HEART GEAR

終末後の世界を生き抜くドロイドたちとひとりの少女

HEART GEAR 高木勇志 タカキツヨシ
mampuku
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 「BLACK TORCH」のタカキツヨシ先生新作。手堅い能力バトルな前作とはうってかわって終末後の世界を描いたSFです。ど迫力のメカアクションにあっと驚く展開、「BLACK TORCH」と比べてもスケールアップが著しいです。  そして変わらず素晴らしいのがキャラの魅力的なこと。感情豊かな人間の少女ルゥ。人間らしいコミュニケーションを会得した、AIを搭載したロボットたち。人間(AI?)ドラマとしても面白いです。  人工知能を決して低く見ていないのが実に今どきの近未来SFって感じでいいですね。「AIには理解できない人間どうしの機微」というのは将来的になくなるそうです。機械が人間を知性で上回り、強力な機体をもち、自立した活動を行えた場合、人間は彼らの下位的存在でしかなくなってしまうのでしょうか。絶滅後の生き残りであるルゥは、その存在の珍しさから好奇心を満たす存在としてドロイドたちに可愛がられています。あるいはクロムのように、ルゥを守ることを使命としてプログラムされたドロイドもいます。どちらも見かけ上は人間が抱く愛情となんら変わりなく思えます。人間の感情も脳内物質の伝達とニューロンの発火からなるアルゴズムといいますし、作中のように高度に発達しいたドロイドと人間の差なんてあってないようなものかもしれません。

魔都精兵のスレイブ

「アカメが斬る!」原作者がジャンプ+で新連載

魔都精兵のスレイブ タカヒロ 竹村洋平
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「パパ聞き」コミカライズ版の竹村洋平と、「アカメが斬る!」のタカヒロによるバトル漫画。女性にしか発現しない異能力により女だらけとなった軍隊に、成り行きで入ることとなった少年主人公という「インフィニット・ストラトス」みたいな話ですね。 ヒロインが能力で主人公を使役する代償としてご褒美の○○をしてしまう、というのは一見ありがちな能力バトルのお約束なようで、使役相手の内なる欲求を満足させてあげるというのは少し斬新です。「女社会に放り込まれる」「美少女の奴隷にされる」というストーリー上のドM要素だけでなく、性癖を見抜かれて満足させられてしまうというあらゆる意味でのドM仕様の美少女漫画となっています。 肝心の絵のほうも流石のクオリティですが、美少女的な可愛さに関してはむしろ前作よりも腕を上げているように見えます。しかしながら、矢吹健太朗や赤松健、「五等分」の春場ねぎに「天野めぐみ」のねこぐちなど少年漫画のお色気美少女業界めちゃくちゃハイレベル競争なので、竹村先生にはさらなるパワーアップとスケールアップを期待したいです。