青年マンガの感想・レビュー15376件<<4950515253>>『ヒナまつり』著者の新作は女子小学生と入れ替わった殺し屋の話J⇔M ジェイエム 大武政夫六文銭『女子高生除霊師アカネ!』が別紙で連載していたので、てっきり移籍したかと思ってましたが、引き続きハルタでも新作が出てきたので作家ファンとしては歓喜しております。 おっさんと少女という構図は『ヒナまつり』同様だが、本作は殺し屋と家庭にトラブルを抱えた女子小学生。 それが、ある日、階段が落ちた衝撃で人格が入れ替わってしまい、女子小学生殺し屋が爆誕してしまう。 同時に、外面は強面の殺し屋だが、中身は女子小学生もできあがる。 といったように、外見と中身のギャップがすごく、全体的に絵面がシュールなのが特徴で、『ヒナまつり』同様、この作家独特の絶妙なクスリとした笑いを誘ってくれます。 (この作家さんでしか、摂取できない栄養がある気がする。) とりわけ、女子小学生のほうが、いわゆる毒親環境なので、中身が殺し屋になったことで、母親との関係をどう変化させていくのか?が気になる。 今後が楽しみな作品です。泣けるオーイ! とんぼ かわさき健 古沢優starstarstarstarstar山下真司元プロゴルファーが天才自然系少女に出会う物語。話の展開はゆっくりだけど心理描写がすごく丁寧で泣けるシーンが多い。読むだけで主人公・とんぼの親になった気分。なぜ今じゃりン子チエを読むのかじゃりン子チエ【新訂版】 はるき悦巳starstarstarstarstar_borderゆゆゆ令和になって、若者の間で人気が再燃しているらしい。 作者さんの子供時代の背景が含まれた漫画と考えると、「ちびまる子ちゃん」と似たような感じだろうか。 言葉が悪くても、子どもが働いて親を養っていても、よくみたら周りの大人で全うに働いている人が少なくても、身内に対する優しさが感じられる。 ちなみに私がじゃりン子チエを知ったきっかけは、ある日突然、父親が買ってきたゲーム。 なんじゃこりゃと尋ねたら、父親がこういう名前の漫画があるんだと説明してくれたと思う。 チエちゃん視点のゲームだったが、何をしたら良いかわからなくて、堂々めぐりを繰り返した。 小学校低学年には難しく、ほぼ進まなかった。 でもあのホルモン焼き屋の内装と外装、みんなチエちゃんに優しかったことと、小鉄は覚えている。 「じゃりン子チエ」についてはゲームくらいしか知識がないまま今にいたり、なんとなく読んでみたらおもしろかった。 関西弁と人情物というと「大阪ハムレット」も良かったけど、より元祖というべきこちらもとても良い。次の旅行は北海道にしようゴールデンカムイ 野田サトルstarstarstarstarstaralank映画化記念(?)にヤンジャンアプリで無料化されていたので一気読みしました。 北海道の自然、アイヌの文化、明治維新前後の時代背景。迫力満点です。鶴見中尉がトンボみたいになってたり、鯉登お父さんがフレディマーキュリーみたいになってたり、所々に散りばめられている作者の遊び心も最高。 でも一番残ったのは、信じる心のあり方について。鶴見中尉の部下から信頼の得方、杉元とアシリパの相棒としての信頼、カムイの存在を信じるアイヌ。信じる心は強さにつながるのだな、と。 暴力やエログロ描写はそれなりにありますが、面白いです。おすすめです。アシリパかわいい。 のっぽでコワモテで、「溶けちゃう」蛇ノ目くん溶けないでよ蛇ノ目くん 小町谷涼花nyaeトーチ漫画賞の大賞受賞作の読切を改題して連載化したものらしいです。 カラーの扉絵?からイメージしていたよりも絵柄がペンでガリガリアナログ描きって感じの渋さです。内容としては(今のところは)なぜか身体が溶けちゃう体質の蛇ノ目くんと、バイト先の年下先輩の花邑くんとの微笑ましい交流です。BLっぽさも無きにしもあらず。 蛇ノ目くんの体質の秘密は後々明かされる…のかな? 溶けると水みたいになるから、氷なのかなと思ってるけどいわゆる雪女みたいな感じでもない。不思議な蛇ノ目くんには独特な魅力があります。個人的に最近のヒット作まどわせないで矢守くん いのぐちしなstarstarstarstarstarNano矢守くん!!!!待って!!!!!!ってなります。まさにタイトル通り惑わせてくる…彼は無意識なのかもしれないけど…困る!! 森くんが夏休み明け髪切ってイメチェンしたら後ろの席の矢守くんも髪伸ばしてスカート履いてきて!!??