかというくらい詰まった作品だと思う。 肌と肌を触れ合わせるだけで伝わることもあるし、言葉を尽くしても伝わらないこともある。どんなに近づいても、好きで好きで仕方なくてもわたしとあなたの間には隔りがあるのだ。だからこそ、実際に理解してくれているか理解しているかはさておいて、手を取ってくれる人がいることが幸せなんだ。 不確かな「わかるよ」よりも、確かな「わかりたいんだ」のほうが暖かいんじゃないか、そんなことを思った。 わかっているけど、わかんなくなっちゃうことに気づかせてくれた作品でした。
野愛
野愛
2020/08/21
変わるものと変わらないもの
いいところも悪いところも納得できないところも含めてこの漫画がとても好きです。 どの側面も全部大好きな人間なんていないし、何を選んでも苦しみや痛みがなくなることなんてきっとない。 会社が倒産し恋人に振られ全てを失った青年・チョクがとある出会いから古着屋を経営し、出会いやわかれを繰り返し成長していく物語。 このチョクという青年がなかなか憎めないヤツなんですね。 愚直だけど優柔不断、優しすぎるけど妙にドライなところもあるし、流されやすいし小心者。でもいいヤツすぎるくらいにいいヤツなんです。心の隙間を抱えてる人たちが、チョクに集まってくる理由はなんとなくわかる気がします。 そしてこの漫画の1番好きなところは、チョクが古着屋をやりたいわけじゃないというところ!! 「古着屋だったらできるかも」と周囲の人から服を集めたりアドバイスを受けてなんとか店を開き、様々な困難を乗り越えてもなお、チョクは別に服を好きにならないのです。ギターをはじめたり、ビールの美味しさに目覚めたり、魅力的な女性と出会ったりしながら自分のやりたいことを探していくのです。 脱サラしてお店を経営するだなんて、夢でしかない憧れでしかないと思うけれど、そりゃ悩みは尽きないよね…って現実を見せてくれます。 悩んで流されて苦しんで、そんな日々の中で自分を突き詰めていくのが人生なのかもしれません。 最終話はめちゃくちゃ駆け足すぎるし、チョクの仕事や恋愛のその後が知りたくて仕方がないけど…人生死ぬまでどうなるかわかんないもんね、と自分を納得させています。 そして大市民シリーズと同じくブレないギャル批判がすげえ。とんでもねえ。 茶髪ガングロ厚底厚化粧へのヘイトスピーチがとんでもないですけどこれは柳沢きみお先生の一貫した主張なので、もうなんとも思わなくなりました。 そういう個人的な主義主張を抜いたらとても好きな漫画です。そういう主義主張がやばいなと思える世の中になったのはよかったと思います。 時代は変わったなあ と 時代が変わっても変わらないなあ 両方を味わえる作品だと思いました。わたしは好きです。
野愛
野愛
2020/08/14
ハンター錠二ガチ恋勢より愛をこめて
土山しげる先生の漫画を一作でも読んだことがあるもしくはインターネット大好き好きマンなら絶対にハンター錠二のことを知っているはず。そして、ハンター錠二のことを笑うひとはいてもハンター錠二のことを嫌う人間はいないはず。嫌いって言ってる人はたぶんOKFFの人です(喰いしん坊!参照)。 そんなハンター錠二がつかず離れずの距離感で東北のうまいものを紹介してくれるのが流浪のグルメ。ハンター錠二と出会う人達はハンター錠二がハンター錠二であることを知りません。 なんかよくわかんないけどグルメで説得力があってテンガロンハットにサングラスの謎の男として出会うのです。 飯を死ぬほど大量に食う訳でも箸を両手に麺を食う訳でもないハンター錠二、なんかいいんです。大食い甲子園のときのコーチ姿もよかったけど、姫トラお京とのやりとりにリアコ味すら感じるんですよ…恥ずかしながら…!! そんな冗談はどうでもよくて(6割5分ガチだけど)東北は本当に美味しいものがたくさんあるので、グルメガイドブックとして読んでも参考になると思います。 魚も肉も野菜も美味しいし、B級グルメや甘いものも魅力的なものたくさんあります。 旅行なんて難しい状況ですが、お取り寄せなんかも盛んな時代ですから!! 漫画読みながら東北の美味しいものを食べればハンター錠二のリアコ味をあなたも感じられるはず…です。
野愛
野愛
2020/08/12
人生しょせんバクチだよ!!
怖いものなんてない、失うものなんてないというマインドはやっぱり守るものや抱えるものが多くなればなるほど失われていくものだと思います。 ということは最強に守られていて愛されていて全てを手にしているけどそんなこと知ったこっちゃない子どもたちって死ぬほど強いのではないでしょうか。強盗に入られたら超こわくて通報すらまともにできない気がするけど子どもだったらみんな全盛期のマコーレカルキンくらいのことできちゃうもんな(偏見) そんな無邪気で聡明で金持ちで怖いものなしの子どもたちが大活躍するのがレピッシュ! 小学生なのに人生はバクチだとか言っちゃうの最強すぎる。飛行機とか電車自由に動かせるくらいの金持ちなんだからそもそも人生勝ち戦じゃねえかと思いつつも、無鉄砲で素直なチャコたちが眩しくて仕方ないのです。 怖いものなんてない、失うものなんてないように見えるけれど、原動力は大切なひとを守るため。無鉄砲なだけじゃなくて優しくて強いのが素晴らしいところです。 主人公が小学生だからといって侮るなかれ、バトルありスリルあり胸キュンありの最強エンターテイメント漫画です!