青年マンガの感想・レビュー15416件<<563564565566567>>ベルセルクについて語ろうベルセルク 三浦建太郎名無し※ネタバレを含むクチコミです。リアリティある描写が満載空母いぶき かわぐちかいじ 惠谷治鳥人間大きく、そしてリアリティのあるストーリー。緊迫感のある描写がこれでもかと詰め込まれている。 専守防衛といいつつわりと攻撃に重きを置いている描写が多くて気になるところ。攻撃にいたる経緯や登場人物の考え方を鑑みるに、そうなってしまう納得感はあるが、それはそれとして、戦争容認へ向かいつつある大きな流れが見え隠れするのが怖い。まぁ現実にはこうもすんなりと政府が英断を下し、国民がそれを信頼するっていう構図は想像しづらいが(笑) 東都新聞の記者が前線へ乗り込んで写真を撮っている場面、最初は極秘行動に水を指す程度の低いジャーナリズムを笠に着た行為のように見えたけれど、その後の本社とのやり取りでギリギリ利敵行為にならない範囲で国民に情報を伝えるという本当のジャーナリズムが感じられて、印象が180度ひっくりかえった。今後の報道のされ方で国民の戦争容認空気感に一石を投じることになりそう。才能で蹂躙する(物理)な「響」(漫画ver狭い世界のアイデンティティー 押切蓮介にわか漫画力が、純粋な暴力となる世界で繰り広げられる熾烈な漫画家バトルロワイヤル。響を読んでいると感じる、才能を持っている人間ほど暴力的で理不尽という世界を突き詰めて、ギャグ化したような印象を受ける作品。 ぶっ飛んだギャグ的な面白さがある上に、この作品からは「あるコダワリ」を非常に深く感じる。それは実在の企画や人を用いて漫画界の実態の一部を描いていること、そして用いたものに対する深いコダワリである。 特に浅野いにおの回は衝撃的だった。というのは浅野いにおの能力で「自分の世界に引きずり込む」技があるのだが、まるで浅野いにお本人が書いたのではないかというほど精巧な街が描かれるのである。 作者の押切蓮介は個性的で良い絵を描くが、画力に優れているとはいい難い。であるがゆえにその精巧さには驚くしかない。そこには浅野いにおを使うからには、という強いリスペクトを感じるのである。 なにはともあれ、漫画に対する愛と熾烈さを強烈に感じながら物語を楽しめる、一癖あるが、素晴らしい作品だと思う地球に近くて遠い、惑星9惑星9の休日 町田洋にわか惑星9という宇宙の辺境にある小さな星にいる人々の話。 連作短編集のような形式で、惑星9の住人の生活が描かれている。どれもがちょっと不思議だけれど、描かれる人の思考や感情は共感できるので、気持ちよく世界観に引き込まれていける。 中でも「衛星の夜」という月の話が好きだった。昔、月を調査していた老人が回想する形で、そこで出会った不思議な粘菌のワルツについて語る話。ワルツの可愛らしさもさることながら、物語の自然なファンタジー感がたまらない。他の作品もハズレなし。おすすめの一冊。 脳に刻み込まれるハードボイルド真夜中のイヌ 関川夏央 ほんまりうにわか語句の使い方一つをとってもハードボイルド。冒頭に「コヨーテが笑ったような顔」なんて女に呼ばれる探偵が出てくれば、そりゃぁ、後はその世界に身を委ねればいい、という気分になってしまう。 生活臭を漂わせる部屋などの、人間のいる空間にこだわる意識も見えた。生活様式には人の性質が現れる。人間同士の本音を垣間見て、暴く、このジャンルにおいて、だからこそ舞台は重要なのだと感じた。にしても「男」とは良くも悪くもかっこよく、女にアホな生き物だSFラノベ、まだ死んでなかった!86―エイティシックス― 吉原基貴 しらび 安里アサト I-IVmampukuうっわ面白い…原作はハヤカワ文庫かな?と思ったら電撃大賞とは!!Webではなく賞からの生え抜きでこれほど骨太な大作ともなれば、近い将来の大ヒットアニメとして期待されているに違いありません。 しかもロボットによる戦争モノのコミカライズには生半可ではない画力が要求されますから、まさに満を持してのコミック発売です。興奮してきます。 いざ読んでみると、大群をなす戦闘ロボットは3DCGと手描きを併用している感じに見えます。