となる話。あっつい夏で汗かいて頬上気させてる矢守くん、破壊力がすごい。森くんも森くんでかっこよくなっちゃってしかも超優しくてモテてるし!そんで絵が超かわいい。好き。 まだ始まったばかりで最新3話なんで余裕で追いつけます!しかもヤンチャンwebで無料で読めちゃう!ぜひ!!おすすめです。父の死に思うおやじのせい みかみ平和名無し親が死んでも悲しまない子供、だと冷めてる感じがするけど、悲しまなくとも父親と過ごした日々を振り返って思っていることがわかる。父親もしっかり生きた証を残したんだなと感じた。 忘れられないレモンソーダアイス世界の終わりとレモンソーダアイス ミライレナstarstarstarstarstarnyae純愛で感動したし、アイス食べたくなりました。しーなちゃんの思いがタマちゃんに届きますように!この主人公のどこが駄目なのか?正しいワンピース たつじnyae※ネタバレを含むクチコミです。リラックス、easyeasyすこしだけ生き返る うすくらふみstarstarstarstarstar_borderさいろく身体にガタが来て、自覚のない節々の痛みや頭痛、倦怠感や痺れ。 中年は色々なものに慣れすぎている。 で、目を瞑らずによく考えるとそれってもしかして?という原因の深読みをしてしまい、不安に駆られたり。 そんな中年の悩みを体現するいわば逃避したい現実部分のアバターみたいなおっさんが主人公の漫画。(でも弁護士!) 助手の女子が可愛い✕遠慮ないのでとても良いです。 そしてきっとこれ読みながら全部やってたら多少なりとも老化を遅らせられる気がする!やろう! 友達として大好き友達として大好き ゆうち巳くみstarstarstarstarstar寸々3巻以内完結漫画のオールタイムベスト。 破天荒ギャルと真面目生徒会長のデコボコ(ラブ)コメディになりそうなところを、最後まで「友達として大好き」のタイトル通り忠実に"友愛"を描き切った。 沙愛子に友達の規則(対人コミュニケーション)を説いていたゆい君が、いつの間にか沙愛子からも学んでいき、対等な関係性になっていくのが好き。 脇役の生徒会メンバーもみんなキャラが良くって、運動会と文化祭の回は何回読んでも泣いちゃう。自縄自縛おじさん×自由奔放JK #1巻応援俺のリスク イシイ渡 鳥トマトstarstarstarstarstar兎来栄寿「東京最低最悪最高!」「おちてよ、ケンさん」の新鋭・鳥トマトさん原作、『とりま、風呂いかね?』『水族カンパニー!』のイシイ渡さん作画で綴られるホームコメディです。 東大数学科院卒で生命保険会社に勤める吉住寛治(40)。 社内恋愛はリスク。 国内旅行も交通事故リスク。 一番のリスクは長生きする家族。 と、あらゆるリスクヘッジをして独身で安定した生活を送る日々。 そんな彼の初恋の相手だったのが、寛治とは対照的で自由闊達な唐草マリア。そのマリアの突然の訃報により、寛治はマリアの娘である璃透(りすく)と出逢って彼女と暮らしていくことになります。 寛治は公認会計士などと同レベルに資格取得が難しいとされるアクチュアリーであり優秀で仕事ができますが、一方で働いてお金を稼いでそのお金でエネルギーを摂取してまた働く、毎日帰ってお風呂に入って寝るだけという生活をどれくらい続けるのだろうという疑問も内心もたげていました。マリアの血を色濃く受け継いで自分の自由意志に忠実に生きる璃透の存在が、そんな寛治の日常を大きく変えていく化学反応が見どころです。 "Risk is Opportunity(危険は可能性)" というマリアの言葉は、人生を生きる上で大事な言葉だと思います。人間の心理は安定を求めてしまいがちですが変化こそが世界の条理であり、変わり続ける環境に適応して成長・進化していくことこそが生きていくことに繋がり、また自分のみならず周囲の幸せにも続く道へと繋がっていきます。 また、このコマを始めとしてイシイ渡さんの絵も大変良いです。シンプルにマリアや璃透がかわいくて魅力的なのはもちろん、絵と物語というそれぞれの歯車がガッシリと噛み合って相乗効果を生み出しているのを感じられます。 3話のオートコーヒーブレイクマシーンの件などギャグシーンも面白ければ、大輪廻バックブリーカー教編における新興宗教団体の解像度の高さは鳥トマトさんの持ち味がよく出ていると感じられます。