完結したマンガの感想・レビュー16044件<<521522523524525>>伊坂幸太郎の漫画化したやつは本気でおすすめ魔王 JUVENILE REMIX 伊坂幸太郎 大須賀めぐみ名無し伊坂幸太郎のファンですが最初の方の作品は小説というより映像脚本、漫画より。 魔王、これも面白いです。 能力モノですが、ちょっと変わってます。 腹話術、相手に自分の思ってることを言わせる能力。 ただそれだけですが、ただそれだけの能力で切り開いていく様が面白い。人見知り教師と子連れヤンキー海猫荘days コダマナオコなつ表紙が素敵だったので買った作品。1巻では今のところ表紙のような爽やかさはまったくなくて、かなりドロドロしていて驚きました。 表紙の2人だけでなく主人公の教え子2人(妾の子である阿島と本妻の子)の間にも因縁があるようで、そちらの展開も気になります。この作品を知らなかった自分を恥じた渡職人残侠伝 慶太の味 早川光 橋本孤蔵キンタマーニすごすぎるだろう…超テンションの高いラブコメすもももももも~地上最強のヨメ~ 大高忍時を駆けるアラサー漫画好き、実はこれ読んでたでしょ、って聞いてみたい漫画の一つ! テンション高くてちょっとハレンチだったりするので忙しい! ふざけているようなシーンのすぐ後にシリアスなシーンをブッ込んできます。 マギの前にこれ描いてらっしゃったんですよね… 作者小さい少年少女を描くのが得意な気がします。 一応十二支もの。 なかなかくっつかない主人公成長型のラブコメ好きな人にはおすすめしたい。 淡くほろ苦い青春漫画!君と僕。 堀田きいち時を駆けるアラサー昔はこのさらっとしたシンプルな絵が逆に新鮮だった気がします。 ゆるい漫画でほっこりするし双子、春ちゃん、要たちをずっと見ていたい気持ちになります。 春に懐くまさきの関係性もいい。 結希と再開するドイツ人の少年(千鶴)も可愛い! キャラクターがいっぱい出てくるのに不思議と混在しません。 どのキャラもちゃんとキャラ立っている。 友達で恋愛にはなかなか発展しないんですけどこの微妙〜〜な感じがまさに青春!! このゆるい関係がずっと続けばいいのに、と読んでて憧れてた気がします。 屋上でいつものメンバーで集まって焼きそばパン食べるみたいなベターで貴重な関係。 一番好きだったのは千鶴とメリー(まさき)ですかね 千鶴の気持ちより行動が先に出てしまったって感じがいいんですよ。 この感情の機微を書き表せるのはほんと才能だと思います。成長物語鬼滅の刃 吾峠呼世晴名無し成長していく主人公がいい!音楽マンガである以上に、季節をめぐる、とりわけ夏のマンガとして…BECK ハロルド作石影絵が趣味数年ぶりにハロルド作石の『BECK』を通して読んだら、もういい歳のくせに、ページをめくるそのたびに泣き腫らしてしまった。まだ青春時代と呼ばれる十代の頃、自分も『BECK』を読んでそう思うまでもなく、すでに社会の爪弾き者として、自身のインスピレーションに従って生きて行くしかないと心に誓ったものだったのが、いつしか歳を重ね、つまらない反骨精神だけは相変わらずだが、そのいっぽうでは自身は社会によっても生かされていると思うほどには大人になった。ようするにある程度の分別がついたのである。いまだに社会人などいう言葉には虫唾が走るが、ふいに気がついてみれば、あの頃にはあんなにも嫌悪していた社会の構成員としての大人になっている自分がいる、そんなつもりはなくても税金を払ったり健康保険の恩恵に授かったりしている自分がいる。 つまらない話になった。単に『BECK』のように徹底的に社会の爪弾き者となり、次々と難題が降りかかり、追い詰められ、尚且つそれらを乗り越えてゆくというのはマンガだからこそ起きうる事態であり、だいたいどんなに非市民的に見える人間であっても実は社会と地続きに繋がっているという意味で凡庸さからは抜き出ていないということである。もっとつまらない話になってしまった。嗚呼、マンガとは所詮嘘いつわりの虚構ではないか、夢もへったくりもあったもんじゃない、死のうかな。とでもなりそうなものだが、まだ死んでいないのは、数年ぶりにハロルド作石の『BECK』を通して読んだら、もういい歳のくせに、ページをめくるそのたびに泣き腫らしてしまうほど感動したからに他ならない。 なんか言ってることが矛盾してるんとちゃいますか、と死亡遊戯の金本くんばりの関西弁で言われてしまいそうだが、はい、その通りです、と頷くほかもない。