3Dっぽさが軽い感じがして質感や迫力の面で「All You Need Is Kill」や「サクラブリゲイド」には劣りますが、反面、無数の機体が入り乱れ物量に押しつぶされそうな絶望感は手描きだけでは実現できないような魅力もあります。これがアニメーションになったらと思うととても楽しみです。河原温の作品がA子さんの恋人 近藤聡乃名無しさらっと出てくる よくできてるな〜内山安二コレクション 内山安二hysysk日常生活でのささいな疑問、そういやこれってどうなってるんだっけという話題(自分の身長よりも高い木の高さをどう測るか?骨しかない恐竜の重さをどうやって推測してるのか?など)を分かりやすく解説してくれてるし、絵も洒落てるし、ちゃんとマンガとして面白い。この良さ、子供の時に分かりたかった…。 おまけコンテンツとして収録されてる編集部日記も楽しそうで最高。こんな仕事いいなぁと思う。遠くに行きたい北北西に曇と往け 入江亜季む誰でも一度は考えるここじゃ無いどこか遠くに行きたいと言う願望 漫画を読んでると疑似体験ができて欲求が満たされる気がするのですがこの漫画読見始めた段階で自分もここからずーっと遠くの極北に行って横で見てる気がしてきます。 ひんやりとした空気で広大な大地でイケメンがジムニーに乗る、空気感伝わってくるな〜と。 ストーリーも面白いけど絵に魅了されますね…楽しみ!RaW HERO 平本アキラstarstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)一話目から情報量が多く、映画の冒頭のように同時進行的に物事が起きていて、それぞれの視点をバババっと描き、お?なんだなんだ?という感じで始まったが、1話目だけではまだまだ何も分からなそう。 単行本の単位で読むように意識されてるのかもしれない。 映画「ダークナイト」の冒頭を思い出した。 映画で言えば始まって3分くらいのあたり。 イブニング20号表紙の謎の可愛い子も出てこないし、冒頭でいわゆる古い少女漫画を描き、謎の爆発に涙する謎の全裸の女性(おそらく美女)も分からない。 だが、確実に分かるのは、いままで通りめちゃくちゃアホでエッチなので面白い。 タイトルと、1話ラスト、途中の街宣車のようなものからヒーローものと分かるし、主人公の父や、主人公が就職活動している状況からそういうことなのだろう。 ヒーローマスクの中の女の子が表紙の子かもしれない・・。ワクワク! 冒頭の少女漫画はともかく、今までの絵柄と意図的に少し変えている人物がいるように感じる。 そういえば、おそらくスマホやタブレットなどの電子端末からも見やすいように見開きはないが、その分、雑誌で見た時の片方のページにでかく迫力ある絵がグッと差し込まれていてそこにグッとくる。 ちゃんといろんな読者を想定して時代に対応していて、平本先生は素晴らしいなと思った。 タイトルにある英語で「raw」は「生(ナマ)」とか「未加工」という意味だ。 平本先生が使うナマって、なんかもうエロい想像しかできない。 楽しみすぎる。 梶川先生の傑作信長のシェフ 西村ミツル 梶川卓郎しんケンの料理、最高「この世界の片隅に」を読んだらこれも。夕凪の街 桜の国 こうの史代名無し「この世界の片隅に」を読んだらこれも。 たんたんと原爆投下後の広島が描かれていて、差別だったり環境の変化だったり、色んな思いが錯綜してたんだろうな、ということを思い起こさせてくれる。ゾンビ解釈の新しさに眼を見張るゾンビの星 浜岡賢次にわかゾンビを未知の恐ろしいものでなく、ちょっと危ないけど対処可能な生き物(生きてない)くらいに描いているのが革新的。 主人公の超楽観的な思考も相まって、ゆるく読めてしまう。なるほど!と手を打ちたくなるもの。ゾンビフリークには是非読んでもらいたい作品 ちょっと違った実録 泣くまでボコられてはじめて恋に落ちました。 ペス山ポピーやむちゃ第一印象は、風俗に行った漫画と似てるなぁ~ということです。キャラ自体もそうだけど、全体的に病んでる。