週刊漫画TIMESの感想・レビュー98件守護らねばヤヌス ~鬼の一族~ 琥狗ハヤテstarstarstarstarstarひさぴよ戦国時代を舞台にした、主君に仕える鬼の一族と人間たちの主従の絆を描いた漫画。全3巻完結で、それぞれ主人公が異なるオムニバス形式となっている。話全体はどちらかというと悲劇的で、歴史に消えていった者たちの哀しきストーリーが中心。だが美しい作画で描かれる戦国時代の動乱だったり、華のあるアクションシーンや登場人物たちの巧みな心理描写が相まって、とても心を揺さぶられる場面が多い。それにしても著者の琥狗ハヤテさん、こんなに恰好良い活劇も描けるお人なのか!というのが個人的には良い驚きだった。序盤で判断しない方がいい!ヘルズボート136 前田治郎starstarstarstarstaralank序盤で描かれる最底辺の世界観とか、格闘シーンの強烈さで、苦手な人はそこでギブアップしてしまうかもしれませんが、ぜひ最後まで読んでいただきたい。 かく言う自分も、コンちゃんが最初に起こした事件の描写が怖すぎて脱落しそうになったのだけど、随所の設定が面白くて読み進めるうちに、キャラの変貌や背後にある真実が出てきて大変面白く読めました。 激しい格闘描写は最後まで続きますが、現実離れしつつも筋の通った格闘になっている(しっかり考えられた闘い方になっている)のでその点も楽しめるかと。読後感はとても良い。 ウィルスとか仮想通貨とかNPOとか、世相を捉えた設定がすごくよかったです。 おすすめです。 ヘルズボート136 #推しを3行で推すヘルズボート136 前田治郎starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 前から気になっていて無料で読んだ時になんかカイジっぽい異種格闘漫画だな。随分残酷な技が多いな。ボビナム怖すぎねーかと思っていて今回完結したので全部読んだが予想以上に良かった。途中の師弟対決、裏切り、話の壮大さ、この終わるまでの展開全て良かった。 ・特に好きなところは? レ・アン・コンの全て。船に乗ってから中盤ぐらいまではほぼ主人公だった。あと途中からの壮大な展開と最終回。 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 人にお勧めするかと聞かれたらあまりおすすめはしないが勢いもあり俺の好きなタイプのマンガであることは間違いない。 あまりにもショック義娘と焼肉 花形怜 才谷ウメタロウ名無し※ネタバレを含むクチコミです。 人間の心、自分の心大事にしたい。東京カウンセラー 高津太郎 田名俊信starstarstarstarstarPom 自分の心に刺さった言葉多すぎました。 臨床心理士の新庄先生の元に来る様々な人たち。 皆が皆、ギリギリのところで心を保っていて、診断も、患者さん自身にかける言葉も当たり前ながら非常に難しいのだなと感じる。 患者さんとの距離感を詰めすぎても、自分が潰れてしまうし。。 一つ一つの話が非常に丁寧に作られているのを感じた。 苦しみがやってくると、何故何故こんな目にと思いがちだけど、新庄先生のこの先の為に今の苦しみがあるって言葉を思うと乗り越えられそうな気がしました。お母さんと息子の絆。#1巻応援卵と鶏 辻やもりstarstarstarstarstar_borderPom 非常に先の気になるお話です。 突如自分の目の前に、息子だと名乗る人物が現れて、DVの彼氏から一緒に逃げ出して、幸せになるためにどうしていくのか。。 そもそも、息子君はどうやって、未来から母である鳴海の元へ辿り着いたのか。。? ミステリアスな展開で、DV元彼氏も別れを突きつけられただけでは終わらなさそうな気がする。 鳴海の生い立ちを思うと、グッと心が締め付けられる。 この先二人の幸せを掴むための道のりを見届けたい。「卵と鶏」感想卵と鶏 辻やもりニーナタイトルに惹かれて手を伸ばした一冊。気づいたら一瞬で読み終えてた。体感10分(笑)。 続きがめっちゃ気になるわ。 複雑な過去を抱えながら金持ちDV男と同棲中の26歳OL・鳴海。