じっさい『BECK』ほど嘘くさい話もないというか、あたかもマンガのように次々と問題が降りかかり、どうにか乗り越えたと思ったら、もっと大きな問題にぶち当たり、それら問題-解決は回を追うごとにどんどん雪だるま式に大きく膨れあがり、とうとうコユキはスターにまでのぼりつめる。そこで、ああ嘘くさい! 言い切ることができるのなら今すぐにでも自殺して楽になれるのだが、そうはならないのは『BECK』というマンガがめぐる季節の内部にあるからではないのか、という仮説が立つ。とりわけこのマンガは夏という季節から始まり夏という季節で終わる、すなわちこのマンガは夏という季節の内部にある。だいたい音楽マンガであるくせに、ライブハウスとかスタジオのコマなんかよりも釣り堀とかプールとかコインランドリーとか夏の一部を切り取るようなコマが多すぎはしないか。そして何よりも、あの夏の、膨張して怪物のように膨らんだ白い雲。それが問題-解決的なものの契機のたびに大きなコマで挿入される。だいたい雲というのは気体であるくせに、なんであの夏の雲というやつはくっきりとした輪郭をもっているように見えるのか、それこそ、ずいぶんと嘘くさい話ではないか。 私たちは誰もが皆めぐる季節の内部にいるが、その内部にいればこそ真偽の答えは常にその外部にしかない。とりわけ夏休みという季節がそうで、夏休みのあいだはすべてのことが何がなんだかわからないのが常である。そして夏が過ぎてから、そこに夏があったということを、さながら夢でも見ていたように悟る。季節はめぐり、夢は募る。あの夏の雲を見上げるたびに、私たちはまるで嘘のような夢に魅入られたひとだと気づく。 これはいい新連載がきた!ぽんこつポン子 矢寺圭太starstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)ちょっと未来のちょっと田舎の海辺に住む頑固おじいちゃん。 家族が心配して送ったのは、この仕事が終わったら廃棄が決定している30年動いているメイドロボ。 ガタがきてて首はすぐ落ちるし、包丁を持つとロボット三原則により人間を傷つけてはいけないから震えちゃうし、いろいろぽんこつだけど、とても愛らしくて構ってしまいたくなる。 しかし、500円玉のシーンほんとよかった。妙に説得力があって存在感と寂寥感が漂っててとてもシュールで最高の俯瞰の構図だった。 大ゴマの使い方がとても大胆で潔いので切れ味があって気持ちがいい。 そして、包丁の場面にしろ、イオンにしろ、500円玉にしろ、コマ割りが上手いので間が上手く表現されていてテンポがすごく気持ちいい。 あと単純にかわいい。 ああいう丸い目が好き! 基本的にキャラクターのデザインとか背景の描きこみとか、絵のバランスがすごく良くて好みだ。 最初は、設定的にはベタで手垢がついてるようにも感じたが、いままでの全然上手く描けてなかったんじゃないかって思うくらいすごくよく描けてていいなと思った。 おじいちゃんも「アリスと蔵六」の頑固おじいちゃん的で気持ちがいい。 ドラえもんのような家に転がり込んで一緒に住むタイプになるとは思うけど、のび太君の面倒を保護者の観点から見るような昔のドラえもんとは立場が若干違って、介護という意味では面倒をみられるのはおじいちゃんでも、おじいちゃんの方がより大人だしぽん子の方がトラブル起こすことになりそうだから逆転しそうな気もする。 二人のいい関係性が構築されていきそうで楽しみ。 おじいちゃんのボケ防止になって賑やかで寂しくなくなればいいな。なぜか繰り返し読んでしまう寿司漫画音やん 中村博文starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男初期は師匠である「ちばてつや」の絵に似ているんだけど、だんだん違う感じ絵になっていった。 妙な人情ものだったけど進むにつれ料理バトルあり/いい話あり/料理の謎解明ありと色々盛りだくさんで、主人公の音やんの人間的な成長も含めて面白い 単行本で全20巻とあるけど、コンビニで発売していた『食の鉄人たち』シリーズで続編を連載していて単行本未収録エピソードがあるらしい 電子書籍で完全版「音やん」を発売して欲しいぜエロくて爽やかなヴィヴェスの胸キュンマンガ年上のひと 原正人 バスティアン・ヴィヴェスANAGUMAバスティアン・ヴィヴェスの線はとにかくなんかエロいです。 特別性的なビジュアルを志向している画風でもないのに(巨乳のキャラクターは多いけど)なぜかエロい。