少女マンガの感想・レビュー3719件<<7172737475>>嶋木あこ×オメガバース×フランス革命な新連載!!殉国のアルファ~オメガ・ベルサイユ~ 嶋木あこ天沢聖司※ネタバレを含むクチコミです。圧倒的フリルと花!!繊細な書き込みの暴力愛は踊る、されど進まず 星野萌絵天沢聖司呪い子の召使いを読んだときも思いましたが、やはりどれだけ時代が経とうとも少女漫画の肝は「花・髪の毛・ドレス」をどれだけドレスと美しく描けるかですね。 細かいレースやフリルといった装飾から髪の毛の一筋一筋まで。作画のカロリー度外視でトコトン描き込まれていて全ページにカワイイに満ちあふれてて最高でした! 人物紹介の名前がスクロールだったり、手紙の文字がしっかり架空の文字になっていたり・・・隅から隅までこだわりが感じられました。 作画にカワイイが溢れている一方で、ストーリーは「暗殺者VS暗殺者」で心理戦ありアクションありという、全体の甘辛のバランスも素晴らしいなぁと思いました。 LaLa本誌初登場の新人さんのようですがこれからの活躍に期待しています!春=妹春の呪い 小西明日翔starstarstarstarstar干し芋19歳で死んでしまった妹の春の恋人と付き合うって・・・。 妹の恋人だった冬吾は、今まで親の引いたレールを真っ直ぐに歩んできた。 それは、自分のやりたいことがなかったから。 夏美、春と会ったお見合いも、財閥の血筋が欲しいというもので、親に進められてのこと。母親の気に入った妹と付き合うのも自然の流れ。 でも、冬吾は最初から夏美の事が気になっていた。 そして、春が亡くなった後、同じ血筋なら姉と付き合ってはどうかと言う話になったらしい(のちのち、分かるが、冬吾がそのように話を持っていった)。そこで、妹が大好きだった姉は冬吾に付き合う条件として、『春とデートに行ったところに私を連れて行って欲しい。』と頼む。そして、二人は、妹の亡き後、色々な思いに苛まれながら、答えを見つけられないまま、一緒に生活することになる。 2巻で完結なので、サクサク話は進みますが、・・・。 もっと、深く心理を描いてほしかったと思いました。ペンギン☆ブラザーズの感想 #推しを3行で推すペンギン☆ブラザーズ 椎名あゆみふうか※ネタバレを含むクチコミです。 びっけが描く戦争 時代を超えて緩やかに繋がりあう4つのストーリー赤の世界 びっけ名無しebookjapanの戦争漫画特集で知った作品。西洋風の架空の世界で起きたある戦争が「過去と未来」、「花・鳩・電話交換手・特殊能力」という切り口から多面的に描かれていて面白い。それぞれ独立したストーリーとしても面白いし、重なり合う部分もあって読み応えがあった。やっぱびっけはいいな。小学一年生の初めて夏🍉Dearほっく~キミがいた日々。 竹村優希 浅川デニムぺそ小学校に入学したユキの隣の席は「ほっくういる」という言葉の通じないヘンテコな名前の男の子!しかも担任の先生はいや〜な、こわーいおばさんで・・・!?という、小学校一年生のハラハラドキドキを思い出す素敵なお話です。 2巻ではほっくのパワフルなパパママ達と一緒にキャンプにいったり夏祭りに行ったり盛りだくさん。きらめきに満ちたザ・子供の夏休み・・・できるものならもう一度経験してみたいです。 3巻の発売をいつまでも待ってます。 #マンバ読書会 #最高の夏恐竜と人間のラブコメ、としか言いようがない #推しを3行で推す恐竜の寺野先輩は○○だけは食べたくない 山本さや夏名無し全5話では短すぎる!魅力的なキャラがたくさん出てくるのでもっと長く連載して欲しかった。そのくらいおもしろかった。 特に好きなところは、寺野先輩がイケメンなところ。人は見た目じゃないという説を体現してくれてる。寺野先輩が同僚にいたらみんな惚れると思う。 異種族間恋愛かよ、と思って遠ざけてたらもったいないです。何の違和感もなく恐竜と人間のラブコメディとして楽しめます。一冊で手っ取り早くキュンとしたい人にすすめたい。 いつもより白寄りのつつい先生指先から滑り落ちるバレッタ つついあうしぃ@カワイイマンガつつい先生(=筒井いつき先生)の作品集の中では、白場が活きた画面だ。割と明るい光景、光溢れるシーンを印象的に描きながら、描く感情もどん底の救われなさからは少し遠い。女性達も明るい人がいつもより多い。 