完結したマンガの感想・レビュー16065件<<405406407408409>>押忍!!空手部押忍!! 空手部 高橋幸慈名無し学校が不良たちであふれかえっている80年代を思わせる高校の物語です。パシリでいじめられている男子高校生がなめられないように空手部に入るところから始まり、いきなり下ネタ全開の特訓をさせられたり、実践として街でカツアゲをしたり、他校の空手部と街中で戦ったりと破天荒な不良漫画です。男気溢れるセリフ回しと、ギャグっぽい部分のギャップが面白いです。愛すべきマリオとなりの外国人 宮本福助名無し観光で来る外国人が増えた日本、マリオのように日本が好きで引っ越して来る人も少なからず居るはず。そんな日本ファンの一人、マリオが楽しくて面白い。時代劇で習ったという日本語が上手過ぎるとは思うけれど、とても粋な設定だと思う。確かに外国人は敬語はあまり使わない、しかし誰に対しても時代劇のタメ語には笑ってしまう。お餅を白い悪魔と呼び、皆で入るこたつに愛着、忍者を信じて駄菓子を買わされているマリオ(笑)。イタリア人にとって日本は全く違う文化を持った国。それにいちいち感動してくれるマリオが愛おしくなる。外国に興味のある人には特に面白い。昨今、誰もが外国人に会う機会があると思うので是非多くの人に読んで欲しい作品。 これから夢を追いかける若者に読んでほしい左ききのエレン かっぴー nifuni名無しこの漫画を読んだときわたしは就職後これからこのままこの会社で働き続けていることに疑問を持ち始めている時でした。アートの世界に生きる主人公の才能とそれをとりまく人間模様、才能がないながらにも足掻く若者などいろいろと刺激になる部分がありました。これから人生の岐路に立つ若者に是非読んでほしい漫画です。大切に描かれ、大切に育てられた作品びんちょうタン 江草天仁なかやま自分はアニメからこの作品に入ったのですが、4コマと言うジャンルの枠を超えている素晴らしい作品で、主人公のびんちょうタンの生活を美しく描いていると思っています。 内容は主人公のびんちょうタンの貧しくも清らかに慎ましい生活を中心に描かれたもので、彼女の友人の話や学校へ行きたいなど、本人の世界が徐々に広がっているところが見ていて、心があたたかくなります。 特に、おばあちゃんの話は10年以上たっても、自分の心に刺さっています。 1巻前半の雰囲気とは後半から大きく変わっていくので、試し読み出来る部分と話の軸がちょっと変わります。(ちょっと注意ですが、読んでほしい) wikipediaをみると、即興で考えたキャラクターがひっそりと雑誌の片隅で始まり、徐々に人気が出てアニメ化とのことでした。 自分がこの作品を大きく評価しているのは、その即興で生まれたキャラクター達に命を吹き込んで且つ育て上げた作者の 江草天仁 さんの存在です。 例えば、 びんちょうタンが頭につけている「炭」ですが、コレは単純に備長炭のキャラクタだからつけている、というよりも村には「炭をつける」という風習があり、伝統を重んじる家庭の子供は炭を付けている と言う感じです。 そして、全4巻の作品ですが これ・・・同人誌版で『学校編』が存在します。 連載が終わった 2008年から同人活動として連載を続けて、2013年にまとめた本が発表されています。 これは、きっと作者さんがびんちょうタンを学校に行かせてあげたい、という優しい思いがあったのだと考えます。 大切に描かれ、大切に育てられた作品です、是非 壁越しのコミュニケーションおとなりボイスチャット こじまなおなり名無し大学入学とともに事故にあったことで出遅れてしまい、ぼっちになった男子大学生が主人公になります。タイトルからみて、ぼっちのやつがネットで交流していく話し方思っていたのですがまさかの展開でした。顔の見えないマンションのお隣さんと壁越しにおしゃべりする物語展開なのです。ここから2人の関係がどう移り変わり、最後はどこに行き着くのか、楽しんで読んでみてください。すげぇ発想で面白い!カラダ電気店ノーカット版 馬田イスケ名無しタイトル通り従業員が修理期間中の代行品としてカラダで様々な電化製品を提供しているというお話。 