そして爽やかです。 エロいのに爽やか。 『年上のひと』はそんなヴィヴェスの「エロ線」の魅力がこれでもかと詰まった作品です。 自分より3つ年上のエレーヌに13歳の少年アントワーヌが抱く憧れ、友情、恋心、欲望…そのいずれとも完全に分けきれぬ複雑な心情を表現するのに彼の線以上にふさわしいものはないように思えます。フランスの10代のリアルみたいなのがすごい。 また、この作品が素晴らしいのはエロいだけじゃなくて、優しさも溢れていることです。 アントワーヌもエレーヌもそれぞれ孤独やさびしさを抱えています。 お互いがそっと寄り添うことで優しさを分かち合う、思春期のピュアさがじんわり沁みてくる…。 エロさあり、やさしさあり、妙なナマナマしさありでヴィヴェス史上最高の胸キュンマンガです! ほっこりしたい時はギャルと恐竜だギャルと恐竜 森もり子 トミムラコタ猫あるくヤングマガジンを読みながら、最初は「なんかゆるい漫画が始まったな〜」なんて思いながらふわ〜っと読んでいたのですが、気がついたらめちゃくちゃ楽しみになっていました。 登場人物がみんな優しくて癒されるし、人間社会に「恐竜」が紛れ込んで生活しているという異質な設定なのになぜかしっぽりと違和感なくハマっていて今までにない不思議な魅力がある漫画なのでめちゃくちゃおすすめです!めっちゃいい八雲さんは餌づけがしたい。 里見U名無し表紙帯の通り、未亡人が高校生にご飯を作って餌付けするというシンプルなストーリー。これは…料理好きなのに作る相手がいない私のような人間にとっては夢のような話ですね。男子、しかも高校球児というのがまたいい。量さえ足りてれば味に細かくなさそうだし、栄養バランスとか体調考えたりするのも必要だしでめっちゃやりがいありそう。 がっつりメニューが多いので育ち盛りの子供がいるお母さん達にも参考になるかなーと思います。調子が絶好調の時にしか読めないサイコホスピダー イエス小池マンガトリツカレ男安井健彦の「悪魔の精神病棟」をコミカライズした作品といえばいいのかな ただ安易にコミカライズと言っていいのかを悩むくらいの内容だった 「悪魔の精神病棟」自体は読んだことないが、調べた感じだと「宇都宮病院事件」を元にした漫画なんだと思う。 宇都宮病院事件 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E9%83%BD%E5%AE%AE%E7%97%85%E9%99%A2%E4%BA%8B%E4%BB%B6 このページだけでも読むと疲れるのに、作画をしているのが「ジョージ秋山」のところで40年近くアシスタントをしていた「イエス小池」 この組み合わせで書いているから漫画自体の迫力がすごいことになっていて読んだ後の疲労感もすごいし、おまけに救いがある内容ではないから二重に疲れた... 巨匠・永井豪先生の「ロボットまんが道」激マン!マジンガーZ編 永井豪 ダイナミックプロ名無し漫画家の先生の自伝的作品としては 藤子不二雄A先生の名作「まんが道」がある。 その「まんが道」とは時代も状況もかなり異なるが 同じ漫画家の自伝的作品でも、 こういう「まんが道」もあるんだな、 と思わせてくれる作品。 それが永井豪ならぬナガイ激が主人公で、 巨大ロボット漫画・アニメの原点となった 「マジンガーZ」の製作裏話を綴った 「激マン!マジンガーZ編」だ。 藤子先生のまんが道は、少年が漫画家として 自立するまでを自伝的に描いた青春物語だ。 一方、永井豪先生の「激マン!」は、 デビュー数年にして超売れっ子漫画家になっていた プロ漫画家が更に新境地に挑む業界物語だ。 なので漫画家漫画によくあるような とにかくデビューしてなんとか連載を持って、 というような地味な努力の展開とはかけ離れいている。 当事に存在した少年週刊漫画誌5誌の全てに 同時に連載漫画を持つような超売れっ子漫画家なのだから。 いままでにないロボット漫画を描くために、 どこの雑誌の連載を打ち切るか、と悩むとか、 ダイナミック・プロのスタッフとともに アニメ製作会社やスポンサー筋と交渉するなど、 ただ部屋に篭って机に向かってペンを走らせるだけ、という 普通の人が思い描いているような漫画家生活とは かなりレベルも内容も違う、ナガイ激先生の 常識外の漫画家生活が描かれている。 