だからといって、しんどく無いとは言っていない。 報われない恋、秘めた苦しい心情が多いし、「悪い」事も描く。男の関与も多分にあるが、つつい先生の場合「男の気持ち悪さ」の描写が凄く、そこを読みたい方にはいつも通りの先生です、とお伝えしたい。 ●『あなたと星と夜明けに見た夢』…親友に請われて一緒にラブホ。無邪気にはしゃぐ彼女の一方で……切ない。 ●『メルティーブラック』…部屋の前でずぶ濡れのJKは隣人♂の彼女。「大人」へ背伸びする「子供」の彼女へ募る想いの苦しさ。 ●『指先から滑り落ちるバレッタ』…虐めていた女子に売春の現場を見られる。黙認の見返りに……見事に心をぶん回された。 ●『アストロロジーは廻る』…一人で生きると決めていたのに、星座占いに振り回される。こちらも一緒に心を殴られるが……。複雑な〈片想い〉のヴァリエーションジャックポットに微笑んで つついあうしぃ@カワイイマンガ『少女支配』『この愛を終わらせてくれないか』の筒井いつき先生の、別名義の短編集。別名義でも、特有の暗い感情、理解の及ばない暗部の表現は変わらない。 この短編集をやや強引に纏めるなら、〈片想い百合〉ではないかと思う。それは明らかにそう描かれている物から、ある意味での両片想い、素直になれないというレベルの物まで幅広いが、一方通行な残酷さがある。 そしてそこにある暗さ、陰湿さ、負の感情の強さが凄い。つつい先生の作品を一つ読み終わると、生きて帰って来たという謎の安堵が沸き起こる。 ●『お前は私の死んだ妹に似ている』…自分に劣等感を与えて死んだ妹と、瓜二つの後輩が出来た。懐く後輩と、妹を重ねる姉。 (巻末『dear my sister』はこちらの過去話) ●『ジャックポットに微笑んで』…容姿端麗で性格の悪い子の唯一の友達は、彼女を男との恋愛にけしかける。それは伸るか反るかの大博打。 ●『仮定法過去完了』…親友の結婚式。ネックレスをつけてやる手が震える。 ●『見ている』『また、見ている』…綺麗な先輩を見つめる。その視線に先輩は気づいた。 ※異性愛の影のある作品が多いが、男はそっちのけなので私は気にならなかった。始めるのにきっと遅いはない #1巻応援海が走るエンドロール たらちねジョンsogor25本作の主人公は夫と死別した65歳の女性・茅野うみ子。 彼女はふとしたきっかけで数十年ぶりに映画館を訪れるのですが、その映画館で、映像先行の美大生・海(カイ)に声を掛けられます。 この出会いを契機にうみ子が自分のなかにあった「映画を撮りたい」という感情に気付く、という導入の作品です。 実際に「映画を撮る」ための一歩を踏み出したうみ子は、その後の海との交流を通し、今までの人生で自分の中にあった、そしてこれから生まれるであろう様々な感情に気付いていきます。 そしてその様子が、波や舟などの"海"をモチーフにした描写で視覚的に表現されているのも印象的な作品です。 物語の冒頭、海に「映画を作りたい側」の人間だと指摘されたうみ子が1巻の終盤で「作る側」と「作らない側」の違いについて語るシーンには、誰しもが心をグッと掴まれるようなメッセージが込められています。 そんな、読者の心の奥底にある感情を奮い立たせてくれるような物語です。 1巻まで読了 憧れのアーバンライフ少女漫画ママレード・ボーイ 吉住渉まるまる内容は、親同士が再婚してある日突然知らないイケメン男子と同居生活が始まっちゃった!どうなるの〜!?☆という話で、主人公たちが高校から大学までの数年間で様々な恋模様を展開しながらこの上なく完璧なかたちで完結する名作です。 そして、ママレード・ボーイ littleという素晴らしい続編へ続くことができるわけです。 りぼん連載当時のわたし(小学生)からすると、主人公たちは高校生ですが、やることなすこと全てが憧れの「少し大人の恋愛」に映っていたくらい、ママレードボーイは全体的に落ち着きと品があるラブストーリーでした。 吉住先生の(いい意味で)手描き感のない細くてキレイな線の影響もあると思います。 今思えば、登場人物たちは皆(実際にそういう設定なのかはさておき)それなりの富裕層家庭で育っており、身につけるものや振る舞いが上品。あの世界には不良とかヤンキーの概念がなさそう。 制服のデザインも凝っており、私服も洗礼されていてめちゃめちゃオシャレです。