元奨励会員の挫折と再生描く「リボーンの棋士」
カナロコ|神奈川新聞ニュース
横須賀市出身の漫画家、鍋倉夫(なべくらお)(本名・鍋倉純樹(じゅんき))さん(31)が今月、自身初の単行本となる漫画「リボーンの棋士」の第1巻を出版する。小学館の「週刊ビッグコミックスピリッツ」で、5月から好評連載中の作品だ。プロ棋士養成機関の「奨励会」に青春の全てをささげながら、夢破れた者たちが挫折の底から再び前に歩き出す姿を描いている。 ...
敗北は逆転の母! 挫折の底は再生の胎内!! プロ棋士養成機関・奨励会で、四段に上がれないまま26歳になった安住浩一は、年齢制限の掟により退会させられ、プロへの道を閉ざされた。そこからは、人から距離を置かれ、年下からも見下される日々。それでも安住は、明るく笑顔で前向きに振る舞った。嫉妬は、湧いてもそれをかき消した。そうしているうちに、眩いほどのプラスオーラが身についた。将棋を忘れて、この生き方でいいはずだ、とも一時は思った。しかし、人生から将棋を切り離せなかった。アマ棋士としてのリスタートを決意する、安住。その棋風は以前とは違う、まったく新しいものに進化していた。