多分、永井豪先生が特殊な存在なのだろうけれど、 「藤子先生のまんが道とはえらい違うな」とか 「ナガイ先生のバイタリティ凄いな」とか ひたすらに驚かされる。 また、この漫画は週刊漫画ゴラクに連載されていたが、 ナガイ激先生がマジンガーZの構想を思いついてから 漫画化、アニメ化されるまでのドキュメンタリー的な ストーリーの合間に、舞台を現代に移した 「リメイク版的マジンガーZ」の新作を 挿入する形で、二つの物語の同時進行で掲載されていた。 このマジンガーもいかにも永井豪的な内容で面白かった。 終末後の世界を生き抜くドロイドたちとひとりの少女HEART GEAR 高木勇志 タカキツヨシmampuku 「BLACK TORCH」のタカキツヨシ先生新作。手堅い能力バトルな前作とはうってかわって終末後の世界を描いたSFです。ど迫力のメカアクションにあっと驚く展開、「BLACK TORCH」と比べてもスケールアップが著しいです。 そして変わらず素晴らしいのがキャラの魅力的なこと。感情豊かな人間の少女ルゥ。人間らしいコミュニケーションを会得した、AIを搭載したロボットたち。人間(AI?)ドラマとしても面白いです。 人工知能を決して低く見ていないのが実に今どきの近未来SFって感じでいいですね。「AIには理解できない人間どうしの機微」というのは将来的になくなるそうです。機械が人間を知性で上回り、強力な機体をもち、自立した活動を行えた場合、人間は彼らの下位的存在でしかなくなってしまうのでしょうか。絶滅後の生き残りであるルゥは、その存在の珍しさから好奇心を満たす存在としてドロイドたちに可愛がられています。あるいはクロムのように、ルゥを守ることを使命としてプログラムされたドロイドもいます。どちらも見かけ上は人間が抱く愛情となんら変わりなく思えます。人間の感情も脳内物質の伝達とニューロンの発火からなるアルゴズムといいますし、作中のように高度に発達しいたドロイドと人間の差なんてあってないようなものかもしれません。幽霊との出会いで、お化け女子の人生が変わるルームロンダリング 羽生生純 片桐健滋 梅本竜矢nyae自殺や殺人などが起きた部屋は、次の入居者に事故物件であることを説明する義務がある。そのために新しい入居が決まらないことがあるので、本作の主人公の御子(ミコ)は、いったん入居することで、事故物件履歴を通常に更新するという仕事をしている。 部屋に居着いているパンクロッカーの幽霊と関わったり、未解決殺人事件が起きた部屋に住んだり、隣人の男と親しくなるなか、幼い頃に母親が失踪したせいで「お化け」と呼ばれ、人との関わりを避けていた御子の心にも変化が起きる。 御子自身の成長も作品の見所だが、話が進むに連れて幽霊と自分、更には叔父の悟郎、隣人の虹川、そして母親や周辺の人間関係が絡み合って展開されていくのが面白い。事故死した場所でうごめくだけの幽霊にも、想像もできない背景がある。 映像化先行の作品だったので、御子は池田エライザに見えちゃうかなと思っていたが、絵が強すぎてそんなことはなかった。 「生きる意志」とは何か?サンクチュアリ 池上遼一 史村翔ヒロシ(漫学)圧倒的な熱量を持って「生きる意志」を徹底的に問うてくる人生のバイブル。フランクルの「夜と霧」に「人生というのは結局、人生の意味の問題に正しく答えること、人生が各人に課する使命を果たすこと、日々の務めを行うことに対する責任を担うことに他ならない」という一文があるが、まさにそれを体現した漢達の物語と言える。文部科学省は一刻も早く同作を高校の教科書に採択してください。現代でも江戸でも猫は人間と一緒差配さん 塩川桐子名無し試し読みしていい感じ、と思ったらどうぞそのまま一巻読んでください! 間違いないです。 お江戸の猫漫画! 差配さん(猫)がメインで動くんですがいろんな人間いろんな猫がそれぞれ気ままに生活して動き回ります。 絵がいい、すごくいい。猫の絵もそうですが江戸時代の人間描写もうまい。 江戸×猫漫画たまらん…!!忙しい仕事とみんなで食べるご飯!広告会社、男子寮のおかずくん オトクニむ仕事しててご飯なんにしよかな〜と考えつつ電車の中で読む。そんな時に最適かも。 もしくは明日頑張らないといけない、自分を鼓舞する為に何か本を!そういう時にもぴったり。 同僚と料理作って一緒に食べてた時を思い出します。 ご飯と仕事と仲間、どれも大切! 頑張ってる人がご飯食べてるの見ると幸福感に包まれるのは何故なんでしょ。 