舞弥
天才空手家である父が死んだ。遺影を前に父の宿願である「空手世界選手権で世界初の兄妹制覇」を目指すという兄に対して、妹の舞弥は「普通の女子高生になって恋がしたい」と空手をやめることを突然告げた。それを許さない兄は、1ヶ月以内に自分を倒せる男を連れてきたら、空手をやめること、そして、恋をすることを認めると舞弥に条件を出した。そこで舞弥は昨年のインターハイで、唯一兄を苦しめた片山翠という男に目を付ける。しかし彼は空手部を辞めて、なぜか華道部に入っていた。理由は舞弥と同じ、「恋をしたい」だった。果たして舞弥は彼にもう一度空手をさせ、兄を倒させることができるのか?そして舞弥の高校生活は?『兎-野性の闘牌-』で絶大な人気を誇った伊藤誠がフレッシュな感性と圧倒的な筆力で描く、格闘漫画の決定版第一弾!
野球人に最も愛されたスポーツライター永谷脩の緻密な取材力と水島新司に師事していた五十嵐幸吉の圧倒的な筆力で蘇るプロ野球の名選手たちの隠れたエピソード! 第1巻では『ブンブン丸』ことヤクルト・池山隆寛が『バックスクリーン男』として覚醒するまでの物語、広島・達川光男が選手会長としてチームを引っ張るに至るまでの物語、それまでタブーとされていた肘にメスをいれて復活したロッテ・村田兆治のサンデー復活ストーリー、アキレス腱断裂から復活した不惑のホームラン王・南海/ダイエー・門田博光、ケガと病を克服した阪急/オリックス/阪神・石嶺和彦、完全試合を達成したこともある『酒仙投手』阪急/オリックス/ダイエー・今井雄太郎、難聴の外野手・近鉄/南海/ダイエー・山本和範、他、巨人/中日・西本聖、巨人・桑田真澄、中日/西武・平野謙、西武・渡辺久信、中日/阪神・田尾安志、広島・小早川毅彦、西武/巨人/オリックス・清原和博の14選手を収録。
日本の代表的な武道のひとつ、合気道。道祖の植芝盛平は「その極意は己を宇宙の動きと調和させ、宇宙そのものと一致させることにある」と語る。本書は、そんな合気道の達人たちの物語を3編収録。第1話『Los Angeles 1985』は、米ロサンゼルスを舞台に日系少女と合気道の達人である老人・明智との交流を描いた物語。明智は第二次大戦中に、その合気道の技ゆえに日系人コミュニティから遠ざけられることとなってしまっていた。その理由とは…。第2話『力vs技』は、外国人力士・甲錦のパワーに手を焼いた協会は日本人力士に合気道を身につけさせようと道場を訪ねるが道場主に断られる。しかし道場主は、ひょんなことから甲錦の襲撃を計画しているヤクザの会話を耳にし、襲撃されている彼の助っ人に駆けつけるが…。第3話『魂』は、合気道を極めるために命がけの特訓を行う男。次第にエスカレートし、ヤクザの抗争の真っ只中へと身を投じていく。それを見た合気道の心得のある刑事は…。巻末には財団法人合気会の組織図、国際合気道連盟加盟国一覧(共に1985年当時)を堂々掲載!
目を見張るような美貌の持ち主、桃原美沙(モモハラ ミサ) には誰にも明かせない秘密があった…。それは…「彼女と性的関係をもった男は必ず死ぬ」ということ。そんなあるとき、「ある男」を助けてくれ、と頼まれた美沙はその「ある男」に提案する。家族のために、保険金の入る「安楽死」を選べと。男にとっては最後の夜。かつてないほどの熱い夜を共にするふたり。彼は安らかに目を閉じた。そして…また一人。殺してしまった…美沙は自身の運命を呪うのであった。人を愛したい彼女と周囲で巻き起こる数々の事件。桃の香りのする彼女の身体の秘密とは…?