そんな彼女の前に突如現れた、未来からやって来たという自称【鳴海の息子】29歳の慶。このふたりの出会いをきっかけに物語は大きく動き始める…。 一巻の終わりに明かされた事実から、私なりに先の展開を予想するも、きっとまだまだ二転三転して振り回されていくんだろうな。 ……でも、それがいい(笑) "未来からやってきた息子"と紡ぐ数奇な運命 #1巻応援卵と鶏 辻やもりsogor25 DV彼氏との関係に悩む26歳の女性・鈴原鳴海の前に現れた、**未来から来た息子・鈴原慶**と名乗る29歳の青年。 彼との出会いによって、鳴海は彼氏との関係、更には後ろ暗い部分のあった家族との関係を整理してゆくことになります。 ある意味では鳴海にとっては幸せな方向へと進んでゆく物語ですが、1巻の最後で慶があることに気付き、物語の見え方が大きく変わります。 2巻以降の展開がどうなるか全く読めない、”親子”の数奇な運命の物語です。 1巻まで読了思い出のドーナツをめぐって #1巻応援まわるドーナツと金曜日 こやまけいこstarstarstarstarstar_border兎来栄寿先日、かりんとうを気に入ったアメリカ人がその正体を砂糖たっぷりの小麦粉の生地を油で揚げたものだと知って友人に「これは日本のオールドファッションドーナツだ」と紹介したら「日本のドーナツは硬いな……」というコントが成立してしまっていたという笑い話があり、好きでした。 皆さんはドーナツはお好きですか? 私は大好きです。サクサクでシンプルな味わいに飽きが来ないオールドファッションも良いですし、香ばしいチョコレート系も美味しいですし、ソフトな食感のシュー系も魅惑的ですし、ふわふわのエンゼルクリームやもっちもちのポンデリング系も外せないですし、ヘルシーで優しい味わいの豆乳ドーナツも好きです。食べ過ぎには注意ですが、ドーナツ最高です。 そんなドーナツ好きが読むと、ドーナツを食べたくて仕方なくなってしまうマンガが本日発売されました。『かわうその自転車屋さん』のこやまけいこさんが描く新たなハートフルストーリーで、移動販売のドーナツ屋さんのお話です。 幼稚園の栄養士だった亡き母が作ってくれた思い出のドーナツが忘れられない赤髪の少年わたる。恩義ある園長の孫であるわたるのために、そのドーナツを何とか再現しようと奮闘する黒猫の黒鉄(くろがね)。 キッチンカーの外装のデコレーションや内装の設備などが整っていくさまにとてもワクワクします。食品衛生責任者の講習を受けに行く件などもリアルで笑ってしまいましたが、大事なことです。また、キッチンカーといえど好きな所で勝手に営業して良いわけではなく、その場所を見つけるためのやり取りの部分も好きです。 イーストドーナツとケーキドーナツの違いや、実際にドーナツを試作してみるところまでかなり詳細にドーナツ描写もなされていくのでドーナツ食べたい欲がモリモリ高まります。 そして何より良いのは、お店を通して関わる人々にドーナツを通して美味しさのみならない幸せを振りまいていくところです。例えば1話では、人と喋ることが苦手な引っ込み思案の美容師のエピソードが描かれます。彼女が、まわると出逢い彼らの作った温かみのあるドーナツを食べることで救われていく様子に心が和みます。 今日はホワイトデーでもありますが、ドーナツと一緒にこちらを楽しんでみるのも良いのではないでしょうか。感想帰る家がない犯罪者たち 高崎ひいろstarstarstarstarstar_borderひさぴよ※ネタバレを含むクチコミです。 鍵谷さん最高瓜を破る 板倉梓starstarstarstarstarNano20話くらいキャンペーンで無料で読めてなんとなく読み始めたんですが、鍵谷さん最高過ぎる~~!!とにかく可愛い。ド深夜だったけど一気に読み進めちゃいました。 色んな人が色んな観点でつまずいて悩んでいて、一見性格がきつそうな子でも色々事情があったりして…すごくリアルだし、全員応援したくなっちゃう魅力があります。1月下旬からドラマ放送開始なの、めちゃくちゃいいタイミングで読めたな…楽しみだな…!鍵谷さんが一番好きですが、味園さんと辻さんの絡みも超最高ですありがとうございます。