笑える部分、考えさせられる部分、沁みる部分の配合が絶妙です。 稲村ヶ崎の断崖絶壁の住居、住みたくはないですが毎朝絶景を眺めながらしっかりと淹れた美味しいコーヒーを飲むのはちょっと良いなと思います。 また、『俺のリスク』執筆前に描かれたという外伝的短編「マリアゲーム」が単体でもあまりにも最高なので、ぜひ読んで欲しいです。特に百合がお好きな方には。ロスト・ラッド・ロンドンロスト・ラッド・ロンドン シマ・シンヤstarstarstarstarstar寸々BD風の絵柄…だけでなく、時間と空間を切り取った漫画表現も素晴らしい。クライムサスペンスとしてのハラハラする展開に加え、ユーモアやセリフのリフレインなどの演出も作品としての満足感を高めている。 ひとりで生きていたアルとエリスがお互いの支えになっていく、人生の中ですれ違った瞬間がその後の生き方に影響を及ぼしていく、という関係性。 エリスが医者から言われた「弱さは恥ではない」という言葉をそのままアルに受け売りするシーンにエリスのキャラが現れていて好き。 急がなくてもよいことを急がなくてもよいことを ひうち棚starstarstarstarstar_border寸々じんわりと余韻の残る随筆集。「おてがみ」「ひとごと」「急がなくてもよいことを」「夏休み」「海」あたりがお気に入り。 漫画的表現と写実的表現とを行ったり来たりするような絵柄。武田勝頼の感想 #推しを3行で推す武田勝頼 横山光輝 新田次郎starstarstarstarstarマンガトリツカレ男・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 初めて読んだのは多分小学生くらいの時だが読むたびに新しい発見がある。これある程度年取ってからの方が面白い。 ・特に好きなところは? 高坂昌信の改革案後の話。長篠の戦いで負けた武田を復活させるための案を高坂昌信から聞いた武田勝頼の心境だな。親類衆との付き合い、組織の若返りを図りたいが今までの組織の変化させることの難しさ。刻一刻と悪くなる状況で手を打ちたいがどうにもならない。配下の裏切りなど全てが悪い方向にいってしまってる ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 歴史の勉強よりも偉大なる先代を持った会社組織の末路という感じで読むのもおすすめです 正しいワンピース正しいワンピース たつじstarstarstarstar_borderstar_border寸々テンポ感とか演出過剰な感じも相まって露悪的に見える。本当の意味で理解することはできないけど辛い漫画だ。 最高の"初恋"マンガ1/720の初恋 藤原ハル名無しとあるひとりの少年の、初めての恋をこんなふうに表現するなんで、鳥肌が立ちました。粘菌にしか興味がなく、かわいい女の子が転校してきても一切関心なし。しかしある姿を見た瞬間、まさに稲妻が走ったような衝撃。粘菌好きという要素も生かされてて(多分)面白かったです。ただ、漏らしたまま告白はさすがにはやまったな。これはすごい!九井諒子ラクガキ本 デイドリーム・アワー 九井諒子狐優曇華ダンジョン飯を全部読了したあとこれを読むと膨大な試行錯誤と作者自身の納得を持って描かれたことがわかり、「マジパネェ!」って気持ちになりました。 漫画も追加されてるので「ダンジョン飯 ワールドガイド 冒険者バイブル」の続編としても違和感なしの大満足な内容でした。 それにしても絵がうますぎるし、作者が絵を描くのが好きだってのが伝わってきてこちらまで楽しくなりますね。ともかく第一歩ということでシちゃった。 ぼんち。名無し逆に良いのではなかろうか、こういうののほうが。次は準備万端で迎えることが出来るわけだし。ヤリチンじゃないこともわかったし。いい漫画だ 九井諒子の波動を感じる今際猫奇譚 ゴカエツ名無し※ネタバレを含むクチコミです。漫画文法と映画文法の融合ファミリープラン 本田優貴starstarstarstar_borderstar_border江戸川ネタバレしないように内容には触れず。 漫画には、漫画文法と映画文法があると思う。 前者は、モノローグを多用したり、コマ割りの工夫によって、内容とは関係のない部分、つまり漫画的演出によって、感情を揺さぶる。 後者は、多くを語らず表情や仕草を使う。またコマ割りでの演出は控えて、シンプルなコマ割りの中でカメラアングルによって演出する。 