あらすじ

青志高サッカー部は強化合宿を行う。そこで鬼子勇吉は、風巻のサッカーの才能を引き出すため、チャミーをペースマシンとして利用するように小百合に指示をし、チャミーもそれを受け入れた。そして再び迎えた明雄高校との練習試合。その試合の最中、チャミーは血を吐き倒れてしまう…!!宿敵明雄高校を下し、チャミーを胴上げしようと病院に駆けつける風巻らを待っていたのは、チャミーの死という衝撃の事実だった!!
くたばれ!!涙くん(1)

「たった一つのボールの中によろこびが、わらいが、悲しみが……涙が。このドラマはこの小さなサッカーボールに青春をかけた若い青き狼の物語である――」野球の名門・青志高校に通う風巻俊。彼は野球を毛嫌いしていたが、野球部のエース・小室はなぜか執拗に風巻を野球部に誘う。実は風巻には、野球にまつわる拭い切れない心の傷があったのだ。そんなある日、サッカー部顧問・鬼子小百合先生とサッカーで対決をすることになった風巻は…。

くたばれ!!涙くん(2)

サッカーボールが「友達」だというブラジルとの混血少年・チャミーと出会った風巻は、チャミーに「サッカーを教えてくれ」と言う。青志高校と明雄高校の練習試合の日、部員ギリギリの青志高校サッカー部員にケガ人が出たことにより、試合に出場することになった風巻。ところが、彼がサッカーの試合に出たことを知った風巻の母は動揺し、彼を殴ってしまう!どうやら彼の亡くなった父と、サッカーの間に、重大な因縁があったようなのだが…。

くたばれ!!涙くん(3)

ある雨の日、風巻の住む風の子園にサッカー部顧問の鬼子先生が訪ねてきた。先生の父・鬼子勇吉を憎む風巻の母に向かって、先生は「私に風巻くんをあずけてほしい」と告げる。また風巻に、「これからは思いっきりサッカーで青春のエネルギーを燃やすのね」と言う先生に対して、風巻は言い放った…「おれがサッカーをやるのは、おれの血がさわぐからだ!キザな目標や栄光のためじゃない。青春という中にいるひとりぽっちのおれのためだ!!」…と。

くたばれ!!涙くん(4)

青志高サッカー部は強化合宿を行う。そこで鬼子勇吉は、風巻のサッカーの才能を引き出すため、チャミーをペースマシンとして利用するように小百合に指示をし、チャミーもそれを受け入れた。そして再び迎えた明雄高校との練習試合。その試合の最中、チャミーは血を吐き倒れてしまう…!!宿敵明雄高校を下し、チャミーを胴上げしようと病院に駆けつける風巻らを待っていたのは、チャミーの死という衝撃の事実だった!!

くたばれ!!涙くん(5)

青志高校サッカー部、そして風巻俊の前に、あらたな敵が現れた。岩手北上高・山野辺健と大阪北四条高校キャプテン・馬渕清一郎のふたりだ。父の死の真実、そして鬼子コーチの義足にまつわる話を聞いた風巻は決心するのだ…「おれはサッカーの鬼になる!!」。そんな風巻のがむしゃらなまでの猛特訓に反発する部員たち。チームはバラバラになってしまう。グラウンドにただひとり部員を待つ風巻の前に現れたのは、なんとケンカの健こと山野辺健だった…!

くたばれ!!涙くん(6)

鬼子コーチを賭けた青志高と北上高の試合が、夜明けと共に始まった!風巻の独走プレーで3点の先取点を奪った青志高。しかしパスをまるで出さずチームワークを乱す風巻。そこに追い討ちをかけるかのように、山野辺健が発した“ジャックナイフ作戦”開始のサイン…。同時に、北上高イレブンの目の色が変わった!ついに北上高の奥の手が、青志イレブンに牙を剥く!!くり出されたミサイルシュートは、時速200キロを超えるという脅威のシュートだった!!

くたばれ!!涙くん(7)

青志高を去った鬼子勇吉は、北四条高校のコーチになっていた。激しい怒りに闘志を燃やす風巻たち。鉄壁のゴールキーパー・馬渕を倒すには、彼のデータにない新しいシュートを生み出すしかない。そこで、父の遺した日記に書いてあった“幻のUの字作戦”を完成させようとする風巻だが、肝心の日記は最後のページが破かれていて、その方法が分からない…。しかし、遂にUの字の秘密を知ってしまった風巻。この作戦を実行すれば、確実に彼は死ぬ…。

くたばれ!!涙くん(8)

立ちのきが迫られた風の子園存続のために、幻のUの字作戦を決行する決心をした風巻。小百合同様に、彼もまた彼女を愛し始めていた…。教師と生徒という立場を忘れるためではなく、風の子園を救うために“幻のUの字作戦”を行うのだ、と自らに言い聞かせる風巻。また小百合も「風巻がこの試合にすべてを、その命までもかけているなら」自分の青春のすべてを風巻にかけることを心に誓うのだった。……そして、運命の試合が始まった!!