何度真似して描いたことか…。とくに女の子キャラの服装は今見ても可愛い。 なので、アニメで光希が水色やピンクの服ばかり着ているのが嫌だと先生が言ってた記憶があります。 個人的にはすず×蛍カップル推しですね。美しい容姿を持ち、スポットライトを浴びる者同士、お互いを高め合える関係で、わがままなすずちゃんとクールな蛍くん。ナイスカップル。 ママレは90年代りぼん作品の中では、ベスト3に入るほど好きです。中身小学生男子の美少女とのラブコメですchicken or beef? さぎり和紗ANAGUMA硬派男子・柏小太郎と残念美少女・小鹿つかさのラブコメ!というフレコミだけでは本作の魅力は語り尽くせません。ふたりは幼馴染なのですが、かつて小太郎はつかさのことを「つかさ君」だと思っていたんですわ、そのあまりの男らしさに。 それが高校生になって再会したつかさ君は中身はそのままに姿はキュルキュルの美少女になって現れたもんですからもう大変ですよね。友情が。 硬派を気取っていた小太郎が話が進むにつれつかさ君のかわいさにアテられて当初よりしょうもなく見えてくるのがかなり面白いです。 もうYOU達付き合っちゃいなよと言ってしまうのは簡単ですが、恋と友情の狭間を永遠に漂ってかわいさを振りまいていてほしいというのが私の今の願いです。思春期の少女にはショッキングなストーリー地獄でメスがひかる 高階良子名無し今から40年以上も前、少女漫画といえば、片思いでドキドキ…といった乙女チックなストーリーが多かった中、おどろおどろしいミステリー漫画で異色を放っていたのが高階良子先生です。 高階先生の漫画の中でも、ひときわドロドロ感が高かったのがこの「地獄でメスがひかる」。怖いもの見たさもあって、ドキドキしながら読んでいました。 少女には刺激の強すぎる展開ですが、愛という救いもあるところが、この作品の素晴らしさです。 思春期の少女の容姿コンプレックスを突いているので、現実にはありえないストーリーでも、主人公に感情移入できて、夢中になって読めたのだと思います。 ふーちゃんの行く先は"穴"だらけ #1巻応援ふーちゃんの穴 Bousogor25この作品は女子高生・ふーちゃんが"彼氏"からある相談される場面から始まります。 その相談の内容とは「同級生への告白を手伝ってほしい」というもの。 実はふーちゃんが"彼氏"だと思っていたのは、ラブコメでよくある"勘違い"だったのです。 こんな感じでふーちゃんの日常には至るところに"穴"があるのですが、その"穴"によるトラブルを彼女は様々な機転とその場の勢いで乗り越えようとします。 この作品はそんなふーちゃんの日常を描く4コマストーリーマンガです。 ふーちゃんに舞い降りるトラブルは先程の勘違いのようにふーちゃん自身に原因があるものもあれば、本人の全く思いも寄らないところから生じるものもあり、そのたびに彼女は思いも寄らない機転を利かせてトラブルを回避しようとします。 それが上手くいったりいかなかったり、もしくは更なるトラブルを呼び込んだりと、ドタバタしていく彼女の様子が楽しい作品です。 また、冒頭の"彼氏"は完全なる彼女の勘違いだったのですが、その後彼女にはラブコメ的な展開も降り掛かってきて、そちらの進展も楽しみな作品です。 1巻まで読了人の感情がぎゅうぎゅうに詰め込まれた名作病める惑星より愛をこめて 本田さいろく1巻読了、早くも名作として扱いたい! 色々考えさせられるしなんなら第二話では泣いてしまったけど、すごくifがうまくて面白い。 そしてモカリノタマラピッ(β)かわいい。 本当に病んでしまっている人の描写も、それを理解したいのにわからない辛さや、家族からの心配やら何やら色んな感情のラッシュ。それでもゆっくり流れる空気や、少ないテキストでページの構図や描写も最小構成(最適)でほんとよく出来てると感心・感動した。(なんか上からっぽくなってごめんなさい)現実と"ちょっとだけ違う"世界、誰にも言えない秘密の恋 #1巻応援君のことが好きで言えない。 みかみふみsogor25主人公は幼馴染の中川歩に恋心を抱く高校1年生の高梨上総(かずさ)。 しかし彼女は"ある理由"から歩への思いを隠しながら生きていました。 なぜ上総は恋心を隠す必要があるのか それには2人が暮らす世界に秘密がありました。 