イブニングの感想・レビュー296件<<56789>>庶民的だが哲学的、個人的だが家族的でもある酒日記実在ゲキウマ地酒日記 須賀原洋行名無しグルメ漫画といえば登場人物、特に主人公は 食の見識や味覚、調理技術に優れていたり拘りがあったり、 なんて凄い人なんだ、と読者をうならせるのが普通。 ところがこの漫画の主人公・須賀原洋行先生(実在)は 素人っぽさに溢れている。 日本酒・地酒歴は何十年にも及ぶものの、 かつては日本酒なんか旨いと思わず好きでもなかった。 ところが「夏子の酒」を読んで日本酒に興味を持ち、 仕事と一石二鳥をかねるために酒肴漫画の企画を 編集部に持ち込み、毎回、色んな酒と自作の肴を 味わう漫画の連載を始めるという、見事なまでな庶民ぶり。 酒や肴の知識もテレビやネットで吸収し、 それをなんのてらいもためらいもなく漫画にしている。 「タモリ倶楽部でやっていたから美味いはず」とか。 酒や肴の好みや拘りもあっさり変わったりする。 純米酒主義から本醸造酒肯定に変化したりするし、 酒の肴としてのオデンにもこだわりがあったはずなのに、 漫画の「おせん」を読んで改めたりするし。 だがそれだけに、無駄にカタチやミエにとらわれない、 独特な感想や意見や表現が続出する。 正直、絵は個性的ではあるが上手いとは言い難い。 ギャグやオチも結構ベタだと想う。 しかし、他の漫画家先生では絶対に出せない味を しっかりと醸し出している。 酒のセレクトも独特だし、自作の肴も 手軽なものもあるが、かなり凝ったものまで作ったりしている。 グルメ漫画で酒の肴を描くなら、簡単お手軽で読者も 作ってみたくなるものとか、逆にそこまで絶対に 手間をかけられないと諦観する豪華で贅沢品を描くか、 どっちかになりそうなものだが、須賀原先生の肴は ワリと微妙に 「美味そうだし作れそうだけれど メンドクサイから作る気にならない」 といった感じのものが多い。 読者が漫画に求めるニーズを外しているような気もする。 だが、そのへんが須賀原先生の哲学的な部分で それがよく出ている漫画、という感じがした(笑)。 実在ニョーボのヨシエさんや 息子(連載当初は未成年)も話に加わってきて 好き放題に個性的な発言を連発し各話は進行する。 酒と肴がテーマの漫画のわりには楽しい家族漫画でもある。 須賀原先生らしい個性的な 「酒のある家族日記」漫画だと想う。学ぶ機会を貰えた作品ZOOKEEPER 青木幸子ナベテツ実家にいた頃から動物を飼ったことがなく、生態に対して疎い人間なのですが、この作品は勉強になりました。 主人公は特殊能力を持っていますが、決してそれに頼る訳ではなく、知恵と愛情で動物に接しています。 作中には様々な動物が登場しますが、キシリトールが動物にとって毒になる可能性があることは知りませんでした(猫に与えていけない食べ物がある、くらいしか知りませんでした)。 自分が動物を飼う日が来るかは分かりませんが、人間と異なる生態に対して意識を持つきっかけになりました。はいめしにしましょう 小林銅蟲yrsk独特の世界観(という言葉で言い表せるのかもわからない)を一般向けに分かりやすくし料理漫画の皮を被せた作品。 1話のスマホがどんどんエスカレートして煮詰まっていく、そんなネタばかりでてきます。 漫画のクチコミで触れるのは邪道かもしれませんが、この作品は小林先生のブログ(パル)とあわせて読むとより楽しめます。漫画内エピソードがこうして生まれたのかわかるし、何よりキロ単位のめしは見ていて楽しいので。 めしにしましょう連載後のダイエット本「やせましょう」もサクッと読めるので是非。 よかったですね。「係長島耕作」の感想まとめ係長島耕作 弘兼憲史starstarstarstarstarかしこ※ネタバレを含むクチコミです。 『転シマ』ついに開幕…!! 転生したら島耕作だった件 弘兼憲史 伏瀬 川上泰樹 みっつばーたか自分でもまさか転シマで『島耕作』デビューを果たすとは夢にも思ってなかった。 自分は右も左もわからぬまま課長島耕作の世界に飛び込んでいるので、主人公と同じように「あ~!この頃か」とか「はいはい、コイツね!」とか理解しながら楽しめる人はめちゃめちゃ楽しいんだろうな〜と羨ましく思う。 