「人間の宇宙」を読んだのもつい最近のような気がするのにさっそく新作読切が!絵が上手くなってるなぁと思った。読みやすくなってる。前作もきょうだいのお話だったけど、じんのあいさんは色んな人間関係のエモさを描けそう。
題名「マジスター」はラテン語で「教師」の意らしいです。 重病などで長期入院する子供たちのために病院へ派遣され授業をする先生たちを描いています。「病院訪問教育」という制度自体、このマンガを読んで初めて知ることができたので、こういう普段触れる機会のないところにスポットを当ててくれる作品はとてもありがたいです。 専門的で内容の濃い連載にありがちなように休載が多いです(「文化的で最低限度の生活」と同じ方式のようです)取材大変そうですもんね。
カラオケの履歴に上司の好きな曲入れまくるっていう発想がシンプルにすごい笑 たしかに履歴に好きな曲入ってると謎の嬉しさがある 現代の木下藤吉郎かよ
力士の熱い戦い、それを支えているのは思えばなにより食事。腹が減っては戦は出来ぬという言葉が表すとおり。腹が減っては相撲はできない。主人公はちゃんこを使い、力士の胃と心を掴んで投げ飛ばす。アホっぽいけど、勢いがあって面白かった。
ワクワク、ドキドキ。
加納梨衣先生の短編集が出たら絶対に買う!と誓ったスペリオールの読切。 美大受験で一浪し、予備校に通っている純情少年が初めての裸婦デッサンに動揺を隠しきれず全く描けなくてムキになっていたところに、さっきのヌードモデルが話しかけてきて・・。 あんなに爽やかで胸キュン必至の『スローモーションをもう一度』が描けて、こんなにじっとりとしたエロティックな作品も描けるなんて! 多くの言葉を必要としない、心情を表情や目で語る描き方がとても上手いし面白いし、美しい。 間を表現する表情のアップにハッとさせられる。 セリフは関係や感情を示すわざとらしい言葉は極めて少なくごく自然なやりとりがされているところが映画的で素晴らしい。 50分くらいで映像化してくれたりしないだろうか。 面白くない映画の特徴として、やたらと状況や感情を言葉で説明してしまうものがあって、そうされてしまうと観る側としてはその人にそれ以上の何かがあるようにも思えず、もはやそのキャラクターに自分を重ね合わせてその奥の感情を読み取る気が萎え、全体的に薄っぺらく感じて興醒めしてしまう。 それに比べてこの作品は表情の一つ一つで読者をがっちり掴んで離さない。 彼女の目がすごい。 目は口ほどに物を言うとはいうが、この目が感情を語り、心動かされ、その心情の奥を掘り下げたくなってしまう。 主人公の前にはまだまだ可能性が満ち溢れていて、経験したことがないこともたくさんある。 そんなとき突然鼻先にぶら下げられた魅力的な彼女、突き動かされた性欲に思考がぶん回され本来の目的を見失ってしまうのも分かる。 彼女の好意と興味は確かにあったであろうが、それが相手の人生を狂わせてしまうものであれば、と決断するほどには本気だったのかもしれない。 いや、だからこそ逆に遊びなのか? どちらにせよ、優しさゆえの決断だったと分かるし、もっとしっかりしていれば違う形もあったんじゃないかという後悔も出てきそうだ。 その決断に報いるには前を向いて頑張ることだ。 スマホやLINEらしきものが出てくるので現代と分かるが、それ以外は特に時代性を感じさせず、いつの時代のどこの地方に当てはめてもある程度読めそう、というのが僕は大好きだ。 路面電車とか、髪のなびき方、乱れ方などディテールの良さと画面の白さの抜き加減のバランスもたまらない。 あー、絵とか全然描かないけど、知り合いがやっているヌードデッサンにたまらなく行きたくなってしまった。
高校生の息子と母親が一緒にお風呂に入ってるインパクト大なシーンから始まる。へその緒を切ると母子ともに死んでしまう奇病のため、主人公は常に保護者同伴の人生を送っている。物語の後半で主人公は自分の病気を解明すべく医者になるが、年老いた母はアルツハイマーになり余命わずかと告げられる。このままでは二人とも死んでしまう。怒涛の追い込みの末に息子はある選択を得ることになるが…。ちょっと不気味な設定なんだけど、母が明るい性格で主人公の人間関係にもスムーズに馴染んでいるので、読んでる側もそんなに悲壮感を感じない。主人公が最後に選んだ答えも私はすごく腑に落ちた。いい母ちゃん過ぎるんだよ〜。 絵が洗練されたら大作家になりそうな予感!
明るくて全能感に満ちている主人公が、父親の不倫を目撃することで挫折し、不良になるというのはよくある流れ。 けれど「人間の宇宙」という公園の遊具にある七不思議と主人公の精神状態のリンクによってオリジナリティのある物語となり、面白さが出た。 気に入らなかった妹が見えないところで自分の呪いを拭き取ってくれている、そんな「裏側」に気がついた主人公の世界は少しだけ広がったに違いない。よく出来た作品。
自分と同じ時代に、同じようにアホやって青春を送っていた作者と岡崎さんに元気をもらいました! 笑って泣けてなつかしくて、いい漫画です!
失踪した親友の娘を探す、渋い山男の話。 単純にミステリとしても良く出来ている。主人公からすると未開の地である渋谷で、どのように情報を集めるか、手掛かりがない中で真実にどう近寄っていくかという読みどころが意識されているため、飽きることなく読める。また、それぞれの場所で生きる者の考え方の差もしっかり書き分けられており、話に深みが生まれていた。 でもまさか高層ビルを山に見立てるとは思わなかった。そこのハチャメチャ感も含めて楽しめた。
「人間の宇宙」を読んだのもつい最近のような気がするのにさっそく新作読切が!絵が上手くなってるなぁと思った。読みやすくなってる。前作もきょうだいのお話だったけど、じんのあいさんは色んな人間関係のエモさを描けそう。