働くことの意味土星マンション 岩岡ヒサエナベテツどこか懐かしさを感じさせるタイトルだなあと、読み始める前は思ったりもしました。読み始めて、岩岡先生の優しさと激しさを感じました。 柔らかなタッチで描かれる登場人物は、皆自分の職務に誇りを持ち、日々を懸命に生きています(それは劇中で影を下ろす人物でさえも)。 この作品は、全うに生きること、仕事というのは誰かと繋がっていること、社会にいる人間は決して一人ではないということを教えてくれます。 SFとしても、人間賛歌としても素晴らしい。未読の方は是非読んで欲しい作品の一つです。青春ミステリとGファンタジーの不思議な組み合わせいなくなれ、群青 Fragile Light of Pistol Star 河野裕 越島はぐ 兎月あいmampuku好きな小説のコミカライズなので読んで見ましたが、なるほどそう来たかって感じ。 まずやはり第一印象としては表紙のデザインが原作の完全なオマージュですよね。原作小説の表紙と絵柄のテイストがあまりに違うので、これはこれで新鮮。新潮NEX文庫の原作はいかにもライト文芸って感じの清潔で鮮やかな青い表紙。対してコミックのほうは少女漫画チックなキラキラ感。 ですがコミックのほうも読んでみると、少女漫画みたいなキラキラ絵柄が原作の文字通り夢の世界を彷徨っている感覚がするような世界に意外とマッチしてるんですよね。もう少し大人っぽく描いてくれたほうがイメージとは合うんですけど、まぁこれはこれで新鮮。幸せなんだけどちょっと儚い感じを受ける私の神様 夢野つくし名無しどっちも人間の一生という時間軸からずれたところで出会い分かれてる、ということは今は幸せなんだけど儚く物悲しい印象を受けます。 でもだからこそ今が幸せ お姉さん×ショタとしても外せない漫画 ものすごい情報量と心理戦サマヨイザクラ 郷田マモラhysysk裁判員制度によって裁判員に選ばれたフリーターが、それをきっかけに救われようとする話。登場人物のキャラが立っていて、それぞれにポジショントークを繰り広げる。 大きなテーマとしては「集団の悪」対「個人の善」があり、読んでいく中でどちらの立場にも「それもそうだな〜」となって、選択することの難しさを実感する。一体善と悪を分けるのは何なのか。皆の感情か、「これくらいの犯罪ならこれくらいの罰ね」と量刑表に従うのか、自分の信念を貫くのか。 話の成り行き自体はやや現実味がないが、ニュースなどで日々取り上げられる事件や社会問題が詰め込まれており、ひとつの制度からさまざまな立場の感情を描き分け、ここまで膨らませられるのはすごい力だと思う。さらりと本気の背景潮が舞い子が舞い 阿部共実影絵が趣味阿部共実はツイッターをやっていまして、自身のマンガの宣伝なんかに混じって時々すごく印象的な風景写真をあげている。光と影のコントラストをくっきりと写したショットであったり、小さな細部が無数に集まってひとつの全体を為しているショットが多いように思う。 とてもいい写真だなぁと思うと同時に、やっぱり阿部共実は目がみえるひとなんだなぁとも思う。彼女の出世作となった『ちーちゃんはちょっと足りない』は目がみえないひとの話だったものだから、いっそうそう思うのかもしれない。ナツの目には海がみえなかった、ナツの目にみえるのは錆びれた団地の綻びとかそんなのばかりだった。つづく『月曜日の友達』は明確に目のみえるひとの話だった。水谷の目に海がよくみえた、磯の匂いが感じられた、建物の錆びは単なる綻びではなく雄大な潮風に吹かれたものだった。 そして新作『潮が舞い子が舞い』は、やはり海辺の町の青春群像だというが、2、3頁にいちどは子どもたちの会話を交わすその背景にギョッとさせられる。潮風に揺れる深緑の影をあそこまで見事にトーンで描くことのできるマンガ家は最近ではもうほとんどいないのではないか。あるいは白か黒かのちょっと哲学的な会話をしている直後の頁に教室の窓からの逆光を見事な光と影のコントラストで描いたコマはどうか。 阿部共実は遠い将来、世に溢れる単なる青春マンガ家のひとりではなく、マンガというジャンルを代表するような存在として語られるのではないかという気がしている。<<521522523524525>>
伊坂幸太郎のファンですが最初の方の作品は小説というより映像脚本、漫画より。 魔王、これも面白いです。 能力モノですが、ちょっと変わってます。 腹話術、相手に自分の思ってることを言わせる能力。 ただそれだけですが、ただそれだけの能力で切り開いていく様が面白い。