楽園の感想・レビュー65件<<123>>悩んでる姿も可愛い主人公溺れるようにできている。 完全版 シギサワカヤかしこ※ネタバレを含むクチコミです。買おうかな幻想ギネコクラシー 沙村広明やむちゃ自分で所持していたい漫画だなって。 短編って、「これ、手ぇ抜いてるな~」って話が1話くらい入ってたりするけどこの作者に限ってそれはないのかな。作者のコメントを見ると、雑にちょちょいと描いたみたいな印象受けるのがまたいい。 いつでも手の届くところに置いといて、自分が深刻になりすぎた時に読みたい。 沙村さんは本当に天才。panpanya世界が現実を飲み込んでいくグヤバノ・ホリデー panpanyasogor25まずはじめに、panpanyaさんの作品を読んだことがないという方。この段落で一旦回れ右して、取り急ぎ今作ではなく、著者のページから過去作を手に取って見てください。個人的には「足摺り水族館」もしくは「蟹に誘われて」が入り口としては良いのでは無いかと思います。 panpanyaさんの作品は、一度見たら忘れられない圧倒的な書き込み量とその書き込みによって生み出される現実とも非現実とも付かない摩訶不思議な世界観が最大の魅力です。過去5冊の単行本ではその世界観を余すところなく展開していましたが、今作ではそこから1歩踏み出した感じがあります。 表題作「グヤバノ・ホリデー」は未知の果物"グヤバノ"との出会いから、それを追い求めてフィリピンまで赴き実食に至るまでのドキュメンタリー風の作品です。 この物語を読んだ時、非実在の存在を描きながら現実・非現実の境目が曖昧になるpanpanyaさんらしい作品なのかと思っていましたが、"グヤバノ"という単語を調べてみて、それが実在する果物と分かった瞬間、物語の見え方が大きく異なってきます。 この物語は、グヤバノを追い求めて海外まで行くという点を除けば、ほぼ全て現実に存在する物が描かれています。これまでのpanpanya作品では実在物と非実在物を織り交ぜて世界の境目が曖昧な作品を描いていましたが、今作では描かれているものは全て実在する、でも世界観は非現実的ないつものpanpanya世界。これは、panpanyaさんが自身の作家性をもって現実を飲み込もうとしている、私達はその過程に立ち会っている。そう思うのは考え過ぎでしょうか。いずれにせよ、panpanyaさんは過去作を含めて線で追っていくべき作家で、そして現在における到達点がこの「グヤバノ・ホリデー」ではないかと思います。さすがの出来栄え。文句なしの名短編集売野機子作品集 売野機子名無しルポルタージュで知られる売野機子の短編集。 どれも良い。文句なしの短編集。ただ個人的には表題作の印象がなんといっても強い。 主人公が一緒に暮らしているのは、欠点はあるけど、可愛らしい妻。けれども日常生活のことがあまりにもできない! 主人公の苛々は徐々に溜まり、家に帰るのもイヤになる。 そんなある日、突然それまでできなかった家事などを妻ができるようになる。主人公はそのことをとても喜ぶが…… 物語にのめりこんで、心が冷えて、救われる。美しい短編。 見事に「楽園 Le Paradis」色に染まった平方イコルスンテイストうなじ保険 平方イコルスンsogor25この世に存在しない日本語を応酬する高校生という、まさに平方イコルスン先生ワールドが全面に展開された1冊。 平方先生の作品って作風は共通なんだけど単行本ごとに明確に色があって、今作は間違いなく「楽園 Le Paradis」色の作品。平方イコルスン先生の作品は「スペシャル」も読んでるけど、今作のように恋愛がテーマになっていると登場人物たちの普通じゃない言動に何故かリアリティを感じられ、より面白みが増すように思う。まだまだ楽園で描き続けてほしい。1冊の構成が素晴らしい日々是平坦 迂闊sogor25ピュアな高校生の恋愛模様を描く「純粋男女交際」とスクール日常コメディの「日々是平坦」の2本立ての構成を2巻も継続。同じ学校内の話なのにベクトルが全然違う、でも双方共に青春感が眩しすぎる作品。 表紙の雰囲気でコメディ寄りの作品なのかと油断していたら前半半分がド直球の真面目系イチャラブ作品だったので変なダメージを受ける。そして純粋な恋愛を見せつけられたあとで後半のワチャワチャ感はすごく刺さるし、前半のフリが効いてるから後半に対して「そうそう私はこちら側の人間でした」という歪んだ感情も芽生えるw 2巻まで読了1巻ずつゆっくり噛み締めながら読むべき作品14歳の恋 水谷フーカsogor25※ネタバレを含むクチコミです。 男友達のようでも、女の子。メビウスハート ―ディアティア外伝― かずまこを甘楽女性特有の面倒くささが嫌いな主人公がクラスの美人、諏訪さんが男友達のようにつるめることを知り、好感を持つ。 