アリス・ブレード
有沢有子こと「アリス」がその不思議な本を拾ったのは、学校帰りのゴミ捨て場だった。ゴミの中に埋もれたただの本のはずだった…のに、なぜか昔どこかで見たような、懐かしい気持ちが心の中で広がっていったアリスは結局、その本を拾ってしまう。その本はどんなことが書いてあるのかと開こうとしても、ページがくっつけられたように開かない。しかしアリスが投げ捨てようと「ひらきなさいよ!」と叫んだら…急に本が開き、巨大な音と光がアリスを包み込んだのだった!! 光が消え去った時、アリスの目の前には、巨大な機械に乗る男がいた! 男はアリスを見つけると、巨大なロボットで襲ってきた!…が、砲撃にアリスが吹き飛ばされた瞬間、なにかが現れアリスを守ったのであった。男が守護者と呼ぶその女性は、アリスを守るために味方のロボットを召喚し、男と巨大なロボットを打ち倒したのであった! この物語は圧倒的な筆力で描かれる龍炎狼牙の「魔導書の封印を解いた少女と、その守護者たちが繰り広げる剣と魔法とロボットの異世界冒険活劇」である!!!
居候天国
僕、真砂彦(まさひこ)が親の都合でこの水原(みずはら)家にお世話になって二年になる……。初めて来た日、快く歓迎してくれたシングルマザーの瞳(ひとみ)伯母さんと長女で年上の望(のぞみ)さん。同じ学校に通うことになる同い年で次女の多希(たき)ちゃんは納得いかないようだったけど、その後ろからちょこんと顔を出してた三女の理華(りか)ちゃんは、少し照れているようで可愛いと思った。その時の僕は、まさかこんなことになるなんて、思ってもみなかった……。小さい頃、僕は女の子顔だったので、服はすべて女物だった。そして母は趣味でもある写真を何枚も撮った。これは僕の人生の汚点なんだ。そして…「友人どもにバラされたくなかったら、私の言うことなんでも聞くのよ」……と、その時の写真を脅しに使って、瞳伯母さんは僕に肉体関係を強要してきたのだ! そんなある日、情事を知っているという瞳さんに迫られ、関係を結ぶと、それを目撃した多希ちゃんからも夜這いをかけられて、さらに見られた理華ちゃんにまで……! 問答無用の親子丼ラブコメ劇場、表題作「居候天国」第1話~最終話のほか、「I LOVE TEACHER」「昼休みの情事」「わたしに戻る日…」「俺の愛した猫娘」 「続・俺の愛した猫娘」の全10編、コメディからシリアスまで、さらにはおまけのあとがきも収録した著者の初単行本!
いつでも白衣を着て何かしら研究しながら怪しげな薬を作ってる叔父・相原晃司(あいはらこうじ)の家で、家政夫としていいように使われている春日真紀(かすがまさき)は高校一年生。ある日、遅刻しそうになったおかげであこがれの斎宮貴美華(さいみやきみか)ちゃんと一緒になった、ラッキーな登校の途中で、道路中央に立ち往生する黒猫を助けることになる。相原の新薬の実験用に、動物の調達を任されたお隣の浪人生・樟映樹(くすのきえいき)によって捕らえられたキジ猫とその黒猫だったが、新薬の効果で猫耳少女・キジとシーアに変わってしまい……! 他にも、樟の不純な動機によって人間にされてしまった上流家庭育ちのお嬢様シャム猫・シアムや、貴美華の友人で(少々レズっ気もあるものの、ちゃんと好きな男の子もいるという)ショートヘアで明るく可愛い女の子・米田椎子(よねだしいこ)たちなど多彩な登場人物たちが所狭しと自己主張! 表題作「DIY」ほか、「ひと夏の思い出」「斎宮さんの朝の巻」「夢」「麻雀猫娘」「体育」「全宇宙KASO大会」「不毛な人達」「果てしなきあこがれ」のスピンオフ全14編、さらにはおまけのフリートークページ、豪華なゲスト陣のイラスト集、そして最新の描き下ろし著者イラスト迄、ふんだんに収録。著者の原点とも言うべきケモミミ少女たちが、いろんな肢体を魅せてくれるバラエティに富んだ、可愛さ満点のラブリー作品集!
