SPコミックスの感想・レビュー86件<<1234>>異種剣術戦劇画アクションといえばいいのか剣術抄 とみ新蔵starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男基本の路線は、老剣士・辻月探に弟子入りした吾作が剣術を学びながら人間的にも成長していき、最終的な目標を叶えるというのが流れ。 この劇画のすごいところは、剣術の説明やローマの剣闘士やフランスの騎士などと異種剣術戦やりながらいろんなところにギャグとエロを絶妙に入れてくる部分だと思う。 家族が非業の死を遂げた話を吾作がしているというのに辻月探と天女蘭がクラシックバレエの白鳥の湖を踊りながら聞くやいきなりタコやプラナリアの話になったりとなかなか展開が読めない。 途中色々あるがラスト数話の剣術シーンの迫力はすごいの一言しかない剣術愛と人間愛に溢れ過ぎている剣術抄 新宿もみじ池 とみ新蔵マンガトリツカレ男表題作の「剣術抄 新宿もみじ池」は単純に書くかな仇討ち相手を探していたら、実は釣り仲間で剣術の師匠だったという内容。たださすがとみ新蔵という感じでいつも通りの剣術話と人間愛に溢れた短編だった。 ただ個人的には「虎vs人間」を書いた「孤高の虎」の方を強く推したい。虎に対して憐憫や尊敬を持ちつつも状況の変化で戦う必要が出てくる。まさかあのような戦い方で終わり感動的なラストになるとは思わなかった 美と実用の究極・日本刀水の剣 火の刀 あおきてつお 麻木遼 桜小路むつみ名無し人を殺すための道具、日本刀。 生殺与奪の究極の実用品にして美的な存在。 天下泰平の世を経て、武器としてよりも 侍の権威の象徴であり美的な存在になりつつあった日本刀が 幕末・維新の時代に武器として再評価された時代。 それは日本刀が最期の輝きを示した時代でもあった。 人を斬るために、命を守るために、 美の追求のために、金儲けのために、 様々な目的と思惑で日本刀が扱われた時代。 そんな時代に生まれた女性刀鍛冶師・お涼。 刀鍛冶師であった父が残した玉鋼・青玉砂の存在と 自身が刀を打つ意味、打ちたい刀の姿、 それらを自問自答しながらたどりついたのが 「水の剣 火の刀」 お涼は、その刀を打てるのか? 悩むお涼を追い越すように時代は流れ動き、 人は生きて死んでいく。 あれって言うところでおわった運慶 さいとう・たかをマンガトリツカレ男運慶の一生を書くのではなく、東大寺の金剛力士像を作ったところで終了。 登場人物に仏師(坊さん)で丸坊主で区別つきにくいが、運慶/快慶だけはキャラがわかりやすくなっているので読みやすい 実際どれだけ史実に近いかは全く不明。 気になった点が解明されずに終わるがそれもいい午前0時の主役 さいとう・たかをstarstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男「深夜警察」と呼ばれる薊警介が夜の街で問題を解決していく。回を重ねるごとに薊警介の過去が明らかになっていくが予想以上に話が大きくかっこよくなっていく 最終的にはしっかりと過去は解明されないまま終わるがまあそれはそれでいいかなと思う内容だった 午前0時の主役シリーズ全7編と短編2編が入っているが、どれもよかったがすげー文字が多い.... 予想以上におもしろかった音無し幻十 さいとう・たかをマンガトリツカレ男第一話から面白く一気最後まで読んでしまった。毎回のエピソードが二転三転しつつもいい感じで終わるので全く飽きない。 第一話の火付盗賊改メの幻十郎もいいがその後の事件屋として仕事を全うしつつちゃんと冷血に見せつつも人情っぽい良いところを見せる。いい短編だったが文字がすげー多いのででかい画面で読んだ方が良さそう。 iPhoneで読んだら目が疲れたいろんなところにもやもやした気持ちが残った漂流 さいとう・たかをマンガトリツカレ男さいとう・たかをのSFというなかなか冒険的な組み合わせで読む前から色々複雑な心境だったがその感は当たっていた。 各エピソードの根本になるものはあるが、なんかいろんな方面に話が広がっていて「えっこれで終わり」という気持ちになった。 一番面白かったのがマッドサイエンティストが娘を模して作ったアンドロイドが成長して子供を産むシーン。 何を言っているかわからないと思うが本当なんだな... 