自虐的で、私なんか…と言いつつ人の話を聞かず自己完結強めのところとか、あくまで告白本?読ませるための面白さがもっとあればいいのに~と思いました。でもその分リアリティはあるのかもしれないですね。 「SM」は永遠のテーマですから、もっともっと掘り下げたマゾヒズムに期待してます! 『月と太陽の17歳』米代恭 モーニング・ツー9号(2017)月と太陽の17歳 米代恭名無し『あげくの果てのカノン』の米代恭の読み切り。 先生と付き合っている女の子の話。タブーに踏み込みつつ良い感じの話にまとまるかと思いきや、全てひっくり返してくる展開はさすがという感じだった。 後ろめたさのようなモノを殆ど感じさせずに、恋の純粋で綺麗なトコロと、汚れをうまく拾い上げているところが好き。コメディックだが、本格的な「別式」漫画別式 TAGROにわか変態ゼミナールの作者TAGROによる女性剣士「別式」の漫画。 別式とは諸藩の奥向き(幕府でいう大奥)で活動した女性指南役を指す言葉で、江戸時代には実在していたもの。そんな、これまで見向きもされてこなかった題材をキャッチーな絵柄で上手く話に落とし込んだ作品。 変ゼミに見られる凄まじい変態感は絶妙な具合に抑えられていて、作中に上手く溶け込んでいる。また、時代が時代なだけあり、紹介などではコメディが強く押し出されているが、内容はかなりシリアス。全体としてみると重たい話となっている。また、重たいだけでなく、物語の筋がしっかりと面白いから引き込まれること間違いない。期待の作品 異星人の描き方がスゴイ!宇宙家族ノベヤマ 岡崎二郎にわか未知の文明を築いてきた異星の住人の思考を上手に描いている。一番にすごいのは表向きの建前の思考と、裏側の種族としての思考をうまく書き分けていた点。 あからさまな侵略者と戦うといったよく見る展開にならなかったのもよい。素晴らしいSFマンガ昔ジム仲間が言っていたことは本当だったなワンパンマン 村田雄介 ONEマンガトリツカレ男昔トレーニングにハマって体を鍛えるのが趣味で、ジム通いをしていた。 最初は順調で記録もどんどん伸びて楽しかったんだが、ある時伸びなくなってジムにいた超強いトレーニング仲間に「どうやったら記録が伸びるんですかね?」と聞いた時に発言が「トレーニングをハゲるまでやれ。強い奴はみんなハゲてるだろ」という解答を受けたのを読んで思い出したよ。 鳥をモチーフに描かれる異界私家版鳥類図譜 諸星大二郎にわか鳥から連想されるイメージが諸星大二郎の描く世界と化学反応を起こすと、こんなにも不思議な世界が出来上がるのかと驚く。 個人的には、屋上に巨大なカラスを見かけ、探す話が印象深い。カラスから想起される「死」や「恐怖」のイメージと少年たちの大きな鳥に対する「未知」への好奇心が、とある結末へと向かっていくというもの。いい意味で予想から外れた展開となった。やはり特殊な空間を書く能力を諸星大二郎は持っている。 至高その「おこだわり」、俺にもくれよ!! 清野とおるおこ凡百ライフハック本よりよっぽど役に立つ個性爆発。大満足の一冊アイアムアヒーロー 公式アンソロジーコミック 乃木坂太郎 花沢健吾 石黒正数 オジロマコト 横槍メンゴ 伊藤潤二 鳥飼茜 吉本浩二 水沢悦子にわか※ネタバレを含むクチコミです。天才×天才破戒 ~ユリ・ゲラーさん、あなたの顔はいいかげん忘れてしまいました~ 山本直樹 松尾スズキかしこ※ネタバレを含むクチコミです。 広く読まれてほしい江戸の人情モノワカダンナ 塩川桐子かしこリイド社といえばゴリゴリの時代劇マンガのイメージがあったのですが、こちらは映画でいえば「雨あがる」とか「たそがれ清兵衛」のような作品になります(武士は出てきませんが…)。 表紙はほんわかしているけど、キャラクターは浮世絵のような美男美女ばかりだし、ストーリーはどれも秀逸。なんせコマ割りが完璧!本当にゾッとしたし、グッとくる。名手が描く「市井の人々の暮らし」は、このうえなく素晴らしい。これまでにない展開!!僕はラブソングが歌えない 高井唯人さだお※ネタバレを含むクチコミです。<<563564565566567>>
※ネタバレを含むクチコミです。