sogor25
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2021/02/13
こんな"異世界転生"アリですか!? #1巻応援
主人公のプログラマーの男は、お盆休みの帰省中にイノシシに轢かれて死んでしまい、その結果、自身が開発に携わるゲーム「ファイナル・ドラゴン」の世界に転生してしまいます。 開発途中なだけあって、キャラクターの姿がダミーの画像だったり、転生直後に出会ったヒーラーの女性の名前が仮で付けられた「田中」だったりと世界観はどうにも締まらない感じ。 それでもなんとかこの世界で幸せに生きることを望んでいた主人公なのですが、様々なトラブルに襲われながら、“勇者ルート”としてこの世界を救う冒険の旅へと巻き込まれていくという物語です。 この作品、主人公の名前が「ルート権限」の"ルート"から来ていたり、道中で見かけたバグをデバッガーの如く修正して回ったりと、ゲームネタが多く盛り込まれている作品です。 いろんな種類のバグが現れては主人公にトラブルをもたらす、その様子も転生モノとしての目新しさを感じさせる作品なのですが、それ以上にタイトルにもある"ハーレム"の要素が1話の途中から強烈に打ち出され、作品の世界観は一気にアダルトな方向、シギサワカヤ作品の世界観に引き込まれます。 ファンタジーの世界にバグなどのゲームの要素、そして主人公を取り巻く愛憎劇と様々な要素が混じり合った唯一無二の世界観の作品です。 1巻まで読了
兎来栄寿
兎来栄寿
2021/01/31
真面目系クズなヒモ男の絶妙なリアルさ
顔は良いのに社会生活を送るのに少し向いてない若い青年が、ダブルワークの女性に体目当てで養われる物語。 絶妙なのは、青年が基本的な気質は真面目であるにも関わらず、純粋に仕事ができないのとコミュニケーション能力にも長けていないことで、自分にもっとできることはないかと日々罪悪感を覚えながらヒモ生活を送るところです。女に稼がせて自分は悠々自適、というヒモとは一線を画します。 しかしながら、そんな中でもナチュラルなクズっぷりも各所で発揮していき、総体として表出する人間らしさのリアルな描写に感じ入ります。 単巻で綺麗にまとまっており、読後感はとてと良いです。夜の街に漂う世の中の酸い・甘いをしみじみ味わいたい方にお勧めです。 巻末で触れられている、ゴリラスロウ名義での『ツインズシング』も面白いのですが、玉置勉強さんはこういったテイストの作品で一際輝きを放むと感じます。 勤め先のバーで起こる、「ワリヤス」に頼み忘れてドリンクが足りなくなってしまうことや、少し空気の読めない客への対応など、バー的なお店をやっていた身として共感を覚えるシーンも多々ありました。