シリーズを読んでいない自分ですら「島耕作といえば性に奔放で一寸先はセックス」というイメージなだけに、「主人公37歳(童貞)」がどう乗り切っていくのか4月の後編が楽しみ!! (このセリフオタクなら一度は考えたことがあるよね)「ヤング島耕作 主任編」の感想まとめヤング島耕作 主任編 弘兼憲史starstarstarstarstarかしこ※ネタバレを含むクチコミです。「ヤング島耕作」の感想まとめヤング島耕作 弘兼憲史starstarstarstarstarかしこ※ネタバレを含むクチコミです。 「学生島耕作 就活編」の感想まとめ学生 島耕作 就活編 弘兼憲史starstarstarstarstarかしこ※ネタバレを含むクチコミです。「学生島耕作」の感想まとめ学生 島耕作 弘兼憲史starstarstarstarstarかしこ※ネタバレを含むクチコミです。漫画家ダイエット連載、目指せ半年で−15kg!!やせましょう 40歳漫画家が半年で15kg本気(マジ)ダイエットした記録 小林銅蟲名無し作品公式ツイッター https://twitter.com/ashimeshi 作者の食事専用ツイッター https://twitter.com/yase_masyou 前連載「めしにしましょう」で太ってしまった作者が、今度はダイエット企画連載。作者が食べたものを記録するだけのツイッターアカウント見てるだけでもなんか面白い。 少数派に当てはまる人も、そうでない人も読んでほしい。私季、折々と 多喜れい名無し※ネタバレを含むクチコミです。気になる・・・。いまかこ 松浦だるまstarstarstarstarstar干し芋今ちゃんみたいに、聞こうと思わないのに聞こえてくる音って精神的にかなり辛いよね。 理解者も少ないだろうし。 そういう意味では、鶴見先生と出会って共有できてよかった。 一巻で完結かしら? 渦子と今ちゃんのお母さんが似ているってところ話が広がるかと思った。 あと、渦子・・・。 渦の子と書いて『カコ』。 渦に消えて、元居た場所に戻ったのかな?ウエイトレスと強面男の控えめな恋第二第四火曜日の恋 高瀬わか名無し読み切り読んだ時から応援してましたので、連載化うれしいです。 まだオジサンのほうは律ちゃんにそんなに関心なさそうですが… ひとまず年齢と干支を知ることができてよかったね…!(柴犬ハンカチ自分で買ったのかな…笑) 菅野直ら「第343海軍航空隊」を描くパイロット物語 紫電改343 須本壮一名無し11号に掲載された読切『五十六の密命』をゼロ話とする新連載。第1話は昭和19年、250kg爆弾を積んでの体当たり戦法実行を前に、作戦撃墜王・菅野直が厚木基地へゼロ戦を受け取りに向かい源田実と出会うところから始まる。 75回目の終戦の日を前にして始まった新連載。須本壮一先生の所信表明から始まるところに気迫を感じました。欲をいえば高校生のうちに読みたかった!プラスチック解体高校 日本橋ヨヲコ名無し日本橋ヨヲコ先生の連載デビュー作。「プラスチック解体高校」というユニークなタイトルが付いてますがロボットとかメカ的な物は出てきません。けれども普通じゃない学園モノになってます!とにかくヒロインの古屋ナオミが破天荒です。第一話の入学式の日から他のクラスメイトが見てる前で主人公の蔵田三成に大人のキスをした挙句に「キスが下手」とダメ出しをします。ナオミは始終こんな感じなんですがどんな逆境にも屈しないのでとてもカッコいいんです。彼女の生き様が主人公達がコンプレックスを乗り越えて成長するきっかけになっています。途中で打ち切りが決まったようですがそんなことを感じないくらい面白かったです。主人公やヒロイン、後に漫画家になる町田都は「G戦場ヘブンズドア」にも登場します。なんだか名前に見覚えがあると思ったらそういうことだったんですね。義手でコントラバスを弾く成瀬さん。かたてかなでて 正青コム名無し片手が義手のコントラバス担当の成瀬さん、が嫌いなトランペット担当の小寺くんのはなし。 義手であることを考えて、多少演奏レベルが低くても「無理させたら可哀想」「いてくれればそれでいい」という部員たちと「練習をして上手くなれ」と指摘する小寺くん。そのせいで小寺くんは部内の空気を悪くする嫌な奴という立場になってしまっていました。 本当に彼女のことを考えているのはどっちだろうかというのを考えさせられます。 