インドへ馬鹿がやって来た

インド人もびっくり!

インドへ馬鹿がやって来た 山松ゆうきち
かしこ
かしこ

一攫千金を狙ってインドで劇画漫画を売ろうとしたけど失敗した実話です。お金儲けの参考には全くなりませんが、英語もヒンドゥー語も喋れないのにインドに渡って、部屋を探して、現地で人を探して漫画を翻訳して、日本と同じように製本して、道端で売る…結果として失敗に終わったとしても、この偉業をたった一人で成し遂げたガッツには見所があり過ぎるくらいあります。インドに来てから帰るまで、交渉、交渉、交渉…の日々なんですが、それがスムーズにいかないのが当たり前で、私なんかは読んでるだけで体力を消耗してしまいました(何度も単語が出てくるので「ナヒーン(ダメ)」を覚えてしました)。でも山松ゆうきちさんにはお金を儲けたいのと同じくらいの気持ちで「俺が面白いと思う漫画を面白がってくれる奴がインドにもいるはずだ」と思っているピュアなところがあるので、最後まで見届けたくなるんです。スラム街に住んでいるタフなインド人と対等にやっていけるんだもん、あらゆる面でただ者じゃないです。私は自分のことを感覚的に生きる右脳タイプの人間だな〜と思ってたのですが、山松さんの生き方を見ていて自分はまだまだ理性的だったことを悟らされました…。

諍い・ハーレム

こんな"異世界転生"アリですか!? #1巻応援

諍い・ハーレム シギサワカヤ
sogor25
sogor25

主人公のプログラマーの男は、お盆休みの帰省中にイノシシに轢かれて死んでしまい、その結果、自身が開発に携わるゲーム「ファイナル・ドラゴン」の世界に転生してしまいます。 開発途中なだけあって、キャラクターの姿がダミーの画像だったり、転生直後に出会ったヒーラーの女性の名前が仮で付けられた「田中」だったりと世界観はどうにも締まらない感じ。 それでもなんとかこの世界で幸せに生きることを望んでいた主人公なのですが、様々なトラブルに襲われながら、“勇者ルート”としてこの世界を救う冒険の旅へと巻き込まれていくという物語です。 この作品、主人公の名前が「ルート権限」の"ルート"から来ていたり、道中で見かけたバグをデバッガーの如く修正して回ったりと、ゲームネタが多く盛り込まれている作品です。 いろんな種類のバグが現れては主人公にトラブルをもたらす、その様子も転生モノとしての目新しさを感じさせる作品なのですが、それ以上にタイトルにもある"ハーレム"の要素が1話の途中から強烈に打ち出され、作品の世界観は一気にアダルトな方向、シギサワカヤ作品の世界観に引き込まれます。 ファンタジーの世界にバグなどのゲームの要素、そして主人公を取り巻く愛憎劇と様々な要素が混じり合った唯一無二の世界観の作品です。 1巻まで読了

まんが親

漫画家夫婦(揃って大酒のみで不条理系)の育児漫画

まんが親 吉田戦車
名無し

吉田戦車先生の漫画は好きだった。 「戦え!軍人君」「伝染るんです。」とか連載時に リアルタイムで読んでいたし。 そのころに勤務していた会社での 営業車のキーには、かわうそ君キーホルダーをつけていたし。 好きだった、と過去形で書いたがべつにそのあとに 嫌いになったわけではない。 なんとなく手にする雑誌や本に吉田戦車先生の連載がなかった、 みたいな感じで気が付いたらずいぶん読んでいないなあ、 と思う感じになっていた。 そんな感じで何十年もたって、そしたら あの不条理漫画のパイオニアの吉田先生が なんと「育児漫画」を描いている、と知り、 驚いて読んでみた。 想像していたよりもかなり良いお父さん、 楽しい育児日記、で面白かった。 現実には育児は凄く大変だったりしたのだろうけれど。 それでもなお、あの不条理テイストも時々混じった 独特な育児漫画で、ああ吉田先生、健在だな、 とチャンと楽しめてホットした(笑) 他にも、 ・奥様の伊藤理佐先生も相当に個性的な人であり、  なおかつ夫婦ともに大酒飲みなのに、とりあえず  飲むときは飲む飲まないときは飲まない、という  育児優先での生活をしたのは立派。 ・ところどころで親交のある漫画家の先生が  ゲスト参加みたいに登場してきて面白かった。 などとも感じました。 まだ第一巻しか読んでいませんが、結構ハイペースで 第一巻で妊娠・出産・新生児から一人歩きするところまで 行っています。 全5巻だから小学校に通うくらいまで漫画になっているのかな? この先も読むのが楽しみです。