緋色の王宮
暴君として名高い淀王(でんおう)の宮殿は、敵の血によって緋色に染まっていた。王の身辺を世話する家臣・陵ギョク(りょう・ぎょく)は、かつて淀王に滅ぼされた国の出身。しかしなぜか、王の寵愛を最も受け、宮殿内の権力をほしいままにしている。一方、後宮の管理を任されている景淵人(けい・えんじん)は、景一族の中で異民族の子と呼ばれ、父親の存在が隠され続けている。この謎多き二人が、王宮の重要な責務を担う中、淀王の即位から6年が経ち、景一族から令嬢・景寧湖(けい・ねいこ)が、王后の座を狙い後宮に送り込まれる。彼らはともに淀王に仕えながら、陰謀が交錯する美しく残酷な争いの渦中に巻き込まれていく。豪華絢爛でミステリアスな宮廷物語が、今ここに幕を開ける!
雨帥―張作霖伝説―
清朝末期の乱世、手の中に握りしめた銃が、信念の証。緑林の草莽(そうもう)から東北の王に成り上がる張作霖(ちょう・さくりん)、彼の武勇伝が今始まる! 1891年、雪が深く積もる中国東北・海城(かいじょう)で、16歳の青年・張雨亭(ちょう・うてい)はいつものように父と借金の取り立てをしに賭博場へ向かった。ところが、役人と結託する権貴氏族(けんきしぞく)からおぞましい迫害を受け、故郷を追われてしまう。 1894年、日清戦争の勃発寸前、張雨亭は仲間の命を救う為、清軍への入隊を決意する。所属する騎馬隊は「明け方に出撃」の命を受けるが、その無責任な指令は死を意味していた。三年間の構想と、中国東北三省での現地取材をもとに、繊細なタッチで、乱世の純粋と情熱を描く。
ZAYA
ザヤは何不自由なく暮らしていた。かわいい盛りの二人の娘に愛らしい妹、居住可能な惑星にある豪華な邸宅、芸術家としての名声。だが、ザヤには秘密があった。彼女はスパイラルの元エージェントだったのだ。表向きには引退したことになっていたが、銀河をまたにかけるあの犯罪組織から招集命令がかかれば、その命令を断ることができるはずはなかった。そもそも彼女は死を怖れてなどいなかったのだ。しかし、彼女を待ち受けている運命が死よりもなお辛いものだと知っていれば、彼女は命令に背いたかもしれない……。命をかけてでも! 外務省主催の第3回国際漫画賞にて優秀賞を獲得した注目作品です!※本作品は左開きです。
時空鐵道之旅(じくうてつどうのたび)
百年前の台湾蒸気機関車、昭和時代の阿里山(ありさん)森林鉄道、東石(とうせき)農業学校を横切る台湾糖業鉄道、1970年代に人気を博したブルー?光号(きょこうごう)…。高校時代に同級生だった二人が、自強号で偶然再会するも、鉄道事故をきっかけに時を越え、百年前の台湾へとタイムスリップ。現在に戻るカギは、様々な時代にある列車の切符を集めることだった…!? 詳しい列車の歴史を、各時代の歴史的な出来事や生活像と織り交ぜながら、台湾百年来の鉄道風景を見事に表現。機関車の汽笛が大空に響き渡る輝かしい時代へとご案内します!
龍泉侠と謎霧人―台湾布袋劇伝説―
中華圏で今も高い人気を誇る人形劇「布袋劇(プータイシー)」。長い歴史の中で培われた大衆のエンターテインメントは、ライバルとの熾烈な競争だけでなく、日本統治時代に政府により禁じられるなど、様々な困難を乗り越え、師匠の手から弟子の手へ、大切に受け継がれてきた。過去から現代へ、劇中の物語と劇外の人生が織りなす台湾布袋劇演師たちの伝奇をお楽しみください。
ジェジョン イン ジャパン
29歳になるジェジョンは、新しいことにチャレンジすることを忘れ、マレーシアで平凡で退屈な日々を送っていました。そこに突然、海外留学のオファーが!マレーシアから離れ、京都で新生活を送ることになったジェジョンに、いったい何が起こるでしょう?文化ギャップの間で起こるできごとと、それを乗り越えようとするジェジョンの物語をお楽しみください!