いくら何でも断れよと突っ込みながら、何故か受け入れてしまっている登場人物たちが可笑しくて笑えます。 最後には心温まるお話が待っており、感動する事間違いなし。 今までになかった斬新な発想なので、新たな刺激が欲しい方にお勧めしたい作品です。第一話からぶっ飛ばしてて面白いSFアクションバトルグラウンドワーカーズ 竹良実starstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)第一話からぶっ飛ばしてて面白かった。 『辺獄のシュヴェスタ』 『不朽のフェーネチカ』 の竹良実、最新作! 天涯孤独・30歳男性に届いたのは世界を守る公務員の採用通知。 それは、25年前から世界各地に襲来し始めた未知の生命体「亞害体」を水面下で撃退する組織だった。 行ってみるとそこには、不良、オタク、コミュ障等、社会不適合者がずらり。 人型のロボット兵器「RIZE」と神経接続によって遠隔操作し、誰かの役に立つべく、地道に頑張る主人公だったが・・。 わりとガッツリSF感あって楽しい。 いまのところ主人公がとてもいい人に見えるし、地味に頑張っているので応援したくなるのだが、どこかにでっかい落とし穴がありそうでめちゃくちゃ怖い。 希望を胸に抱き、ここで幸せを掴もうと最初は頑張ってるが、そんなんじゃないとどこかで絶望してしまうはず・・こわい・・報われてほしい・・でも絶望もしてほしい・・。 痛みはダイレクトに伝わってくるが、「通信機」を破壊されるまで死なない身体をどう使うのか、第一話の見所だ。 そして後出しで告げられる大事なルール。 やはり闇は彼にしっかりと寄り添っていた。 亡くなった両親の直接の描写は無く、言葉で語られるのみなのも実は意味があるんじゃないかと勘繰ってしまう。 幸せな人生にしなきゃと自分のためのように見えてあくまで人の願いのために頑張ってきて、素直でいい人すぎる主人公がどうなるのか見ものだ。 子供時代のヒーロー地獄先生ぬ~べ~ 真倉翔 岡野剛名無し地獄先生ぬ~べ~はお色気要素と迫力あるアクションが融合したバトル漫画であり、ホラー要素も含んでいます。 作品に出てくる女子小学生たちはどう見ても女子高校生以上に見え、スタイル抜群なのもポイントの一つです。 この作品が男子小学生から成人男性という幅広い年代の心を掴んだ理由は、エッチなサービスシーンだけではありません。 主人公ぬ~べ~は普段片手を隠していますが、恐ろしく強い異形なるものたちが現れた時、その力を解放して生徒たちや周囲の人間たちの命を守ります。 圧倒的強さを奮い、自分の大切な人のために戦うぬ~べ~は本当にカッコイイのです!恋する女はきれいさ〜お待たせしました、初恋です。 大友なな名無しファミレスでバイトを始めた美々ちゃんは、まだ初恋もしたことがないとってもウブな子なのが好感がもてました。研修してくれたのは大学生のチャラそうな男の子。こいつに一目惚れしてしまう純粋な美々ちゃんのドギマギしている様子がとても瑞々しくて可愛いです。めでたく初恋体験ができて一人前になった美々ちゃんの成長が眩しかった。第一部完恐怖の地下都市計画 御茶漬海苔名無しバブル期を感じさせる時代の作品。日本の大企業が東京に巨大な地下都市を作り、人口集中の問題の対策をしようとしているという設定で始まります。 そこには巨大な賄賂どころか殺人までも闇に葬って進めているという情報があり、主人公は調査をすることに。 地下都市は想像以上に広く、複数の階層に分けられていました。そこには巨大な植物のようなものが縦横無尽に根を張っており、地下都市は作るどころかもうすでに破壊されはじめていました。しかし、そこには巨大な恐るべき脅威があり…。 巨悪の渦に巻き込まれるように地下都市の作業員として危険な任務に挑みます。生命維持のためのスーツも破損した中で彼らはどうやって生き延びるのか? 続きが気になるのだが、3巻(9話目)のこれからという所で、第一部完であった。 近年稀に見る残念男子の成長と恋関根くんの恋 河内遙名無しクールで鈍感、天然で受け身、器用貧乏で容姿端麗で凄くモテる主人公関根くん。 