機動戦士Zガンダム デイアフタートゥモロー -カイ・シデンのレポートより-

重厚なウラ話!!

機動戦士Zガンダム デイアフタートゥモロー -カイ・シデンのレポートより- 矢立肇 富野由悠季 ことぶきつかさ
酒チャビン
酒チャビン
一年戦争時代、ホワイトベースの乗務員としてがんばり、おもにガンキャノンのパイロットとしてご活躍の、カイ・シデンさんの視点から見たZガンダムとなっております!! Zガンダム自体はもうすでにアニメでしっかりとしたストーリーが決まってしまっているのですが、その範疇で、歴史の裏側をカイさんの視点で辿っており、原作を知っていればニヤリとするシーンや、「へ〜そんなことが裏側で・・」など感心するシーンが盛りだくさんです! 後半かなり重厚で難解なテーマが話されたりするので(ガンダム全般そういった部分がありますが)、ライトに読むにはしんどい部分が出てくるかもです。見せ方としても、コマ割りは4コマっぽくすごくシンプルになっていき、キャラの動きもそこまでではないので、主役は文章という趣になってきます。 ただ、そういう部分が好き!という方(私も体調が良ければそういうの好きです!)には、うってつけの本であるといえようかと思います。 めちゃおしゃべりなミライさんも見れます。
聖女メリアと千年王国の騎士

少女が聖女となる物語

聖女メリアと千年王国の騎士 神江ちず
兎来栄寿
兎来栄寿
『しかばね少女と描かない画家』を読んで以来、神江ちずさんのオリジナルファンタジー作品に全幅の信頼を置いています。この新作、『聖女メリアと千年王国の騎士』も非常に楽しみにしていました。 表紙・裏表紙を見ていただければ解る通り、まず何と言っても絵が良いですね。試し読んでいただけるのであれば、1ページ目のカラーも美麗で、これから始まる物語に期待を高まらせてくれます。また、本作はカバー裏の絵もデザイン含めファンタジー全開で、大好きです。 物語としては、いわゆるシンデレラストーリー、あるいは貴種流離譚的なタイプです。主人公のメリアは、ある特別な才能を持っているのですが過酷な境遇で生活することを余儀なくされて育ってきました。しかしある日、王室直属の七騎士のひとりであるダグラスと出逢うことで運命の輪は回り出していきます。 苦境を乗り越えて元々持っていた特別な才能を発揮するシーンは王道ですが、カタルシス抜群です。 千年前に受けた王家の呪いを解く物語であることは明言されていますが、それをいかにして成していくのか。1000年前の謎など、散りばめられたピースがどう産められていくのか。メリアとダグラスの関係性の行く末や、個性豊かな七騎士たちが全員出揃うのも楽しみです。