楽園の感想・レビュー65件大人向けかもしれない平方イコルスンうなじ保険 平方イコルスンstarstarstarstarstar_borderさいろく行間を読むのはもちろんだがなんなら見えてない前提まで読まないと全部を理解できない「もどかしさ」みたいなものを短編で植え付けてくるすごい作品。 基本的にはその他タイトルでも同様なのだけど、これはちょっとドキッとさせられる大人なテイストというか女子テイストというかがあって、そこともどかしさのコントラストが面白かったり良かったりする。これ持ってお散歩したい模型の町 panpanyastarstarstarstarstar野愛凄い作品や凄い才能に出会ったときに「何食べたらこうなるんだ」「どんな景色が見えてるんだ」みたいな言い方をすることがあるけれど、panpanya先生はわりと普通の食事をして普通の通学路や散歩道を通って生きてきたんじゃないかと思う。 広い世界に目を向けなくても、目の前のものをじーっと見つめていたら勝手に広がっていくんじゃないかと思わせてくれる作品。 なんの変哲もない日常のようでめちゃくちゃ変、でもなんか見たこともやったこともあるような気がする。この作品を読んだ直後にお散歩したらとんでもないことが起こりそう。 非日常にトリップしてたら地元の市章が出てきて急に日常に引き戻された。衒学始終相談衒学始終相談 三島芳治starstarstarstarstar_border寸々『児玉まりあ文学集成』が個人的な感情や関係性についてデタラメをこねくり回す漫画だったのに対して、こちらは世界に関するお話だ。 スケールがデカく感じられて良い。「そこに山があったとしても」感想そこに山があったとしても 桑田乃梨子ニーナ双子の男子高校生とそれを取り巻く人々のゆるく淡い青春もの(ちょっぴりラブもあるよ~)。 同じ顔の弟と比べて何故かモテない双子兄が主人公。彼と周りの人たちとのやり取りが妙に面白くてクセになる(いや本人は大真面目だけどね)。全体的にテンション低めなのに読み終わってみると、ちゃんと甘酸っぱい青春してるんだよねー。数年後の想像がふくらむ、余白を感じられる読後感が好きだな。 少女と魔女と幻想廃墟 #1巻応援破滅の恋人 郷本あうしぃ@カワイイマンガ『明日ちゃんのセーラー服』や『上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花』、あるいは海島千本先生の作品などは、絵を眺めているだけでも幸せになれる作品だと思いますが、この『破滅の恋人』もそんな作品です。 緻密な書き込みの中にザラっとしたペンタッチを残す絵。コマ割りを、ストーリーを飛び出す空想的な画面にうっとりしながら、肝試しに使われるような廃洋館に住むお姉さんと真面目そうな少女(中学生?)との出会いに導かれます。 少女の思考もふわふわしていて、二人の間には、今のところ何もない。何もないはずなのに、既に何かが生まれている気配は散りばめられていて、それが友情なのか恋なのか、あるいは……と想像が止まりません。 お姉さんと、ある男性との物語も描かれるのですが、そこも不穏。1巻時点では不明な点が多く、百合ジャンルと明言しづらいのですが、それでも少女の心の機微とガサツなお姉さん=魔女の謎が心をざわつかせる、不思議な百合魔力のある作品なのです。 そしてこの魔力に胸を掴まれた方は、ぜひ作者・郷本先生の前作で「薄い繋がりなのにエモい百合」として名高い『夜と海』も読んでみてほしいと思います。痛切で悲愴で珠玉の文学的百合さみしさの音がする シギサワカヤ兎来栄寿今日は中村明日美子さんのお誕生日だそうで、おめでとうございます。 個人的に『楽園 Le Paradis』といえば中村明日美子さん、そして何と言っても創刊号から表紙を描いているシギサワカヤさんです。 