世にも稀に見る残念男子が自分の趣味を見つけようと編み物教室(マジック教室?)に通い、そこで気づかずながらも恋をする話 あまりに無関心で殻に籠りっぱなしの関根くん、そんなの関係ねぇとばかりに干渉してくる店長のお孫さん。 そこで少しずつ喜怒哀楽を見せる様になるが自分の感情にも無関心だった為になかなか自分の感情にも気付けずもどかしい。 いざ好きな人が出来てもアプローチの方法が分からずしどろもどろですが不器用ながら頑張る姿も愛らしい。 そんな残念男子関根くんの成長と恋模様を描いた話、母性本能をくすぐる様な可愛さとクールさを絶妙にマッチさせる表現力と絵のタッチがとても合っていて面白いです。小山田先生を偲んで五百羅漢 小山田いく名無し少年チャンピオンがやや勢いを失くし始めた80年代冒頭、そこで一際輝きを放っていた「すくらっぷ・ブック」の小山田いく先生の短編集。 「五百羅漢」は小山田先生のデビュー作であり、清涼感溢れる絵柄とどこか神秘的、ミステリアスな絵柄をミックスした印象です。 読了したあとに一抹の寂しさが残るのは後年の「すくらっぷ・ブック」に通じるものがありますね。 「すくらっぷ・ブック」と「ぶるうピーター」に代表される青春偶像劇だけでなく、小山田先生の作品を読んだことのない方にはまた違った一面を堪能できる短編集です。人情味あふれる時代活劇探し屋の女房 大島やすいち名無し江戸で「探し屋」なる仕事を生業とする、夫婦の物語。 現代の探偵に近い感じでしょうか。 俊之介と美咲 江戸っ子らしい粋な主人公・俊之介と、その妻・美咲が暮らす長屋へ、様々な依頼が舞い込みます。 おかまっぽい三代目の一心太助、にぎやかな長屋の人々、口うるさい岡っ引きなど、にぎやかで活気がある時代劇の世界に入ったような感じがします。 そして、奥さんは少しドジですがかわいらしくそして強い! 江戸時代の雰囲気、謎解き、人情ドラマ、アクションが一気に楽しめる爽快な作品です。 自分ならどう行動するだろうか…と考えさせられる作品ジパング かわぐちかいじ名無し数年後に迫る破局的な結末を知り歴史の改変に動く草加と、その考えを深層で理解しつつも歴史改変に抵抗感を覚え、仲間を守りつつ別の方策で解決を図らずを得ない角松のジレンマが見事に描写され、ストーリーに深みを与えています。いざ自分が同じ立場に立たされたとしたら、どう行動するだろうか…と深く考えさせられる作品です。5才差の恋物語ボクとわたしの10年恋 うさ沢妹子名無し歳の差がある恋愛漫画で、男の子の方が5歳年下で、小学生の時点から始まる漫画は珍しいと思う。(ランドセル背負っとるし…) 最初は男の子が小学5年生、女の子は高校1年生なので、これから年月が経っても同じ学校に通うことはできないというのがもどかしい。 互いの同級生にはライバル的存在がいるので、その辺りの関係も見所かなと思います。ゴルフの強さと人格の出来具合は比例するのか?雲の行方 坂田信弘 政岡としやstarstarstarstar_borderstar_borderマンガトリツカレ男あらすじの通り、三流のプロが田舎のゴルフコースでのゴルフをきっかけに立ち直りチャンピオンに輝くまでが描いてある。 2回目のトーナメントは調子良かったが怪我を試合を断念したあとからの修行と最後のトーナメントが本編が坂田信弘原作っぽくっていい。 山奥で歩き回るトレーニングを知り合った猟師に学んだりとゴルフの練習はほとんどせずにいたが、山から降りたら覚醒しゴルフも強くなるは人格までも変わってた。 おなじコンビの一番弟子に比べてちゃんと完結しているので良かった 理解できたのかどうか自信は無いライチ☆光クラブ 古屋兎丸名無しエログロとか耽美的世界とかには興味を感じなかった。 触れることを強要されるようなジャンルでもないし、 幸いにして触れる機会も無かったし、 なので喰わず嫌いかもしれないとも思いながら ほとんど関わらずに過ごして来た。 例えば、自分は松田優作が好きだったが、 アクション物や文学作品的なものは見たけれど、 「陽炎座」は「まあ・・無理に見ないでもいいか」 と思って、未だに見ていない。 