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『女帝』『夜王』の原作者・倉科遼が憧れる人がいる。それは、三島由紀夫が憧れ、谷崎潤一郎が師に仰いだ、明治・大正・昭和を生きた文豪・永井荷風であった――!! 生涯何物にも囚われず自由を享受し、男のわがままを貫き通した荷風のように、男としてありのままに、本能のままに生きてみないか? “夜の帝王”倉科遼が物語り、当代最高の官能絵師・ケン月影が描くセンセーショナル告白漫画。いま“夜の帝王”が、そのすべてを赤裸々に告白する――!
『女帝』『夜王』の原作者・倉科遼が憧れる人がいる。それは、三島由紀夫が憧れ、谷崎潤一郎が師に仰いだ、明治・大正・昭和を生きた文豪・永井荷風であった――!! 生涯何物にも囚われず自由を享受し、男のわがままを貫き通した荷風のように、男としてありのままに、本能のままに生きてみないか? “夜の帝王”倉科遼が物語り、当代最高の官能絵師・ケン月影が描くセンセーショナル告白漫画。いま“夜の帝王”が、そのすべてを赤裸々に告白する――!
本作は一本の連続物語ではなく、これを読んでもわかるのは永井荷風の事ではなくそれに憧れたある漫画原作者の一途な想いである。 「女帝」を始めとした夜のマンガの原作では帝王と言っても過言ではない、倉科遼が、自身の思い出や体験、思い返す瞬間などから自身が憧れ、成りたいと思っていた文豪・永井荷風に重ねて想いを寄せるというどこか走馬灯のような作品。 時代も大きく影響しているし、銀座のクラブ通いも大人過ぎてわからない、という色んな意味で別世界すぎる話なのだが、人間が憧れの人間に陶酔し、自身を重ね、弱さや脆さ、かっこ悪いところも含めて深く掘りながら夢中になっている様はとてもおもしろい。 ましてやそれが倉科遼という夜の帝王(ちょっと語弊があるけど)なので興味深いもので、実際倉科先生という人物も読者から見たら憧れられてもおかしくない存在だな、と本作を読めば更に印象づくのではないかと思います。