研究所に戻った助手の多方(たがた)くんを迎えるのは、妻だと名乗る美形の女性……そう、それは実は木知博士が作ったHOG(ハイパーお手伝いガール)アンドロイドのシズエくんだったのだ! シズエの口を通してメッセージを伝える木知博士によると、カートリッジ型のソフトを交換することによって、猫耳娘、メイドさん、看護婦さん、お姉さん、先生、妹……と多彩なトランスフォームを実現できるのだ! 日本全国の秘宝館を制覇するために留守にする木知博士は、多方とシズエに研究所を任せるという……。何をすれば良いのか悩む多方だったが、とりあえずシズエをお好みのタイプ……白衣の女助手に変化させ、アレコレとイケないことを……! そんなシズエを自称・天才発明家の蟻巣川に奪われた木知博士と多方は、新しいアンドロイド・ハルミを作り、シズエ奪還に向かわせるが、ミイラ取りがミイラに……蟻巣川を気に入ってしまったハルミは、みんなの目の前でおっぱじめてしまう! さらにそれを見ていたシズエだったが、様子がおかしい……どうやら「インランモード」が暴走してしまったようで、こちらも収まりきれずに多方を相手にものすごいことに……!! あるときは聖女、またある時はド淫乱ビッチ……変幻自在のセックス・アンドロイド、シズエくんとハルミが繰り広げるは肉欲の饗宴! 表題作1~10話と番外編、書き下ろしのおまけを収録した、夢のコスプレ酒池肉林エロチック・コメディ!
本書は宮西の代表作である。収録作品は全て80年代に描かれたもので、刊行時は宮西の最も新しい作品群として話題になった。宮西が20歳~30歳に掛けた十年間に描かれている。タイトル-Esther-の元になったと思われる『エステルの化粧』を中心にペン画、鉛筆画のイラストを配している。作品はどれもイラストの範疇を遥かに超えた芸術作品と言えるものばかりだ。二色カラーページが32枚というのも嬉しい! 特に興味深いのは、英訳作品『MIDSUMMER NIGHT’S DREAM』である。80年中期にはアメコミに対抗して日本のマンガをアメリカに輸出しようという流れが出て来た。そこで大友克洋、 平田弘士といった面々を集めて-オムニバス・アンソロジィ-を一冊アメリカ発売した訳である。そこに宮西も含まれていたというところに往時のマンガ界に於ける彼の立ち位置を窺い知る事ができる。蛇足ではあるが、今でこそマンガは日本のお家芸のように言われいるが、しかし80年代ではまだまだアメリカがコミックのうえでも名実共にNo.1だったというのがなんとも皮肉で面白い。 収録作品:うつくしきかしら/レボリューション/バラティユリ/.....IF I DIE, I DIE/因果/Platonics/エステルの化粧 1/エステルの化粧 2/エステルの化粧 3/MIDSUMMER NIGHT’S DREAM/台風小僧/菓子屋のたくらみ 1/菓子屋もたくらみ 2/LITTLE YELLOW サンボ/月光和音
くすのき亭の日々
一昨年母親が急逝してから父と一緒に大衆食堂「くすのき亭」を切り盛りする楠了子(くすのきりょうこ)。以前は色々夢もあったような気もするが、今は淡々と店の仕事をこなす毎日… そんな毎日の筈なのだが、彼女の周りにはいつも不思議な出来事がついて回るのだった。ある日、閉店直後に電話が鳴り、了子が受けるとそれはラーメンの注文だった。自分で調理し出前に行った了子だったが、電話をしてきた女性はこの世の者では無かった。そしてその日から了子の元には閉店後のラーメンの注文が入るようになる。了子は何者かに憑かれたように夜の出前を繰り返すが…。 その他、表題作品「くすのき亭の日々」の他、とあるレストランのオーナーが突然家に友人の娘を住まわせたことからそのオーナーと息子の間に起きる出来事を描いた「すぺしゃる料理人」、昔一緒に遊んだ男の子の面影を追って信州、小諸を訪れた女性の一日をほのぼのと綴る「約束」を掲載。小山田いくが大衆食堂「くすのき亭」の日常にからめて、人間の機微を丁寧に描く珠玉のホラーストーリーの決定版!
