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あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
2021/01/27
女の国、男は頭上を舞うばかり。
桜が覆う丘の上の女子高では、桜舞う頃、演劇部がチェーホフの『櫻の園』を上演するのが習わし。部員達は練習に励みながら、それぞれの恋の季節を過ごす。そんな青春模様を描いた四編のオムニバス。 ◉◉◉◉◉ 女子校に通う彼女達だが、お付き合いするのは周囲の高校の男子。描かれる恋は多様だ。 彼氏と体を重ねる事を躊躇う子も、彼氏を放って悪い遊び方をする子も、大切な人に何かを教わり、友達と会話を重ねながら、自分の心と体を大切にする事を覚えていく。心の解放に向かう様子に安堵する。 百合読者としては、後半の二編が気になるところ。自分の中の〈女性〉と折り合いをつけられない二人の女子は、片や男性らしさを身に纏いながら男性に恋し、片や男性を嫌悪しつつその女子に恋する。 二人は最後、互いの気持ちを知りながら、ただ分かり合い、慰め合う。そんな様子を見ていると、女性同士というのは恋をする以前に「分り合う」関係性なのだ、と思い知らされる。そういう意味では、実はこの作品は最初から最後まで〈百合〉的だ。 桜の精って男なんだって……という台詞(p113)とその前後の「男の気持ち悪さ」の遣り取りを読むと、どんなに愛し合い番ったとしても、男は女を解れないのだから、せめて彼女達の冠として咲いてろよ、という気持ちになる、男の私でさえ。
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
2021/01/23
これはnice yuri. #1巻応援
前の方のクチコミでこの作品が「百合」かどうか断定されてなかったのですが、1巻最後まで読んでみたら、とても良い百合でした。 1話では、接点の無かったギャルと地味メガネ、二人のJKが漫画の師弟関係となり、更には苗字呼び捨ての友人関係へと進みます。私はここまでで、この作品は「女性同士の尊い関係性物語=百合」になると信じて購入(勿論恋愛関係になるとは限らないので、かなり距離の近い親友=ロマンシスの可能性も高い)。 少女漫画家志望のギャルは、エロ漫画家である地味メガネのアシスタントをしながら、ネームのダメ出しをされる日々。創作に本気になればなるほど、互いを認めてゆき、心許す。いいですねエモいですねぇ……。 そしてラストのアレですよ。 もうこの物語、漫画家物語としても百合物語としても、尊いものになる予感しかないわけです。 漫画を「好き」という気持ち、プロの拘りと本気で取り組む事、真剣な創作現場と同志への思い……百合漫画としてでなくても、熱いものが充満しているこの作品、1巻にして至高。 それにしても、恋と性に踏み込めない二人がぶつかり合ったら……やっぱりそれは、百合なんでなかろうか?
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
2021/01/21
卓球部にSM百合はありま…す!
卓球部……ですらない場所で、ひとり壁打ちに勤しむ自称部長の絵夢(えむ)。そんな彼女を何故か気に入った恵澄(えすみ)は部員になるが、真面目にやらないばかりか、隙あらば部長をイジリ、イジメる日々。この部活、どうなる? ★★★ Sっ気たっぷりの恵澄に巨乳・ぽっちゃり・ドンくさいとイジられれまくる絵夢。嗜虐心を煽る絵夢だが特にMっ気は無いので、普通に傷つくが、共に部活をしてくれる仲間として、そしてほんの少し繰り出される恵澄のデレもあり、二人は怒りながらも一緒にいる、絶妙なバランスのSM百合となっている。 絵夢が部長として頑張ってしまうのは、恵澄が実は卓球の実力者だから。しかし恵澄のための絵夢の頑張りは全く恵澄には響かない。カワイソス。 お互い相手を想っているのに、お互いの気持ちが分からなくてすれ違うコメディは、本当にどこで交わるのだろう……と最後までヤキモキさせられる。 この二人より分かりやすい百合としては、恵澄を一方的にライバル視する子や、後から入部するダブルスの二人の、幼馴染&互いを補うパートナーシップが尊い。 ガチの卓球描写はあまり無いが、卓球を挟んだ関係性のコメディとして、そして何よりも嫌な感じの無いSMコメディとして、ムズムズする感じとブレない笑いがある作品。
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
2021/01/17
正反対なあの人が嫌い。でも…
本社から異動してきたエビスさんは「仕事ができる」女。必ず定時で帰るエビスさんが気に食わない「カワイイ」女・ホテイさんだが、彼女が定時で変える理由を知ってしまう。それ以来、心がモヤモヤして……。 ♡♡♡♡♡ ……とこう言うと、その時にホテイさんが心変わりした様に聞こえるが、実は彼女の心にあるのは、常に変わらない想いだった。 それは自分と正反対の人への嫉妬。そしてそれ以上に、憧れ。 自分に巣食う感情を捉えきれないホテイさんの、迷い、混乱。そしてホテイさんは、エビスさんの事ばかり考える様になる。エビスさんとの距離は縮まったり遠ざかったりし、その度に懊悩するホテイさんが息苦しい。 グチャグチャした想いは、エビスさんの意外な弱り顔や酔った姿を見て、一つの想いに纏まっていく。 そこでただ恋心に浸るだけでなく、「彼女の為に」何が出来るかを考え始める所が、ホテイさんの恋の強さだ。自分の意思が薄弱だったホテイさんが、エビスさんの為に行動を起こす……こんなに尊い百合成長譚があるだろうか。 ドロドロ渦巻く「女子の闇」の中から、熱く真剣な百合が花咲く瞬間を見たくて、何度でも手に取りたくなる作品だ。
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
2021/01/13
ライバル百合ままならぬ交際 #完結応援
元ヤンの武部がふと再会してしまった、高校時代の喧嘩相手・空森。あの時つかなかった決着つけるか!と公園で決闘。でも空森は条件を突き付ける。 「私が勝ったら、付き合って!」 ○●○●○ あっさり負けた武部は空森と、形ばかりの交際を始める。しかし付き合うって何すりゃいいんだ? 恋心が分からず、周囲の結婚ラッシュに焦る武部。それに付き合う空森も、アパレル店員だがお洒落以外はからっきし。かくして二人集まっては、とても恋人同士とは思えない、しょうもない事に興じる。いい大人の二人が戸惑う姿が常に可笑しい。 空森は武部のそばにいられれば幸せだし、それに付き合う武部も次第に空森といるのが心地良くなる。何をしてもつい白熱して、勝負になだれ込むお約束も含めて、怖い顔の武部と呆け顔の空森が軽いタッチの絵柄で割と平熱に描かれて、そこはかとなく笑えるコメディ。 それにしても互いの心が全く掴めない二人。理解り合う為にはやはり拳を……?いやいや、そこからが本番。二人の笑顔を確かめる為に……最終4巻、「4巻」まで読むべ! (すみません3巻が出た時、これで終わりなのかと一瞬思ってしまったのです……)