シギサワカヤさんの描く諦念と寂しさを感じさせる瞳が昔から好きです。 そして、少しずつ降り積り音もなくすべてを覆い尽くす白雪のように、4年にわたって少しずつ少しずつ積み重ねられ昨年完結したこの『さみしさの音がする』は、シギサワカヤさんの作品の中でもとりわけ好きな物語となりました。 ふたりの女性の深く長い関係性を描いた作品で、いわゆる百合にカテゴライズされる物語ではあります。しかし、この物語においては極めて現実的な要請や抑圧から、一般的な百合ジャンルの作品ではまずされない選択を主人公は行います。それがこの作品ならではの痛切な音色となって心に響いてきます。 田舎故の閉塞感も強く感じさせる上に、優しい肉親の善意の言葉までもが地獄に直結する呪いとなる様の苦しさたるや。どう足掻いても、幸せな未来が見えないふたりはどのような結末を迎えるのか。 私も田舎の旅館で働いていたので、田舎の旅館の娘であるという設定とそこから来る悩みにも人一倍共感しました。 また、単行本の描き下ろしが非常に秀逸でこれによって真に物語が完結した感覚を得ました。最後に演奏される曲がたまたま私が大好きな曲であることもあいまって、深く刺さった作品でした。 狂おしい音色に心掻き乱される百合が好きな方にお薦めしたい、しんと冷気が身を裂く冬に読むのが相応しい1冊です。中村明日美子先生の長編GL作品メジロバナの咲く 中村明日美子starstarstarstarstar_borderNano中村先生が長編GLを描かれるのは初とのことで読んでみたけど、ま~~~~~ずっと画が綺麗。美しすぎる。みんな美人で眼福。 少女特有の儚さとか繊細さとかすべてしっかり描かれている。しんどいけど二人から目が離せない、離したくない。そんな感じ。 やっぱ中村明日美子先生の作品の空気というかなんというか、好きだ~~~。 蒲田の裏通りに実際にありそうなお店の話。ほろ宵セレナーデ 玉置勉強starstarstarstarstar干し芋鎌田にあるスナックを日替わりで担当している小夜子。 昼は、OLとして働いている。 客として来ていたりきやが、生活に困窮していると知った小夜子は・・・。 無口だけと、外見も良く、好みのタイプである、りきやとヒモ契約を提案する。 そして、ふたりの不思議な関係が始まる。 りきやは、自分の知らないうちに魅力をばらまいている男子。 何でも、受け入れてくれる器はありそうだが、ただ、生活力に問題がある。 結婚したら、大変そうだが、癒しにはなりそう。例のpanpanya作品動物たち panpanyaさいろくなんとカラーページたっぷり!と書いてあるのに数ページしかないぞ!でもいいです、モノクロもめっちゃ味があるので。 panpanya作品はLINEスタンプでも持ってるのですが、内容的に使い勝手が良いものでもないのでたまに使う程度。 ただ、この作品の一番最後に出てくる「そんな可能性もあるわけだ」はその中でも使いやすい方で、思い入れの深いスタンプです。 スタンプの話は置いといて、本作はムジナだったり亀だったり猯(まみ)だったりと様々な動物がお題の短編集。 登場人物はいつものメンバー+友人女子役が1人追加された感じ。 一気に読むと役柄がコロコロ変わるのでどこか演劇でも見ているかのような気持ちに。いざ行かん、節約宇宙の旅(全裸で) #1巻応援モモ艦長の秘密基地 鶴田謙二名無し宇宙貨物船の乗組員、モモ艦長は気になる本や鉄道模型をスーパー電子レンジで出力して船内で好き勝手過ごすのが至上命題。電子レンジを動かすには宇宙船の航行に必要な電力を余分に使うことになるので、目的地にギリギリ到着できるだけの「残電高」を残すための節電テクニックが必要になる。 