実はこの作品の舞台となる世界では30年前に衝突した隕石の影響で 人が「同性しか愛せない世界」へと変わってしまっていたのです。 そんな世界で"異性愛者"だと知られると周りから白い目で見られてしまい、そしてそれは歩に対しても迷惑になってしまう、そんな理由から上総はその恋心を誰にも知られないよう過ごすしかなかったのです。 この作品はそんな、この世界と"ちょっとだけ違う世界"で繰り広げられるラブストーリーです 「同性しか愛せない」以外は私達の世界と変わらない世界が舞台なので、より一層、主人公の上総の置かれている状況の特異さが際立っていて、 1人だけ周りと違うことに思い悩む上総の姿や"異性愛者"に対する周囲の容赦のない言葉の数々、そして、 これはもしかしたら「同性しか愛せない」世界だからなのかもしれませんが"異性"である上総に対して自然と距離が近く無防備に接してくる歩の存在、それら全てが上総の恋心の切なさを加速させていく、そんな作品です。 1巻まで読了 不思議なポッケで叶えてくれるってあれじゃんおっきいポッケのおねえさん 今村洋子名無し教育ママのもと、毎日お稽古に家庭教師にいそがしい小学1年生のやっこちゃんが、何でも出てくる不思議なポッケを持っているお姉さんにであい、お姉さんが住み込みのお手伝いさん兼家庭教師になってくれるお話。 ど・・・ド○えもんじゃん!! 調べてみたら連載時期はこちらが2年早いもよう。 さすが学年誌だけあってけっこう教訓的・・・でも同時に女の子の夢を叶えてくれるような素敵なテーマのお話揃い。 ママが普段から和服だったり、お家にはアップライトのピアノがあったり。やっこちゃんが来てる服やお家のインテリアとかから60年代の空気が伝わってくる。豊かな暮らししてるなあとしみじみしてしまった。物語自体は悪くないが……。ハニーレモンソーダ 村田真優名無し正直、小島麗美たちのグループはいらないと思う。 いじめは見ていて腹が立ち、その上で小島たちは反省していないからなおさら。 羽花は幼少期から人付き合いが苦手というのは作中でもわかる。それがもとで羽花は自分自身を嫌っていることにもやもやする中、界やクラスメートたちが羽花を励ますことで羽花は徐々に自分を好きになり、積極的になる&界に好意を寄せるようになる展開でも十分に面白いと思う。やっぱ川原泉は最高! #推しを3行で推す笑う大天使 川原泉たか所帯じみているのに随所にアカデミックな知識が散りばめられた「これぞ川原泉!」というノリが2巻に凝縮されていて最高だった。 カーラ作品でおなじみ(?)の、10代の変な女の子&落ち着いた年上のイケメンという組み合わせが3組同時に登場するよくばりな設定がたまらない。 女子校で女の子たちがのびのび自由気ままに過ごしているのって本当に見てて楽しい…女の園の星が好きな人に読んでみてほしい昭和のお嬢様学校ものです! 可愛し面白いオチビサン 安野モヨコサミアドオチビさん達の可愛さがオメガMaxなのは見て解ると思いますが、漫画として見ても面白いです。 四季や自然を感じる話も好きですが、オチビさんが浮き輪で沖に出て夜中にヘリで捜索される話(セリフ無しのサイレント漫画)とか、ギャグ回では笑えます! ほっこり息をつきたい時に、ちょっと笑顔になれる作品です。オススメです!卒業後に結婚しちゃう高校?!初×婚 黒崎みのり名無しりぼんで今どんな漫画やってんだろうと思って読んでみました。主人公が入学した七海学園高校は通称「一攫千金婚高校」。入学したらマッチングシステムでカップルを組んで、3年後に選ばれし1組になったら、学長の会社を継いで社長になり、結婚することが決まっている…!カップルは相部屋で寮生活を送り(行き過ぎたスキンシップをすると警報が鳴って減点になる)、動向はSNSにアップされていいねが多いと得点になるなど、現実ではあり得ない設定だけど、すっごく今っぽいな〜!と思いました。SNSにアップされるなんて怖いと感じるのは自分がおばちゃんになったってことですね…。今の子は恋愛リアリティショーとか見てるから当たり前の感覚なのかも。元りぼんっ子には衝撃的でした。また一つ凄い百合アンソロが #1巻応援同人女百合アンソロジー 一迅社アンソロジーあうしぃ@カワイイマンガ『2DK、Gペン、目覚まし時計。』