とにかくイライラする第三内科外来(サンガイ)の魔女 宇治谷順 後藤圭介名無し※ネタバレを含むクチコミです。ベトナムの格闘技”ボビナム”が超エグい!!ヘルズボート136 前田治郎名無し絵がカイジ風味の異種格闘技マンガ。エスポワール号みたいな豪華客船に貧乏人を乗せて、格闘技でデスマッチをさせ、勝てば一獲千金!というお話。 1話目に登場するベトナムの武術「ボビナム」が作品の目玉だが、どの技も引くほどエグいのが特徴。足を真っ二つに折ったり、相手の頭を回転させてねじ切ったりするのでグロが苦手な人は閲覧注意である。(モータルコンバットのフェイタリティが大丈夫なら余裕) 最初は主人公・イサムの出番が少なくて、全然戦わないのが気になるが、代わりに技能実習生・コンちゃんの活躍が凄いので序盤の主役はコンちゃんでいいだろう。 まだ単行本が未発売なので、追いつくには週漫のバックナンバーを買うか、またはピッコマで過去話を読むべし。 https://piccoma.com/web/product/78772 登場人物全員が生きている瓜を破る 板倉梓六文銭久しぶりに 「人間をきっちり描いてる」 と思えるような作品に出会えました。 タイトルから処女をこじらせた主人公の恋愛話かと思ったのですが、主人公の周囲にいる登場人物までも背景や価値観を丁寧に描き、しかもどこかしら自分と通じる部分もあって、全員に共感しかなかったです。 バリキャリもいれば、家庭に入った人もいたり。 彼氏とうまくいっている人もいれば、うまくいっていない人もいる。 言いたいことガンガン言える人もいれば、言えない人。 ホントに多種多様な、そしてある点において自分によく似た環境や考え方の人もいて、どの登場人物にも感情移入が凄まじしいんです。 漫画のキャラクターなのですが、まるで生きているかのような、読んでいてそんな感覚をおぼえました。 基本的には主人公が、処女で焦り悶々としている様を軸に、他の人物のストーリーも出てきて、この視点変わる展開の仕方も飽きさせずひきこまれます。 結果として、主人公も素敵な彼氏と出会えるのですが、そこに至るまでのもどかしい感じもたまらんのです。 自分もコミュ障で恋愛奥手マンだったから、何するにしても相手がどう思うか考えてしまい、結果、何もできない or すれ違う様が、じれったくて、でも、お前は俺かと共感に首がもげそうになりました。 何にせよタイトルからくるイメージとは良い意味で全然違った、ピュアな恋愛と、多様な人物描写が魅力的な作品でした。 雑貨店併設の小さなカフェ雑貨店とある 上村五十鈴starstarstarstarstar_borderゆゆゆタイトルは「雑貨店とある」だけど、舞台は併設された小さなカフェが多い。 素敵な雑貨店でお茶できると、たしかに幸せですね。 カフェメニューに選ばれたご好意の果物や旬のものを使ったお菓子や軽食、お茶。 このメニューの説明にしっかり文字数を取られていて、素材の効能を食べる前に説明されると効果倍増しそうなかんじがして、読んでいる方も食べたくなってきて、なんだかとても良い。 登場人物のアルバイトの男子高校生は店長を不思議な人と見ているけど、男子高校生も不思議な人に思える。 少しだけ周りとテンポが違う世界にいる感じがする。 物語は料理を食べに来たお客さんだったり、店員の男子高校生だったり、いろいろな人の事情が、料理の話を挟みながら綴られる。 大きな問題は起きているけど、何も起きなかったと思えるほど、最後はほっとできる大団円。 なんだか癒やされた。 手作り柚子胡椒の話を読んでいたら、柚子胡椒の唐揚げが美味しかったことを思い出した。 また作ろう。柚子胡椒を買おう。じわじわ満たされる雑貨店とある 上村五十鈴starstarstarstarstar_borderママ子雑貨店にあるカフェって響きはおしゃれだけど、ここは気張った感じではない。 店長と越後君のやり取り微妙にかみ合ってなくてでも信頼が感じられます。 登場人物の感情や成長が描かれていて、何かを抱えた人たちか解放されていくそんなお店。 