照明を落としたり自動ドアの電源を切ったりといったハイテク宇宙船にしては笑ってしまうようなせせこましい努力と、ともあれやっぱり宇宙空間なので少しの油断が命の危険につながる緊張感とのギャップが面白い。宇宙での節約は命がけなのだ。 ビビったのはモモ艦長が最初から最後までマジでずっっっと裸だということ。衣服の洗濯に電力を使うのがもったいないとかそういう理屈なのかもしれんが、恐れ入った…。 すべてがかわいい速水螺旋人ワルプルギス実行委員実行する 速水螺旋人作品集 速水螺旋人さいろくデフォルメも天才的で絵柄も安定してすべてかわいいし話もいずれもかわいい、好き。 「大砲とスタンプ」もぜひ。グヤバノは実在するんだ…グヤバノ・ホリデー panpanyahysysk作者のいつもの感じで架空の食べ物だと思ってたら、実録ルポで驚いた。虚構に実在感を与えるのが上手い人だが、表題作ではそれが逆転しているのが楽しい。心地よく騙されたグヤバノ・ホリデー panpanya野愛panpanyaさんの作品が面白いという情報はマンバで得ていたものの、どんな作風でどんな作品を描いているのは正直知らなかった。 なのである話として途中まで読んでた。デアゴスティーニで建てた家、絶妙にありそう。 緻密に描き込まれた背景とエッセイ漫画的な語り口が、明らかにない話を絶妙にある話にまで落とし込んでくる。 脳に直接作用して記憶を書き換えられてるような気持ちになった。かん水で鳩でっかくなるし関東ローム層の焼き芋美味しそうだし。原理としては合ってそうな気がする。騙されてる気もする。 グヤバノも架空のフルーツだろうにリアリティが凄いなと思ったらこれは実在するのか…。虚構に驚き真実に驚き、どっちみち凄い。 空想-イマジナリー-も入り交じる色鮮やかな群像劇 #1巻応援イマジナリー 幾花にいろsogor25大学生の佑は幼馴染の真依香のことが昔から好きでしたが、彼女は大学進学を機に地元を離れていたため昔ほど頻繁に会わなくなっていました。 この作品はそんな2人の関係を描きつつ、2人それぞれの交友関係にもスポットライトを当て、群像劇のような形で進んでいく物語です。 真依香が地元を離れたと言っても彼女が住んでいるのは佑の家から車で行ける距離の場所。 この絶妙な距離感を前に、佑は真依香とより親密になる方法をはないかと思い悩み、一方の真依香のほうも佑のことは意識しつつも自意識が邪魔をして素直になれずにいる、そんなもどかしい様子が描かれています。 また、佑が「過去に行けるなら真依香にツンケンした態度を取っていた自分を窘めたい」と後悔したり、真依香が1人電車に乗っているときに風景を見て何気ない妄想をしたりといった、登場人物の"空想"があたかも現実の世界にも広がっているような形で描かれていて、何気ない日常を描いているのにどこかファンタジーのような雰囲気もある、不思議な空気感の作品です。 1巻まで読了OFF眼鏡女子同居とセキュリティ #1巻応援あんじゅう 幾花にいろあうしぃ@カワイイマンガ幾花にいろ先生の美麗な絵で描かれる、女性二人の同居物語は、オフの時のだら〜んとした空気感でいっぱい。 このオフ感を象徴しているアイテムは、眼鏡。特に眼鏡の話題は無いのですが、家にいる時の二人の眼鏡姿が自然に見えるのは、現実に目の悪い人が多いからでしょうか。こういう女の人のオフ姿、見たことある! 話題は家事から食、住居まで様々な二人の様子を描きますが、セキュリティに関して色々描かれていて、大変さに気付かされます。 その辺ちゃんとしたいしっかり者が、気楽な同居人にグダグダにされつつ心を救われているのも良い。何か大きなゴールを考えるのではなく、二人の生活をただ追い続けたい、究極の「日常系」作品だと思います。