現代物と時代劇の短編集TVジャック ラスト・ファイト さいとう・たかを霧兵衛良かった点 ・表題のTVジャック ラスト・ファイトは最初から最後までタイトルになるまでの流れを書いてあり良かったが救いがない内容でもあった。 総評 ・劇画座招待席シリーズは何読んでも面白いなゴルゴ13とは別のプロフェッショナルな仕事人劇画ホーキング さいとう・たかをstarstarstarstarstarマンガトリツカレ男自分自身の復讐のために18人を殺して、無関係な3人も殺すというまさしく「目的をためには手段を選ばない」男が死刑執行をされる直前から始まる。 ギロチンのかけられる寸前にEDSという組織に救われ主人公はEDSからの依頼であらゆる仕事を受けて解決する。 この主人公の好きなところは、どんなトラブルや予想外なことあってもジョークを言いながら意地でも依頼を遂行するところだな さいとう・たかをの劇画で一番好きかも気づいたら読み終えていた水の剣 火の刀 あおきてつお 麻木遼 桜小路むつみ霧兵衛良かった点 ・主人公の刀鍛冶としての成長部分と歴史上の人物との絡みが良かった ・刀と刀鍛冶に詳しくなれる 総評 ・あおきてつおの漫画はどれを読んでもそこそこ面白い 本編/後書きも含めて感動的な傑作腕KAINA~駿河城御前試合~ 森秀樹 南條範夫霧兵衛良かった点 ・ベストバウトは「被虐の受太刀」次点で「石切り大四郎」 ・後書きの文章がこの劇画をかけるのは、この人だけだなと思わせる名文 総評 ・多少原作との違いもある ・世間的には同じ「駿河城御前試合」を元にしたシグルイの方は知名度は高いが個人的にはこちらの方が面白い 後半はちょっと展開が早い気もするが一読の価値がある名作戦国自衛隊 森秀樹 半村良starstarstarstarstarマンガトリツカレ男※ネタバレを含むクチコミです。サスペンスもの漫画では傑作レネゲイド 中山昌亮霧兵衛よかった点 ・ネットの匿名性の恐怖と悪ノリがいい感じで混ざってからのあの最後は好き ・全1巻というが2巻ぐらいページがあり読み応えがある 総評 ・ちょっと古い感じもするが掲載された年を考えるとリアルだな。 ・掲載誌都合で中途半端に終わったのが残念... 毒気ゼロなのにこんなに面白い蝶のみちゆき 高浜寛mampuku 江戸末期の長崎・丸山という花街を舞台に、絶世の美女と謳われた一人の花魁と、彼女を巡る悲しい純愛の物語。街並みや遊女独特の言葉遣いだけでなく、伽羅の匂いや三味線の音など、画面には表れないところまで時代の雰囲気を醸し出す細やかな描写がなされています。 同じ作者の「ニュクスの角灯」へのクチコミでも同じことを書いたのですが、人間の美しい部分、ピュアな部分を描くことに物凄く長けた作家さんだな、と感じました。読み終わると心が洗われてるんですよね。 主人公の几帳太夫が同僚に二股をかけられているのを目撃して告発する場面も、その一見派手な事件そのものよりも、敢えて傍観者である几帳や彼女の甥っ子の心情に寄り添って描いていたのが個人的にすごく印象的でした。それに加えて本書のあとがきを読むだけでも、想像力と情緒に溢れそれでいて卓越したバランス感覚も兼ね備えている作者の人柄が垣間見える気がします。 毒気がないにもかかわらず、こんなにも面白くて切なくて引き込まれる。この魅力こそ、今国内でもっと評価されてほしいなと思う作家さんです。こういうアニメ映画が見たいんだよなぁニュクスの角灯 高浜寛mampuku 恥ずかしながら今まで高浜寛作品を読んだことがなかったのですが、最近読んでクチコミを書いた中では映画大好きポンポさんに匹敵する面白さでした。海外でも高い評価を得ているのも当然ですね。 http://to-ti.in/product/nyx ここで2話まで読めるので内容については割愛しますが、話の面白さ以外に驚いたのが「どうして女の子がこんなに可愛く見えるのか」という点でした。顔のパーツが近くなく大きくなく、頭身も高い。「女の子を可愛く描くセオリー」の真逆を行ってるのに可愛い。華奢な骨格と輪郭、柔らかい髪、身長差からくる自然な上目遣い、、、宮崎駿氏風に言うなら、人間の観察に基づいて描かれているからこれほど愛しく思えるのかもしれません。 