鈴木清順作品だからとか、耽美的だとか聞くと 自分の好みではないだろう、 自分には理解できないだろう、と思って。 で「ライチ☆光クラブ」 何回か「あれは凄いよ」という評価を聞いた。 「グロイけれど凄いよ」「耽美的だけど凄いよ」 との評価だけれど。 なので「喰わず嫌いなだけだったら損だしな」 という動機が半分で買った。 買っては見たものの、数ページ読んだあたりで 「まあ・・無理に読まないでも」 と思って本を閉じるのを繰り返していた。 結局、購入から2年以上たって、いつまでも読まないのもと 一気に読んでみた。 読んでいる最中は、正直、買ったこと読んだことを 少し後悔した。 多分、死ぬまでにもう一度読むかというと、 読まない可能性が高い。 ただし、最終回前後のシーンだけは、 「これはオレの全く知らない世界だな」と、 こういった凄さ、こういった美もあるのか、と、 ああこれが耽美的ってやつなのかな、と、 感じるものはあった。 まあ「ライチ☆光クラブ」ほとグロくない作品であれば、 耽美的といわれる作品も、また見てみようかな、とも思った。知らない街のスナックとか行きたい全っっっっっ然知らない街を歩いてみたものの 清野とおる野愛清野とおる先生が行ったことない知らない街を探索する作品。 地図を見ながら知らない街がこんなにあるんだ!とワクワクするのがもう素敵。漫画の題材という意味合いが強いんだろうけど、知らない人や知らない街にワクワクして突撃できるのうらやましい。これができたら人生絶対楽しくなるんだろうな。 さすがに慣れ親しんだ赤羽ほどディープな人や場所には出会ってない印象だけども、無理矢理見つけてるわけじゃないのにおもしろい人や物に出くわすのがさすが。才能。 うさぎ増殖事件を思い出してホームレスのテント突撃しまくるのが最高。 外出自粛でハリのない休日を過ごしてしまいがちですが、散歩がてら通ったことのない道を歩いたりするのも楽しいかもしれないなと思いました。 大繁殖するうさぎや3本足のサリーに出会えるかもしれないし。うしとら+ARMS+ガッシュベル的なクロザクロ デジタル新装版 夏目義徳さいろくタッチも展開もすごくサンデーっぽいなと思ったらサンデーだった。 デジタル新装版はクラウドファンディングで描き下ろしが追加されたらしい。 サンデーのバトルものらしくあり、ベースがARMSっぽい感じなのだけど途中から主人公より周囲のキャラの方がメインになってきててとても懐かしい感じがする(褒めてる) 完結作品ということで一気に読みやすいしこういうの久しぶりで良かった。 サッカー漫画の金字塔キャプテン翼 高橋陽一名無し「有名なサッカー漫画といえば?」と聞かれれば、一番に名前が挙がるのはこの作品だと思います。作中では、現実離れした必殺シュートなど数々の技が登場するのですが、幼少の頃にそれを真似てみては泥だらけになったり、ケガしたり……。大人になった今も色あせない思い出として、この作品が心に残っています。不気味で歪んだ愛血の轍 押見修造おさむ不気味で歪んだ愛情。息子のために、他者を排除しようとする母の様子は一言で言えば異常です。現実であればこんなにも気持ち悪い現実は受け入れられませんが、漫画だからこそ引き込まれてしまうストーリーでした。結末が気になる作品です。婚活女子には特におすすめ!ピーナッツバターサンドウィッチ ミツコ名無し29歳の4人の婚活女子、みんな可愛いのに婚活しないと相手が居ない世の中なのか、男の人が消極的になってしまったか?沙代は確かに普通で良いと言いながらあれもダメ、これもダメでやっぱり理想が高い。茜はモテるのにお金持ち限定。美晴は同棲までしている彼氏がいるのに焦って婚活中。美和は付き合う人が出来てもセフレで終わる。タイプの違う4人がどうやって相手を見つけていくのか、とても楽しみワクワクしながらあっという間に読んでしまった。狙いが定まっている茜は男性の事を良く見て研究していてさすがだと思う。相手が自分のタイプでなくても一緒に楽しく会話する方法も熟知しているし、婚活でのプロフィールの書き方なんかも良く考えていて納得。この作品は読んで楽しめるだけじゃなく、婚活女子には素敵な婚活バイブルになると思う。