こんな"異世界転生"アリですか!? #1巻応援諍い・ハーレム シギサワカヤsogor25主人公のプログラマーの男は、お盆休みの帰省中にイノシシに轢かれて死んでしまい、その結果、自身が開発に携わるゲーム「ファイナル・ドラゴン」の世界に転生してしまいます。 開発途中なだけあって、キャラクターの姿がダミーの画像だったり、転生直後に出会ったヒーラーの女性の名前が仮で付けられた「田中」だったりと世界観はどうにも締まらない感じ。 それでもなんとかこの世界で幸せに生きることを望んでいた主人公なのですが、様々なトラブルに襲われながら、“勇者ルート”としてこの世界を救う冒険の旅へと巻き込まれていくという物語です。 この作品、主人公の名前が「ルート権限」の"ルート"から来ていたり、道中で見かけたバグをデバッガーの如く修正して回ったりと、ゲームネタが多く盛り込まれている作品です。 いろんな種類のバグが現れては主人公にトラブルをもたらす、その様子も転生モノとしての目新しさを感じさせる作品なのですが、それ以上にタイトルにもある"ハーレム"の要素が1話の途中から強烈に打ち出され、作品の世界観は一気にアダルトな方向、シギサワカヤ作品の世界観に引き込まれます。 ファンタジーの世界にバグなどのゲームの要素、そして主人公を取り巻く愛憎劇と様々な要素が混じり合った唯一無二の世界観の作品です。 1巻まで読了 真面目系クズなヒモ男の絶妙なリアルさほろ宵セレナーデ 玉置勉強兎来栄寿顔は良いのに社会生活を送るのに少し向いてない若い青年が、ダブルワークの女性に体目当てで養われる物語。 絶妙なのは、青年が基本的な気質は真面目であるにも関わらず、純粋に仕事ができないのとコミュニケーション能力にも長けていないことで、自分にもっとできることはないかと日々罪悪感を覚えながらヒモ生活を送るところです。女に稼がせて自分は悠々自適、というヒモとは一線を画します。 しかしながら、そんな中でもナチュラルなクズっぷりも各所で発揮していき、総体として表出する人間らしさのリアルな描写に感じ入ります。 単巻で綺麗にまとまっており、読後感はとてと良いです。夜の街に漂う世の中の酸い・甘いをしみじみ味わいたい方にお勧めです。 巻末で触れられている、ゴリラスロウ名義での『ツインズシング』も面白いのですが、玉置勉強さんはこういったテイストの作品で一際輝きを放むと感じます。 勤め先のバーで起こる、「ワリヤス」に頼み忘れてドリンクが足りなくなってしまうことや、少し空気の読めない客への対応など、バー的なお店をやっていた身として共感を覚えるシーンも多々ありました。これまでと、これからの、イトイ圭を感じる短編集。イトイ圭作品集 ナインストーリーズ イトイ圭名無し子タイトル通り9つの短編が収録されていますが描かれた時期にはバラつきがあります。どうやら合間に「花と頰」の連載をされていたようです。これまでの作品は言葉にできない心のザラつきを形にしてくれてるといった感じでしたが、「花と頰」より後はそういうものもすくい取ってくれるような読み手に希望を与えてくれる作品になっていました。未来があるのは過去があってこそなので、これから大作家になるだろうイトイ圭の変化を読んで損はないと思います。双子ってやっぱり神秘かもそこに山があったとしても 桑田乃梨子nyaeなにか起きているようで、なにも起きてないといえばそうかも知れない、という感じの、双子の男子高校生兄弟を主人公とした淡々とした青春ストーリー。 「双子」というものは世の中に当たり前に存在しているけど、やはり年の違う兄弟姉妹とは何かが違うんじゃないかと思わされる。神秘を感じる。 双子は、自分じゃない方を"片割れ"だと思ってるんだろうか。一心同体なんだろうか。相手の痛みや感情の変化に共鳴するんだろうか。 同じ顔だけど、親しくなれば見分けがつくようになるんだろうか。 双子と密に接したことがない人間の想像力はこんなもんです。 