五百羅漢
2006年5月に「五百羅漢」のタイトルで発表されていた小山田いく短編集を今回は3冊に分けて配信。第1巻は表題作品「五百羅漢」の他短編4作品を収録しました。 「五百羅漢」…雑誌「野仏」の専属ライターとして石仏を取材して歩く数巳(かずみ)と恋人の美津子(みつこ)は2人で美津子の実家を訪れる。それは村にある五百羅漢を訪れるためだったが、村ではこの場所は立ち入り禁止という暗黙の了解があった。五百羅漢を訪れてからいつもと違う暗い雰囲気を漂わす美津子と数巳を見て亡き従弟、純生(すみお)の名前を呼ぶ美津子の兄に違和感を覚える数巳。やがて数巳は美津子に隠された秘密を知る事となるが、その時彼を不可解な現象が襲う…。その他、訪れる人もいない山荘を守り続ける老人とそこを訪れた一人の女性。老人はやがて女性に山を愛し、山を描き続けた一人の男について語り始める…「山荘夜話」、薄幸の少女、災子は交通事故で命を落とすがひょんな事から妖怪「猫又」になり?!の「災子、猫又ね!」、とある中学校の庭にある卒業記念の桜とそれを守り続ける教師、朝森(あさもり)。植物を愛する少女、春水(はるみ)は朝森との触れ合いを通してその桜に寄せた人々の想いを知る…「記念樹」、あとわずかで定年を迎える刑事、岩佐の元に配属されてきた新人刑事、栗林奈美。彼女は岩佐が心残りという事件を再捜査するよう、彼に力をかすが、その裏には彼女の隠された秘密があった…「風舞人」。 今回の配信にあたり、特別に録り下ろした『すくらっぷ・ブック』の登場人物・桜井光代のモデル・光代さんのインタビューを掲載しています。
東京新宿歌舞伎町。欲望渦巻く不夜城で、苦難を抱えた者たちを救済する男がいる。 「新宿救護センター」主催、玄秀盛は、大阪屈指の労働者街、西成のガード下で生まれた。父は密入国の韓国人、母は在日韓国人。その後も4人の父と4人の母の元を漂流し、親からの虐待に苛まれた末に道を踏み外し、金の亡者となって悪行を尽くした男は今、かつて犯した罪を贖罪するべく弱者のために日々身体を張る。闇金とグルの男に騙され風俗に堕ちた女、援交客に全裸写真をネタに脅された女子大生、夫の理不尽なDVにおびえる主婦、マフィアに借金で売られた外国人ホステス、風俗の帝王の奴隷にされた元風俗嬢…人生の奈落に喘ぐ者たちに手を差し伸べる「歌舞伎町の狼」の壮絶な生き様を漫画化!!
ちょっと昔の球界の名選手たちの活躍や、知られざるエピソードを漫画で紹介している作品。ずいぶん昔の漫画のようだが、もしかして作品タイトルが変更されているのかと思って調べてみたところ、芳文社が1991〜1992年に出した「プロ野球の名選手」 (まんがタイムコミックス)というシリーズを電子書籍で復刻したものだった。まだ全部は読んではいないが、作者・五十嵐幸吉氏は水島新司先生に師事していたということから、本格的な野球人物伝マンガだと思う。