ミツコ先生の可愛い絵とストーリーを見ながら是非婚活を楽しんで欲しい。 これは好きな『なろう』コミカライズ…!!村づくりゲームのNPCが生身の人間としか思えない 森田和彦 昼熊 海鼠たかマンバの『みんなが気になっている新連載を教えて!』トピで知った作品。 https://manba.co.jp/topics/12035/comments/98959 とにかく絵が上手い!最近は「ラノベっぽい」デフォルメされたキャラデザで背景スカスカの作品が多いですが、この作品は珍しくキャラの等身が高く背景までしっかり描き込まれていて嬉しい驚きでした。解像度が高い…! ウェブ連載とは思えない、雑誌に載ってておかしくないレベルの画力だと思ったら、作画はヤンマガでネメシスコールを連載していた森田和彦先生で納得。 そしてストーリーはかなり王道。 大学卒業後10年ニートをしてる主人公の元に、ある日突然PCゲームが送られてくる。現代の技術では実現不可能なレベルでよくできたそのゲームの世界に、主人公は「神」として1日1回干渉するというあらすじ。 最初は、いかにも典型的なネット小説っぽい話だなぁ…と斜に構えていたのですが、予想外に主人公の心の動きが丁寧に描かれていて惹き込まれました。 家族とギクシャクしたまま同居し、自分を卑下しつつも小さなことから一歩踏み出していく姿は、リアル寄りの絵と相まって説得力があります。 なんと現在単行本1巻分+1話がウェブで無料で読めてしまうので、普段こういう系を読まない人もぜひ…! 【連載ページ】 https://web-ace.jp/youngaceup/contents/1000132/ 【原作】 https://ncode.syosetu.com/n1119fh/漫画だからこそ描けた絶望人間失格 古屋兎丸 太宰治野愛太宰治『人間失格』を漫画化した作品。 原作をそのままなぞっているのではなく、現代的かつメタ視点で描かれている。 古屋兎丸先生自身がインターネット上で大庭葉蔵の日記「人間失格」を発見し、読み進めていくというストーリー。 読者は古屋兎丸の目を借りて、葉蔵の人生を追いかけていくことになる。 父を憎みながらも実家の金で裕福に暮らし、仕送りが打ち切られれば女の家に転がり込む姿に、最低だ罪人だと責めたててしまいたくなる。 煙草屋の娘に恋をして、1日に何度も煙草を買い、素直になれず揶揄う姿はなんとも可愛らしい。 他者の目を挟むことで、葉蔵という人間の可愛らしさや狡さ、いやらしさがより鮮明に浮かび上がる。女を誑かす様子なんかは、原作よりも真に迫るものがあるような。 小説『人間失格』も葉蔵の日記を読む他者の視点で描かれている。漫画『人間失格』も同じだが、古屋兎丸視点で古屋兎丸の絵で描かれているので、メタ要素がより色濃く感じられる。 葉蔵を見つめる読者である古屋兎丸を見つめる読者である自分自身。古屋兎丸の目が自分自身の目となり物語に飲まれていく。 嫌悪、軽蔑、共感、友愛…葉蔵に対して様々な感情を抱きながら、共に絶望の果てに追い込まれる自分自身をまざまざと見せつけられる。 小説『人間失格』からは「ただ、一さいは過ぎて行きます。」という一文が示す通り、すべてが過ぎ去ったあとの凪のような絶望を感じた。 対して、漫画『人間失格』からは今まさに激流に飲み込まれて苦悩しているような生々しい絶望を感じた。 それぞれの絶望の味を是非読み比べてみてほしい。 古屋兎丸先生の人間失格が素晴らしかったので 津軽×魚乃目三太先生とか、斜陽×えすとえむ先生とか 相性の良さそうな太宰×漫画家を妄想するのが楽しい…駆込み訴えをどうにか現代設定(どうやって)にしてゴリゴリのBLにしたりとかめっちゃ見たい<<405406407408409>>
学校が不良たちであふれかえっている80年代を思わせる高校の物語です。パシリでいじめられている男子高校生がなめられないように空手部に入るところから始まり、いきなり下ネタ全開の特訓をさせられたり、実践として街でカツアゲをしたり、他校の空手部と街中で戦ったりと破天荒な不良漫画です。男気溢れるセリフ回しと、ギャグっぽい部分のギャップが面白いです。