お話の中で出てくる美味しそうな季節の食材や食べ物たちについて、言い伝えや効果など説明があるのでそれもまた楽しい。 手仕事はして素敵ですね、読んでいる時間はほっこりしてました。 sねるじょし 酉川宇宙名無しエッチ正直サイコ男の方がヤバいウソツキ女と正直サイコ 沖田龍児名無し前作「ヤバい女に恋した僕の結末」の性別を逆にしたような設定ではあるが、スタートからなかなかの地獄だった。「正直サイコ」っていうネーミングがなんとなく好き。心あたたまる駄菓子屋マンガかよちゃんの駄菓子屋 東元starstarstarstarstarひさぴよ週刊漫画TIMESで連載中の、とても心あたたまる駄菓子屋マンガです。たしか、連載開始は2016年頃からだったと思います。不定期連載なので、毎週読めるわけではないですが、たまに読むたびに子供の頃の駄菓子屋の思い出がよみがえってきます。東元先生の過去作「ほな、また明日」がベースになってます(そちらもおすすめ)が、今作では店番を小学生のかよちゃんが勤めています。子供が子供に駄菓子を売るというのも面白くて、しっかり者のかよちゃんの大人顔負けの発言にドキリとさせられっぱなしです。連載話は単行本化されていないので何とか本になるのを待ち望んでいます。 祖母を送り出すことで想うこと悼 -tou- 安堂維子里名無し最近お葬式に出る機会があり、たまたまですがタイムリーな作品として読ませていただきました。 このマンガでは主人公は近しい親戚である祖母を亡くしていますが、お葬式という儀式、ひとつの定まった「かたち」を通ることで、ちょっとずつ故人が旅立ってしまったことを実感するというのが「悼む」ということなのかもしれません。 厳かで静謐な作品でしたが、自分の場合は本作を読んで癒やされたというのか、なんだか少しほっとしたというか、楽になりました。自分でも少し気を張っていたのかもしれません。今読めてよかったです。物言うサンダルを連れてローマへ総務部樫木くんローマへ行く 墓場底浅名無し自殺したいとこの遺品整理を行っていたところ、遺されたサンダルに呪いがかかり物言うサンダルになってしまったというのが物語の始まり。いとこの死に対して「薄情」になりたくないという樫木は遺品にあったイタリア旅行の本を見てサンダルとともにローマへ向かうことを決める。 なぜサンダル?とか結局このサンダルがどういう存在なのか、などいくつか気になる点は残る。それでもこのサンダルが話し始めてくれたことで、誰かを弔うということのきっかけになったということが大事なのかもしれない。残された物を通じて、亡くなってしまったひとを想ったり、言葉を紡いだりということは、確かにあるんだろうと思った。仇討ちを決意した男の結末仇討のススメ 加藤羽入名無し犯罪被害者が加害者に対して「仇討ち」ができる権利を持つ世界。『フリージア』を読んでる人なら感じがなんとなく分かると思う。案内人の女性も不気味で雰囲気があるキャラクターだった。 仇討ちに臨めば相手を殺すことも出来るが、殺されるリスクも背負わなければいけない。主人公は娘を育てながら、妻が自殺した原因となった強姦犯の男を殺すことを決意する。 両成敗ということがテーマの一つにあったのだろうか、ビターエンドでスッキリした読み心地ではない。それでも何か意味のあったことだと思い込みたくなるのが人間の業なのかもしれない。 おいしそうごほうびごはん こもとも子む地味目めがね女子がご飯たべる漫画ってハズレない気がするんですよね 私もたべたい…!結末どうなる?ヤバい女に恋した僕の結末 沖田龍児名無し※ネタバレを含むクチコミです。<<12345>>
戦国時代を舞台にした、主君に仕える鬼の一族と人間たちの主従の絆を描いた漫画。全3巻完結で、それぞれ主人公が異なるオムニバス形式となっている。話全体はどちらかというと悲劇的で、歴史に消えていった者たちの哀しきストーリーが中心。だが美しい作画で描かれる戦国時代の動乱だったり、華のあるアクションシーンや登場人物たちの巧みな心理描写が相まって、とても心を揺さぶられる場面が多い。それにしても著者の琥狗ハヤテさん、こんなに恰好良い活劇も描けるお人なのか!というのが個人的には良い驚きだった。