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哀愁荒野(1)
下町で小さな小料理屋を営む京子のもとに、傷害事件を起こし刑務所に服役していた腹違いの兄・竜之介が帰ってきた。六年前、向島の芸者・お千鶴を助けようと過って人を刺したのだ。刑期を終え、ようやく戻ってきた竜之介だったが、彼を待ち受けていたのは疫病神扱いする義理の母や弟、そして近所からの冷たい目だった。しかも、刑務所に入る原因となったお千鶴までが……。そこには刑務所と同じ、限りない哀しみと孤独に満ちた果てしない「荒野」が広がっていた。
哀愁荒野(2)
黙って身を引こうとしている竜之介に対し、お千鶴はヤクザを雇って京子を追いつめようとする。そのことを知った竜之介は、お千鶴のもとに乗り込む。一方、日に日に竜之介への想いを募らせる京子は、ついにその気持ちを伝えるのだが……。血はつながっていないにせよ前科者という負い目を感じている竜之介は、愛するがゆえに京子のもとを去る。傷心の京子は、銀座で働きパトロンに身を売ろうとするが、そこに再び竜之介があらわれる。
哀愁荒野(3)
銀座の店にやってきたプロ野球選手の西崎に心を奪われた京子は、体を許してしまう。それがきっかけで二人の仲が週刊誌にスクープされる。その事実を知ったパトロンの大越が怒り心頭で店に乗り込んできた。巧みなハッタリで一時はかわした京子だったが、ついに事実がばれてしまう。店を追われ途方に暮れる京子だったが、再び銀座で活路を見出し、ついに自分の店をオープンさせる。だがそれをきっかけに、西崎との一件を根に持つ大越が報復に出る。
哀愁荒野(4)
京子が銀座に開いた「クラブ花輪」は、竜之介の後ろ盾で獲得した日本屈指の大企業・旭東商事を常客に銀座で指折りのクラブへと成長をとげていた。会えなくても竜之介の想いを感じて生きる京子。そんな京子の前に、再び姿をあらわす竜之介。だが、喜ぶ京子を尻目に同伴した女性と結婚することを告げる。唯一無二の支えを失い、ショックを受ける京子。一方、愛するが故に身を引くという竜之介の心こそまさに哀愁荒野だった。