コントラバスがやりたくて吹奏楽部に入ったなら、他の部員に負けないレベルまで努力するのは当然のこと。しかし、成瀬さんの気持ちにもしっかり熱いものがありました。もし部活内に小寺くんがいなかったら、成瀬さんもずっと義手を理由にして頑張らなかったかもしれないですね。そのうちコンクールにも出場できるようになればいいと思いました。 特別編「テイクアウトでノックアウト」激辛課長 特別編 前田悠名無しseason2連載決定おめでとうございます。 やりましたね!!!主人公のふたり大好きなのでまた読めるの嬉しい。 そして特別編で戻ってきてくれてありがとうございます。 「真・燃えよ唐辛子」たぶん自分は食べるの無理ですけど…細かくして調味料にっていう情報はかなり有益ですね。課長も修行のために箱買いしたとのことで、どこまでも新城さんに従順だなと思いました。ストリップを観て描くルポ漫画女の子のためのストリップ劇場入門 菜央こりんstarstarstarstar_borderstar_borderかしこ男女問わずストリップを観たことがない人の為の優しい入門書です。 女性作家さんが描かれていているので、同性としてどうしてストリップに興味を持ったかには私も共感しました。男の人は一人が基本かもしれないけど、女だと友達を誘いやすくて観に行くハードルが低いかもしれない。 連載が続いて色んな劇場や踊り子さんのこと詳しく描いてくれたら嬉しいな。実は人体実験漫画やせましょう 40歳漫画家が半年で15kg本気(マジ)ダイエットした記録 小林銅蟲名無し小林銅蟲の飯漫画好きなので一巻出てると思って読みました。 これは…痩せるダイエット漫画だけど実は人体実験漫画!! 衝撃を受けますね、、 自分が糖質制限した場合どうなるか、肉ばかりとり続けた場合どうなるか どこまでも数学的論理的だったりするところがすげ〜と思います。 普通もっと感覚的に「なんか飽きたからやーめよ」ってなりそうなものですが。 嫁さんも登場するししれっと子供さんも産まれているし、エッセイのような研究記録のような一味変わったダイエット漫画なのではないかと! AIの心の真偽を問うこと電気猫は夢を見ない ひるのつき子名無し絵の美しさに圧倒されました…キラキラした光の表現が忘れられないほどきれいです。 アンドロイドの心のありかについて描かれる漫画は多いですが、愛は目に見えるものではないし、口から出てくる言葉が真実とも限らない。それは人間もアンドロイドも同じである、という意味では、人間が真でアンドロイドが偽ともいい切れない、という話だったように受け取りました。 これはぜひ連載化して欲しい。ロビィが恋愛アンドロイドとして成長していく姿がみたいです!マタギ生活、ちょっと憧れてしまいます山賊ダイアリー リアル猟師奮闘記 岡本健太郎猫あるく作者の体験をそのまま描いているのですが、都会暮らしのしらない人からしたらマジかよ?って感じに思えるかもですけど、田舎産まれの自分からしたらけっこうあるあるでリアルな話です。 動物を解体して食べるところなんかは料理漫画としてもすごく楽しめちゃうし、銃の知識は普通に生活すると絶対に知ることがないのですごく引き込まれちゃいました。 動物を殺して食べるっていうのはすごくシビアなテーマかもしれないのですけど、重くならず、かといって軽過ぎず上手く伝えきっています。 作者が山や自然をしっかりリスペクトしているのですごく読んでいて楽しい漫画だと思いました。 なんなんだこのマンガは・・・抜刀 ザビエラー長谷川名無しイブニングで読み始めて最初はなんなんだこのマンガはと思ったが、妙な中毒性があってハマってる。画は荒いけど熱量が伝わってくる荒々しさで、これが作者の味なのだと思う。セリフのセンスも好きで、細かいセリフひとつまで面白い。出てくるキャラがいちいち胡散臭いので、抜刀の瞬間までの期待感が高まってる。 武士は食いつつ高楊枝海賊とよばれた男 須本壮一 百田尚樹名無し普通は稼いで喰うために仕事をするわけです。 喰えなかったら嘘をついたり他人の世話になったり、 他者に迷惑をかけるしかないわけで。 逆に余裕で喰えるなら善も偽善もする余地が生まれるわけで。 武士は食わねど高楊枝、という例えもありますが、 高楊枝を咥えるのにも最低限の金はいるわけで。 