きっといつかは幸福寺
お寺にとって一年中で一番忙しいのがお盆。そんな中、棚経で何十軒と檀家を回る英道は、息子達の帰省を楽しみに待つ井上のお婆ちゃんの家にお布施の入ったバッグを忘れてしまう。慌てて取りに戻った英道が見たのは、息子達が事情で帰省できないと知りすっかり落ち込むお婆ちゃんの姿だった……。
エス/太陽はボクらの敵
ゴミに埋もれて暮らしていた老人が先月ひっそり亡くなった。俺は清掃局のアルバイトで老人が遺したゴミの撤去作業中にゴミの山を踏み抜いて落下してしまう。そして見上げると、ゴミの向こうに抜け落ちた屋根と空が続いている。倒すべきは、あの太陽だって訳か…。そう気付いた主人公・英和(ヨンファ)は同じく太陽の光が嫌いな女子高生・美帆と出会う。美帆を地下に作った秘密の楽園に案内した英和だったが…!?(収録作「太陽はボクらの敵」より)他、「エス」を含めた全2編を収録した傑作短編集!
赤いペガサスII 翔
“ボンベイ・ブラッド”と呼ばれる希少な血液型を持つ日系英国人ショウ・アカバは、イギリスのF1チーム「ソアーズ」のセカンド・ドライバー。今シーズンF1初参戦の「ソアーズ」は第7戦まで一度も完走できていないものの、第8戦イギリス・グランプリの決勝では、18位からスタートしたショウが快進撃を見せていた。シルバーストーン・サーキットの名物「ストウ・コーナー」でぎりぎりのコーナーリングで勝負を仕掛け先行車をかわしていくショウ。その「ストウ・コーナー」こそ、9年前、“赤いペガサス”と称されたグランプリ・チャンピオンであるショウの叔父、ケン・アカバが事故を起こし命を落としたコーナーだった…。村上もとかによる傑作レースマンガ『赤いペガサス』の続編となる本作。原作は村上もとかが手がけ、作画は村上のアシスタントを長年務めた千葉潔和が担当。手に汗握る迫真のレースシーンと熱いドラマが繰り広げられる!