人間の醜さダサさキモさにクローズアップして精密に描いた漫画って結構見かけるんですけど(花沢健吾とか浅野いにおとか)、愛嬌とか美しさをいっぱい描いたこういう漫画もっと増えてほしいなって思います。祝!!第20回文化庁メディア芸術祭・審査委員会推薦作品ニュクスの角灯 高浜寛片桐安十郎※ネタバレを含むクチコミです。 2018年1月に正月ドラマ化!風雲児たち みなもと太郎名無し「蘭学事始」を題材にした内容ということで、関が原の戦いからを正月ドラマのみで描くのはさすがに無理か。 でも三谷幸喜脚本だし、楽しみなのは間違いない。 みなもと太郎「風雲児たち」NHKでドラマ化、三谷幸喜脚本で来年1月放送 - コミックナタリー http://natalie.mu/comic/news/244972目的のためには手段を選ばない主人公だな拝札人 さいとう・たかをstarstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男紬で知られた丹阿弥の治安を守るために、斬り捨て御免の拝札人として雇われた主人公が街の中の問題を解決する。 街の中の問題だけではなく、他の国からの反物の情報を奪ったり、情報を取られないようにしたりと他の街との関わり合いから、街内部での拝札人を使った権力闘争など、色々な問題があり面白い 「風神党始末」の回が一番好きかな昔の美味そうな飯が出てくる漫画大江戸美味草紙 ラズウェル細木starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男美味そうな飯とともに、食材や行事の説明とか出て来て面白い。 これも寝る前に読むのには最高。 江戸時代のエコロジー紹介漫画大江戸食べコロジー ラズウェル細木starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男庶民が暮らす長屋に引っ越してきた、旗本の次男坊が、エコロジー生活に目覚める漫画 食漫画としてもおもしろいけど、江戸時代の流通やリサイクルなどがわかって面白い。 一話完結で寝る前に読むのにちょうどいい。気分良く寝れるタイトル通り泣きながら侍が人を斬る漫画泣く侍 中山昌亮starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男不条理なイベントが発生して泣きながら人を斬る主人公と、涙の匂いを嗅ぐことで人を斬るキャラのインパクトが強すぎる。 俺はまだ続きを待ってるよ...戦国自衛隊 + 野球なのか...戦国の長縞GB軍 日高建男 志茂田景樹マンガトリツカレ男※ネタバレを含むクチコミです。 時代劇の斬られ役で有名な福本清三の自伝漫画京都太秦行進曲 土山しげる 福本清三starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男TVの時代劇や映画の時代劇からハリウッド映画まで色々のに出演しているに出ている福本清三の自伝を土山しげるが書いている漫画 自伝漫画としても面白いけど、ちょこちょこ出てくる食い物の話が土山しげるっぽくていい 少年誌時代劇の傑作無用ノ介 さいとう・たかをstarstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男“用無し犬”と呼ばれる賞金稼ぎが主人公の無用ノ介が人助けしたり、賞金を稼いだり、人生に悩んだりする傑作 物語の始まりかたの表現とかかっこいいし、妙にポエムっぽいことを言い始めたりするところもいい 2010年ぐらいに出たさいとうたかを時代劇傑作選みたいな単行本にその後の無用ノ介が載ってたけどそれも面白かった<<1234>>
基本の路線は、老剣士・辻月探に弟子入りした吾作が剣術を学びながら人間的にも成長していき、最終的な目標を叶えるというのが流れ。 この劇画のすごいところは、剣術の説明やローマの剣闘士やフランスの騎士などと異種剣術戦やりながらいろんなところにギャグとエロを絶妙に入れてくる部分だと思う。 家族が非業の死を遂げた話を吾作がしているというのに辻月探と天女蘭がクラシックバレエの白鳥の湖を踊りながら聞くやいきなりタコやプラナリアの話になったりとなかなか展開が読めない。 途中色々あるがラスト数話の剣術シーンの迫力はすごいの一言しかない