六文銭
六文銭
1年以上前
某所の広告につられて読んだが、なかなかの限界っぷり。 一見普通の夫婦っぽいが、中は子育てやレスなど色々不満があって、そんな時にお隣に引っ越してきた夫婦の、旦那側とアレな関係になるという典型的な不倫もの。 だけど、広告映えというのか、読者を煽ってくる思考や言葉の数々が秀逸で、特に添付画像にある、 不倫は味変 ってのは、なかなかのクズっぷりで良かった。 胸糞悪いと感じる方もいるかもだが、自分は、なんとも斬新な考えに面白くなった感じ。 まぁ、こういう人と一緒になってはいけないのかもだが、 人間のように脳みそが発達した生き物にとって、夫婦という同じ人間と関係を続けていくこと自体難しい と、どこかの本で読んだことがあって、それに近しい意見で妙に納得してしまった。 要は、結婚して夫婦になること自体、合理的な判断ではないってことらしいが、その分人間には理性があり、感情があるのでなんとかしていることだと思う。 また、この手の話は、奥さん側が我慢することが多いのだが、結構きついことを旦那に言ってしまうところも良い。 最後の最後まで、結構救われない感じなのだけど、それも含めて夫婦の形を考えてしまう内容でした。
某所の広告につられて読んだが、なかなかの限界っぷり。

一見普通の夫婦っぽいが、中は子育て...
酒チャビン
酒チャビン
1年以上前
マンガ家マンガが大好きなのですが、こちらの作品は全然知りませんでした。今回、縁あってご紹介いただいて読んだのですが、めちゃくちゃ面白かったです!!! マンガ家マンガといっても、大きく分けて①自伝的な内容または特定の実在人物をモデルとしたのもの(まんが道・ブラックジャック創作秘話など)と、②マンガ家を主人公に添えつつも特定のモデルはなく、架空の物語のもの(バクマンなど)がありますが、本作品は②のパターンです!! バクマンもジャンプ連載作品だけあって、少年漫画的な熱さがありましたが、本作品もかなり熱い!!!シンプルに話が面白く、目頭が熱くなることが度々ありました!全3巻と読みやすいボリウムですが、内容はすごく濃いと思います!!! 読者への人生の教訓というか、メッセージ性も非常に強く、わたしもがんばらないといけないな、と自然と思わせられます。逃げ出したくなったときに改めて再読したい、そんな作品です!! 印象に残ったセリフは以下のとおりです! 「見ろよこの青い空 白い雲。そして楽しい学校生活。どれもこれも君の野望をゆっくりと爽やかに打ち砕いてくれることだろう。」 「君にこれから必要なのは絶望と焦燥感。何も知らずに生きていけたらこんなに楽なことはないのに。それでも来るか、君はこっちに。」 バクマンの方は少年マンガ的なピュアな情熱を持ったキャラが主人公でしたが、こちらの登場人物たちはかなり痛々しさ(あえてそういう風に描写されてるんだと思われます。)があり、そこは好き嫌い分かれるところかもしれません。
酒チャビン
酒チャビン
1年以上前
1974〜1975年に漫画サンデーに連載された作品です。1900年、清朝末期の中国での物語から、主人公の亡命によって舞台は日本へ。史実の事件や人物等も交えながら展開します。 正直、最初に読んだときはピンと来なかったんですよね。当時は火の鳥から手塚にはまって読み漁っていた時期だったので、火の鳥っぽい要素を求めすぎていたのかもしれません。 それから幾星霜、わたしも大人になりまして、そういうのヌキで読めるようになったのですが、ムムム意外と面白い!!ちょうど盛り上がってきたところで打ち切りにより終了してしまうのですが、本当にもったいないですね!!昭和初期まで各構想があったようで、続きがすごく気になります!! あとがきで、「第二部では、日本の軍閥の跋扈と退廃、北青年の失意と上海での執筆活動、そして二・二六事件の青年将校の蜂起、という核心に移していきたいと思っています。どこかで連載をやらせてくれないでしょうか。」と手塚先生自ら営業されてます。実現しなかったのが残念でなりません。 あと短編が6編併録されています。サスペンス感あふれる作品中心にまとまっていて、ものすごく読ませるもので溢れてます。 ■時計仕掛けのりんご ■バイパスの夜 ■嚢 ■イエロー・ダスト ■悪魔の開幕 ■山楝蛇 特に「嚢」は奇形嚢腫を扱った1968年作品で、ピンときた方もいらっしゃるかと思いますが、ピノコ誕生の話のプロトタイプ的なものです。 「時計仕掛けのりんご」も全集のタイトルとなったこともあるほどの作品で、当然面白いですし、「バイパスの夜」は世にも奇妙な冒険でドラマ化もされたようです。
1974〜1975年に漫画サンデーに連載された作品です。1900年、清朝末期の中国での物語から...
酒チャビン
酒チャビン
1年以上前
1967〜1968年に週刊少年サンデーに、その後1969年に冒険王にて連載された作品。サンデー時代は「暗い」という理由で打ち切りになったようです。 なぜか手塚治虫先生の代表作の一つっぽく扱われることが多いのですが、自分自身(ヅカラーです)はそこまで好みではありません。 2000年代に入ってからも、2度の小説化(2001、2006)、ゲーム化@PS2(2004)、アニメ化(2019)、映画化(2007)、舞台化(2004、2009、2019)と、ひくて数多のメディアミックス王となっています。 そして2022年12月になんとタテヨミマンガとしてリメイクされ、日韓同時配信開始とのことでしたので、再読しました。 https://tezukaosamu.net/jp/mushi/entry/26314.html ストーリーは、戦国時代に、父の天下統一の願いと引き換えに魔神の生贄とされた主人公(百鬼丸)が、失われた自己の48個の体のパーツを取り戻すため、48匹の妖怪を倒す旅に出るというものです。 つくりは、基本的には1匹とのバトルを1週〜数週で描くのの繰り返しで、いわゆるバトルものの王道ともいえるものになりましょうか。ちなみに百鬼丸は拾って育ててくれた医者に、ピノコ的な魔改造を施され、失ったパーツの各部分に武器(剣や爆弾など)を仕込まれており、それらを駆使して敵と戦います。 ヅカ先自らお認めになられてるとおり、水木しげる先生の各種妖怪もののヒットに触発されて生み出された作品とのことですが、正直手塚先生にこういった王道バトルものは向いてないように思われます。 各種メディアミックスの影響や、あたかも先生の代表作かのような扱いで誤解してほしくないのですが、手塚先生の作品に興味を持つことがあったら、個人的には、絶対にどろろからは読んでほしくないです!!!火の鳥やブラックジャック、ブッダ、きりひと讃歌、奇子、陽だまりの樹、アドルフに告ぐあたりがまだでしたら、そちらの方を先に読んでほしいです!!!! もし「どうしてもバトルものが読みたいんだ!!」ということでしたら手塚先生の作品ではなく、宮下あきら先生の「魁!男塾」にしてください!