アホ話に、水の掛け合い、どれも気を遣わずに楽しめるが、諏訪さんの身体は実際、女の子で、、、という話。自分は男だから「これくらいは大丈夫」ということも一緒にいる彼女は体調を崩すものとなる。そうした男女の違いを教えてくれる漫画になりそう。感情の機微の描き方もさすがはかずまこを。今後が楽しみな作品アホくさいけど天才的な短編集幻想ギネコクラシー 沙村広明にわか天才、沙村広明がひたすらに書いた「頭のおかしい短編」をまとめたもの。「フザケてんのか、お前」って言いたくなるくらい大体の作品にハチャメチャな展開とオチが用意されている。そのフリースタイル感からは天才性を感じるけど、やっぱアホ。どういう頭したら思いつくんだよ、それ。 さらにスゴイのはほとんどの作品を「頭おかしい」と思うのに、どれも種類というかタイプが違っている。いわば混沌の寄せ鍋的な短編集。悔しいけど面白い。ちょうどいい旅行ぱらのま kashmirhysysk僕は旅行をする時、観光名所を周るよりはその土地の人の普段の暮らしを体験したいと思う。日常の延長上にあって、ちょっと逸脱した気分を味わいたい。前々からしっかり予定を組むんじゃなくて、ふらっと週末あるいは平日に行けてしまうような…。そんな欲望に応えてくれる作品。 大阪名古屋から東京に帰る途中、静岡あたりで寄り道したくなる気持ちとか、めちゃくちゃ分かる。 静かな世界をただただ見てゆくポム・プリゾニエール La Pomme Prisonniere 鶴田謙二にわか『ひたひた』が良かった。 静かな世界に半裸ときどき全裸の女性が一人。それと猫。はじめはなにがなんだか分からないけれど、徐々になんとなく薄靄がかった彼女の生きる場所、世界が見えてくる。水に塔に船。寝っ転がりながら本を読む彼女。 どこかの世界でこんな風に暮らしている彼女が、いるような気がしてくる、そんな漫画だった。あの大スターたちが大集合スタジオパルプ 久米田康治大トロ楽園で連載してるやつです。 久米田先生のファンで特に「かってに改蔵」が好きな人は、地丹くんや羽美ちゃんの再活躍に心踊ること間違いなしです。 私は改蔵の大ファンなので号泣しながら読みました。天才・中村明日美子、王道を征く鉄道少女漫画 中村明日美子mampuku タイトルを読んでそのまんま鉄道と恋愛の2つが作品のメインテーマ。正直私には鉄道のことはよくわからんのですがとても面白かった。 オムニバス形式の1巻でいちど完結したのち2巻から新展開となるので、まずは1巻について。グルメ漫画における美味しい食べ物のようなノリで鉄道ネタが出て来る。斬新過ぎてはじめは戸惑うが、後半の鉄道模型の話はたぶんいちばんわかりやすく共感とか感動を得られると思う。続く終電の話でおおっと感嘆。 1巻のあるエピソードの続編が2巻以降つづく。ここでも鉄道が重要なファクターになっているのには違いないけれども、青春漫画として少女漫画として普通に超最高なので、1巻を枕として楽しめたらもうあとは4巻まで一気に読んで泣くまでいくのがよいかと。 オールバックから始まりオールバックで終わる、アツい魂を感じる漫画でもあった アフタヌーンっ子ってこういうの好きなんでしょポム・プリゾニエール La Pomme Prisonniere 鶴田謙二mampuku自堕落で適度に退廃的で、なのにどことなくオシャレで、いつまでも浸っていたくなる世界。絵がどこまでも雄弁で、サイレントであることが逆に当たり前みたいに感じてしまう。 寄せられたカラーイラストも木尾士目、沙村広明、石黒正数など完全に俺得状態w沙村先生曰く、鶴田さんといえば「酒に酔った女」「猫」「ベネチア」とのことですがまさに。 というかこれ楽園でやってたのか・・・表紙が爽やか14歳の恋 水谷フーカmampuku※ネタバレを含むクチコミです。沙村節の可愛い女の子が出てくる短編集幻想ギネコクラシー 沙村広明名無し癖のある登場人物と、唐突に終わる話。ちょっとフェティッシュなエロとグロで、相変わらず小ネタが冴えてる。2巻も早く電子化されないかなー。 呪いのうさぎ人形 全然怖くないよウサギコットン100% TONO地獄の田中たぶん、「ノブコ 34歳」っていう短編で呪いのうさぎ人形がはじめてでてくる。そのあとにそのウサギ人形が主人公のウサギコットン100%が5本くらい収録されている。 柔軟剤と漂白剤を鯨飲して体を白く柔らかくするのが趣味?な呪いのウサギ人形のいろんな人に迷惑をかけたりする話。呪いって言っても、口内炎をいっぱい作るとかっていう地味に嫌なやつくらいしかできない。なんか、ゆるいテンポのギャグでずっと読んでいられる系の漫画<<123>>
※ネタバレを含むクチコミです。