あらすじ

アメリカのグラマン戦闘機隊と激戦の末、次々に撃墜されてしまった七○一飛行隊だったが、滝たち四人は運よく小さな島に不時着して助かった。ところが、その島は敵の基地であることを知った四人は、捕虜として捕らえられながらも、島を爆破し、脱出に成功する。無事基地に戻って来た滝に、本国の源田指令から、至急松山基地へ帰れという無電が入っていた。敵機の中をかいくぐって、何とか松山へ辿り着いた滝だったが、視力を失ってしまい…!?
紫電改のタカ 1巻

第二次大戦末期の昭和19年夏、台湾南部にある高雄基地、名機「紫電」で編成された七〇一飛行隊に、少年飛行兵・滝城太郎がやってきた。訓練ばかりが続いていた七〇一飛行隊だったが、滝が入って早々実戦の機会が訪れる。勝手に編隊を離れ、単独行動をとった滝は大目玉をくらうが、仲間達には受け入れられる。ある時、フィリピンのマルコット米軍基地を七〇一飛行隊だけで襲撃せよという緊急指令が入って…戦争とは何か?何のために戦うのか?生と死の狭間で苦悩する少年飛行兵の青春!!

紫電改のタカ 2巻

アメリカのグラマン戦闘機隊と激戦の末、次々に撃墜されてしまった七○一飛行隊だったが、滝たち四人は運よく小さな島に不時着して助かった。ところが、その島は敵の基地であることを知った四人は、捕虜として捕らえられながらも、島を爆破し、脱出に成功する。無事基地に戻って来た滝に、本国の源田指令から、至急松山基地へ帰れという無電が入っていた。敵機の中をかいくぐって、何とか松山へ辿り着いた滝だったが、視力を失ってしまい…!?

紫電改のタカ 3巻

松山基地では、新戦闘機「紫電改」部隊、剣部隊が結成された。結成式に遅れてかけつけた滝たち四機の背後に、突然敵機の大群が…!味方機の離陸時間をかせぐため奮戦する滝たちだったが、射殺されてしまったジョージの兄、トマスの執念の銃弾に、滝機は火を吹いてしまう。何とか無事に帰還した滝たちだったが、その夜、基地の周囲が気球に取り囲まれていることに気付く。物音に反応する振動爆弾ではないかと疑う滝らの前に、対岸の呉軍港から救援要請が来る。

紫電改のタカ 4巻

兵曹長に昇進し、南方帰りのあれくれ飛行士達の隊長に命じられた滝。しかし、花田ら七人の部下たちはことあるごとに滝に嫌がらせをした。ミッドウェー海域に集結中の米国機動艦隊を壊滅せよ、と密命を受けた滝らは、南方の孤島に作られた秘密基地へ到着したが、最後に着陸しようとしていた宇津井機が敵の大群に発見されてしまう。基地の秘密を守るため、敵機の中で入っていく宇津井機を、黙って見ていられずに命令に背いて助けに行った滝は、隊長を首になってしまう。

紫電改のタカ 5巻

滝たちは、秘密基地の上空でさまよっていたゼロ船を発見し救出するが、搭乗員は特攻隊を命じられた米田二飛曹の弟だった。次郎は、兄に会って死ぬ覚悟が出来たと、飛び立って行こうとするが、滝は次郎をなだめすかして連れ戻した。米軍の攻撃は激しさを増し、この基地も危ないとさとった宇津井大尉は、生き残った滝たちに本土へ帰還せよと命じ、自分は島もろとも自爆していった。本土へ戻って来た滝だったが、敵機の来襲にも一人寝続けるなど人が変わったようになって…!?

紫電改のタカ 6巻

日本軍最後の砦、硫黄島もついにアメリカ軍の手に落ち、本土空襲は日増しに激しさを増していった。大空の殺人鬼タイガー・モスキトンに挑戦した滝は、新戦法を駆使する。多くの仲間達の命を奪い、憎むべき敵だったはずのモスキトンに対しても、友情を感じた滝は、ますます戦う意味を見失っていく。だが現実は滝らから将来の夢も奪い去る。滝に、特攻隊としての出撃命令が待っていた…戦争の本質を問う、戦記傑作「紫電改のタカ」堂々の完結!!