他にもたくさんあるが、とりあえず。 そして、この漫画は、後者よりではあるが、たまに漫画的文法による表現もある。最初の性行為のシーンなど。その融合が面白い。 この漫画の問題点は、「露悪」的な部分にあると思う。カミュの異邦人や石原慎太郎の作品群などの露悪的な作品には、人間の「自由意志」を述べることを目的としている。 この作者の露悪さが、不愉快さをただ意味もなく表現している、つまり作者のフェチズムの表現だとしたら、空っぽな物語で読む価値は無い。 今のところ、こんな暗い感じってカッコイイだろ?というただのファッションに見える。まだ始まったばかり。これからに期待したい。ただのエロコメとは違います魔法少女にあこがれて 小野中彰大starstarstarstarstar_border宮っしぃアニメ化でポスターとか見かけて気になって読んでみました おもしろい...!ただのエロ要素強めなコメディかな、ていどに思ってたけど読み進める度に面白さが増えてきます(まだ5巻ぐらいですが...) 魔法少女に憧れた少女が、いつもの変身マスコットと出会って変身したら悪の組織だった、というお話しでコメディ色強めな内容 もちろん、ちょっとエッチな要素もあるが、バトルにコメディにキャラクター性もろもろ、個人的に楽しい内容盛りだくさん さらに読み進めるのが楽しみな、ここ最近ではかなり当たりな良作でした 流行りの異世界漫画と思って読むと火傷するニセモノの錬金術師 うめ丸 杉浦次郎starstarstarstarstar六文銭1巻にして、超重厚。 異世界漫画によくあるテンプレ、読まなくてもなんとなくわかってしまう背景や設定とは全く無縁な作品。 おっさんな自分としては、 「あーこういうのが読みたかったんだよ」 と唸った。 なんというか、若年層向けな最強系や成り上がり系な異世界とは一線を画して、ハイファンタジーそのものな内容でした。 錬金術といえば、なんでもござれのご都合展開が出そうだが、そんな気配は全くなく、緻密な世界観と理論が非常に良かった。 読者置いてけぼりでもなく、丁寧に描いているのも好感触。 だからこそ、読み手を選ぶと思う。 (わかりにくい部分だけでなく、手足のないエルフの描写とか結構グロいのも多い) 惜しむらくは、個人的に弱腰な主人公が苦手なので、このあたりも今後変わってくれることを期待しちゃいます。 なんにせよ、ザ・ファンタジーな漫画を求めていたらこれをおすすめします。これまじで中丸くんが描いてるのか山田君のざわめく時間 中丸雄一starstarstarstarstarNano漫画描くの上手すぎてびっくりした。本当に普段歌って踊ってコメンテーターしてる人が描いてるんですか??本当に?? 大前提として私は中丸くんどころかジャニーズに全然詳しくないのですが、最近Twitterを始めてそこで原稿スペースをしていたことは知ってました。普段の仕事しながら漫画描いてて本気でデビュー目指しててすごいな~かっこいいな~私も原稿頑張らんとな~と思ってたら、本当にデビューしてアフタヌーンに載ってるのすごすぎる! ストーリーも「ざわめく時間?なんだろう?」と疑問を抱いて読んでみても「ああ!これね!あるある!」って共感できたり、オチもクスッとなったり、普通にめっちゃ面白くてひたすらびっくりしてる。すごすぎる。てかごうわん君って誰!!?これ毎月読めるの楽しみすぎる。マジでめちゃくちゃ応援したい。<<4950515253>>
『女子高生除霊師アカネ!』が別紙で連載していたので、てっきり移籍したかと思ってましたが、引き続きハルタでも新作が出てきたので作家ファンとしては歓喜しております。 おっさんと少女という構図は『ヒナまつり』同様だが、本作は殺し屋と家庭にトラブルを抱えた女子小学生。 それが、ある日、階段が落ちた衝撃で人格が入れ替わってしまい、女子小学生殺し屋が爆誕してしまう。 同時に、外面は強面の殺し屋だが、中身は女子小学生もできあがる。 といったように、外見と中身のギャップがすごく、全体的に絵面がシュールなのが特徴で、『ヒナまつり』同様、この作家独特の絶妙なクスリとした笑いを誘ってくれます。 (この作家さんでしか、摂取できない栄養がある気がする。) とりわけ、女子小学生のほうが、いわゆる毒親環境なので、中身が殺し屋になったことで、母親との関係をどう変化させていくのか?が気になる。 今後が楽しみな作品です。