内田百閒ってこういう人だったのねヒャッケンマワリ 竹田昼名無し元々、自分の好きな作家さんに百閒ファンが多いので何となくの知識はあったのですが、思ってたよりも変な人で面白かったです。 東京駅の一日駅長に就任したら発車合図を任された特急にそのまま乗り込んで熱海に行っちゃうし、教え子が亡くなったのがよほど悲しかったのか追悼文の最後に「しかしなぜ死んだ。馬鹿。」と書いたり、風呂上がりで全裸のままの夏目漱石に借金のお願いをしたり、とても人間らしくて愛すべき人だなと思いました。 一応、この「ヒャケンマワリ」は内田百閒を考察したエッセイらしいです。ひょうひょうとしながらも文学としての味わいもあるので百閒ファンが読んでも気に入るのではないでしょうか。ぽんこつと言いつつちゃんと部活してる手芸部の日常ぽんこつ手芸部 宇仁田ゆみ名無しあまり見かけない手芸部の漫画です。部長のワタコちゃんが手芸よりスポーツが得意という設定なので、手芸が苦手な人が読んでも共感できる話になってます。完成品の出来はとやかく何かを作るって楽しいですよね。私も不器用なのですが読んでいたら縫い物をしたくなってきました。ミシンは登場せず手縫いオンリーです。でも編み物に関しては得意な方が読んだらより楽しいと思います。宇仁田ゆみ先生は手芸がお好きなんだなぁと思ってたら服飾系の学校を卒業されていたんですね。先生の作品を見てみたいです。"今"を生きてる高校3年生たちの群像劇 #1巻応援クレッシェンドで進め 宇仁田ゆみnyae受験シーズン真っ只中に行われる校内コーラス大会の練習や準備に追われる様子を賑やかに描いた1冊。途中までピンとこなかったんですが、最後のセンター試験と言っていて、あ、これまさにいま(物語の中でいうと2019年夏)を生きている高校生の話なんだと気づきました。人によっては失敗できない大変な状況だったりするんですね。 そんな忙しい中でやらなければならないコーラス練習。本来ならば適当に済ませて大事な試験勉強の方に時間を使いがちな気もしますが…なにがクラスをひとつにしたのか、そのきっかけが「優秀な成績をおさめたクラスに与えられる学校オリジナルの手ぬぐい」というところが高校生らしくて可愛らしいのです。 また、あらすじにもあるようにクラス内にいくつも発生する「片思いの連鎖」も見どころ。ほんとどこまで続くのこれ!?という感じ。 いろんなものを乗り越えて大会の本番を迎えたクラスはどんなステージを見せてくれるのか。私は鳥肌が立ちました! 1冊完結でさほど長くない話ですが、みんないい子たちなので、これからいろんな辛いことたくさんあるかもだけど頑張って生きてね…と謎の目線で読んでしまった。 カステラ風蒸しケーキおむすびの転がる町 panpanyaすいとんpanpanyaさんが山崎製パンから発売されていた菓子パンにどハマりした話「カステラ風蒸しケーキ物語」がおもしろかった。大絶賛されているので食べてみたいのですが、残念ながら現在は生産終了しているようです。口の中が想像のカステラ風蒸しケーキの味になったまま虚しい気持ちでいたら、「続・カステラ風蒸しケーキ物語」「続続・カステラ風蒸しケーキ物語」が描かれていることを発見しました。panpanyaさんのカステラ風蒸しケーキ愛に感服いたしました…。図書館から始まり、宇宙へ広がるSFラブコメ生殖の碑 あさりよしとおnyae※ネタバレを含むクチコミです。<<123>>
行間を読むのはもちろんだがなんなら見えてない前提まで読まないと全部を理解できない「もどかしさ」みたいなものを短編で植え付けてくるすごい作品。 基本的にはその他タイトルでも同様なのだけど、これはちょっとドキッとさせられる大人なテイストというか女子テイストというかがあって、そこともどかしさのコントラストが面白かったり良かったりする。