の大沢やよい先生が描かれているカバーイラストで、既に作業中のだらしなさやむさ苦しさとそこに咲く百合のニュアンスにむせるのです。 続く伊月クロ先生の巻頭イラストはストーリー性が強く、そこに込められた複数の物語を読み解こうと懸命になるともう何分経ってんだよ。 ●『私を推してよ日菜子さん!』くもすずめ先生の絵いいなぁ。男装コスの女子とメガネ絵師女子の力関係が意外そうでしっくり来る。前日にコピー本作るのはそんなに良くあるのか?作り方のリアリティよ。 ●『ウェルダンは待てない』よく聞くアフター焼肉。一瞬本当に百合?って思うけどコロッと騙された。ヨルモ先生お話上手い。『神絵師JKとOL腐女子』的なファンと先生の関係好きな方に。 ●『逆カプ地雷』ゆあま先生の、コメディタッチな同人作家同士百合。解釈違いで喧嘩するオタカップルってありそうで無かった?(かずまこを先生の『楽園まで、あと…』とか)心の底で通じ合うソウルメイトな二人は尊い。 ●『フソクフリ』めざし先生、絵は可愛いのに人物造形がエグい。目立ちたがりでかまってちゃんでウザい同人作家像は作家でなくても心に痛い。本当にダメな人にこそ、救いは欲しいですよねぇ。 ●『隣サークル主が元カノだったのですが…』好き合っていたのに別れた二人は同人作家同士として再開。二人の微妙に愛着が残っている描写、明るく描いているのにキュッと心を掴まれて、雨水汐先生の絵のタッチと相まって優しく心に残る一品。 ●『お嬢様、同人デビューです!』同人界隈にお嬢様をぶつけてきて、最後まで違和感ありまくりでそれが面白い!お嬢様は金銭感覚以外はすごく真っ当で愛せる存在……散田島子先生の発想力強い。 ●『さよなら私の星』ここで百合界のエグさ担当つつい先生。同人界隈で人付き合いをソツなくこなす人が、才能と無邪気さを併せ持った人と出会って自分の本質を突きつけられる、その抉り方がやはりエグくて堪らない。 ●『すきだから』最後は桐山はるか先生の美麗で愛らしい絵で綴られる、オタカップルの日常。〇〇に出てくるご飯再現!とか素敵すぎる。積み重ねと、変わらないもの。二人でいることが羨ましくなる。 ……とまぁ各作品の感想も長くなる程、どれ一つとして同じものは無いし、様々な物を感じられる充実した一冊でした。 共感度が高い人ほど根暗ほっこりできない根暗オタク女の日常をまんがにしてみた お肉おいしい名無し秋田出身の漫画家、お肉おいしい先生の日常(主に独り言)を描いたギャグ漫画。タイトルに反してほっこりできます。映画「思い出のマーニー」の感想が出てくるんだけど、自分と同じ感想すぎて笑ってしまった。誰にでもありそうな、ちょっと根暗な部分を、共感できるように描くのがとにかく上手い。共感すればするほど「自分は思ってたより根暗な性格だったかもしれない…」と感じてしまったり。愚かな主人公と共に成長しましょう派遣社員あすみの家計簿@comic 雨野さやか 青木祐子野愛若くてかっこよくて飲食店のオーナーをしている恋人と結婚するので仕事辞めます!幸せになります! と寿退社かました途端、恋人に逃げられすべてを失った女性が再び立ち上がるお話…だけど主人公のあすみにあまり同情できないのがこの作品の面白いところです。 ・結婚したら僕が全部養ってあげるからね、あとで何百万入れとくからね! という恋人の言葉を疑わず、全部自分のカードで支払い ・ほんとに大丈夫なの?1年は付き合って見極めたら?という冷静な家族の言葉を無視 ・生活費がなくなったので親友に金を貸してと泣きつく ・食費すら切り詰めなきゃいけないのにデパコスのマスカラ、高級万年筆、お洒落カフェのスコーンなどを買う うーん。やっぱり同情できないんだなあ…。 とは言え、いきなり生活水準を下げるのはとても難しいことですよね。 しかも、約束されていた幸せが全部なくなってしまったなら尚更。 まだ28歳ならすぐバイトすりゃいいじゃん、頭下げて実家帰ればいいじゃんと思うのですが、悔しさ寂しさ恥ずかしさ…いろいろな思いがあることでしょう。 読んでいて8割方イライラモヤモヤさせられるあすみですが、なんだかんだ立ち上がって強く生きようとしています。 ちょっとだけ同情して、ちょっとだけ馬鹿にして、たっぷり反面教師にしながらしっかり見守っていきたいと思います。<<7172737475>>
※ネタバレを含むクチコミです。