その一方で、武士の商法という言葉もあったりして、 志だけ高くてもビジネスで成功は出来ないわけで。 ビジネスがシビアなものであるのは世間の常識では あるわけですが、かといって実利第一で マナーやルールや人情をないがしろにしたら やはりいずれどこかで恨みを買ったりして潰されるわけで。 盛者必衰の理、とでもいいましょうか。 それに加えて、普通は人間は情にもろい。 「情け」「縁」「家族」「日本人」「大和魂」 「友情」「仲間」「仁義」「筋」とかの キーワードには弱いわけです。 さすがに「非国民」なんて言葉は最近はあまり聞きませんが。 「海賊とよばれた男」は面白いし感動します。 けれども危ないキーワードが満載なんです。 下手したら冷静な判断を失うくらいに。 「それでも日本人か!」とか「君は家族だ」 とか、ある意味で無敵ワードですよ。 それを否定したら非難の嵐。今風に言えば炎上必至。 ですからこそそこで、今一度「日本人」とか「家族」とかの 言葉の意味を、少し距離を置いて見据えながら読むべき だと思います。 「日本人であるとはどういうことか」 「家族とはどういうものか」 それを考えながら読んでこそ、読んだ甲斐が生まれるような 気がします。 そこを外しちゃうと、 「令和納豆」の世界になっちゃうんじゃないかな、と。 柔らかなポジティブさ月光 ウチヤマユージナベテツイントロダクションで読者に与えられる情報から、何やら不穏な空気が漂う物語だと最初は思ったりもしました。ただ、読後感は爽やかな物であり、作者のストーリーテラーとしての手腕の鮮やかさを称えたくなるのではないかと思います。 実際、作者の他の作品を読んでも、ストーリーのフックの掛け方であったり、伏線の回収の方法であったり、上手いなあと感心します。 些か古い言い方だとは思いますが、「社会派」と呼ばれるような作品だと思います。前向き過ぎないポジティブさを感じる作品であり、ここ最近のこの社会の風潮とか出来事に疲れているなあともし感じている方に読んでもらえたら、なんてことを考えたりもします。<<56789>>
グルメ漫画といえば登場人物、特に主人公は 食の見識や味覚、調理技術に優れていたり拘りがあったり、 なんて凄い人なんだ、と読者をうならせるのが普通。 ところがこの漫画の主人公・須賀原洋行先生(実在)は 素人っぽさに溢れている。 日本酒・地酒歴は何十年にも及ぶものの、 かつては日本酒なんか旨いと思わず好きでもなかった。 ところが「夏子の酒」を読んで日本酒に興味を持ち、 仕事と一石二鳥をかねるために酒肴漫画の企画を 編集部に持ち込み、毎回、色んな酒と自作の肴を 味わう漫画の連載を始めるという、見事なまでな庶民ぶり。 酒や肴の知識もテレビやネットで吸収し、 それをなんのてらいもためらいもなく漫画にしている。 「タモリ倶楽部でやっていたから美味いはず」とか。 酒や肴の好みや拘りもあっさり変わったりする。 純米酒主義から本醸造酒肯定に変化したりするし、 酒の肴としてのオデンにもこだわりがあったはずなのに、 漫画の「おせん」を読んで改めたりするし。 だがそれだけに、無駄にカタチやミエにとらわれない、 独特な感想や意見や表現が続出する。 正直、絵は個性的ではあるが上手いとは言い難い。 ギャグやオチも結構ベタだと想う。 しかし、他の漫画家先生では絶対に出せない味を しっかりと醸し出している。 酒のセレクトも独特だし、自作の肴も 手軽なものもあるが、かなり凝ったものまで作ったりしている。 グルメ漫画で酒の肴を描くなら、簡単お手軽で読者も 作ってみたくなるものとか、逆にそこまで絶対に 手間をかけられないと諦観する豪華で贅沢品を描くか、 どっちかになりそうなものだが、須賀原先生の肴は ワリと微妙に 「美味そうだし作れそうだけれど メンドクサイから作る気にならない」 といった感じのものが多い。 読者が漫画に求めるニーズを外しているような気もする。 だが、そのへんが須賀原先生の哲学的な部分で それがよく出ている漫画、という感じがした(笑)。 実在ニョーボのヨシエさんや 息子(連載当初は未成年)も話に加わってきて 好き放題に個性的な発言を連発し各話は進行する。 酒と肴がテーマの漫画のわりには楽しい家族漫画でもある。 須賀原先生らしい個性的な 「酒のある家族日記」漫画だと想う。