エイント・チャウ

狩撫麻礼/弘兼憲史の絶妙なバランスの上に成り立っている傑作

エイント・チャウ 弘兼憲史 狩撫麻礼
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男

俺の思想の一部は確実に狩撫麻礼の影響を受けているし、弘兼憲史の方も単行本で読めるのはほとんど読んでいるぐらい好きだがなぜかこれだけは今まで読んでいなかった。「俺の好きな二人が書いているし面白いに決まっているからまた今度読もう」と思いつつ年月がたってしまった。 2018年に狩撫麻礼が亡くなりその時から狩撫麻礼原作を再読や新規で読みはじめた。その中で新規で読み始めたなかで特に好きなのがこの「エイント・チャウ」読み始める前から面白いのだろうとハードルがかなり上がった状態で読んでもすごい楽しめた。 狩撫麻礼のジャズ/ボクシング/に対する思いと弘兼憲史のヒューマニズムな感じが絶妙なバランス ここ数年で後悔しているのが、「エイント・チャウ」は面白いには決まっているとから読まないという判断をしたことにより、エイント・チャウの単行本未収録回の切り抜きがオークションに出ていることを知りながらも手を出さなかったことだ。しばらく出ていたから平気かなと思ったらが気付いた時には落札されていた。 もし電子書籍で発売する時が来たらオークションにでていた未収録回の「ホースニュース」なども入れて出しても「エイント・チャウ」?

龍王魔法陣

りぼんで読んでたな〜

龍王魔法陣 藤井みほな
まるまる
まるまる

当時はとくに何も思っていなかったけど、りぼんの連載作品としては少し意外なテイストですね。(自分にとっては)りぼんの黄金期真っ只中に連載していました。 この作品では、世界征服を企む高校一年生の主人公が、初対面の同級生と喧嘩し、自分の強さを見せつけるため入学早々道場破りをする…というまるで少年漫画のような始まり方です。 たぶん最後に読んだのは10数年前になってしまう気がしますが、電書化されたのを機に読んだら、すぐに当時の記憶が蘇ってきました。なつかしいし、絵もうまいし面白い… 全3巻では収まりきらない濃密な世界観なので、全体的に早足で進んでいく感覚が否めません。今でも細かいところを読むのをためらうほど、少女マンガとしてはかなりの情報量で、もちろん当時小学生だった自分はキャラとセリフ以外は読むはずなく。でもそれでも十分楽しめるからいいと思います。 最初から無敵の生徒会ズラッ!!みたいな豪華さも好きだし、前世の自分と一緒に戦う!というのもロマンがある。 藤井みほな先生を知る人ならイメージわかると思いますが、ギャグのキレ具合もバッチバチで、一瞬たりとも飽きさせません。 3巻ですぐ読み切れる手軽さはありますが、今思えば、もう少し時間をかけて展開できれば大名作だったかな。

3インチ

実在の昆虫と戦いながら犯人を探すサバイバルホラー!

3インチ 多口はじめ
たか
たか

気弱な主人公もパニックホラーもたくさんあるけど、留学中の学生が主人公という設定はすごく珍しくて面白い! 留学中のアメリカで馴染めずにいた大学生の主人公は、勇気を出して年越しホームパーティーに参加するが、カウントダウンが終わった瞬間に意識を失ってしまい、目が覚めると身体が3インチ(7cm)になっていた。家アリや猫すら命を脅かす状況で、何者かがパーティーの参加者のペットである世界の昆虫をカゴから逃していて…というあらすじ。 1巻の表紙にあるように、人んちの猫に命を狙われるシーンがとても現実味があってメチャクチャ怖い!あとアリに襲われるシーンは漫画だとわかっていてもギョエーッとなる…。 また体が縮んだことでただ不利になるのではなく、「高いところから落ちても平気」、「筋力20倍」などのメリットをあるのが単純じゃなくていい。 カリフォルニアの虫や動物が次々敵として登場するので、アニマルドキュメンタリーを見ている感じで楽しめる。 実在する虫(主人公たちにとっては巨大生物)とバトルをしながら、味方の中に潜んでいる犯人探しをするスリル最高です…! https://www.urasunday.com/3inch/comic/58764.php