あらすじ
残虐の暴君か、国を護りし英雄か――。15世紀中期。南にヨーロッパを席巻するオスマン帝国、西に大国ハンガリー。ふたつの強国に挟まれた小国・ワラキア(現・南ルーマニア)にひとりの若き公が戴冠する。その名は、ヴラド三世。国内政治は貴族に支配され、外交は大国の情勢に左右される中、ヴラドは故国・ワラキアを護るため、その才を発揮していく――。“串刺し公”の異名を取り、ブラム・ストーカーの小説『ドラキュラ』のモデルとなったヴラド三世。その実の姿に迫る、歴史ロマン。
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残虐の暴君か、国を護りし英雄か――。15世紀中期。南にヨーロッパを席巻するオスマン帝国、西に大国ハンガリー。ふたつの強国に挟まれた小国・ワラキア(現・南ルーマニア)にひとりの若き公が戴冠する。その名は、ヴラド三世。国内政治は貴族に支配され、外交は大国の情勢に左右される中、ヴラドは故国・ワラキアを護るため、その才を発揮していく――。“串刺し公”の異名を取り、ブラム・ストーカーの小説『ドラキュラ』のモデルとなったヴラド三世。その実の姿に迫る、歴史ロマン。
残虐の暴君か、国を護りし英雄か――。15世紀中期。南にヨーロッパを席巻するオスマン帝国、西に大国ハンガリー。ふたつの強国に挟まれた小国・ワラキア(現・南ルーマニア)にひとりの若き公が戴冠する。その名は、ヴラド三世。国内政治は貴族に支配され、外交は大国の情勢に左右される中、ヴラドは故国・ワラキアを護るため、その才を発揮していく――。“串刺し公”の異名を取り、ブラム・ストーカーの小説『ドラキュラ』のモデルとなったヴラド三世。その実の姿に迫る、歴史ロマン。
ワラキアの串刺し公といえば、様々な創作物に名を残す歴史上の有名人です。とはいえ、彼がどのような行為の結果、歴史に名を残したのか知っている人間は少ないのではないでしょうか(なんて書いている自分もその一人ですが) オスマンがヨーロッパ各国の脅威である時代、ワラキアという東欧の小国を護ろうと奮闘している君主。作中でヴラド三世は権力を確立するため、政敵に対して容赦しません。それは血生臭い粛清も辞さない「強い」為政者の姿ともなりますが、外患に対峙するために必要なことでもありました。 歴史上、虐殺を行った為政者の名前は悪名として残ります。時代や地域を越えて「ドラキュラ」のモデルという不名誉なイメージばかり語られるヴラド。この作品でどのように描かれるのか、続刊を楽しみにしています(異名通りの残虐行為の描写もあるので、グロが苦手な方はお気をつけ下さい)。